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村上RADIO ~いろんなお便りを読みながら大晦日~

村上RADIO ~いろんなお便りを読みながら大晦日~

こんばんは。村上春樹です。
村上RADIO、うーん、今日はもう大晦日なんですね。時の流れは速い。雪がちらちらと舞うTOKYO FMの窓の外を、トナカイの群れが勢いよく駆け抜けていくのが見えます。師走らしい素敵な風景です……というのは真っ赤な嘘です。半蔵門の近辺にはトナカイは生息していません。でもまあ、何はともあれ今年もこれで最終回、どん詰まりっていうか、明日からはもう真っさらな新年になります。 さて、2023年はみなさんにとってどんな1年だったでしょうか?

<オープニング曲>
Donald Fagen「Madison Time」


今日はリスナーのみなさんからいただいたメールを読んで、そのあいだ、例によってあれこれ、興味深いと言えなくもない雑多な音楽をかけていきます。この番組は原則的にリクエストをとっていませんし、メールの紹介もほとんどしていないのですが、にもかかわらず村上宛てに、また番組宛てにたくさんのお便りをいただいております。今年もこれで最終回になりますので、罪滅ぼしにというか、感謝の念を込めて、できるだけたくさんのお便りを紹介できればと思います。猫の手も借りたい季節なので、猫山さんにもメールの整理を手伝っていただきます。(ニャー)
Thank You Falettinme Be Mice Elf Agin
The Jazz Crusaders
Old Socks, New Shoes...New Socks, Old Shoes
Chisa
今日はできるだけたくさんのお便りを紹介できればと思います。

電脳遣いさん(22歳、男性、東京都)からのメールです。
<村上さんは昨今のAIについてどう思われますか。AIが絵を描いたり、文章を書くのが好きだと聞いて、ちょっと人間らしさを感じてしまいますが、作家さんとしては死活問題だと思いますので聞いてみたいです(僕がこう言った分野の仕事をしているので自責の念もあります)>


そうですか、コンピュータ関係の仕事をしておられるのですね。最近よくこの手の質問を受けます。作家はものを書くAIの進化を脅威に感じているのではないか。まあ、作家にもいろんなタイプがあると思うし、いろんな考え方があると思うのですが、でも僕自身に関して言えば、それほど脅威には感じていないと思いますね。 というのは、小説を書いている僕の頭って、考えてみればバグだらけなんです。そのバグをいっぱい含んだ、虫食いだらけの不完全きわまりない頭で、日々切々と作り話を書き連ねているわけです。人間の頭って、なんていうのかな、その程度のいい加減さでちょうどいいんです。その「いい加減さの頃合い」の見計らい方は、AIには体得できないことじゃないかな。もしそれだけの量のバグをAIに注入したら、きっとその場でどかんと爆発とかしちゃうだろうと思いますよ。だから小説家の行く末のことはあまり気にしないで、がんばって電脳関係のお仕事に励んでください。

ジャズ・クルセーダーズの全盛期の超かっこいい演奏を聴いてください。「Thank you (for letting me be myself again)」、僕を正気に戻してくれてありがとう。

Home Again
Kate Taylor
Sister Kate
Cotillion
タカ派姿勢の高橋一生さん(30歳、男性、東京都)
うーん、素敵なラジオネームですね。

<このあいだ歩道を歩いていたら、ダンキンドーナツのクールなTシャツを着たおばさんとすれ違いました。Tシャツには「Life's too short to drink lousy coffee」とプリントされていました。「人生は短い、まずいコーヒー飲んでいる暇なんかない」という感じでしょうか。たしかに、美味しいコーヒーを出す店は貴重ですよね。僕は東京・参宮橋に一軒いいカフェを知っています。もうじき僕は神奈川県秦野市渋沢に引っ越すのでかなり遠くなりますが、それでもがんばって旨いコーヒーを飲みに行こうと思います>


そうですか。そのTシャツほしいですね。
さて、ダンキンドーナツのコーヒーですが、正直なところ決しておいしくはないです。僕はアメリカに住んでいるとき、ほぼ毎日ダンキンのコーヒーを飲んでいましたから、これははっきり断言できます。薄くてあんまり味がないし。じゃあ、どうして毎日わざわざそんなものを飲んでいたのか? ドーナツを食べながら飲むと、なんか不思議においしいからです。味が微妙にドーナツに馴染むんですね。朝、大学に行くときに、プレーン・ドーナッツを2個と、ポット1杯分のラウジーなブラック・コーヒーを、ダンキンのお店で買って、昼休みに1人でほくほくと食べます。ああ、なんかドーナツが食べたくなってきましたね。

