ON AIR REPORT オンエアレポート

横山幸雄ニューアルバム『アンプロンプチュ』特集!

16/06/20


今夜もお聴きいただきありがとうございました。
今回は、6月8日にリリースされたばかりの横山幸雄ニューアルバム『アンプロンプチュ』を
ご紹介しました!

タイトルになっている「アンプロンプチュ」はフランス語で
「即興曲」という意味。シューベルトのピアノ作品を代表する即興曲8曲が収録されています。
そこからお送りしたのは・・・

M1 シューベルト 《4つの即興曲 作品90 D.899》より 第3番
M2 シューベルト 《4つの即興曲 作品142 D.935》より第4番
M3 シューベルト 《4つの即興曲 作品142 D.935》より第1番
いずれも 横山幸雄(ピアノ)アルバム『アンプロンプチュ』SONY MECO1034 より

横山さんにとって、初のシューベルト・アルバム!
シューベルトは、ベートーヴェンより27歳年下ですが、ベートーヴェンを慕い、尊敬し、崇拝し、
ベートーヴェンが亡くなった翌年、31歳の若さで亡くなっています。
早熟の天才で、ベートーヴェンと同じ数のシンフォニーを作曲、
歌曲やピアノ曲、室内楽にも傑作を残しました。

ベートーヴェンとショパンの間に生まれ、作曲のスタイルもその中間に位置づけられます。
ベートーヴェンは「ピアノ・ソナタ」を完成させ、ドラマチックな傑作を多く残しましたが、
シューベルトはやさしい、自然な流れをもつ作品、得意の歌の要素がピアノ作品にも存分に感じられる、
そんな作曲家です、と横山さん。

「即興曲」とは、ソナタ形式をもたない作品で、出版社がつけたタイトルですが、
シューマンは、今夜お送りしたM2、M3を含む作品142についてひとつのソナタではないかという説を唱えました。
横山さんは、4つで1つの組曲と考えていたことはまちがいないと思うが、ソナタとしての作品もシューベルトは書いているし、「即興曲」はソナタより自由な感じがする、という見解を持っているそうです。

必ずしも弾くのが難しいという作品ではなく、学習者にも頻繁にとりあげられます、
僕も小学生の時から演奏していますが、こうしたシンプルな作品に秘められた美しさを
お聴きいただければと思います。


横山幸雄『アンプロンプチュ』