2017/4/9
暖かい日が続くようになりましたね。
「『おと語り』には毎週たくさんの悩み相談が送られてきます。ライトな相談もあればヘビーな相談もあります。切実な悩みから学べる事もたくさんある。みんなで一緒に考えてお勉強していきたいと思います」という江原さん。
今日は『切実な悩み』をお届けしました。

今夜お届けしたナンバー
◇Don't Cry / ASIA
◇心はひとつ / 江原啓之



「結婚して一年になる夫がおります。7歳年上で、今時珍しいかもしれませんが、親から紹介されたお見合いで結婚しました。ですが、お付き合いを一年、結婚生活を一年経ても、性交渉どころかキスもした事がありません。中が悪いわけでは決してなく、食事も一緒に取り、一緒に眠ります。冗談を言い合っていつも明るいふたりです。私も時間が経てばできるようになるだろうと軽く考えていました。けれど数年前から私の生理不順が悪化してしまい、病院に通い始めたのですが、治療の過程でどうしても“夫はいるが性交渉をした事はない”という話をしなければなりません。先生によってはぶしつけに“なんでなの?”と聞かれたり、男性医師の場合、顔から火が出るほど恥ずかしいです。普通の人が当たり前に出来る事がどうして私には出来ないんだろうと、自分に失望しています。私は主人以外に男性とお付き合いをした事がないので、夜の営みに抵抗があるのが一因だとは分かっているのですが、なかなか前に踏み出せません。この事は誰にも相談できず、孤独な気持ちです。子どもはいつか欲しいと思っており、夫もそう思っているようです。このまま私の身体が良くならなければ本当に子どもが産めなくなってしまうのではないかと不安でいっぱいです」というメールをいただきました。

江原さん
「非常に深刻ですね。結婚されているからより深刻ですが、独身の方でも性交渉をした事がないという人が今は結構多い。私は『an・an』(マガジンハウス)の連載を20年近くしています。『an・an』は『セックス特集』などもあって、自由で進んだ女の子たちが読んでいる雑誌だと思われがちですが、実際は違う。知性は持っているけれど、経験や実践が伴っていない方が結構多いから、リサーチで買うのが実情なんです。既婚者でもあなたのケースのように最初からないという方もいれば、セックスレスで悩むという方もいる。セックスレスになる場合のほとんどは“ストレスフルだから”。睡眠すらろくにとれないような時代に、なかなか時間はとれない。だから、都会人に多いと思う。なので、まずはあなたも自分だけだと思わない事。あまり自分を責めないで欲しい。“夜の営みに抵抗があるのが一因だと分かっている”というけれど、結婚は夫婦の問題。あなたが拒んでいるわけではない。まずは第一段階としてはスキンシップから始める。手をつなぐとか、仲がいいのだから隣に座ったりする。私の言うところのオーラマーキング。彼自身が奥手なのかもしれない。また、スキンシップをしていないと、そういう深刻な話はできない。スキンシップの中で“何か問題があるのかな”とか“自分に問題があるのかな”と、仲が良いから話していく。次の段階で問題があるのならば、病院や医師に相談をする。そうでないのであれば、一から自分たちで努力をしてみる。非常に難しい問題ですが、仲良しだったらできるはず。一気に問題に集中すると大変だから、少しずつ。困った時ほど感情ではなく理性。二人とも奥手なら、恋人から始めていけるのだからすごく楽しいと思う。こういうご夫婦はずっと仲良しさんでいられる可能性が高い。希望を持って進めていっていただきたいと思います。体の事は、気を付けて大事にしていってくださいね。社会問題があるとみなさんからお便りを募集したりした事もありますが、こういう問題も恥ずかしい事ではなく、ラジオだからこそリスナーのみなさんからもご意見を募集したいと思います。同じような事を克服した方、同じような状況でいる方、工夫をされている方。お便りをいただけたら嬉しいです」