ケイト・テイラーがキャロル・キングの作った「Home Again」を歌います。ピアノはキャロル・キングが受け持っています。

Everybody Monkey
Freddy Cannon
His Latest And Greatest
Critique
マロンさん(58歳、女性、福岡県)
<男女間のパートナーシップを良好に保つために、村上さんが大切にしていることを教えてください>


今日はいろいろと難しい質問が来ますね。でもいいですよ、がんばってお答えしましょう。役に立つかどうかはわかりませんが。 僕はいつも思うのですが、おおまかに分けて、人間には「大きなやかん」型と「小さなやかん」型の2つのタイプがあると思うんです。大きなやかんはなかなかお湯が沸かないけど、いったん沸いたら長い間冷めません。小さなやかんはすぐに沸くけど、わりにすぐに冷めてしまいます。
どっしりしているか、あるいは小回りが利くか。これって、どっちがいい悪いじゃなくて、それぞれに役割・用途が違うんです。

で、男女のパートナーシップにおいて大事なのは、その役割をそれぞれがうまくこなしていくことだと思います。1人がもともと大きなやかんで、もう1人がもともと小さなやかんという組み合わせがいちばん好ましいんでしょうが、そうじゃない場合、あるいは役割がはっきりしない場合には、状況に応じて意図的にどちらかが「小さなやかん」になったり、「大きなやかん」になったりする必要が生じます。そういうことがすらっとできるようになると、「男女間のパートナーシップ」は本物になってきます。 というのが僕の基本的な考え方なんですが。

フレディー・キャノンの「Everybody Monkey」を聴いてください。フレディー・キャノンは主に1960年代に活躍したポップ・シンガーで、お気楽な歌をお気楽に歌うのが特徴です。僕は昔からこの人が好きだったんですけど、あとになってデイヴィッド・リー・ロスが出てきたとき、「おお、この人こそフレディー・キャノンの後継者だ!」と嬉しくなりました。ごくお気楽に聴いてください。フレディー・キャノンの「Everybody Monkey」。

<収録中のつぶやき>
この時代モンキーダンスというのが流行ったんですよ。この曲を聴きながらモンキーダンスを踊ろうという……オー、モンキー、モンキー、モンキー、モンキー、モンキー!
Don't Explain (feat. Damien Rice & Lisa Hannigan)
Herbie Hancock
Possibilities
Hear Music
中国の方からのメールです。
Arthurさん(36歳、男性、東京都)
<日本語教育学の博士課程の留学生です。高校時代から村上さんの本を読んできました。最初は母国語である中国語の翻訳版で、大学で日本語を勉強してからは、翻訳版の改善点に気づいて、日本語版を読み始めました。先日、「Audible (オーディブル)」には村上さんの作品の朗読があると聞いて、ほぼ毎日楽しく聴いています。最も好きなのは高橋一生さんの朗読です。落ち着いて深みがあります。最後に、文章執筆について、村上さんにお聞きしたいです。少し大きな話ですが、どうやって自分の考えを、的確で分かりやすい文章にしますか>


高橋一生さんの朗読、素敵ですよね。
「どうやって自分の考えを、的確で分かりやすい文章にするか?」
これはとてもむずかしい問題で、「はい、こうすればいいですよ」という一般的でシンプルな回答があるわけではありません。人それぞれ、自分のやり方があります。僕の場合、翻訳をこつこつ続けることで、文章について多くを学んできたような気がします。翻訳って、異なった言語で書かれた文章を、母国語に置き替える作業ですよね。だから原文を読み込んで、その意図をしっかり理解し、それをわかりやすい母国語に変換しなくてはなりません。
読者が読んでいて「あれ、これはどういう意味なんだろう?」と、もう一度読み返さなくてはならないような翻訳は、基本的にはまずい翻訳です。で、そういう訓練を積んでいるうちに、「自分の考えを、的確で分かりやすい文章にする」コツみたいなものを、少しずつ身につけていったような気がします。簡単に言えば「母国語の相対化」みたいなことですね。同じような意味合いで、外国語でものを書いてみるというのもけっこう役に立ちますよ。

ハービー・ハンコックのピアノを聴いてください。曲は「Don't Explain」。ビリー・ホリデイの曲ですね。歌うのはダミアン・ライスとリサ・ハニガン、どちらもアイルランドの歌手、素敵なデュエットです。
Teach Me Tonight
Mike Love
Looking Back With Love
The Boardwalk Entertainment Co
ビーチ・ボーイズのマイク・ラヴがソロで歌います。

「Teach Me Tonight(今夜教えて)」です。今夜何を教わるんでしょうね?



