TOKYO FM SHOWROOM主義 EVERY SATURDAY 20:00-20:30

PERSONALITY|前田裕二(SHOWROOM総合プロデューサー)

11月のゲスト【小松成美さん】その?

『SHOWROOM主義』は、夢を追いかける人を、リスナーの皆さんと一緒に見守り、応援していく番組。

今月のゲストはノンフィクション作家の小松成美さん。
今回は『M 愛すべき人がいて』を執筆することになった経緯からお話がスタート!

今作は、松浦さんと浜崎さんから本の執筆を出版社がオファーされて、たくさんの候補作家の中から小松さんが選ばれたのだそう。
浜崎さんに取材したこともなければ音楽ライターでもない小松さんは「なぜ私?」と驚いたと話します。
誰も知らない、語られてこなかった真実をしっかり取材して作品にできるのは小松さんしかいないという理由だったと聞いた前田代表は「確かにそのポジションをこなせる人って限られている。小松さんしかいないかも。」と納得していました!

二人の真実を追っていく取材は、浜崎さんの記憶をたどる旅のようだったと話します。
楽曲の歌詞を書いた時期と取材した事実を照らし合わせていく作業の中で、恋を始めたころから別れるまでの過程がつぶさに読み取れて、この本を書いている期間は浜崎さんになり切って書いていたため、松浦さんのことが大好きになったと語っていましたね!

浜崎さんは21歳で、CDセールスダブルミリオンを達成します。
圧倒的な存在感を放っていくスターとなりますが、そうなったことでそこにはいろんな人が集まり、その人々に愛情、あるいは嫉妬など様々なものを呼び起こさせる存在にもなりました。どんな言葉を受けてもそれが自分の使命、アーティスト・浜崎あゆみの生き方として覚悟を決めた姿を知ると、グッときますよね!

浜崎さんがスターとしていろんなものを犠牲にしながら生きる姿を見た小松さんは、「犠牲を払う人しか本当に欲しいものは手に入らない」のだと思ったと言います。前田代表は、その人のサクリファイス、マイナスな面も作品として昇華することができる文学って素晴らしいという気づきがあったと言います。

これに対し小松さんには、以前オノヨーコさんに取材をした時のことをお話いただきました。
夫・ジョンレノンを暗殺されたその悲しみを取材しなければならなかった時、彼女は「彼と生きた喜びは消えない」と語ったのだそう。
前田代表は、それは辛いことをダイジェストとして自分の中で昇華し、強くいなければいけないという思いから出てくる言葉ではないかと分析します。
それでも、その辛さや、世界中の人が気づかない孤独や悲しみは、どこか自分の中に残り続けてしまう。その圧倒的な悲しみに寄り添えるのが文学だと言います。
辛い過去を文学作品として昇華することによって、その人の心がスッと軽くなることもあるのではないかと語りました!

来週はどんなお話が飛び出すのか…お楽しみに!