「僕が3歳の時に両親が離婚し、僕と妹は父親に引き取られ、僕は祖父母のところに、妹は施設に預けられました。母親が借金をし、離婚したと聞いていました。僕も小学生になり、妹も祖父母のところに来ました。そして高校まで祖父母に面倒を見てもらいました。高校3年の時、父が再婚する事になり、僕は不愉快でした。しかもその相手は妊娠していました。その時に父の言った一言が“何が悪い”でした。しかも笑いながら。高校卒業してすぐ祖父が白血病にかかり、僕は浪人していたので看病をする事になり、父親の相手も一緒にする事になりました。僕は赤ちゃんの面倒を見て、その人は祖父のところに。祖父の死が迫り、親戚が病院に集まった時に父が“あいつらは自分の事を親だと思ってない。お母が甘やかしたから悪い”と言っているのを聞いてしまいました。ショックでした。祖父母は僕たちの為に働いて、学校も制服も食事もすべて用意してくれました。本当に感謝しています。自分の親はこんな感謝もないのだろうか。祖父母が孫を育てるのが当たり前と思っているのかなと思いました。そんな事もあり、父とその相手とかなり溝ができています。僕は親がそういう考えを変えない限り親と思いたくないです。誰にも言えなくて江原さんに相談しました」というメールをいただきました。

江原さん
「分析が必要ですね。21歳の男性。あなたの若さからすると、その気持ちもよく分かる。困った時こそ“感情ではなく理性”。感情は、答えが迷路の中に入って見えなくなってしまう。大事なのは理性。あなたはまだ若いですが、これから何歳になっても絶対に必要だから覚えておいてくださいね。“親と思いたくない”というのは感情。“溝ができている”のも感情。“たとえ1パーセントの愛が分からなかったら、100パーセント、120パーセントの愛は分からない”という言葉を私はよく使っています。私は、このお便りを読む限りでは、お父さんの再婚相手に悪い印象を持たなかったんです。なぜかというと、赤ちゃんをあなたに預けながらも、お祖父さんの面倒を見に行っているから。そんな筋も道も分からない女性が再婚相手だったら、お祖父さんの看病にはいかないと思う。あなたが3歳の時に両親が離婚し、お祖父ちゃんお祖母ちゃんが育ててくれたとしても、お父さんしかいなかった。なのに、父親をとっていった憎い嫁だという感情があなたの中にあるのだと思う。今、あなたは父を越える時。越えなければいけない。リスナーさんの中にも“親が許せない”という人もいると思う。けれど“許せない”と言っているうちは、自分が下なんです。“依存心”。同じ人間。スピリチュアルで言うと“家族は学校”“親は先輩”。祖父母やご先祖さまはOB・OG。例えば山田さんなら“山田家”というひとつの学校。親も、親として生まれてきた人はいない。立場として親という役割を背負っているだけ。だから完璧を望んではいけない。親はどうやって親になるかというと、子どもが親にしてくれるんです。夜泣きに始まり、色んな意味で鍛えてくれて親らしくなっていく。祖父母が素晴らしい人で孫の面倒を見てくれていたから、お父さんはお父さんになりきれなかったのかもしれませんね。お父さんの“何が悪い”という言葉の中に自己憐憫があると思う。“オレだって淋しかったんだ”“オレにはオレの人生があるんだ”とか。妹さんも幼少期に施設に預けられた事は可哀想だった。あなたにも妹さんを本当に大事にして欲しい。そして、まずはひとりの男として父を見る。ひとりの女性として母を見る。親子というのは一番の人間関係。“宿命”。“この人間関係を乗り越える為に、この家にあなたは生まれてきた”という事。“お母が甘やかしたから悪い”というのも、目くじらを立てる必要がない。お祖母ちゃんがそれだけの愛情で育ててくれたとあなたが思っている。たった一人でもそう思ってくれている人がいるという事が事実。“お父さんまでもそう思え”と思わなくてもいい。あなたにとってはピッカピカの素晴らしいお祖母ちゃんであり、お祖父ちゃん。みんなに賛同を求める必要はない。お祖母ちゃんは分かっていると思う。乗り越える。あなたの“宿命”を受け入れる。そして、そこで必ず磨かれる。ここで乗り越えて行けばきっとあなたは、将来、理性で何事も乗り越えていける人になれると私は思っています」


●江原啓之 今夜の格言

「人生に傷つくことなどありません。磨かれたのです」
「人生を味わい深くするスパイス。それが悩みです」

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