<収録中のつぶやき>
僕はマイク・ラヴのサインが入ったビーチ・ボーイズの「サーフィン・U.S.A.」のLPを持っていて、中古レコード屋で6ドルで買ったんだけど、マイク・ラヴがかわいそうだよね。ブライアンのサインだったらもっと高いんだろうけど。

ぽっちゃりファンさん(56歳、男性、東京都)
<いつも番組楽しく拝聴しております。春樹さんの選曲について、それは野球で言えば、「ど真ん中のストレート」ではなく、「コースいっぱいに入るスライダー」のように感じられ、「こんないい曲もあったんだ!」と、毎回感嘆しております。それにしても春樹さん、神宮球場はどうなるんでしょうか? ケンタッキーフライドチキンを持ち込んで、それをガツガツやりながら飲むビールは最高です。しかもプロ野球を観ながら。神宮球場はわたしにとって「世界最大・最高の居酒屋」なのです>


いや、いつも変化球を投げているわけじゃなくて、ときどきは「ど真ん中のストレート」を投げていますよ。ただちょっとナチュラル・シュートがかかっちゃうだけで。はい、神宮球場はどうなるんでしょうね? 心配です。というか、ヤクルト・スワローズもどうなっちゃうんでしょうね? 村上(宗隆)くんの完全復活に期待しましょう。

しかし最近の野球場って、野球を観る場所というより、なんだかエンターテインメント・センターみたいになっていますよね。まあ、それはそれでいいんですけど、トランペットやチアガール抜きで、静かに味わい深く野球を観戦していた時代もよかったかもなと、昭和世代的感慨に耽ることもあります。

ところで阿部慎之助さんがジャイアンツの監督になりましたね。僕は以前、名古屋の東山動物園に行ったときに、阿部慎之助さんの顔面に酷似したマレー熊を見かけました。あまりによく似ているので、「おい、慎之助、慎之助!」と親しく呼んでいたのですが、そうしたら隣にいた若いカップルが、「あの、あれシンノスケっていうんですか」と声を掛けてきまして、「いや、えーと、そういうわけでもないんだけど……」と適当に言葉を濁(にご)して逃げました。しかし目もとから鼻にかけて、ほんとによく似ていたなあ。なかなか可愛かったですよ。どうでもいいようなことですけど。
I Don't Wanna Know about Evil (Live in Rome)
Sarah Jane Morris
After all These Years
IRMA
もふもふさん(41歳、女性、新潟県)
<毎月楽しみに聴いています。といっても、夫が録音してくれたものを車の中で聴いています。このラジオの放送時間が、ちょうど子どもの寝かしつけの時間だからです。村上さんの穏やかな声は寝かしつけにも良さそうですが、毎回どんな曲が飛び出すのかわからないので、やっぱりやめておきます>


励ましのお便り、ありがとうございます。そうですか、僕の声は子供の寝かしつけにいいんですか。

僕は思うんだけど、これはあくまで個人的な感想だと思って聴いてほしいんですが……最近のラジオの番組って、きんきんした声で早口で喋る人が比較的多いみたいですよね。テンションが高くて、笑い声が耳につく。なんだかテレビのバラエティ番組がラジオにそのまま移ってきたみたいで、昔ながらのラジオ・ファンとしてはちょっと心淋しいです。みなさんはどう感じておられますでしょうか?
僕はプロの語り手ではなくて、だからうまくいかないところもありますが、できるだけ普通にface-to-faceで、聴きやすい声で話すように心がけています。寝かかったお子さんを起こしたりしないように……。でもデイヴィッド・リー・ロスが急に大音量でかかると、赤ちゃんは泣き出したりするかもね。
ご主人が録音してくれたもので、ゆっくり番組を楽しんでください。
(ここで、ヴァン・ヘイレンの一部とデイヴィッド・リー・ロスのシャウト!)

サラ・ジェーン・モリスの歌を聴いてください。英国のシンガーソングライター、ジョン・マーティンが作った曲です。「I Don't Wanna Know About Evil」
僕は悪についてなんて知りたくない
僕は愛についてだけ知りたいんだ。
これ、なかなか素敵な曲です。
Auld Lang Syne
James Taylor
At Christmas
Columbia
フランツ アルヴィエさん(20歳、男性、兵庫県)
<普段自分が聴いている範囲外の音楽を知ることができるので毎月楽しく聴いています。大学に行く気が起きず、神戸三宮駅からなんとなくいつものカフェのほうへ歩いていると、すれ違う人々は目的地に向かって真っ直ぐ歩いていました。目的を持っている人は、持っていない人と比べて歩くリズムとペースが違います。今朝は人の流れに馴染めない自分に嫌悪感と疎外感を感じましたが、ラジオを聴いてその日は楽しく過ごせました。村上さんは何かする気が起きない時に、とりあえずすることはありますか>


