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番組スタッフ
今、グーグルで自民党と検索すると、第2検索ワードに「ガンダム」と出てきます。(6月28日16時時点)
その理由は今日、自民党と動画投稿サイト「ニコニコ動画」がコラボする「12時間ぶっ続け まるナマ自民党」が放送され、その中で、自民党の平将明議員と丹羽秀樹議員による「本気で考える自民党ガンダム開発計画」という議論がなされるからです。

今週火曜日、この自民党のガンダム構想のニュースがネットを騒がせました。
消費税増税関連法案が可決された日にです。

自民党広報によると、平議員、丹羽議員ともに熱狂的ガンダムファンだそうですが、
今回のニュースに対して…
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ネットではこのニュースに関して、冷笑と脱力感が広がっている。そもそもガンダムは宇宙戦争で活躍する「兵器」であり、現在の技術や法律では開発するのが絶対に無理で、議題に上ること自体が間違っている。しかも政局が混乱している中、消費税増税法案が衆議院を通り、これからどんな事態になるのか国民が不安になっているのに「ふざけている」というのだ。
【自民党が「ガンダム」開発計画 ネット仰天、「消費税を使うのか?」「ふざけるな!」J-CASTニュース 6月26日】
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そんな批判を恐れてか、とうの本人である平議員はツイッターでこう述べています。

平将明 @TAIRAMASAAKI
始まる前からネットで騒然となっていますが私の一押しは冒頭午前11:30からの自民党蔵出し映像!田中角栄元総理の演説映像など。

実は自民党のガンダム構想は今回に限ったことではありません。
2011年2月にも平議員は自身のツイッターでこうつぶやいています。
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昼から自民党参議院政策審査会(山本一太会長)の勉強会。宇都参議院議員ご紹介の金岡教授より最先端ロボットについて講義いただく。1/1ガンダムを歩かせることは可能か?

ガンダムは象徴であって、目標ではない。人間が搭乗して操縦する人型の大型作業機械。コア技術はすでに存在する。問題は産業化の可能性。本当の目的はGMの量産。人々を納得させるためのプロトタイプとしてのガンダム。

搭乗式人型二足歩行ロボットの実現に向けた取り組みが、自民党のマニフェストに入るかも。石破政調会長には提案済み。党の経済産業部会にかかる。私が部会長なら通ったが、昨年の9月に西村康稔さんにバトンタ
ッチ。
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さらにさかのぼると、自民党政権下だった2007年にも政治の世界で「ガンダム」が話題になりました。
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ネット上で「防衛省がガンダムを開発している」という噂が流れている。11月7日、8日に開かれる「防衛技術シンポジウム2007」展示セッションのプログラムに、「ガンダムの実現に向けて」(先進個人装備システム)と書いてあったためだ。(中略)気になったので、主催している防衛技術研究本部に電話で聞いてみたところ、やはり、ロボットのようなものではないらしい。直接の担当者ではないので詳細までは分からないとのことだが「『GPSなど先進的な機器を装備する個人用の最新の装具のことを、キャッチーに『ガンダムに向けて』と表現したのでは」との回答。防衛省唯一の公式雑誌「MAMOR」でもそういった特集が組まれていた。
【防衛省がガンダム開発中? - ITmedia ニュース】
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今日の放送で一体、どんな議論がなされるのか気になるところではありますが、J-castニュースによると
自民党広報に話を聞いてみたところ、登場する議員の頑張り次第で深い内容まで踏み込むこともありえる、とし「まず何のためにガンダムを作るのか、から始まって、作った場合の法規制などについても話し合う予定です。あくまで政治的見地からの議論となります」
…のだそうです。

私自身、ガンダムは好きですし、“構想”自体は確かに夢のあるお話だと思います。
しかし、今この時期に批判されるとわかっていて、学者ではなく政治家がなぜこのようなことを言うのか
間の悪さというか、危機感のなさというか…。

消費税増税ですら、日本国民にとっては一大事です。
さらに私たちは東日本大震災、福島第一原発事故という課題を抱えています。
ガンダムが日本を復興へと導いてくれるのでしょうか。
ガンダムが原発事故を収束させてくれるのでしょうか。
政治的見地から議論すべき優先課題は他にあるはずです。

政治家とは何なのか。
そんなことを思う毎日が続きます。


スタッフ:坂本
(2012/6/28 UPDATE)
番組スタッフ
タイムラインのリスナーさんの中でペットを飼っているという方は、どれくらいいらっしゃるでしょうか?
私は猫を飼っています。野良猫を拾って飼いはじめて十数年、もう猫のいない暮らしは考えられないほど、日々たくさんの幸せをもらっています。

矢野経済研究所がまとめた「ペットビジネスに関する調査結果2011」によると、2010年度のペット関連産業の市場規模は1兆3,794億円。前年度とほぼ変わらないとはいえ、日本においては巨大産業です。

しかし、気軽に飼いはじめられる分、手放すのも気軽なのか、飼えなくなった人によって捨てられ、保健所に持ち込まれて殺処分されるペットは後を絶ちません。

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マイナビニュース(2012/5/24)
犬猫の殺処分数、前年度比で約2.6万匹減少
http://news.mynavi.jp/news/2012/05/24/059/index.html


