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書かれていない部分を想像してみると、人それぞれ様々に解釈ができ、読書会でもしたら相当楽しいだろう『伊豆の踊子』。小川さんは最初の方に唐突に出てくる「水死人のように全身蒼ぶくれの爺さん」が気になったそう。「強烈に印象に残るのですが、あの場面にしか出てこない。編集者が切ってしまってもおかしくない余分な数行です。川端の26歳らしい若さが現れていますね」。私が気になったのは、主人公の旅立ちの場面。この数日多くの時間を過ごしてきた踊り子一行がなんと「起きられない」との理由から見送りに来なかったんですね。主人公にとっては人生観を変えるほどの旅の仲間だったのに、相手からしてみたらそうでもなかったよう…学生さん、お気の毒でした。

(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2016年4月17日
室生犀星
『蜜のあわれ』

2016年4月10日
ロバート・
ニュートン・ペック
『豚の死なない日』

2016年4月3日
芥川龍之介
『鼻』『芋粥』

2016年3月27日
ジョゼフ・コンラッド
『闇の奥』

アーカイブ
伊豆の踊子/山口百恵
山口百恵、三浦友和主演の映画「伊豆の踊子」主題歌です。懐かしい!
山は緑/小坂忠
伊豆の山の中を歩く旅芸人たちと主人公を思って。
ユア・スマイリング・フェイス/ジェイムス・テイラー
踊子に本を読んであげるシーン。「この美しく光る黒目がちな大きな眼は踊子の一番美しい持ち物だった。彼女は花のように笑うのだった。花のように笑うという言葉が彼女には本当だった。」
 
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