うーん、あなたの気持ち、とてもよくわかります。僕も20歳の頃は、それとほぼ同じような生活を送っていました。人の流れに馴染めず、何かをしようという気がなかなか起きないんです。大学にも行かず、まあ当時はストライキなんかがあって、大学に行こうと思っても大学が閉まっていたりしたんですが、3本立ての映画館に通ったり、ジャズ喫茶で何時間もねばったりして、アンニュイに日々を過ごしていました。
そういう日々を今になって回想して思うのですが、行く気が起きなくても、やはり大学には日々がんばって行かれたほうがいいと思います。大学の講義はつまらないものが少なくないですし、「こんなもの何の役に立つんだ?」って言いたくなるようなものもたしかにあります。それはよくわかります。でもそれはそれとして、毎日の生活にリズムをつけることって大事です。いったんリズムが身につけば、物事はたぶん少しずつ良い方向に流れていきます。
つまらないもの、役に立たないものも、ときには意外に人を助けてくれます。試してみてください。
大学を3回も留年した僕がこんなことを言うのも、なんだか気が引けるんですけど。

さっきかけたケイト・テイラーのお兄さん、ジェームズ・テイラーが「蛍の光」を歌います。年末感が漂います。
The World Is Waiting For The Sunrise
Les Paul & Mary Ford
テイク・ミー・イン・ユア・アームズ・アンド・ホールド・ミー
Capitol Records
メリル・ストレイシープさん(55歳、女性、千葉県)
<アストゥリアス皇太子賞文学部門受賞おめでとうございます! 授賞式の模様を動画配信で観てビックリ!お隣には女優メリル・ストリープさんがいて、拍手をしてくださいましたね。お隣に座っていらした時に何かお話されたのでしょうか? 髭をはやした春樹さんもダンディーでかっこよかったですよ>


ありがとうございます。はい、授賞式、僕の左隣りがメリル・ストリープさん、右隣りがマラソン・ランナーのキプチョゲさんという素晴らしい顔ぶれでした。公式セレモニーが多くて疲れましたが、この2人と待ち時間なんかにいろんな話をすることができて、それはとても愉しかったです。とりわけストリープさんは僕とだいたい同じ歳だし、実にざっくばらんな方なので、話していて面白かったです。 そのとき、「私ね、この式が終わってアメリカに帰ったら、車を運転してニューヨークから西海岸まで旅行するつもりなの」という話が出ました。「それって、1人で運転するんですか?」と聞いたら、「ええ、1人よ」ということでした。当たり前でしょ、という感じで。
僕ももっと若いとき、車でアメリカ大陸を横断したことがありますけど、これってね、かなりの大仕事です。普通、1週間から10日はかかります。2人で交代で運転したのですが、カリフォルニアに着いたときには、もう、くたくたに疲れていました。それを70代半ばの女性が1人でやっちゃうんだからすごいですよね。

「でも、行く先々でホテルとかモーテルとかに泊まるんでしょう? そこで素性がばれて大変な目にあったりしませんか?」と尋ねると、「いいえ、そんなことはまったくない。野球帽をかぶって、眼鏡をかけて、目立たない車に乗っていれば、絶対にわからないから。それに結婚前の名前を使うし」ということでした。

しかしずいぶんタフな人だなあと感心して、そのあとインターネットのニュースを見ていたら、まさにその授賞式の当日にストリープさんが、45年連れ添ったご主人と6年前から別居していたことを明らかにした、という記事が出ていました。結婚生活の破綻を公式に宣言したということなんでしょう。それで、びっくりすると同時に、「そうか、彼女も1人きりになってハンドルを握り、来し方行く末、いろんなことをじっくり考えたかったのかもな」と思ったりもしました。
メアリー・フォードとレスポールの「世界は日の出を待っている」を聴いてください。「The World Is Waiting For The Sunrise」。そして明日の初日の出が美しい、良きものであることを祈りましょう。
ウクライナにとっても、パレスチナにとっても、メリル・ストリープさんにとっても、そしてまた神宮外苑にとっても。
Adagio Assai from Concerto for Piano and Orchestra in G Major
Toots Thielemans
Chez Toots
Private Music
今日のクロージング音楽は、ジャズ・ハーモニカのトゥーツ・シールマンズが演奏する、モーリス・ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」の第二楽章、「アダージョ・アッサイ」です。
あまり取り上げられることのない音楽ですが、ほっとする美しいメロディーです。村上RADIO、今年お届けする最後の曲になります。
今日の言葉は石川啄木さんの短歌です。歌集『一握の砂』に入っているものです。
前にも一度『一握の砂』から歌を紹介したことがありますよね。うちの本棚にある、箱入りの古い本なんですが、ときどき引っ張り出してページを繰っています。
人間のつかはぬ言葉
ひょっとして
われのみ知れるごとく思ふ日
この気持ち僕にもわかります。作家は日々、机に向かって正しい言葉を探し求めるのが仕事なんですが、ひょっとして「人間のつかはぬ言葉」みたいなものがふと見つかるんじゃないかという幻想を抱いてしまうことが、ときとしてあります。誰も使わない言葉なんだけど、だからたぶん誰にも理解できないんだろうけど、僕の心の風景を完璧に表しているんだよな……というような言葉。見つかるといいですね。