(記事より抜粋)
「全国自治体における犬猫の収容・処分数」は平成21年度が犬6万5,956匹、猫17万3,300匹、合計23万9,256匹だったのに対し、平成22年度は犬5万3,473匹、猫16万134匹、合計21万3,607匹となり、2万5,649匹減少した。

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この数字には、飼い主が持ち込んだペットの数だけでなく、所有者不明のまま持ち込まれた犬猫や捕獲された野良犬・野良猫も含まれていますが、いずれもその数は減少。引き取り・殺処分数の半減を目標に掲げる自治体と、次の飼い主を見つける譲渡活動をサポートする民間団体などの取り組みが数字に反映されているということなのでしょうが、それでもまだまだ、一年間で20万匹以上が殺されている現実があります。


* * *


ペットを取り巻くさまざまな環境を取材し発表してきた一人のペット問題ジャーナリストが、ジャーナリズムのテーマ性に限界を感じ、この6月いっぱいで廃業する、と聞きつけた私。「ペット問題ジャーナリスト」「ペットジャーナリズム」という言葉が初耳だったのもさることながら、取材を通して何が見えたのか、どうして辞めることになったのかが知りたくて、お話を伺ってきました。

北海道を拠点に活動している山下浩さんは、地元の月刊誌の記者からフリーのペット問題ジャーナリストに転向しました。そもそもは、月刊誌で取り上げる、まったく別のテーマの調査過程で、保健所に収容された動物の殺され方(二酸化炭素を充満させたガス室にまとめて入れて窒息死させる)を知ったのがきっかけだったと言います。保健所に交渉して借り受けた殺処分の映像をYouTubeにアップし、月刊誌に記事を書いたら、驚くほど反響があり、単発記事の予定が3回の連載になったそうです。


山下さんが撮影した動画「殺処分の現実」はこちらです。
とてもショッキングな映像なので閲覧注意です。

http://m.youtube.com/watch?v=DLV7-AVG_rE

http://m.youtube.com/watch?v=xZYFuFiLZ6g


その後、フリーになって全国を取材。支援者の力を借りながら、2年間の取材で得た情報をネットで公開してきたけれど、もう続けられなくなってしまった、という事情です。

ペット問題を2年間追いかけて、山下さんが出した結論は、「ペットジャーナリズムは成り立たない」というものでした。

=====
捨てられるペットの問題は、多くの国民にとって「自分に関係ないこと」。ペットを飼っている人も、自分のペット以外の、捨てられて殺される動物のことは、できれば知りたくないのです。原発の問題と根本的に違うのは、自分の命や生活に直結しないところ。
ペット業界は構造的な問題を抱えていますが、政治経済のように日々新しいニュースが次々に飛び込んで来るものでも、毎日新しい発見があるものでもありません。
動物愛護というテーマは社会的関心という大きな流れにはならない。圧倒的にマイノリティなのだと思い知りました。

=====

こう語る山下さん。
しかし私は、「ペットジャーナリズム市場」がニッチすぎて仕事として成立しないから辞めるという説明よりも、山下さんがふと漏らした「取材すればするほど動物を取り巻く環境すべてに絶望した」という言葉が引っかかりました。
買うことも捨てることもイージー過ぎる消費者、小さいほうが売れるからと生まれて間もない動物を親から引きはがす業者、劣悪な飼育環境で動物を繁殖させ、売れ残ったら保健所に持ち込むブリーダー、スポンサーや視聴率を気にしてペット業界のネガティブな面を取り上げないマスコミ・・・などは私も耳にしたことがありましたが、「一部の動物愛護団体」にも問題があると、山下さんは言います。

=====
大部分の愛護団体は良心的に活動しています。これはあくまでも、一部の団体の話です。

誰しもが最初は高い志を持って愛護活動を始めます。しかし、寄付を呼びかけると予想外にお金が集まるので、初心をすっかり忘れて、そこで踏み外してしまう。
かわいそうな犬猫の写真をネットにアップすれば、その状態が酷ければ酷いほどお金が振り込まれるので、そこで当初の志をはき違えるようになるんです。こんなにオイシイ活動なのだと分かると、もっと振り込んで欲しいから、そのためにはどうしたらいいかという知恵もついてくる。だから、かわいそうな犬や猫が根絶すると困る。“ほどほど”に存在してくれないと困るわけです。

NHKが取り上げたこともある愛護団体が、認定NPO法人(※1)だったんですが、3年間、再三の警告(※2※3)を無視して国に事業報告を出さなかったために、内閣府から認証を取り消された。NHKが取材するような団体ですら、こうです。
自分たちが保護した犬猫が生きていくために必要な活動資金以上の振り込みがある。旨味を覚えてしまうと、お金の力で人は変わってしまうんです。


※1:(2012/7/9追記:「認証NPO法人」の誤りでした。お詫びして訂正いたします)

※2:(2012/7/9追記:「警告は2回であった」という匿名のお電話をいただきました。内閣府担当部署に確認中です)

