• 2017
  • 07
  • 23

あなたの映画ベスト3を大募集!

皆さんから寄せられた映画ベスト3をご紹介します。

−映画好きの女子大生さん(埼玉県・女性)の映画ベスト3−
こどもが頑張る姿にキュンキュンBEST3
『リトル・ランボーズ』
『マイ・フレンド・フォーエバー』
『リトル・ダンサー』


映画好きの女子大生さん、ありがとうございました!

当シネマテークでは、こんな「あなたの映画ベスト3」を大募集中です。
メッセージをお寄せ下さった方から抽選で毎週1名様に番組特製のポップコーンマシン、マグカップ、ネックピローの「映画鑑賞ベスト3セット」をプレゼントしていますので、ぜひ

コチラ

からお送り下さい。

尾上松也
歌舞伎俳優の尾上松也です。今日は「男の絆にグッときた映画ベスト3」というテーマで選ばせていただきました。

※尾上松也さんの歌舞伎自主公演『挑む』は8月にABCホール(大阪)と日本橋公会堂(東京)にて!



『タイタンズを忘れない』

製作:2000年(アメリカ) 監督:ボアズ・イェーキン
出演:デンゼル・ワシントン/ウィル・パットン/ほか


この映画はまだアメリカに人種差別が渦巻いていた1970年代初頭、バージニア州に実在した白人黒人混合の高校アメフトチームのお話です。黒人のコーチが赴任してきてチームをひとつにまとめようとするのですが、最初は白人と黒人がいがみ合ってしまい、なかなか打ち解けることができません。しかし合宿をしたり、いろんなことがある中で少しずつ打ち解けていき、最終的には全員がひとつになって勝利を掴んでいくお話です。
合宿でコーチから強制されて、彼らはそれなりにコミュニケーションを取るようになります。ところが街に戻ると社会ではまだまだ差別が横行していて、パブかバーのようなお店で黒人選手が差別を受けるんです。その選手をかばうために、それまで差別をする側だった白人のチームメイトが喧嘩を買って出るシーンは泣けました。
コーチ役を演じているのはデンゼル・ワシントン。南北戦争の激戦地として名高いゲティスバーグでトレーニングをしている時に、彼が「ここで分かち合えなければ我々は終わりだ」と語るシーンもめちゃくちゃ格好良かったです。何事もまず一歩を踏み出すことがすべてを変えていくという勇気をもらいました。

『スタンド・バイ・ミー』

製作:1986年(アメリカ) 監督:ロブ・ライナー
出演:リバー・フェニックス/ウィル・ウィートン/ほか


これは有名な作品なのでご存知の方も多いと思います。まだ小学生の12歳の少年たちが、行方不明になった男の子を探しに行く旅のお話です。そしてその旅の中でそれぞれが抱えるいろんな葛藤や問題が描かれ、旅から戻った少年たちは中学校へ進み、それぞれの道を歩んでいきます。
男女関係なく子供の頃に仲良くしていた友達との思い出は、誰しもが持っているでしょう。その頃の友達のような関係性を築くのは、大人になるとなかなか難しいもの。そんな時代を懐かしく思い出させてくれる、しみじみと心に染みる友情の映画です。
実は僕は中学1年生の頃にこの作品の舞台版で、主人公たちの内の1人を演じさせていただきました。僕が演じたのはテディという少年で、将来は父親のように軍人になって英雄として讃えられたいという夢を抱いているのですが、そのお父さんは戦争の影響で精神的に不安定になっていて……という役でした。僕にとっては「この作品に出演したい」という夢を初めて叶えることができた作品としても思い出深く、有名なベン・E・キングの主題歌を聞くと今でもグッときます。

『アンタッチャブル』

製作:1987年(アメリカ) 監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:ケビン・コスナー/ショーン・コネリー/ほか


この映画はアメリカに禁酒法があった1930年代に、アル・カポネという有名なマフィアのボスを追った捜査官の実話を映画化した作品です。僕は『ゴッドファーザー』も好きなんですが、この時代のマフィアの抗争を描いた映画はすごくおもしろいですね。日本の戦国時代も同じですが、誰かと同盟を組んだりする時に、常にそこには表裏一体の心理戦があります。そんな緊張状態の中で繰り広げられる泥臭い男らしい戦いが好きなんです。
当時のシカゴは完全にアル・カポネが牛耳っていて、警察もすべて買収されているような状態でした。そこへ乗り込んでくるのがエリオット・ネスという捜査官です。彼は孤立状態の中で信用できる仲間を集めて、アル・カポネを追い詰めていきます。チームのメンバーも何人か殺されてしまいますが、彼は絶対に諦めず、最後にはアル・カポネを刑務所に送るんです。その男気は本当に格好良いと思いました。
警察までもを支配している巨大な敵に、たった4人で抗う男たち。すぐにでも心が折れてしまいそうなところを乗り切るのは、彼らの熱い絆なんです。そこがたまらない1本です。
−皆さんからのご感想−
秋元康
こんにちは、作詞家の秋元康です。今日は「いま思えば、よくこの企画が通ったな映画ベスト3」を選びました。

