プレゼント

当シネマテークでは「あなたにとっての映画ベスト3」を大募集中です!
普通に“好きな映画ベスト3”でも、もっと限定した“高倉健さんの映画ベスト3”でも、“食事の場面がおいしそうな映画ベスト3”でも、自由な切り口でご応募下さい!

また、番組の感想やリクエストなども大歓迎です。メッセージをお寄せ下さった方から抽選で毎週1名様に番組特製のポップコーン・マシン、マグカップ、ネックピローの「映画鑑賞ラクラク3点セット」をプレゼントいたします。

メッセージは

コチラ

からお送り下さい。
加賀まりこ
こんにちは、女優の加賀まりこです。今回、私は「スターに頼らずお金を掛けずに作られたのにおもしろい映画ベスト3」を選びました。私は出演する映画や舞台も、できれば自分自身がザワザワできるようなモノを選びたいと思っています。だから絢爛豪華なキャスティングにはまったく興味がないんです。

『扉をたたく人』
製作:2007年(アメリカ) 監督:トム・マッカーシー
出演:リチャード・ジェンキンス/ヒアム・アッバス/ほか


この映画はとても無難な人生を送ってきた初老の男が主人公です。その男は何の生き甲斐もなくただ生きているオジサンで、普段は田舎の学校で教えています。そんな男がある時、ニューヨークにある自分のアパートへ久しぶりに帰ると、ジャンベ(太鼓の一種)奏者の若者たちが勝手に住んでいました。

男はビックリしながらもそのシリア出身の若者たちを受け入れて、彼らと友達になります。そして彼らの文化を受け入れて、一緒に楽しむことを知るんです。そんな「扉をたたく」ことをしてみたら、オジサンは新しい人生の扉が開いたのだった……というお話です。

この映画はタイトルも好きなんですが、私は何事も「扉をたたく」というのが人生においてすごく大事なことだと思います。特に日本の女の子は恋愛において扉を叩くことをなかなかしないので、ぜひこの映画を観てほしいと思いました。

『唐山大地震』
製作:2010年(中国) 監督:フォン・シャオガン
出演:シュイ・ファン/チャン・チンチュー/ほか


この映画は日本で公開しようとした時期にちょうど3.11の震災が重なってしまい、公開が何年も遅れてしまった作品です。私はこの映画に出ている女優さんがすごく好きで、彼女の演技は久しぶりに「この人すげー!」と心の底から感心させられました。だからその女優さんの演技だけでも一見の価値がある映画です。

お話は1976年に中国で起こった大地震がモチーフになっています。地震によって家族が離ればなれになってしまい、年月が経って再会するまでをドラマチックに描くのですが、観ていて泣けるし、ハラハラするし、うまくいってほしいと思うんです。

災害で家族が引き裂かれるというのは本当に割に合わないというか、その悔しさを感じさせる映画。舞台は中国ですが、私たち日本人にとっても縁遠い話ではないので、ぜひご覧いただきたいと思います。

『運動靴と赤い金魚』
製作:1997年(イラン) 監督:マジッド・マジディ
出演:ミル=ファロク・ハシェミアン/バハレ・セッデキ/ほか


これはイランの映画ですが、とても貧乏な一家の幼い兄妹のお話です。ある時、妹の靴がなくなってしまい、お兄ちゃんが一生懸命に探すと、違う女の子が履いているのを見つけます。その時、お兄ちゃんは「自分よりも貧乏な人がいる」と初めて知ります。だから靴を取り戻すことができなくて……というあたりから、私はこの映画にすっかり吸い込まれてしまいました。

そしてお兄ちゃんは妹のために運動会で3等になって賞品の運動靴を手に入れようとします。お兄ちゃんは必死になって走るのですが、その結果、残念ながら(?)1等賞になってしまうんです。お兄ちゃんが妹のために走る姿は本当にけなげで、とても素敵でした。

私は『泥の河』という映画で、私の子供を演じた2人がとてもうまくて得させてもらったことがありますが、映画ってそれで助かることがすごくあると思います。感性のある人って5歳だろうが7歳だろうが教えなくてもちゃんとできるんです。特に海外の映画は子供がうまいと感心させられることが多くて、いつも「どこで見つけてくるんだろう」と思っています。


・加賀まりこさんが出演するドラマ『やすらぎの郷』、テレビ朝日系列で月〜金の12時30分から放送中!