※3:(2012/7/11追記:内閣府担当部署より回答あり、「督促」がH21.10とH23.6の2回、「市民への説明要請」がH22.11の1回であったとのことでした)


このような話は、愛護団体の代表者は決してしません。これは愛護団体を辞めた人たちから聞いた話です。

また、自分が取材した愛護団体は、内部的なトラブルも抱えていました。同じ団体でも、動物愛護に対する考え方が一人一人違うんです。「こうあるべき」という思想がそれぞれにたくさんあって、みんな「自分の考えがいちばん正しい」と思っているから、もめ事が絶えない。目指す目標は同じはずなのに、感情が先に立って余計トラブルになる。

さらに、団体同士、横のつながりでネットワークを広げて今の状況を改善しようという動きは、自分が取材した限りはひとつも見られなかった。お互いがライバルなんです。寄付金がよそに行くとイヤだから、他の団体は「同志」ではなく「商売敵」なんですね。そんな構図で愛護団体が健全になるはずがありません。ペットを取り巻く環境をよくしていくには、法整備や何かじゃなくて、まず愛護団体が変わらないと。出発点はそこからなんじゃないかと思います。

=====

私もたまに物資を送ったりして愛護団体を応援しているので、この話はショックでした。もちろん、みんながみんなこうではないと信じていますが・・・

山下さんのお話を伺って感じたことは、根深いわりに関心を持たれにくいテーマと2年間格闘したけれども、何からどうやって現状を崩していけばよいのか途方に暮れてしまい、耳を傾ける人も少なく、一人の力の小ささを突きつけられた無念さ、のようなものでした。
ペットを買う人、売る人、繁殖させる人、保護する人、処分する人。鶏と卵の関係があって、どれも密接につながっていることだから、たとえまだペット問題ジャーナリストを続けるとしても、状況が変わらないかぎりは同じ気持ちに苛まれるのではないか、そんな気がします。


* * *


最後に、タイムラインを聴いてこのコラムを読む方に向けてのコメントをお願いしたところ、山下さんは「うーん」としばらく考えて、「本当に月並みだけど・・・」と、こんな言葉をくださいました。

=====
ペットを買う(飼う)なら、一週間考えてください。カワイイからといって衝動的に手に入れて、失敗したからといってゴミ箱に捨てられるものじゃない。動物を飼うということは、お金も手間もかかることです。人間の生活は制約されるし、動物はどんどん大きくなります。工業製品とは違うのですから。
=====


人間に育てられ、餌を与えられることが当然の生活になっており、自然に帰しても自力で生きていくのは困難な愛玩動物。いわば人間のエゴにつきあわせている以上、飼う人には最後まで面倒を見る責任があります。
動物愛好家の一人としては、理想論かもしれませんが、ペットに携わるすべての人々が少しずつでもモラルを高めて、現在の状況を少しずつでも改善していってほしいと願うばかりです。



(水曜タイムラインWeb担当:たけなか)
(2012/6/27 UPDATE)
番組スタッフ
今月4日、世間的には大して話題になっていませんが、わたしの心にはとても引っかかったニュースが報じられました。

それは、「東京・足立区、ゴミ屋敷問題対策で独自条例を制定へ」というニュース。

このニュースの主題でもある「ゴミ屋敷」とはその名の通り、大量の廃棄物をため込んで、近隣住民の迷惑になっている建物のこと。
国土交通省によると、2009年の調査で全国の250市区町村で確認されています。

社会問題化しているゴミ屋敷への対応は、近隣住民から「悪臭がひどく、害虫などが入ってくる」などの苦情が寄せられても、家主から「ゴミではない」と主張されれば行政が介入することは難しく、多くの自治体は対応に頭を悩ませているのが実情。
また、明らかにゴミと思っても、私有地にあたる家や敷地内から第三者が持ち出せば、「財産権の侵害」につながることもあり、解決は困難を極めています。


こうした中、報じられたのが上記のニュース。
ゴミ屋敷問題の解決を目指し、東京都足立区がゴミの撤去勧告や撤去費用の助成を盛り込んだ条例を制定すると発表。9月に議会に提案し、来年1月より施行する見込みだといいます。

全国初というこの条例が成立すれば、区はゴミ屋敷の家主に問題解消を勧告し、それに従わない場合は審議会の判断のもと、ゴミの撤去を命令でき、それでも家主が従わなければ、氏名を公表した上で行政代執行による強制撤去も可能に。
一方で、ゴミの撤去費用として10万円程度の補助を行い、早期の撤去を後押し。
さらに、家主に精神面でのケアが必要な場合には、専門の医師を紹介するなど、手厚いサポート体制も用意しているのだといいます。

この条例案をみて、わたしが引っかかったのは、「家主が従わなければ、氏名を公表した上で行政代執行による強制撤去も可能になる」という部分。
多くの方は、迷惑なものは強制撤去してしまえばいい、そう思うかもしれませんが、それは大きな間違い。

