ON AIR REPORT オンエアレポート

11月生まれの作曲家:フンメルに注目!

16/11/14


寒い季節が始まりました。お部屋でゆっくり音楽を楽しむ夜もいいですね。

今回は、11月生まれの作曲家、フンメルに注目しました。
きっと初めて名前を聞くという方も多いかもしれませんが、ちょうどベートーヴェンと同時代に活躍し、
生前はベートーヴェンと人気を二分するほどの作曲家、ピアニストとして知られていました。
作曲作品の中心だったピアノ曲から今日は3曲ご紹介しました。

<プレイリスト>
M1 フンメル 《ピアノソナタ 第1番》 op.2より 第1楽章  コンスタンス・キーン(ピアノ)
M2 フンメル 《ピアノ三重奏曲 第1番》 op.12より 第1楽章 グールド・ピアノ・トリオ
M3 フンメル 《ピアノ協奏曲 第2番》 op.85より 第3楽章 
  スティーブン・ハフ(ピアノ)、ブライデン・トムソン(指揮)、イギリス室内管弦楽団

1778年11月14日、ハンガリーで生まれたフンメルは、幼い頃から神童と呼ばれて才能を発揮していましたが、
音楽家の父親の仕事でウィーンに移り住み、モーツァルトに才能を認められ、例外的に住み込みで弟子となりました。
その後はクレメンティ、サリエリ、ハイドンにも学んだ。
弟子にはツェルニー、メンデルスゾーン、ヒラー、ヘンゼルト、タールベルクなど。
生前はベートーヴェンと人気を二分するほどであり、ベートーヴェンは晩年、演奏家としての活動は少なかったため
19世紀前半、大ピアニストといえば、まずフンメルのことを指した。
師であったハイドンの跡を継いでエステルハージの楽長に就任。その後シュトゥットガルトとワイマールの楽長を歴任。最後はワイマール楽長で、そのまま世を去っています。

特にショパンは演奏会を見て感激、作品をきいてショパンに似ているな、と感じるかもしれませんが、
ショパンが影響を受けているのです。演奏家としては、当時の代表がフンメルとパガニーニです。
とくに「ピアノ協奏曲第2番」は、ロマン派の要素が感じられる作品です。

古典派からロマン派への移行期に活躍した作曲家・フンメル、交響曲は手掛けていませんが、
その作品の中にモーツアルトより意識的な音楽の流れがあり、ベートーヴェンほどには強い意志は感じられないものの
ショパンやメンデルスゾーンに引き継がれるそういった音楽の歴史を感じます。と横山さんは語りました。

次回は、テノール歌手の福井敬さんをゲストにお迎えします!お楽しみに。