それではまた来月、また来年。(ニャーオ)

スタッフ後記

スタッフ後記

  • 寝る子も泣かすロック界のスーパースター ダイアモンド・デイブももう来年は70歳なのですね。ロックがヒット曲の中心から姿を消して久しいですが、最近は復活の兆しもあるとか。ロックファンとしてはうれしい限りです!ぜひ2024年はロック復活の年になることを願いつつ、みなさまにとっても良い年でありますように!(CAD伊藤)
  • 今年も大晦日になりました。悲しかったこと、嬉しかったこと、たくさんのできごとを思い出しながら、7曲目のジェームズ・テイラー「螢の光”Auld Lang Syne”」を聴きました。村上さんは自身の学生時代を回想しながら、20歳のフランツさんにこう答えています。「……つまらないもの、役に立たないものも、ときには意外に人を助けてくれます」。何気ない答えのようですが、村上さんの小説のように心が励まされます。8曲目にかかったのは、”World Is Waiting For The Sunrise”。スペインでのメリル・ストリープさんと村上さんとの会話は人生の深みを感じるものでした。今年も村上RADIOのWebサイトを読んでいただき、ありがとうございました。(エディターS)
  • 今回はリスナーのみなさんのメッセージをご紹介しました。2018年の番組スタートから「村上RADIO」宛てに届いたお便りが1万件を超えました。番組の感想や村上さんへの質問、音楽テーマのご提案など、いつも楽しく拝読し、元気をもらっています。2024年もどうぞよろしくお願いします!(構成ヒロコ)
  • 村上RADIO、2回目の大晦日放送となりました。前回は2021〜2022年の年越特番生放送、京都から全国にお送りしました。今回はいつものスタジオからの通常放送。リスナーのあなた、もしかしてどなたかと年越し蕎麦を啜りながら聴いて下ったのかもしれませんね。楽しく、長ーく、これからも素敵な時間をご一緒に過ごしていきましょう。みなさん、良いお年を!(延江GP)
  • 「村上RADIO」、今年の最終回は大晦日の放送となりました。大晦日の放送は2020年の京都から生放送して以来、3年ぶり。今回は大晦日という事でリスナーのみなさんから届いたメッセージに村上さんが答えてくださり、男女間の問題から、昨今のAIの進化、神宮球場、文章の書き方まで、貴重なラジオ・エッセイとなりました。来年の「村上RADIO」は翻訳家の柴田元幸さんとの対談等お届けします。お楽しみに!(キム兄)
  • 番組に就いてはや半年。知らない音楽にたくさん出会い、公開録音も無事に終え、大晦日までこの番組と共に過ごすことができとても充実した1年になりました。せっかくなので、穏やかにデヴィッド・リー・ロスでも聴きながら年を越そうと思います。リスナーのみなさまもよい年を迎えられることを願っております。(ADルッカ)

村上春樹(むらかみ・はるき)プロフィール

1949(昭和24)年、京都市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。’79年『風の歌を聴け』(群像新人文学賞)でデビュー。主な長編小説に、『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞)、『ノルウェイの森』、『国境の南、太陽の西』、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』、『1Q84』(毎日出版文化賞)、最新長編小説に『騎士団長殺し』がある。『神の子どもたちはみな踊る』、『東京奇譚集』、『パン屋再襲撃』などの短編小説集、『ポートレイト・イン・ジャズ』(絵・和田誠)など音楽に関わる著書、『村上ラヂオ』等のエッセイ集、紀行文、翻訳書など著訳書多数。多くの小説作品に魅力的な音楽が登場することでも知られる。海外での文学賞受賞も多く、2006(平成18)年フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞、’09年エルサレム賞、’11年カタルーニャ国際賞、’16年アンデルセン文学賞を受賞。