浜崎  となると、睡眠時間も短かったでしょうし、かなり大変だったんじゃないですか?

宇南山 たしかに当時は、非常に忙しかったですよ。でも、辛いとは思わなかったですね。

浜崎  それはどうしてですか?

宇南山 毎日、充実していたからです。お金も時間もありませんでしたが、すべての時間が「自分の糧になっている」という実感が私にはあったんです。

浜崎  現代は、日々、忙しく働いている人も多いと思うんです。そうした方たちに、もし宇南山さんがアドバイスするとしたら、何を伝えたいですか?

宇南山 私は何事もプラス思考が大切だと思っているんです。たとえばデンマークでは、「転職」という選択は前向きなものです。自分が必要とされる場所で働き、新たな知識や経験を身に付け、また次のステージでその力を発揮する。そうしてステップアップしていくことで、常に“いまの自分がベストでいられる”という発想が彼らにはあるんです。ですが日本だと、人によっては転職をネガティヴに捉える人もいますよね。これは視点の問題だと私は思います。もしいま、忙しい日々を送っていても、それが未来の自分につながっていると思えれば、きっと気持ちも楽になるはずです。物事は捉え方次第ですから、自分の糧になる良いところを探し出して、プラスの視点を意識することが大切だと思います。

浜崎  そうですね。自分の糧になっていると思えるかどうか、それはとても大切なことかもしれませんね。

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