ゴミ屋敷の家主には、一度ゴミを撤去したとしても、何度も繰り返してしまう傾向があるため、強制撤去は有効な手段とは言えないので、この一文は削るべき。
その代わりに重視すべきは「精神面でのケア」なのではないかと、わたしは思っています。

その根拠となるのは、ゴミ屋敷の家主が「ゴミに執着する理由」です。
「ルポ ゴミ屋敷に棲む人々」(岸恵美子著/幻冬舎)では、このように分析しています。
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私の過去の調査に照らし合わせると、そういう人たちは、他社の介入を拒む、孤立した人たちに多いように思います。孤独で、寄り添う人がいないため、物欲に走り、ゴミ屋敷にたどりついたのではないかと感じるのです。
*****

また、ゴミ屋敷の家主の多くは高齢者であり、近親者を亡くした喪失感などで、「セルフ・ネグレクト」(生活上当然すべき行為をせず、安全や健康が脅かされる状態のこと)の状態になり、自宅をゴミで埋めつくしてしまう、といった分析をしている専門家もいます。

この2つの分析に共通するのは、「孤独」。
実際に、この「孤独」がゴミ屋敷を生み出す原因だと考え、「精神面でのケア」に力を入れ、ゴミ屋敷問題を解決している団体もあるといいます。

たとえば、2009年11月に放送されたNHKのドキュメンタリー番組「追跡!AtoZ」で紹介された、大阪府豊中市の市民ボランティアの取り組み。
*****
大阪府豊中市では、民間の福祉団体や市の職員、市民ボランティアが一体となって、3年前「ごみ屋敷リセットプロジェクト」(現・福祉ごみ処理プロジェクト)を立ち上げていた。
これまでにおよそ50軒のゴミ屋敷を解決。再びトラブルが起きたケースがなく、その実績が全国的に注目されている。
プロジェクトが重視するのは、ゴミをためた人に社会との「絆」を取り戻してもらうこと。
「孤立」がゴミ屋敷を生み出す原因だと考えているからだ。「ゴミの片づけ自体は手段にすぎない。どうやってその人と接していくのか、ということがメイン」だと語る福祉団体の専門員。
ゴミは一度に片づけず、家を何度も訪れる。長期的に様子を見て信頼関係を築くためだ。
さらに、片付けには市民ボランティアにも参加してもらい、代わる代わる声をかける。
失われた「絆」を結び直す地道な取り組みが行われていた。
*****

“モノが溢れる現代社会”を象徴するといわれてきた「ゴミ屋敷問題」。
しかし、わたしには“現代人の孤独”を象徴しているように思えてなりません。

「近親者に先立たれた多くの高齢者は、心に孤独を抱えながら、それを表に出さずに生きている。
ただ、すべての人がそう強くは生きられない。誰かに助けを求めたい。でも、他人に弱いところは見せたくない。」
言葉でSOSを発せられない、こうした孤独な高齢者の心の叫び。
それを具現化したものが、「ゴミ屋敷」なのかもしれません。


<web担当:H>
(2012/6/26 UPDATE)
番組スタッフ
30代独身女の私の周りは、子育て真っ最中の女友達ばかり。
アラサーで出産した彼女たちの話を聞いていると、
時には「子育てがこんなに大変だと知ってたら、急いで生まなかったのに…」
などという愚痴を聞くことも少なくありません。
そこで私が思い出したのは、今年で5年目を迎えた“赤ちゃんポスト”の存在です。

●赤ちゃんポスト:10日で5年 問われる匿名運用/毎日新聞5月9日
熊本市・慈恵病院が運営する「こうのとりのゆりかご」は、先月で5年目を迎えました。
様々な事情から養育できない新生児を匿名で受け入れる
“赤ちゃんポスト”として、有名になったシステムです。
これに対し熊本市は、子供の「出自を知る権利」という観点から、
「匿名での受け入れは認められない」とし、
預け入れ方法を再検討するよう求めています。
もちろん病院側も、身元が分かった方が養子縁組を進めやすいことから、
現在は、利用者に声をかけるなど身元判明には力を入れているものの、
「預けるハードルが高くなる」などの理由から、
匿名での受け入れの必要性を改めて示しました。

設置当初から、賛否両論あった“赤ちゃんポスト”。
これまでに預けられた子供の数は07年度で17人、08年度で25人、
09年度で15人、10年度で18人とほぼ横ばいですが、
24時間体制の電話相談窓口には、
11年度に、これまでで最多となる690件の相談が寄せられたといいます。

そこで、もう少し詳しい現状を調べてみると、
ショッキングな記事を見つけてしまいました。

●赤ちゃんポストに81人、安易な理由も続々/読売新聞3月29日
07年5月から11年9月まで約4年半の運用期間に預けられた子供の数は、
男児40人、女児41人の合計81人。うち8人は障害児だったといいます。
また、その後の調査でわかった「子供を預けた理由」には、
『仕事をする上で預ける施設が見つからない』『留学のため子供を育てられない』
といった、身勝手とも思える理由もあったそうです。

この結果に、私は少なからず、衝撃と怒りを覚えました。
というのも、子供を出産し、育てていくという作業は、
一人の人間を作り出すという一大事業であり、
子供を産み、育てるための“免許証”すらあってもおかしくないほど
責任ある仕事だと思うからです。

