ON AIR REPORT オンエアレポート

ベートーヴェンの「交響曲第1番」初演の日

18/04/02


今夜もお聴きいただきありがとうございました。
今から218年前、1800年4月2日は、ベートーヴェンの「交響曲第1番」が初演された日です。
今夜は、それにちなみ、ベートーヴェン自身が企画した念願の交響曲デビュー演奏会の内容にも注目しました!

<PLAYLIST>
M1 ベートーヴェン 《交響曲 第1番》 より 第1楽章 /ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、 フルトヴェングラー(指揮)
M2 ベートーヴェン 《ピアノ協奏曲第1番》op.15 より 第 1 楽章/横山幸雄(ピアノ)、ジャパン・チェンバー・オーケストラ 
M3 ベートーヴェン《七重奏曲 変ホ長調》op.20より第1楽章(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ホルン、ファゴットのための)/ウィーン室内合奏団 

ベートーヴェンの生きた時代、「交響曲」というのは作曲家にとって、とりわけ意味深く、重要なジャンルでした。ハイドンやモーツァルトが残した偉大な交響曲に続くものとして、ベートーヴェン自身、29歳で満を持して「第一番」を発表しています。この初演を行った演奏会は、ベートーヴェンにとって初の自主公演でもありました。私費を投じ、宮廷歌劇場管弦楽団を丸ごと雇うという思い切った企画です。現存しているポスターや批評から、上演プログラムと曲順は、以下のように考えられています。

1:モーツァルト:大交響曲 (→おそらく第41番?)
2:ハイドン:「天地創造」より アリア1曲
3:ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番
4:ベートーヴェン:七重奏曲(op.20)
5:ハイドン「天地創造」からの二重唱。
6:ベートーヴェンによるピアノ即興演奏
7:ベートーヴェン:交響曲第1番

かなり盛りだくさんの演奏会!当時は、このようにバラエティにとんだ内容がふつうだったようです。

「交響曲第1番」「ピアノ協奏曲第1番」どちらも、ハ長調、横山さんは、ベートーヴェンの並々ならぬ気合いを感じるそうです。30歳目前のベートーヴェンというと、《悲愴ソナタ》など残していますが、すでに耳の病が現れはじめた頃です。その逆境に立ち向かい次々と傑作を作り上げていきます。
先輩作曲家のハイドンやモーツアルトに比べて、ベートーヴェンが作曲した交響曲は9曲とかなり少ないですが、そのスケールは一段と大きく、ひな形に沿わず莫大なエネルギーを1曲1曲に注いでいただことが感じられます。またベートーヴェンが活躍したのはフランス革命の時代ということも作曲家の作風や作品数に影響を与えています。
プログラムにベートーヴェンが演奏しない「七重奏曲」が含まれていることも面白いところです。クラリネット、ファゴット、ホルンという管楽器3種に、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスがそれぞれ一人という、7人の編成。ポスターには各楽器の名手であった演奏者全員の氏名が掲載されていたそうです。この曲は、ベートーヴェン初期の傑作とされ、人気がありました。ベートーヴェンが情熱をそそいだほかの作品よりこのモーツァルトのディヴェルティメントのように娯楽的でサロン向けの音楽が評価されたことに、ベートーヴェンは不満だったかもしれませんが、旋律やリズム、構成の面などでその後のベートーヴェンらしさが感じられます。