『津軽じょんがら節』

製作:1973年(日本) 監督:斎藤耕一
出演:江波杏子/織田あきら/ほか


これは斎藤耕一監督の暗〜い映画です。冒頭、津軽三味線の重い音から始まるんですが、元キャメラマンの斎藤耕一監督らしいとても美しい映像で、とにかく暗いお話を綴ります。なぜ僕が高校生の時にこの映画を観に行ったのか、いまだに分からないのですが大好きな作品です。

『遠雷』

製作:1981年(日本) 監督:根岸吉太郎
出演:永島敏行/ジョニー大倉/ほか


これも地味な映画です。なにせビニールハウスでトマトを栽培している人のお話。永島敏行さんという素晴らしい役者が主演していますが、やっぱり地味です。根岸吉太郎監督の作品の中でも大好きな1本ですが、もしかしたら僕はこの映画を好きな自分が好きなのかも知れません。

『ヒポクラテスたち』

製作:1980年(日本) 監督:大森一樹
出演:古尾谷雅人/光田昌弘/ほか


この頃、大森一樹監督や森田芳光監督、石井聰亙監督などの若手の監督たち、特に「ぴあフィルムフェスティバル」から出てきた監督たちがきら星のごとく作品を作っていました。この映画は医大生の話で、すごく良かったです。なんで良かったのかいまだによく分かりませんが、とても良かったんです。
−映画評論家の清水節さんによる解説−
秋元さんもサラッと触れていましたが、この3本は全部ATGの映画です。ATGとは「アート・シアター・ギルド」の略で、アートシアターを観ましょう、そして作りましょうという集まりでした。20世紀後半の30年間近くにわたって日本映画を牽引した勢力のひとつです。
1950年代、アメリカやヨーロッパでアートシアター(今で言うミニシアター)の映画が増えてきました。一方、日本ではテレビの登場によって映画が産業として弱くなっていく中、映画会社が商業的な映画しか作らなくなります。
このままでは映画文化が廃れてしまうという危機感から、きちんと海外で作られたものを観られるようにしようという動きが起こり、1962年に全国で10館くらいを組織して、そこでポーランドやフランス、イギリス、アジア各国などの芸術映画を上映するようになります。これがATGの始まりです。
やがて日本映画の中からも、一般の映画館よりATGの方が向いている映画が掛かるようになります。そこで今村昌平が『人間蒸発』(1967年)を撮る時に、製作の段階からATGに話を持ちかけました。それにATGが「監督(の独立プロダクション)と折半なら」と応じたのを契機に、製作費1000万円(通常の1/4〜1/5)の小規模で意欲的な映画がATGの製作で次々に作られたんです。
そんなATGは憧れの的になり、観客にも難しい映画を背伸びしてでも観たいと思う人が増えていきます。そうやってATGの文化がどんどん拡大し、日本映画の文化的な価値を維持存続するためにはなくてはならない存在になっていきました。
秋元さんの「よくこの企画が通ったな」というのは「商業ラインに乗るかどうか」という視点だと思いますが、ATGには「これは作るべき映画かどうか」という視点しかありませんでした。秋元さんが選んだ3本はそういう映画です。
その中でも特に注目したいのは『津軽じょんがら節』。これはATG初期の1973年の映画で、すごく地味なタイトルに聞こえるかもしれませんが、当時はヒットしたし評価も高かった作品です。冬の津軽海峡の荒々しい波が打ち寄せる港町を舞台に日本の土俗的な風景を映し出したこの映画は、1970年の大阪万博をピークに日本の高度成長期が終わろうとする中で、欧米に憧れてきた日本の若者文化が大きく転換し、日本オリジナルの文化を再発見しようとする流れに合致していたのだと思います。



清水節
■ 清水節(しみず・たかし)
1962年東京生まれ。編集者・映画評論家・クリエイティブディレクター。映画雑誌「PREMIERE」他を経て、映画情報サイト「映画.com」「シネマトゥデイ」他で執筆。著書に「スター・ウォーズ学」「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」他。テレビやラジオ、イベント等での解説や、ドキュメンタリー番組の企画制作も手掛ける。
・清水節さんのTwitterアカウントはこちら!
−皆さんからのご感想−

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