三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2020.12.29

電子チケットでスポーツ・エンタメの世界に革命を

playground株式会社 代表取締役
伊藤圭史/dd>
Suicaも普及するまでに10年。便利でも浸透するには時間がかかる


今週のゲストは、playground株式会社 代表取締役の伊藤圭史さんです。
伊藤さんは大学卒業後、IBMなどを経て、
2017年6月にplayground株式会社を立ち上げています。

まずはプレイグラウンドの主な事業から教えて下さい。

「平たく言うと、スポーツ・エンタメの世界の人たちがもっと儲かるように
 流行りの言葉で言うとDX化を支援する会社になります。
 具体的には、電子チケット、グッズ販売、ライブ配信
 あるいは最近で言うとオンラインサロンなどをまるっと導入できる
 スポーツ・エンタメのデジタル化支援プラットフォーム
 "MOALA"というサービスを展開しています。」  

"モアラ"の電子チケットの特徴や利点があるんですか?

「一通りの電子チケットの機能、不正転売防止ですとか
 利便性高くチケットを取り扱ったりなどが出来るのですが
 お客さんにとっても興行にとっても楽で、かつ安定している
 というところを高く評価して頂けています。
 メールやLINEで簡単にチケットを受け取れて
 入場する時はスマホを見せて頂くと、もぎりの人がスタンプをポンと
 押すだけで入場できるサービスになっていて
 非常に直感的でわかりやすくなっています。」

大問題になっている「転売」対策も取られています。

「その点の評価はすごくいただいておりまして
 今までの紙チケットだと名前を書いてもなかなか止められなかったり
 入場する時も身分証を1枚チェックしなければいけない。
 身分証を忘れてしまうと本当のチケットを持っているのに
 入れてもらえないということもあります。
 ファンの方と興行を結ぶためにチケットが存在しているのに
 こんなに面倒になってしまうのが、ずっと歯がゆい所ではあったので
 弊社の場合はLINEや電話番号で、本当にあなたのスマホですねと
 確認させて頂いたり、最近だとモアラQRという新しい技術
 本人以外が持ってくるとピピっと反応する技術を
 開発させていただいています。」

モアラのシステムは幅広い層が使いやすい工夫がされています。

「今までの電子チケットだとスマホを持っていないと
 入場できないイベントになってしまったり、
 ITリテラシーが高くないと来ていただけなくなってしまうことが
 ずっと課題だったのですが、モアラQRはQRコードを持ってきていただければ
 スクリーンショットでも、紙で印刷したPDFでも入場できますよという形で
 老若男女、お子さんでも入って頂ける。不正転売を止めたチケットで
 誰でも使っていただける技術になっています。」
 
とても便利なシステムですが、浸透するまでには時間がかかったといいます。

「3年半やらせて頂いていますが、特に最初の2年間は辛くて誰も使ってくれない。
 例えば西武ライオンズさんは創業した翌月から導入いただいたんですけど
 コンビニ発券と弊社のチケットを選べますという形だったのですが
 最初は100人に1,2人くらいしか使っていただけず
 取材に来てくださるカメラマンの方が、探しても電子チケットが見当たりません
 というくらい立ち上げはすごく辛かったですね。
 使ってくれない理由を聞きに行ったりするのですが、答えとしては
 "紙のほうがいい"などで根拠がないんです。」

新幹線に乗る時も電子チケットのほうが、圧倒的に楽で便利ですよね。

「そうなんです。由々しきことに弊社の社員でも新幹線に乗る時に
 みどりの窓口に行くんです。
 これは弊社内でスマートEX問題と呼ばせていただいていて、
 スマートEXは死ぬほど便利で、1年くらい前にCMも打たれていて
 今なんと30%の方が使っているというんですよ。
 30%しか使わないの!?と驚きました。
 今我々が当たり前に使っているSuicaなども実際に普及するのに10年かかって
 紙の切符を入れられない改札をわざわざ設置して
 ようやくSuicaを使い始めた。
 もし今おじいちゃんおばあちゃんに"今から紙切符しかだめですよ"と言ったら
 "なんでやねん!Suicaじゃだめなの?”というと思うんですよ。
 それだけ便利なのに浸透するのに時間がかかったと考えると
 弊社の電子チケットも、本当に辛抱しながらやっていくしかないんだろうなと
 日々お客さんにもっと使いやすいように、もっとわかりやすいようにと
 頑張っているというのが今という所ですね。」

最後にこれまで乗り越えてきたハードルを教えて下さい。

「色々あったのですが、一番はやはりコロナですね。
 興行に関わる方全員だと思うんですけども、
 弊社も4,5月はすべてのイベントが中止となってしまって
 売り上げがほとんどゼロという状態で、
 これをどう耐えるか、越えるかという所で社員みんなで
 ディスカッションをしながら家で一生懸命働いて突破してきたという所ですね。
 なんとか今業績を上げてきているところです。」
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