• 2017
  • 05
  • 21

あなたの映画ベスト3を大募集!

リスナーの皆さんから寄せられた映画ベスト3をご紹介します。

−疾風の涼太くんさん(宮崎県・男性)の映画ベスト3−
僕が選んだ《鈴木杏樹さんの映画ベスト3》です。

第1位 相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断
第2位 バースデイプレゼント
第3位 高校教師



当シネマテークでは、こんな「あなたの映画ベスト3」を大募集中です。ぜひ

コチラ

からお送り下さい。
三宅裕司
こんにちは、三宅裕司です。本日は「私の人生に影響を与えたコメディ映画ベスト3」をご紹介させていただきます。

※ 三宅裕司さんが構成・演出を手掛ける喜劇、熱海五郎一座『消えた目撃者と悩ましい遺産』は6/2(金)から新橋演舞場にて!



『底抜け大学教授』

製作:1962年(アメリカ) 監督:ジェリー・ルイス
出演:ジェリー・ルイス/ステラ・スティーヴンス/ほか


ジェリー・ルイスというコメディアンがアメリカにいるんですけど、中学時代、私はジェリー・ルイスの大ファンでした。そのジェリー・ルイスの最高傑作がこの映画です。非常に不細工な大学教授が、自分の作った薬で二枚目になって、生徒を口説くお話です。
−映画監督の馬場康夫さんが解説−
この映画は1950年代の喜劇王、ジェリー・ルイスの監督・主演作品。1990年代にエディ・マーフィ主演の『ナッティ・プロフェッサー』でリメイクもされています。
ジェリー・ルイスは日本ではあまり評価が高くなかった人で、どちらかと言えば「底抜けコンビ」を組んだ相方のディーン・マーティンの方が人気でした。日本人の目から見ると「メチャクチャやってるだけ」と映ってしまうのかもしれません。
でも、この『底抜け大学教授』はシンプルに楽しめます。科学者が薬を飲んだら、ものすごい火花や煙が舞い上がって、どんな怪物になるのかと思いきや、すごい二枚目になってしまったり。さすがに時代を感じさせるギャグもありますが、僕も大好きな映画です。


『ヤング・フランケンシュタイン』

製作:1974年(アメリカ) 監督:メル・ブルックス
出演:ジーン・ワイルダー/ピーター・ボイル/ほか


タイトルから想像できると思いますが、この映画は恐怖映画の名作『フランケンシュタイン』のパロディです。フランケンシュタインの遠い孫くらいにあたる人がこっそりフランケンシュタインを蘇らせてしまうんですが、ちょっとおバカな脳を入れてしまいます。
−映画監督の馬場康夫さんが解説−
この映画は1931年の大ヒット作『フランケンシュタイン』のパロディ。よく勘違いされていますが、フランケンシュタインというは怪物を創り出した博士の名前で、怪物は単純に「モンスター」です。その博士の孫がお祖父さんの屋敷を相続して、死者を蘇生する実験も引き継いでしまいます。
昔はみんなが同じモノを観たり読んだりしていたので、パロディというジャンルが成り立っていました。『フランケンシュタイン』だって、この映画が公開された当時は、1931年のオリジナル版をアメリカ人ならほぼ全員が観ていたでしょう。そんな共通の体験が少なくなった現代では、パロディという笑いが成り立ちにくいんです。それでもこの映画はあちこちにヴォードヴィルや寄席芸のようなギャグが散りばめられているので、そういうところは今観ても楽しめると思います。


『トップ・シークレット』

製作:1984年(アメリカ)
監督:ジム・エイブラハムズ/デヴィッド・ザッカー/ジェリー・ザッカー
トップシークレット

出演:ヴァル・キルマー/ルーシー・ガタリッジ/ほか


これは特殊メイクや映像的な遠近法、VTRの逆回しなど、映像ギャグ満載の映画です。たとえば、映像的に手前の方で大写しになっている電話が鳴るのですが、遠くから人が電話を取りに来ると本当に大きな受話器だったり。こんな映像ギャグをたっぷりとお楽しみいただけます。
−映画監督の馬場康夫さんが解説−
この映画を撮った3人の監督は子供の頃から一緒にコメディ映画を撮ってきた幼なじみ同士で、『裸の銃を持つ男』なども手掛けています。ジェリー・ザッカーは後に『ゴースト/ニューヨークの幻』を撮ったことでも知られていますね。
ストーリーは、ヴァル・キルマー扮するロック歌手が東西冷戦時代の東ドイツで開かれる音楽祭に招かれ、スパイの争いに巻き込まれていくお話。80年代のこの映画になると昔ながらの喜劇王ではなく、普通の俳優が演じるコメディ作品になっています。ギャグの多くはビジュアル的で、おそらくその辺は今の若い世代でも楽しめるのではないでしょうか。
パロディもたくさん盛り込まれていますが、大ざっぱな「スパイ映画のパロディ」だったりするので、観ている方も「まあ、そんなモノがあるんだろうな」と思えます。そういえば『ヤング・フランケンシュタイン』が元ネタだろうというギャグもありました。そんなところに、アメリカでは前の世代をちゃんと勉強してコメディ作品を作っていることが窺われる映画です。


■ 馬場康夫(ばば・やすお)
1954年生まれ。映画監督、ホイチョイ・プロダクションズ代表取締役社長。監督作に『私をスキーに連れてって』『メッセンジャー』『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』など。著書『エンタメの夜明け』や、AKB48「翼はいらない」のミュージックビデオも手掛ける。
−皆さんからのご感想−
辻仁成
こんにちは、辻仁成です。僕の好きな映画ベスト3は『ハズバンズ』『チャンス』『わらの犬』の3本です。

※ 辻仁成さんの監督作『TOKYOデシベル』、5/20(土) 公開!



