ON AIR REPORT オンエアレポート

3月13日はメンコン初演の日!

17/03/13


今夜もお聴きいただきありがとうございます。
1845年3月13日は、メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」初演の日。
数あるヴァイオリン協奏曲の中でも最も有名な作品の一つで、おそらく誰もが一度はあのメロディを耳にしたことがあるのではないでしょうか。「三大ヴァイオリン協奏曲」に今回は注目しました!

M1 メンデルスゾーン《ヴァイオリン協奏曲 ホ短調》op.64 より第1楽章/
五嶋みどり(ヴァイオリン)、マリス・ヤンソンス(指揮)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

M2 ベートーヴェン《ヴァイオリン協奏曲 ニ長調》op.61 より第3楽章/ 
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、ニコラウス・アーノンクール(指揮)、ヨーロッパ室内管弦楽団

M3 ブラームス 《ヴァイオリン協奏曲 ニ長調》op.77 より第1楽章/
イツァーク・パールマン(ヴァイオリン)、ダニエル・バレンボイム(指揮)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


●メンデルスゾーン(1809-1847)は、晩年の1844年、35歳で「ヴァイオリン協奏曲」を作曲。「メン・コン」の愛称でも親しまれています。 メンデルスゾーンはこの他にもう1曲ヴァイオリン協奏曲を遺していますが100年以上忘れられた存在です。横山さんも、幼い頃からハイフェッツの演奏で慣れ親しんだ曲、いつ最初に知ったのかも思い出せないほどだそうです。

●ベートーヴェン(1770-1827)が、1806年、36歳で作曲した「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」は、中期を代表する傑作の一つ。初演は大成功だったと言われますが、その後は演奏される機会が少なく忘れられつつありました。それを現在のように高い評価を得られるまでにしたのは、ヴァイオリンの名手、ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)が何度も演奏会でとりあげた功績によると言われています。ベートーヴェンはのちにこの曲をピアノ協奏曲に編曲もしています。ベートーヴェンは、原曲のヴァイオリン協奏曲にはカデンツァを書きませんでしたが、このピアノ・バージョンには入念なカデンツァを書いています。ピアノの名手だったベートーヴェンは自分で弾くことを念頭に置いていたのかもしれません。単純な音形のくり返しが特徴ですが、そこからベートーヴェンの精神性や音楽としての普遍性が感じられます。

●ブラームス(1833-1897)が1878年、45歳で作曲した唯一のヴァイオリン協奏曲。 ブラームスはヨーゼフ・ヨアヒムが弾くベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」に感銘を受け、それが「ヴァイオリン協奏曲」を書くきっかけになったと言われています。ブラームスはヨアヒムに相談しながら、作曲を進めました。

三大なんとかは、いろいろありますが、名曲がたくさんある中で、3つの中に選ばれるには、ぱっと聞いてわかるもの、と同時に、何度聞いても深みがあるものが、選ばれているのではないでしょうか?と横山さんはおっしゃっていました。