2017/11/19
親子の関係のご相談、たくさんいただいています。
「中でも、母・息子の関係は特別。お母さんは、息子の恋人になってしまうようですね。今日の特集、本当は私も嫌なんです。人の家の事は言えないので、私もあまり答えられない(笑)。そこは置いておいて、正論だけでまいりたいと思います(笑)」
今日は『母親にとっての息子』をテーマに番組をお送りしました。

今夜お届けしたナンバー
◇Mother / ジョン・レノン
◇モズのために / 江原啓之



「息子が家出しました。家出したのは次男20歳です。彼女の家に行くと言って、そのまま帰ってきません。家出2日目に長男に電話で、彼女にフラれたことや、仕事の悩みなど語って“もう死にたい”と、電話を切ったそうです。それからまったく連絡がつきません。息子の友達に事情を説明し連絡を入れてもらうと、友達には返信がきます。死んでいなかったと安堵したのですが、家出して4日目。私たちの連絡にはまったく反応せず、友達にもどこにいるのかも教えてくれないそうです。仕事も無断欠勤中で、本当に頭が痛いです。私の育て方が悪かったと、考えれば考えるほど、母親の責任だと痛感しています。泣いても泣いても、涙が出ます。息子には、一日も早く家に帰って来て欲しいです。ただ、帰ってきた時、どのように接すればいいですか?いつもの私なら、叱ってしまいます。それがダメなのでしょうか。どうしたら、わだかまりのない親子になれますか?」というメールをいただきました。

江原さん
「切実ですね。20歳の息子さん。法律上は大人。年齢は関係あると思うので、大人として、成人男性として考えなくてはならない。私事で恐縮ですが、子育ては“腹括り”かなと思うんです。どうにでもなんなさいと覚悟をする。20歳にもなっていたら、今更、手は付けられない。高校生などとは事情が違う。“どうぞ転びなさい”という腹括りが必要。無断欠勤をしている会社に対してなどと、色々あると思うけれど、無責任というのではなく、敢えて息子に委ねる。自己責任。自分で責任を取らせる事が大切。けれど、最後の最後には、その責任は親の方にくると思うので、親がしなければならなくなってくるとは思う。けれど“腹括り”が大事。そして“今は、道程である”という事。結論ではない。その躓き転ぶ事は、明日の為。明日の本人の姿は分からない。もっと大人になって“あの頃は…”と、笑い話になる事はよくある。まだまだ道は長い。どんな時でも子育て中は“道程だ。道程だ”と考える事が必要。帰ってきた時のお母さんの対応は、叱ってもいいと思います。メソッドや形というのは、絶対に良くないと思うんです。お母さん、泣いても何してもいいです。息子の事をどれだけ心配していたのかという事を、全部吐き出して、ぶつけた方がいい。その時は、聞く耳は絶対に持たない。けれど、普通に育ててきた子どもであれば、子どもの中で必ずどこかにそれが宿って“申し訳ないな”“親を泣かせたな”と思うもの。“今”と、インスタントに陥るのではなく“宿す”ということを大事にされたらいいのではないかなと思います」


「私は3人の子どもの母親です。中学3年生の真ん中の息子のことで悩んでいます。息子は、昨年の11月から不登校になり、現在もずっと休んでいます。休み始めた理由は、特に誰かからいじめられたわけでもなく、ただ、クラスの雰囲気でいたたまれないことがあったようです。今年の4月にクラスが変わり、私もずっと家にいる息子に、学校に行かなくても、せめて誰かと関わりを持っていて欲しいと、強引に部屋に入り“ずっと家に居るのはやめて、学校に行かないにしても、夕方登校やフリースクール、何でもいいから、とにかく一緒に動こうよ”と言ったのですが“のうのうと生きてきたヤツに、何も言われたくない”と、泣くばかり…。それっきり、息子は私を避け、無視するようになりました。ご飯も、私が仕事や買い物で出かけている時に食べて、姿を見せません。私以外の家族とは話もするのですが、肝心な話になると、自分の部屋に入ってしまうようです。こんな状態が、かれこれもう半年になります。行政の相談窓口や、スクールカウンセラーの先生たちには“今は、本人が出てくるまで見守って。見守ることが一番いいと思って”と、言われています。今は、息子に部屋の外から“あいさつ”などの、声だけかけている状態です。こんな状態で本当にいいのか。私は本当にこのままでいいのか。どうしたら良いのか分からなくなっています」というメールをいただきました。

