三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2019.09.10

それぞれの企業の強みを活かして発展を

株式会社ムスカ 代表取締役CEO
流郷綾乃
PRとしての取締役"暫定"CEO

先週に引き続き、【昆虫テクノロジーのスタートアップ企業、
株式会社ムスカ 代表取締役CEOの流郷綾乃さん】です。

元々はフリーランスの広報として働いていたところに
ムスカに出会うんですよね?

「飽き性でもあるので、色んな会社を担当させて頂けたのがすごく嬉しくて。
 その時1つだけ決めていたのが、うちの子が80歳になった時
 この事業、このサービスが面白いか、面白くないかで
 仕事をするかを選んでいたんですよね。」

ムスカではどんなPRするというのは、具体的にどんなことをしたのですか?

「そもそも取締役暫定CEOという肩書きからPRにかけていったというのもあります。
 これも採用広報の1つとして考えていたんですけれども
 暫定ということは”経営のプロを求めているんですよ”ということもあって。
 スタートアップはフェーズごとにステージが変わっていくので
 その時に求められる人材って必ず変わるはずなんですよね。」

自らが代表になった理由をこう話してくださいました。

「今、私が代表になっていていいと思っている理由は
 今のこの事業やサービスっていうのは
 認知させなければいけないからなんですけど
 この事業がある程度認知されて、事業も回して機械も販売して動かしていくぞ!
 という風になってくると私じゃなくていいんですよ。
 それ専門の人間がやるべきだと思っていて、
 ドメスティックに日本だけでやりたい訳ではないので
 海外でやりたいとなってくるとリサイクルシステムだったりとか
 餌や肥料だったりするのですごく古いインダストリーだったりするんですよね。
 海外ではそこに強い方が代表になるべきだという考え方ですね。」

しかし、流郷さんの考えには批判も集まったと言います。

「それを肩書きで伝えたかったんですが、大批判されました。
 当たり前ですけど、投資をしようという企業からすると
 CEO暫定だったらダメでしょと。
 わかってくれる方もいますし、固い考え方もあるので両方ですよね。」

さて、ハエを扱うという点での苦労というのもあるのではないでしょうか?

「どうしてもイメージがネガティヴですね。
 地球にとっても素敵なことをやっていて、事業性も評価されるんですが
 消費者がうちの餌を食べた魚や家畜を食べてくれるのかというところが
 バイヤーさんサイドにとっては非常に恐怖でしかないと思います。
 ただうちの幼虫って色んな機能性があって
 肥料も含めてオーガニックなものも作れますし、
 そういうものを食べたほうが非常に安全であるということとか
 自然界では魚も家畜も虫大好きですから、
 それが考えにスッと落ちてくればいいんですが
 魚も大きくなりやすくなるし、鶏も健康的になったりするんですよね。
 そういったところをいかに伝えていけるかですね。」
 
ムスカの事業の将来性について、展望を伺いました。

「最初は日本でパイロットプラントを建設させていただこうと思っていて
 畜産県の今ある懸念として畜産の排泄物が環境負荷をものすごく与えていたり
 排泄物を処理できる量によって家畜の飼える頭数が決まっているんです。
 売り上げを上げたくて家畜をたくさん買おうと思っても
 ゴミが処理できなければ飼ってはいけなかったりするんですよね。
 そういった問題となっているところにうちが入ることによって
 解決していこうと思っています。
 その後は飼料と肥料が生産物として出てくるのでそれを活用して
 安心で安全な食べ物を作っていきたい。
 それを皆さんに食べていただけるような状態を作りたいのですが
 うちで作るというよりは色んなパートナーと作っていきたいと思っています。
 それぞれ企業には強みがあると思うので、うちが出来るところは
 ハエのコア技術持っています!というところなんですよ。
 それを活用してもらって出てきたものをうまく商品化したりだとか
 得意な方々と一緒になってやりたいなと思っています。」

ムスカの発展の先に、こんな思いも込められています。

「最終的には食糧危機を根絶したいと思っていますし
 ゴミが環境を汚染している部分を根絶していきたいと思っていますね。
 河川や地下水の汚染などは家畜を飼っている牧場付近で多かったりもします。
 堆肥などに含まれている有害な物質がどうしても出てきてしまうからなのですが
 土壌が崩れてきているのを解決できるような会社でもあるというところですね」

最後に、これからの夢を教えて下さい!

「この事業をいかに加速度的に普及できるかですね。
 それができればものすごく嬉しいし、
 そこに貢献したと言えるような自分でありたいです。」
 
流郷さんありがとうございました!
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