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「森鷗外の娘さんだから重厚なテーマなのかしらん」などと勝手に思い込み、前知識0で読み始めたら、この10年で最も激しく度肝を抜かれた『枯葉の寝床』。男性同士の破滅的な恋愛を、美しく、気品あふれる文章で埋め尽くした作品です。冷静に考えれば「なんでやねん!」と突っ込みたくなるような展開だらけなのですが、読んでいる間はギランとレオの世界にねじ伏せられてしまう、有無を言わせぬパワーがあります。それにしても森茉莉さん、男性同士の恋愛なんて絶対経験できないのに、どうしてあんな詳細な表現ができるのでしょう!想像と、“想像の文字起こし”の天才ですね。

(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2016年11月20日
ロアルド・ダール
『すばらしき父さん狐』

2016年11月13日
円地文子『鬼』
2016年11月6日
サリンジャー
『フラニーとズーイ』

2016年10月30日
北杜夫
『ぼくのおじさん』

アーカイブ
小さな船/シルヴィ・バルタン
<レオ>がシャワーを浴びながら歌うフランスの子供の歌です。
愛のために死す/シャルル・アズナブール
森茉莉さんお気に入りのシンガー、シャルル・アズナブール。女教師と生徒の許されぬ恋を描いた映画「炎の恋」の主題歌。(1971)
枯葉/イヴ・モンタン
有名なシャンソン、歌詞が意外にも「枯葉の寝床」に合っています。♪お前は覚えているだろうか、おれ達の仲がうまくいっていて幸せだった日々を・・枯葉がシャベルで集められている♪
 
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