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あと数日で自分が出場するオリンピックが始まる!という話のはずなのに、主人公の頭の中は一目惚れした秋ちんのことでいっぱい。肝心の競技や五輪のことはほとんど語られず、あーでもないこーでもないとひたすら脳内で恋心をこねくり回しています。ロスへ行く鞄の中に石川啄木の歌集をそっとしのばせる主人公は、本当はスポーツマンというより文学青年という方がふさわしかったのかもしれませんね。私は絶対に秋ちんに想いが伝わっていなかったと思うので、こんなに思いつめた手記を読む機会があったとしたら、秋ちん、きっと腰を抜かして驚いたことでしょう。田山花袋の『蒲団』をちょっと思い出しました。

(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2016年7月24日
『ギリシア神話』
2016年7月17日
サローヤン
『僕の名はアラム』

2016年7月10日
ドナルド・キーン
『石川啄木』

2016年7月3日
ドナルド・キーン
『二つの母国に生きて』

アーカイブ
走れ大地を/中野忠晴
戦前よく使われた国際オリムピック派遣選手応援歌で、選手団をのせた船上、朝のランニングではこの歌を替え歌で歌ったり、主人公は、試合後ひとりロサンゼルスでのんびり散歩中にも歌いました。
マドロスの唄/アルベール・プレジャン
ロサンゼルスに着き、練習が終わって選手の一人がシャワーをあびながら流行歌を歌うと、フランスの選手がフランス語で同じ曲を「セネ・カル・シャントゥプゥ・アキタルポオ」と歌いだした、という楽しいシーンがあります。1931年の映画「蚤払いの一夜」の主題歌「マドロスの唄」のことだと思います。
初恋/秦基博
♪りんごはまだ青いまま落ちて、世界の果てに取り残されてしまった・・♪といううまくいかなかった初恋の曲です。初恋はいつも切ないものですね、と小川さん。
 
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