江原さん
「成長の過程、道程だと思います。お母さん以外の人とは話をする。ということは、それまでお母さんは、過干渉だったのではないかな。本人の気持ちを考えず、理想ばかりを言ってしまったのかもしれませんね。これを一つのきっかけに、自分以外の家族に委ねてみたらいかがでしょうか。私も、学校に行かないのは結構だけれど、何もしないでいるのはいけないと思う。フリースクールに行ったり、自分で勉強するなどして、充実した時間を過ごす。一番いけないのは、不規則にダラダラいること。今は、母親ではない家族の人が担当する時期なのだと思うのも大事。母親を越える時期が必要だと思うんです。“男になってもらおう”という気持ちで見守られたらいかがでしょうか」


「中学3年生の息子が、なかなか受験勉強に集中できません。塾に入れましたが、成績が伸びない。偏差値36です。運動ばかりで勉強嫌いを放っておいた私も悪いですが、只今、反抗期で、毎日、私も息子を褒めることができず“勉強しなさい!”と、怒鳴ってしまいます。塾には行きますが、行っているだけかなぁと、心配しています。父親は息子と全然会話をしません。私は反抗期の息子と、どう関わったら、息子の良さ、やる気を引き出せる、良い母になれるでしょうか」というメールをいただきました。

江原さん
「この家は幸せですね(笑)。反抗期は成長の証だから、おめでたいこと。あなた自身、書いていることが矛盾していること、分かっていないのかな。“息子の良さ、やる気を引き出せる”と書いているけれど、運動ばかりやっていたくらい運動が好き。受験勉強など、色々とあるでしょうが、息子さんに最も合っていて、本人が行きたいところが見つかったら、頑張るだろうし、やる気も出る。それに勉強がすべてではない。エリートを目指すのであれば、それはそれでいいこと。けれど、それが本人が好きではないのであれば仕方がない。どんな道でも立派。だから、あまりグダグダ言うのもいかがなものか。“あなたの人生ですからね”と、お母さんも腹を括る事。会話しない父親はいけませんね。あなたに任せっきりなのでしょうね。あなたは母親・父親役、両方やっていたのでしょう。お母さんも、息子より先に旦那に“いい加減にせいよ”と、言うべきではないでしょうか(笑)」


「中学2年の息子の相談です。春から不登校の状態で、勉強もまったくせず、ゲーム、YouTubeの毎日です。本を読んだりすると“放っておけ”と書いてあるし、あまり色々言わないように気を付けて過ごしていました。でもある時、昼過ぎまで寝ている息子にイライラし“どれだけ心配していると思っているの?”“なんで学校へ行かないのよ?”“勉強はどうするつもり?”と、吐き出してしまいました。すると息子は“お母さんが以前、好きなことだけやればいいって言ったから、その時その時に、やりたいって思ったことをやっているだけ。勉強なんてやっても意味がない。人間の存在する意味なんて、全部、後付けで無意味だ。自分の存在意義もない”と、独自の理論を私にぶつけてきて、とても頑なです。私は“ゲームは、本当にやりたいことなのか?今は、色んな経験をして、その中から、本当にやりたいことをみつける時期なんじゃないの?”と、投げかけましたが、響いていない感じです。もう、いつまでこのトンネルにいなくちゃいけないのか。まさにお先真っ暗。我慢も限界です。“そんなの放っておいて、気長に見守って”と、言われるのを覚悟でメッセージしました。が!が!そこをなんとか分かりやすくアドバイスをいただきたいです」というメールをいただきました。

江原さん
「私から言わせれば、あなたも息子さんと一緒。あなたが息子さんに思っていることを、私はあなたに思ってしまうな。放っておけとは言わないけれど、この葛藤が大事なんです。ここでもうひとつ大事なのは、お母さんも頭を使うこと。お母さんの問題点は、哲学がないということ。意外と息子の方が考えているんです。あなたが“人間が存在する意味”について答えなくてはいけない。母親というのはそういうことを言われると“減らず口ばかりきいて!”“生粋なことばかり言って!”と感情論になる。“そもそも人間の存在する意味とは何なのか”ということについて問答する。忘れてはいけないこと。それは、みなさん“自分が子育てしている”と思っている。子どもは親育てもしてくれているんです。こういうことでもなければ、親は、のうのうと生きてしまう。“生きるとは何か”ということを親も考える。与えるばかりだと思う心が傲慢。結構、子どもにも学ばせていただいていますよ。私も親ですから、みなさん、励まし合いましょう!」


●江原啓之 今夜の格言

「お母さん、息子は恋人ではなく、一人の個性であることを忘れないでください」
「理解できないと苦しむのも、幸せなのかもしれません」

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