三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2021.07.13

不動産の売買をIT化

株式会社TERASS
代表取締役 CEO
江口亮介さん
エージェント提案型家探しサイト「Agently」を運営する会社


ONE MORNING「 The Starters 」。
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週と来週のゲストは株式会社TERASS代表取締役 CEO の江口亮介さんです。
おはようございます。

江口亮介さんは、大学卒業後リクルートに入社され、
不動産サイトとして有名なSUUMOの営業を担当されます。
そしてその後転職を経て、2019年4月に株式会社TERASSを創業されています。

今週はTERASSがどんな会社なのかについて詳しく伺ってきたいんですけども、
まず主な事業内容を教えてください。

「主に、エージェント提案型のサイト、「Agently」というサービスを運営しています。このエージェントという言葉が馴染みないかもしれないんですけども、
不動産の仲介営業の方々です。営業マンとも言いますが、アメリカではエージェントという風に言われていて、この言葉を使っています。
「Agently」は、中古住宅を買いたいなと思ってる方々が、自分の条件を細かく指定して、我々のサービスの中のエージェントたちから直接物件情報や、
提案メッセージがチャットで届くというサービスになっています。」

「Agently」のサービスは私たちにどういうメリットがありますか?

「いくつかあるんですけども、中古住宅買う時に人の存在ってすごく大事なんですよ。
このエリアはすごく詳しいですとか、税金が詳しいですとか、学区が詳しいですとか、いろんな特徴を持ったエージェントがいらっしゃり、
その中で自分に最も合った人を選ぶことができます。
前はなかなかできなくて、会社に問い合わせしかなかったんですけど、自分の細かい条件を入れても、対応してくれる人がいる。
例えば、ルーフバルコニーがある家が良い、この小学校の学区の中で探してるとか、なかなかポータルサイトでは探しきれない情報があるので、
それに対応するエージェントがそこに対して物件情報を受け取ることができるのがメリットですね。」

こういう仕組みは日本になかったんですか?

「今まで日本だと会社がたってしまっていて、人で選ぶっていうことはなかったです。
日本は、中古住宅より新築住宅の方が人気だったんですけど、新築住宅が減ってきて、中古住宅がたくさん増えてくるんで、
中古住宅は新築住宅と違って、個人と個人の取引になるので、そこをサポートする仲介、エージェントの人が大事になってきて、
こういうサービスがウケるようになってきたんだなと思います。」

ちなみにどうやってこの仕組みにたどり着いたのですか?

「いろんな経緯がありますが、1つが、アメリカ、欧米に比べて日本の家探しの仕組みがとても遅れてるなっていう風に思ったのです。
日本の方々は、家を買う回数がアメリカの半分ぐらいしかないんですよ。
2.8回生涯でアメリカは買うんですけれど、日本は1.4回ぐらいで、
同時にこの不動産業界の生産性もすごく低くて、今ニューヨークのエージェントな方々で年収平均950万。
日本の仲介業の方々の平均は420万。2.5倍違うのです。
これすごくもったいないなと思っていて、家買うの好きだし、不動産見るの好きで、このサポートする仕事って重要なんですけども、
生産性高い状態で仕事をしていて個人が際立ってない、とてももったいないなと思って、個人ベースで家を探すことが大事だし、
個人で際立つ人は個人でやった方がいいよねと思っているので、実現するようなプラットフォームが必要だったという感じですね。」

ここに登場してくるエージェントの方々っていうのは、会社に属している方とフリーランスの方がいるのですか?

「どちらもいます。大きな不動産会社の中にいる人も登録していますし、フリーの方もも登録してます。
いろんなタイプの人がいまして、結構面白いのだと YouTuber エージェントがいて、週3本不動産関連の動画をアップしながら、
このサイトを使いながら自分がやりたい接客ってあり、今までにない家探しが生まれてきてとっても面白いです。」

そして先ほどプロフィールでもご紹介したんですが、
江口さんは不動産サイトの SUUMO で営業を担当されていたということで、現場を見ていて実感されたことって何かありますか?

「一つ大きかったのが、不動産会社さんIT弱すぎるなというのがあり、携帯電話の留守電設定の仕方がわからなかったりとか。」

確かに、僕は不動産業界の人間ではないですが、
勝手なイメージだと不動産の方は、自分でお客さんに仕事を取りに行ってこいみたいな、
自分の足で客を掴んでこいみたいなイメージなんですよ。

「それは昔の成功体験なので、当然上司から行って来いって言われてやるとか、
書類の管理もすごい煩雑で、この書類取りに行くために30分かけて、行って戻ってきてと、本当にやってるんだと思いました。」

「Agently」を始めて手応えとか、見えてきたことって何かありますか?

「ちょうど1周年なのですが、順調に成長しているなという風に思ってます。
家を買いたい人もたくさん登録してくれて、エージェント数は200名ぐらい登録してきてやってきています。
どんどん誰がやってもいい仕事ってAIになってくと思うんですね、
正直、物件情報を右から左に流すだけみたいな仕事はAIで良いと思っているのです。
何で人がやる価値があるのかっていうところにフォーカスしたエージェントたちがたくさんいて、考えながら悩みながらやってるんですね。
その中で人の悩みをしっかり聞いて、人の存在価値が残っている部分、それ以外の部分をうまくAIがしながら、
そういった仕事に集中するような人たちを増やしてあげたいし、
AIには負けない方々が「Agently」上で活躍しているっていうのが実感できていても手応えを感じますね。」

成績の良いエージェントさんってのもいると思うんですけど、特徴って感じたことありますか?

「いろんなタイプ、いろんな成功の仕方があるのですが、
共通してるのがチャットでやり取りが始まるので、このメッセージが上手いと言うか、ある意味出会い系サイトにも近いんですけど、
チャットでうまくお客様の悩みを聞いたりとか、自分の意見を言ったりとか、メッセージングが上手いって言うのがとっても大事です。
昔は、電話で、手紙とか書いちゃうような文化ですけど、それをチャットベースでラフなコミュニケーションをしていく、
ライトなコミュニケーションをする人の方が成約につながる確率が高かったりしますね。」

最後にこれまでに乗り越えてきたハードルを教えてください。

「私は企業が初めて、会社経営も初めての経験なんですが、
やっぱり仲間を集めるっていうところがとってもハードルが高かったと思っています。最初のエンジニアとか、最初のデザイナーとか、
なかなかこの業界の課題もわからないので、一人一人、説得しながら、今15名ぐらいやってますけど、
全員の出会いにドラマがあって、ハードルを乗り越えてきたなと思います。」

来週もお話を伺いたいので、ぜひお付き合いいただければと思います。
来週もよろしくお願いいたします。

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