『ハズバンズ』

製作:1970年(アメリカ) 監督:ジョン・カサヴェテス
出演:ベン・ギャザラ/ピーター・フォーク/ほか


インディペンデント映画の代表的な監督、ジョン・カサヴェテスの個人的最高傑作がこの映画。男の友情を描いた映画なんですが、仲間のひとりが急に死んでしまい、残った3人の男たちが葬式の後、家に帰らずイギリスへ遊びに行くんです。友達を亡くした哀しみが男たちを引きつけ、彼らは酔っ払って遊ぶだけなんですが、とても良い映画でした。
−映画評論家の清水節さんが解説−
この映画はあらすじをお話しても魅力的に聞こえるかどうかは微妙でしょう。むしろポイントは「なぜカサヴェテスという監督はこういう映画を撮ったのか」です。
かつて映画は大きなスタジオが作るもので、必ずドラマ性があり、それを俳優が演じ、職人たちが撮るものでした。ところが50年代の後半、技術革新によって撮影や録音が簡単にできるようになります。さらに『エデンの東』でジェームズ・ディーンが登場して、リアルな演技も追求されるようになりました。こうした時代背景の中、ジョン・カサヴェテスは自分でお金と仲間を集めて、1959年に初のインディペンデント映画を撮ったんです。
ほぼ同じ時期にフランスでヌーヴェルヴァーグという映画の潮流を作ったゴダールは、論客としても優れていたこともあって世界的に有名ですが、カサヴェテスはそうはなりませんでした。しかし、その功績から現在は「インディペンデント映画の父」と呼ばれています。この映画はそんな監督の作品です。


『チャンス』

製作:1979年(アメリカ) 監督:ハル・アシュビー
出演:ピーター・セラーズ/シャーリー・マクレーン/ほか


この映画の主人公はチョンシー・ガードナーという庭師の男。彼はずっとテレビしか見ていなかった男なんですが、テレビのセリフを喋り続けている内に、あれよあれよと大統領候補になっていくという、すごく不思議なお話です。初めて観たときにかなりショックを受けたのを良く覚えています。
−映画評論家の清水節さんが解説−
この映画はある邸宅で庭師として仕えている男が主人公。その男は庭師として仕事をする以外はテレビを見ることくらいしかすることがなかったこともあり、ちょっと世間とは感覚がズレている少し変わった男です。
ところがある時、主が亡くなってしまい、男はその邸宅を出なければならなくなります。そしてある事故をきっかけに大金持ちと知り合いになるのですが、どんなことでも庭木にたとえて話す癖がやけに含蓄ありげに聞こえたせいで、彼はとんとん拍子に出世。ついには大統領選に出馬することに……というお話です。
こんなあらすじだけを聞くとファンタスティックなお話のようですが、そこには現代の文明を風刺するようなニュアンスが込められています。ネットのフェイクニュースが信じられてしまう現代にも通じるテーマを感じさせる映画です。


『わらの犬』

製作:1971年(アメリカ) 監督:サム・ペキンパー
出演:ダスティン・ホフマン/スーザン・ジョージ/ほか


小学校5年生の時に生まれて初めて映画を観たのがこの作品でした。そしてその時「映画監督になりたい」と思ったんです。非常に暴力的な映画で、小学生の僕は「大人の世界って怖いな」と思いながら、ついにその世界へ足を踏み入れるきっかけになった映画です。
−映画評論家の清水節さんが解説−
この映画のタイトルは、老子の「天地は無情で人間や生き物をわらの犬のように扱う」という言葉に由来しています。
主人公のダスティン・ホフマンは数学教師。暴力的なアメリカに嫌気がさして、奥さんの実家であるイギリスに引っ越します。ところが引っ越したイギリスでもっと酷い目に遭ってしまい、暴力を否定していた男の胸の内にものすごい暴力衝動が起こる……というお話です。
サム・ペキンパーは1970年代にバイオレンスの巨匠と言われ、暴力描写で彼の右に出る者はいないとされた監督でした。そんな監督が「人間は普遍的に暴力性を持っていて、それがいつ何をきっかけに噴出するか分からない」というテーマを、ものすごいバイオレンス描写で描いた名作です。

※5/15(月)・25(木)、ムービープラスHDで『わらの犬』放送!




清水節
■ 清水節(しみず・たかし)
1962年東京生まれ。編集者・映画評論家・クリエイティブディレクター。映画雑誌「PREMIERE」他を経て、映画情報サイト「映画.com」「シネマトゥデイ」他で執筆。著書に「スター・ウォーズ学」「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」他。テレビやラジオ、イベント等での解説や、ドキュメンタリー番組の企画制作も手掛ける。
・清水節さんのTwitterアカウントはこちら!
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