子供は親を選べませんが、親は、子供を産むかどうかを選択することができます。
ゆえに、親となる道を選んだのなら、
本来は、出産や育児によるリスクやデメリットをも、乗り越えて然るべきではないでしょうか。


とはいえ、赤ちゃんポストは、
国内で、相次いで胎児遺棄事件が発生したことから始まったプロジェクト。
もちろん、“赤ちゃんポスト”なんてものがない社会は理想ですが、
親の身勝手な都合によって命を落とす子供がいる以上、
現代になくてはならないシステムなのだと思います。

また、赤ちゃんポストに預ける親も、匿名だからこそ預ける人がいるわけで、
匿名性が守られないのなら、そもそも赤ちゃんポストの存在すら必要ではなくなり、
問題は堂々巡りとなってしまいます。

赤ちゃんを巡る“負のループ”ともいうべき、悲しい現実。
この議論の着地点として、慈恵病院の蓮田太二理事長は、会見でこう述べています。

「子供は、誰から生まれたかではなく、誰に育てられたかが重要です。
社会から、養子に対する偏見がなくなれば、
匿名性と出自の問題はなくなるのではないでしょうか」


「匿名性」が守られたままの赤ちゃんポストの運営が、アリかナシか。
私は、この境界線が、絶対に「アリ」であるべきなのだと改めて思います。
子供達が、自身の生い立ちを受け入れ、
色眼鏡で見られることなく、ざっくばらんに周囲に語れるその日まで。


担当:梅木
(2012/6/25 UPDATE)
番組スタッフ
今日の番組本編では『「ノマド・ブーム」に覚える違和感』と題し、
人材コンサルタントの常見陽平さんに、
礼賛されるノマド・ワーカーブームに意義を投げかけていただきます。
果たしてノマド・ワーカーは実際にどんな一日を送っているのか。
新しいライフスタイルとして注目され、憧れのまなざしと軽蔑のまなざし、
両方で見られることのあるノマド・ワーカーの実態について、
ノマド・ワーカーのTさんにお話を伺いました。
Tさんはフリーランスで、ウェブデザイン、プログラミングなどをなりわいとされている、
いわゆるIT系の30代男性(関西在住、未婚)です。

+++++++++++++++++++++++++
Q:ノマド・ワーカーになろうと思ったきっかけは?
数年前にIT系の会社をやめてフリーランスになりました。
家ではやはり仕事がはかどらず、外に出て仕事をし始めたのがきっかけです。
公衆の目線が、私の怠惰を監視しているような気がしてはかどります。

Q:一日のワークスタイルを簡単に教えて下さい
07:00 起床
08:00 自宅で仕事の準備(ウェブデザインの構想など)
10:00 近所のカフェで仕事→クライアントにメールで請求書送付
12:00 ランチのために移動 (SNSで友達を捕まえて)
13:00 別のカフェを見つけて再び作業
18:00 帰宅後、スカイプでウェブ会議
20:00 夕食
21:00 電話でクライアントと打ち合わせ
22:00 近所で友人と飲む
24:00 就寝

Q:ノマド・ワーカーのメリットは?
*ありがちですが、「自由」であることです。
 組織のしがらみ、ストレスなどはありません。その分、失っているものもありますが。
*基本的にはいつでもどこでも仕事という姿勢なので、
 浮かんだアイディアを逃すことは絶対ない。
 →そこからすぐに本格的な作業に移行できる。
*自己管理能力が養われる。
 会社を持たない、フリーランスとして活動する以上、
 お金を得るために自己管理は必至。連続。
*モノやPC、モバイルに詳しくなる。

Q:ノマド・ワーカーのデメリットは?
*「自由」すぎることです。自己管理ができないひとは、ノマド・ワーカーには向いてないと思います。
基本的に1人でいるため、無性に人恋しくなるときがある。
 だから、SNSで友人の動向を常に確認するようにしている。
*職種柄かもしれませんが、全ての仕事が外でできるというワケではない。
 機密性の高い仕事は外ではしないようにしています。
*電源がないかどうか確認してしまう。
*飲食代など、毎日のお金が結構かかる。
*メンタルのバランスを保つのが難しい。

Q:最近のノマド・ワーカーブームについてどう思う?
僕は震災がきっかけで東京から関西に移住しました。
ビルの倒壊、サーバーの故障など、仕事の「ハード面」で様々な被害がありました。
自分の仕事について、あらためて考えたとき、
地震大国日本で、仕事上の「ハード面」を大事にすることは、
私にとってそれほど意味がなかった。

「ノマド」のワークスタイルを突き詰めれば、
もし、今後大きな地震、災害があったとしても、
「仕事」の面だけでは、何とかなりそうな気がしています。
地震予知が相次ぐ中、仕事上の「ハード面」に不安を持つ人が、
ノマド・ワーカーになるというのは自然な流れなのではないでしょうか

