プレゼント
当シネマテークでは「映画音楽」のリクエストを大募集中です!
血湧き肉躍るあの曲から、思わず涙が流れてしまうあの曲まで、映画の名シーンを思い出させてくれる映画音楽のリクエストをぜひ当シネマテークにお寄せ下さい。
(曲名が分からない場合も映画『○○○○』のテーマ曲とか映画『××××』のエンディング曲といったリクエストで大丈夫です!)

リクエストをお寄せ下さった方から抽選で毎週1名様に番組特製の「ポップコーンメーカー」をプレゼント!
もちろんリクエストしていただいた曲は番組の中でご紹介していきますのでお楽しみに!

リクエストは

コチラ

からお送り下さい。
製作:1952年(日本)
監督:成瀬巳喜男
出演:田中絹代/香川京子/ほか

全国公募された小学生の作文をモチーフに、戦災で焼け出された一家を支える「おかあさん」を描いたヒューマンドラマ。監督は『めし』『浮雲』『驟雨』等、メロドラマの名手と呼ばれ、小津安二郎、溝口健二、黒澤明に次ぐ巨匠とも評される成瀬巳喜男。

山崎貴
― 映画監督の山崎貴さんが語る『おかあさん』 ―

この映画は数年前にテレビで放映しているのを見ました。ところが「これは好きなタイプの映画だぞ」と思って見始めた時は、すでにお父さんが死んじゃう後半のシーンで(笑)。香川京子さんも可愛らしいし、すごくいい話っぽいので、改めて最初から観たという経緯でした。

内容的には街のクリーニング屋さんを舞台にした、本当にしみじみとした小さなお話です。一家が慎ましやかな生活を送る中で、お父さんが死んでしまったり、妹が親戚に家にもらわれていったり、リアルな生活感が描写され、その時代にタイムトラベルしたかのような感覚になります。派手な事件がない分、その家におじゃまして暮らしているみたいな気になるんです。

加東大介さんが演じているのはアイロンかけの技術を一家に教える職人なんですが、これが本当に上手くて。「この人はずいぶん長いことアイロンかけをしてきたんじゃないか」と思わせるプロっぽさとか職人ならではオーラにすっかり感心してしまい、後で「いやいや、この人は役者さんだから」と自分に言い聞かせたくらいです。

田中絹代さん演じるおかあさんと、加東大介さん演じる職人は、互いに淡く惹かれあっている雰囲気もありつつ、何も起こらないまま最後は普通に職人が帰ってしまいます。そんな戦後の人たちの奥ゆかしさも切なくていい感じでした。香川京子さん演じる娘が「おかあさん、本当はあの人と一緒になりたかったのかな?」なんて少し考えたり、そういうところにしみじみとした良さがあるというのは、今の映画の作り方だとなかなか拾いづらいんです。深い人生の苦みを娯楽作品として描いた、とても豊かな映画だと思います。


・山崎貴監督作品『海賊とよばれた男』、12月10日公開予定!
−皆さんからのご感想−
  • 2016
  • 05
  • 22

『道』

製作:1954年(イタリア)
監督:フェデリコ・フェリーニ
出演:アンソニー・クイン/ジュリエッタ・マシーナ/ほか

すぐに暴力を振るってしまう粗暴な旅芸人と、そんな男を支えようとする心優しい女性を通して、人生の悲哀を描いた名作。監督は『8 1/2』『甘い生活』等の作品で「映像の魔術師」と呼ばれたイタリアの巨匠、フェデリコ・フェリーニ。第29回アカデミー賞では外国語映画賞を受賞。


中島貞夫
― 映画監督の中島貞夫さんが語る『道』 ―

この映画は日本で封切られた時に映画館で観たはずです。その頃、まだ結核にかかる人が多くて、僕もそれで休学していたか、復帰してすぐくらいだったと思います。そんな体調のせいもあって、この映画がすごく強烈に感じました。

主人公は旅の大道芸人の男。体を鎖で縛り、それを怪力で断ち切ってしまうような芸人をアンソニー・クインが演じています。その大道芸人は、少し知能的に欠落している部分のある女性を助手にするんです。2人はオート三輪に乗ってイタリア北部を転々と旅します。そしてその途中でいろんな感情が生まれ、男と女の人生が展開していく……というお話です。

ジュリエッタ・マシーナ演じる助手の女性がたまらなくいい女なんですが、彼女はひたすらに大道芸人に仕えようとします。ところが男の方は彼女をそれなりの女として扱うだけ。いつも悲しい目にあう彼女は、たった一度だけ他の男にふっと憧れを抱いてしまいます。それが原因で2人の間に亀裂が入り、男は彼女を捨てていくのですが、何年かして戻ってきた時、すでに彼女は亡くなっていました。黒い海と白い砂浜で男が号泣する最後のシーンは、なんとも言えない共感を呼びます。

ニーノ・ロータの音楽もすごく印象的ですし、ラストシーンも強烈でした。ジュリエッタ・マシーナはいわゆる美人ではありませんが、キャラクターがすごくて女優の魅力に溢れています。今までに観た回数が一番多いのがこの映画なのですが、観る度に新しい発見がありますね。それからフェリーニの中では一番わかりやすい映画です(笑)。
−皆さんからのご感想−
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