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緑の雇用制度とは?移住先での林業♪

Uターン、Iターン、Jターンなど、
今、働き方、暮らし方の変化から移住を考えている方が増えていますが
この時間は“地方移住”についてご紹介します。
お話を伺うのは、これからの地域との繋がりかたを提案する雑誌
「TURNS」プロデューサーの堀口正裕さんです。
浜崎秘書:今週は移住先での“林業”というテーマで特集します。
堀口:林業については移住推進部で以前にも特集しましたが、
「TURNS」でも近年、林業を目的に移住する若者を取材する機会が増えています。
改めて、林業についてお話ししたいと思うのですが
日本は国土の約3分の2を森林が占める、世界有数の森林大国です。

森林の豊かさを守る上で重要な役割を果たすのが林業ですが、
1963年に外国産木材の輸入が自由化されて以降、
長らく産業衰退傾向にあるとされてきました。
しかし、近年では最新技術の導入や六次産業化、
稼げる林業化への取り組みが進み、若年者の就業率が向上しており
地域に人を呼ぶ産業へと変わりつつあります。
浜崎秘書:今日は奈良県野迫川村に移住して林業を担われている
「有限会社津田林業」の南 祐希さんとお電話が繋がっています。
南さん:よろしくお願いします!
やしろ本部長:奈良県野迫川村に移住して働かれているということですが、
どうして林業をはじめようと思ったんですか?
南さん:動植物関連の学校へ2年間通っているときに、
動物の生態や植生学を学ぶ傍ら、実習地が山間部の集落だったこともあり
農業や林業、エコツーリズムの学習など、幅広い経験を積んでいく中で、
将来仕事するなら大自然の中で仕事がしたいと決意していました。
ただ、卒業時点では林業をしよう!と決めていたわけではなく
移住に関しても、はじめから野迫川村へ住もう!とか住みたい!ってわけではなく、
卒業後に就職した会社の関係で1年間、
野迫川村のキャンプ場で仕事することになったのですが、
仕事にやりがいを見つけられず1年で退職を決めて就活しようと思っていたところ、
村の観光ホテルで開催されたクリスマス会で
偶然出会った先代の親方と話をした時に、
「実家へ帰っても仕事が決まっていないのなら、林業やってみるか?」と
声をかけていただいたのが、林業を始めた一番のきっかけです。
やしろ本部長:凄い流れですね(笑)
実際に林業を仕事にされて、いかかですか?

南さん:弊社では木の植え付け、下刈り、除伐、間伐作業、材木の搬出作業など
山作りにまつわる一連の作業を行っています。
作業によって道具や知識も異なってくるので、
最初は他の職人さんに教えてもらいながら、仕事を覚えることに必死でしたが、
ある程度ついていけるようになると
自分がいる現場の大自然を楽しめるようになりました。
林業をしていて一番のやりがいは
整備前の薄暗い林内から、自分たちの手で生き生きとした
明るい林内へ変わっていくのを見れることです。
堀口:林業を始められるときに、どうやってスタートしたんですか?
活用された制度などがありましたら、教えてください。
南さん:林業経営体に採用されると林業未経験者や経験の浅い林業従事者の
キャリアアップの支援をしてくれる「緑の雇用制度」を活用しました。
「緑の雇用制度」では研修年数に応じてフォレストワーカーとして
必要な知識や技術、資格などを取得させてくれるので非常に助かりました。
やしろ本部長:リスナー社員の皆さんの中にも、新しいことにチャレンジしてみたい、
仕事を変えようと考えているリスナーさんもいらっしゃると思います。
そうした方にメッセージをお願いします。
南さん:野迫川村は離島を除いて全国で1番人口の少ない村ではありますが、
渓流の女王と呼ばれるアマゴの養殖や原木椎茸の栽培、
関西でも珍しい本山葵の栽培など貴重な特産品もたくさんあります。
他にも世界遺産の熊野古道小辺路や1年間を通して雲海の発生率が高く
全国から訪れる方も多いので是非、一度足を運んでもらいたいです。
林業は自然を相手に仕事をしているので、
危険な場面も多い仕事とは言われていますが、
正しい知識と技術を身につける事によって
安心安全に作業を進める事が出来ます。
興味のある方は是非、林業の世界へ飛び込んでもらえたら嬉しいです。
浜崎秘書:ここで、全国森林組合連合会からのお知らせです。
全国森林組合連合会では、厚生労働省の委託を受けて、
林業への就職に興味がある方向けに「林業就業支援講習」を全国で実施しています。
この講習は、林業に必須となるチェーンソーなどの資格が取得できる、
2週間程度の実践コースのほか、林業の作業体験や、
現場見学を行う3日間程度の体験コース、
まずは林業の現状や基礎知識を学びたい方向けの1日コースなど、
受講者のニーズに合わせた充実の内容となっています。
全てのコースで参加費は無料で、
遠くからご参加の方には宿泊費の補助もあります。
そして、7月12日(土)15:00より、有楽町・交通会館ビル9階のTURNSコミュニティスペースにて、
前回好評をいただいた企画をパワーアップさせた「WOOD&LIFEイベント2025夏」を開催いたします
こちらはオンライン参加も可能です。

「どこから始めればいい?」「自分にもできる?」といった疑問や不安に、
林業関係者がリアルにお答えしますので、どうぞお気軽にご参加ください!
詳しくは「TURNS HP」や「林業就業支援事業」HPからどうぞ!
堀口:是非、興味のある方はお越しいただきたいと思います。
やしろ本部長:南さん、堀口さん、ありがとうございました!