+++++++++++++++++++++++++

Tさんの話を聞いて、デメリットの方が多いことが気になりました。
実際、自由な身分だとはいえ、ストレスも多く、気苦労が耐えないようです。
さらに、「リアルな人間関係が少ない分、常にSNSで誰かと
つながっていたいという潜在意識がある」
とも言っていました。
「自由」と「効率」と引き換えに、「孤独」を背負ってしまっているのではないか
そんな印象も受けました。


スタッフ:坂本
(2012/6/21 UPDATE)
番組スタッフ
消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案をめぐって、民主党内での論議は打ち切られ、国会に修正案が提出されました。
明日21日の会期末までに採決されるかどうか、各局のニュースはこの話題で持ちきりですね。

そんな今国会には、個人のプライバシーに関わる法案も提出されています。

本日、参議院で可決されると見られている著作権法改正案(違法ダウンロード防止法案)は、文字どおり「著作権」を保護するための法案ですが、利用者にとっては、捜査の名目で個人のインターネット利用状況を調査され、プライバシーを侵害されるのではないか、という不安があります。

Internet Watch(6/20)
著作権法の改正案、参議院の文教科学委員会で可決
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120620_541251.html



また、個人識別番号の利用等に関する法律案(マイナンバー法案)も審議中。共通の番号で所得や社会保険、医療などの公的サービスを一元管理することで、国民の利便性が高まり、税金の控除減免など個人にあわせたきめ細かい対策を講じられる、、、ということで、隠し資産もスイス銀行口座も持っていない普通の会社員である私は安直に「便利になるならいいんじゃないの?」と思うのですが、こちらもプライバシーの観点から、慎重で十分な協議を求めたいところです。

朝日新聞デジタル(5/14)
マイナンバー法案に反対声明 自由法曹団など
http://www.asahi.com/national/update/0514/TKY201205140440.html



一方で、防犯カメラ(監視カメラ)やインターネットのアクセスログなど、私たちの行動は知らない間に記録され、あとから解析されうる現状が、すでにあります。

携帯電話のGPS機能は、携帯をなくしたときや家族が迷子になったときには便利である反面、つねに誰かから見張られているようなムズムズを感じます。
インターネットを使っていると、自分の年齢性別、趣味嗜好に合わせた広告(パーソナライズド広告/インタレスト広告)が表示されます。有意義な広告が表示されることもありますが、なんとなく、自分の心の中を無断で覗かれているようであり、しばしばお節介にも感じます。

当番組の構成作家(男性)は、「以前、別の番組の企画のために女性下着を検索したら、それ以降しばらくセクシーな女性下着の広告ばかり表示されて本当に参った」と言っていました。
これらの機能はユーザーがオン/オフを設定でき、機械的に収集されているだけで人の目は入っていない、ということは理解しつつも、利便性と得体の知れない気持ち悪さを感じながら利用を続けている、という人も多いのではないでしょうか。


実際のところ、みなさん、自分のどんな個人情報を、誰に、どれくらい知られたくないんでしょう?
故意であれミスであれ、個人情報の漏洩があっては困りますが、利用目的が明確で情報が保護されていると仮定したら、どこまでは許せるのかしら?

というわけで、タイムラインの番組スタッフと出演者に訊いてみました。

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あなたのプライバシーに関わる次の情報収集行為、許せますか、許せませんか?
個人の権利と公共の利益とのバランスを考えてお答えください。

「まったく問題ない〜本人の同意があればOK〜しかたない」→「許せる」
「気持ち悪い〜ぜったいにイヤだ」→「許せない」

※回答者数:15名
(スタッフ13名、月曜コメンテーター星浩さん、火曜コメンテーター岸博幸さん)
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1)防犯カメラに写る
2)通信(インターネット/モバイル)の履歴や現在地情報を収集される
3)PCや携帯にパーソナライズド広告(ユーザーの年齢・性別・趣味・嗜好にあわせた広告)が表示される
4)Google マップストリートビューに自分の姿や所有物が写る
5)警察が幹線道路に設置している自動車ナンバー自動読取装置(Nシステム)に写る
6)警察に指紋・掌紋・DNAなどを採取される
7)国や自治体に個人識別番号で管理される
8)国や自治体に収入や資産を知られる


image01


結果はこのようになりました。

もっとも許せないのは「通信(インターネット/モバイル)の履歴や現在地情報を収集されること」で、以下、「Googleストリートビュー」「指紋・掌紋・DNA」「パーソナライズド広告」と続きます。「防犯カメラ」は、全員が「許せる」でした。
審議中の「個人識別番号」は許容範囲、と考えている人が(このアンケートでは)多いですね。
このグラフ、どう読んだらいいんでしょう?


