ON AIR REPORT オンエアレポート

バッハに影響を与えたモンテヴェルディ生誕450年!

17/05/15


今夜もお聴きいただきありがとうございました。

5月15日は、今年生誕450年を迎える初期バロック音楽の大家、クラウディオ・モンテヴェルディ が洗礼を受けた日です。
ルネサンス音楽からバロック音楽への転換期に活躍し、近代オペラの原型を作り上げた他、宗教音楽の分野でも傑作を残し、その後の音楽に多大な影響を与えました。バッハもモンテヴェルディから大きな影響を受けたと言われています。

<プレイリスト>
M1 モンテヴェルディ 歌劇《オルフェオ》より <プロローグ>
演奏:エマニュエル・アイム指揮、ル・コンセール・ダストレー、ヨーロピアン・ヴォイスィズ(歌:ナタリー・デセイ、イアン・ボストリッジほか)
M2 モンテヴェルディ 《マドリガル集 第8巻》より <ニンファの悲歌(ひか)>
演奏:ニコラス・アーノンクール指揮、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス、アン・マレイ(ソプラノ)、フィリップ・ラングリッジ(テノール)、クルト・エクヴィルツ(テノール)、ルドルフ・ハルトマン(バス)

M3 モンテヴェルディ 《聖母マリアの夕べの祈り》より <神よ、慈悲もてわれを助けたまえ>
演奏:ジョン・エリオット・ガードナー指揮、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ、モンテヴェルディ合唱団

M4 モンテヴェルディ オペラ《ポッペーアの戴冠》より 第3幕フィナーレ <ただあなたを見つめ>
演奏:クラウディオ・カヴィーナ指揮、ラ・ヴェネクシアーナ、ロベルタ・マメーリ(ソプラノ)、エマヌエラ・ガッリ(ソプラノ)

M1は、1607年、イタリアで上演されたオペラ最初期の作品です。オペラは、もとは古代ギリシャの演劇復興から始まりました。歌うようにセリフを語る「演劇」から始まったものが、モンテヴェルディによって「音楽劇」の形になっていきます。その後、華やかでドラマティックな作品になっていきますが、これはその源流ともいうべき作品です。この「オルフェオ」は、ある旋律にある楽器を指定する、ということを史上初めて行った作品です。

M2 マドリガルとは、16世紀半ば頃から17世紀初頭にかけて多数作曲されたイタリアの世俗声楽曲です。モンテヴェルディは、第8巻まで「マドリガル集」を出版しました。とりわけ充実しているのが、この60歳代半ばで発表した第8巻です。

M3《聖母マリアの夕べの祈り》は、モンテヴェルディの代表作であり、教会音楽史上の最高傑作のひとつ。現在でも抜群の人気です。

M4は、晩年の傑作オペラ《ポッペーアの戴冠》からの美しい二重唱。《オルフェオ》がギリシャ悲劇をモティーフとしたのに対し、《ポッペーアの戴冠》は史実に基づき、人間の愛憎劇を描いた点において当時としては画期的な作品でした。

横山さんは、フランス留学時代に、こういった古楽がよく聴こえていたので懐かしい気持ちと、古さと新鮮さどちらも感じたと語っていました。

1567年、ヴァイオリン製作の町として名高いクレモナで医者の息子として生まれる。
1582年、15歳で最初の作品集を出版
音楽家として成功し、宮廷楽長、ヴェネツィアの聖マルコ教会大聖堂の楽長などをつとめ、
1643年、76歳で逝去。亡くなるまでヴェネツィアで過ごしました。

5月5日、入魂のショパンにお越しいただいたみなさま
ありがとうございます!終演直後の笑顔です!

20170505 TOKYO OPERA CITY CONCERT HALL