−皆さんからのご感想−
ゴリ
こんにちは、ガレッジセールのゴリです。今日は「演技力に脱帽の映画ベスト3」というテーマで選ばせていただきました。

『吉原炎上』
製作:1987年(日本) 監督:五社英雄
出演:名取裕子/かたせ梨乃/ほか


明治時代の終わり頃、吉原の遊郭に集められた女性たちはとても貧しい境遇の出身でした。でもその世界で上り詰めればお金をたくさん稼いで贅沢ができ、最終的にはそこから抜け出して普通の生活に戻れます。そんな夢を追いかけて男性に媚を売り、時には女同士で「私の客を取っただろ!」と髪の毛を引っ張り合うような喧嘩も起こる。そういう遊女たちを演じた役者さんたちの迫真の演技にまばたきもできないのがこの映画です。

もともと吉原で上位に君臨していた花魁を演じているのは仁支川峰子さん。彼女はお金を稼いで弟を大学に行かせたいという夢を語りますが、途中で実は弟なんていないことが分かります。そして体を悪くして仕事を休むと、その間に名取裕子さん演じる花魁がどんどん人気者になって、ついには仁支川さんの使っていた大きな個室を奪ってしまうんです。

そのことを知った仁支川さんは半狂乱になってその個室に入り込み、刃物を振り回して布団や家具を切り裂きます。部屋いっぱいに羽毛が舞い散る中、名取さんがなんとか落ち着かせようと「入ってもいい?」と声を掛けると、おかしくなってしまった仁支川さんは「お客さんかい?」と返事をする。そして着物をはだけながら「私のここを噛んで!」と叫び、血を吐きながら名取さんに向かって走り寄る……名取さんが「あなたの人生、何があったの……」と呟いてそのシーンは終わるのですが、人間の念の怖ろしさが伝わってくる名作です。

※4/27(木)、東映チャンネルで『吉原炎上』放送!



『セブン』
製作:1995年(アメリカ) 監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ブラッド・ピット/モーガン・フリーマン/ほか


これは猟奇殺人の話です。残酷すぎるシーンに目を伏せたくなることも多いのですが、その殺人現場には「傲慢」「肉欲」「怠慢」などのキリスト教における七つの大罪がメッセージとして残されています。事件を追いかける刑事がブラッド・ピットとモーガン・フリーマンで、2人は犯人に迫りますが、最終的には犯人の方から刑事に会いに来ます。

広い場所に呼び出された2人の前に小ぶりな箱が置かれます。そしてその箱を開けた瞬間、ブラッド・ピットは悲しみの声を出して泣き崩れてしまいます。映像では映されないのですが、そこにあったのは失踪したブラッド・ピットの奥さんの頭部だったんです。妻を殺された怒りからブラッド・ピットは目の前の犯人を撃ち殺そうとします。しかし同僚のモーガン・フリーマンは「やめろ」と止めます。なぜなら犯人はブラッド・ピットが「怒り」で人を殺すことで、七つの大罪に沿った猟奇殺人計画を完成させようとしているからです。

ブラッド・ピットは憤怒の表情で犯人を撃ち殺そうとしますが、引き金を引けずに思いとどまります。でもその瞬間、奥さんを喪った悲しみに襲われ涙が止まりません。するとまた犯人に対する怒りがこみ上げてきて銃を向けてしまう。でも犯人の計画通りにするのは……と何度も何度も逡巡を繰り返す。この間、人間の感情の起伏をダイナミックに表現したブラッド・ピットの演技は圧巻で「トップスターとはこういうものか」と思い知らされました。

『マディソン郡の橋』
製作:1995年(アメリカ) 監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド/メリル・ストリープ/ほか


映画のタイトルにもなっているマディソン郡はアメリカの田舎町。隣の家まで何百メートルもあるような自然に溢れた土地で暮らす家族が登場します。ある日、農産物の品評会のため、お父さんと子供2人が家を空けることになり、メリル・ストリープ演じるお母さんは1人で留守番をすることに。家族を見送ったお母さんは、寂しい4日間を過ごすことになるはずでした。

そこにたまたまカメラマンのクリント・イーストウッドがやってきて道を尋ねます。何もない土地なので言葉で説明してもうまく伝わらなくて、彼女は「どうせ暇ですから」と彼の車に同乗して道案内することにするんです。男性慣れしていない彼女は初対面の男性の助手席にドキドキしながら、自分の知らない世界を旅してきた彼に少しずつ惹かれていきます。

彼を夕食に誘い、食事の間も心の底から楽しい時間を過ごした彼女は、つい「明日もよかったら一緒に夕食どうですか」と言ってしまいます。翌日、買い物ついでにドレスを買って、「なんてキレイなんだ」と言ってくれた彼とダンスを踊ると、夫や子供のことが頭によぎりながらも唇を重ねてしまい、彼と結ばれます。

家族が戻ってくる前日、彼は「僕と一緒に逃げよう」と言いますが、彼女は家族のことを思って残ります。ところがいつもの日常が戻った翌日、買い出しに行くとスーパーの向かいで雨に濡れながら彼が待っているんです。思わず彼女は車から降りて彼のもとへ駆け寄ろうとドアノブに手をかけますが、その手を引けないまま車が動き出す……というお話。最後に彼女が葛藤するシーン、メリル・ストリープの演技は脱帽のひとことで、僕は彼女の映画でこの作品が一番好きです。
−皆さんからのご感想−
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