また、岸さんと水曜コメンテーターの上杉隆さんからは、次のようなコメントをいただきました。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
個人の権利と公共の利害とのバランスは、どのようなものであるべきと考えますか?
その他、プライバシーについてご意見があれば、一言お願いします。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


岸さん:

公権力が最低限のプライバシーを把握するのは当然。
それに対して、民間企業が自己の利益のためにプライバシーを勝手に収集するのは絶対ダメ。



上杉さん:

個人の権利と公共の利益はいつの世にも難しいバランスの上に成っている。
ただし、日本は個人の権利について、あまりに疎すぎというのが現実。
長年の「お上」に任せておけば大丈夫という感覚が浸みわたり、官僚国家主義が横行している。
言葉を変えればそれは「無責任」という言葉で表すことができる。
近年の官僚腐敗を見れば、官僚システムに情報を渡す危険性は分かりそうなものだが、そこにも鈍感だ。
本来それをチェックするメディアは「官報複合体」のシステムによって機能不全どころか、私たちの情報を悪用している。
ということでプライバシーは徹底的に守りたいが官僚システムにはすでに流れているという感覚であきらめながら仕事をしている。


* * *

個人の利益と公共の利益の線引きは本当に難しいものだと思いますが、少なくとも、情報がどういう目的で集められ、いつどのように利用され、どれだけ保護されているかが照会できるような仕組みがあれば、不安や不信感は軽減されるかもしれません。


みなさんは、どんな情報収集行為が許せませんか?
それはどういう理由からですか?



(水曜タイムラインWeb担当:たけなか)
(2012/6/20 UPDATE)
番組スタッフ
大阪・ミナミの路上で男女2人が刺殺された、通り魔事件。
殺人未遂容疑で逮捕された無職の男は、覚せい剤取締法違反罪で服役し、5月24日に出所したばかりで、「住む家も仕事もなく、生きていくにはどうしたらいいのかと自殺を思い立った」「現場近くで包丁を買った。死にきれず、人を殺せば死刑になると思った」と供述しているといいます。

この事件でとくに問題視されているのが、出所から1ヶ月足らずで、再び犯罪に手を染めている点。
ただ、出所後、再び犯罪に手を染めるのは珍しいケースではなく、法務省の2011年版「犯罪白書」によると、2010年の一般刑法犯の摘発人数32万3千人のうち再犯者率は42%で過去最悪を記録しています。


出所者の再犯率42%・・・。
なぜ、このような高い確率で、出所者は再び犯罪に手を染めてしまうのでしょうか。

調べて見ると、「刑務所のいま〜受刑者の処遇と更生」(ぎょうせい/2011年)という本に、高い再犯率も頷ける、刑務所の実情が記されていました。

*****
●刑務作業は内職的な仕事が多く、出所後の再就職には役立たない
懲役刑の場合に科せられる刑務作業は、様々なものがある。
懲役刑には、刑務作業を科さなければならないというのは刑法の建前であるため、作業の量も確保しなければならない。その結果、単調な紙袋を折るだけといった、内職的な作業も多く、出所後の再就職には役立たないことが多い。

●釈放時の平均支給額は4万円程度
刑務作業には、作業報奨金が支払われるが、2008年度予算における作業報奨金の1人1月あたりの平均計算額は、約4200円。
喜連川社会復帰促進センターのデータでは、釈放時の平均支給額は4万3153円だった。
これでは、交通費や食費だけですぐに底をついてしまう。

●職業訓練を受けられるのは一握り
刑務所に入ると、職業訓練も受けられ、手に職がつけられると思うかもしれない。
職業訓練は作業の一環として位置づけられているが、2009年に出所した約3万人のうち、職業訓練を受けた人は6.6%、訓練を受けるには、受刑態度や適性などを厳しく審査されるため、ごく一握りの人たちしか職業訓練を受けられないのが実情。
*****

こうした刑務作業の無意味さ、職業訓練の不十分さが原因なのか、2010年の刑務所再入所者の約73%が無職といった統計も出ています。

こうした状況では、出所後、更生しようとしても、まず更生の第一歩としての労働が困難。
しかし、働かなければ、生活に困窮し、再び3度の食事にありつくために犯罪に手を染める。
今、日本にある多くの刑務所は、こうした負の連鎖を呼びこむ、出所者にとっての「最後のセーフティネット」として機能してしまっているようにも思えます。


一方で、岐阜県羽島郡にある笠松刑務所のように、職業訓練や教育などの質を高めて、再犯防止に努める取り組みを始めている刑務所もあります。
笠松刑務所は女子刑務所で、職業訓練のため、ホームヘルパー科や、美容師を養成する美容科などが設けられ、昨年からは出所者の就労支援に理解がある企業を募集して、出所者と企業を結び付ける活動も行っています。

そして、出所者を雇う意思がある事業主に全国の保護観察所に登録してもらう「協力雇用主」。
これにも、昨年4月までに約9300社が登録している
といいます。
一昔前は、「出所者は危ないから雇いたくない」という声が大半だったのが、今ではその考えが少しずつ変化しているのかもしれません。

出所者を受け入れる側の理解が広がっているのに対し、変わらないのは多くの刑務所の体質。
再犯率を下げるために今、求められるのは、刑務所が受刑者の出所後を見据えた実務的な職業訓練を充実させることなのでしょう。


<web担当:H>
(2012/6/19 UPDATE)
番組スタッフ
『黄熊(ぷう)』『泡姫(ありえる)』『宝石(じゅえる)』『天響(てぃな)』…
一見、アニメやゲームのキャラクター名のようですが、
これらは全て、実際に子供達に付けられた名前です。

こういった名前は、ネット上で「キラキラネーム」や「DQN(ドキュン)ネーム」と
呼ばれ、これまでも度々、話題にのぼってきました。
そんななか、6月3日の「Yahoo!知恵袋」に、
以下のような相談が投稿され、議論を巻き起こしていたのでご紹介します。

●「私の名前は、キラキラネームです。」/Yahoo!知恵袋 6月3日
投稿者は、奇抜な名前を授けられたという高校2年生の女の子。
小さい頃から、“口に出して言うのも恥ずかしいほどの名前”であることに悩み、
友達から「優子」というあだ名を付けてもらったところ、それが母親に発覚し口論に。
投稿者が「一般生活に支障のない名前にしてほしかった」と主張したところ、
父親までもが「母親に謝れ」と大激怒し、
投稿者は、「私が謝るべきなんでしょうか?」とネット上の意見を求めています。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1488490499

少し前までは、単なる笑い事であった子供の命名問題。
しかしキラキラネームを持つ子供達が成長し、自分の意志を持つようになった今、
自分の名前に対する不満や疑問の声が、ネット上で増加しつつあります。

特に、彼らが直面しているのは、就職活動時の問題のようです。
以下の記事では、採用する会社側の意見が紹介されていました。

●人事担当者が真実を明かす「DQNネームのせいで就職できない」/
Gow!Magazine( 4月3日)

記事の中では、2000人規模の某食品加工メーカー・人事担当者が
「キラキラネームの学生にどんな印象を持つか」を語っています。

○キラキラネームの傾向について…・
「有名大学の学生にはDQNネームは少なく、高卒採用枠では多いのが現状。
この事実から見ても、知性と名前が関係しているように思える」とのこと。

○面接時に応接した印象は…
「DQNネームの学生は、自己紹介の声が小さいひとが多い。
名前を言うのに抵抗があるように感じる」

○採用時に、どんな事が起こりうるか…
「最終的な人事決定権を持つのは60歳前後のおじさん世代なので、
発音しにくい名前というだけで、マイナスイメージになってしまう」

つまり、キラキラネームを付けられたことで、学歴差別が付きまとい、
子供達の自信がなくなる傾向にあり、上司にはマイナスイメージを持たれてしまうのです。

実際に、私がTwitter上で見かけたツイートにも、
「うちの会社ではキラキラネームの人は採用しません」との意見がいくつかありましたが、
就職難がヒステリックに叫ばれている昨今、
キラキラネームが就職活動にもたらす弊害は、決して軽くはないと思います。

今回、変わった名前を調べるなかで、私が感じたことは、
キラキラネームの問題は、すでに社会問題なのではないか?ということでした。

一般的に「社会的地位の低い層の子どもは変わった名前が多い」と言われています。
そんななか、キラキラネームの子供がいれば、同情が集まる一方で、
「あぁ、あそこの家庭は難アリなのね」と、色眼鏡で見られることにもなります。

それに加えて、就活などの場面では、人生が、名前によって左右されてしまうのです。
これはもはや、親によるソフトな虐待ではないでしょうか?

「名は体を表す」といいますが、このキラキラネームが意味するものとは、
「親のエゴ」でしょうか、それとも「個性的なイメージ」なんでしょうか?
この境界線のどちらに転がるにしろ、
子供達にとっては、たいしていい影響は与えていないと思います。


ちなみに2011年以降のキラキラネームは、東日本大震災の影響を受け、
「琉絆空(るきあ)」「葵絆(きずな)」といった、「絆」の文字が組み込まれた名前や、
「結空祷(ゆらと)」「縁士(えにし)」「祈愛(のあ)」といった、
「人とのつながり」や、復興への「祈り」を込めた名前が増えたのだそうです。

本来なら、名前の文字には、親の様々な願いが込められているもの。
しかし、フリガナをふらないと読めない名前に、
そもそもの由来すら見つけることができないのは、私だけでしょうか。


担当:梅木
(2012/6/18 UPDATE)
番組スタッフ
福島第一原発事故が発生し、数多くの著名人が脱原発、反原発の意を表明しました。
その急先鋒とも言えるのが、俳優の山本太郎さんです。
昨年5月にツイッターで反原発発言が原因でドラマを降板になったとコメントし、
九州電力のやらせメールなどで揺れる玄海原発の廃炉化を訴え、
佐賀県庁に突入するなど、数々の言動で話題を呼びました。

そんな山本さんは今年の5月に、プロサーファーのやまもと朱璃さんと
交際1か月でのスピード結婚を発表。
何と山本夫妻は、今月12日付けの朱璃さんのブログ(既に削除)によると、
「福島4号機のことや、大阪に瓦礫が入ることなどから海外に
移住しようというお話になっていて 移住先の国も決まっていて、
具体的にお話が進んでいるの」と、海外への移住を計画していることを打ち明けました。

さらにニコニコニュースによると…
++++++++++++++++++
海外への移住について朱璃さんは「福島で苦しんでいる人や震災の復興もあるし
私達だけが日本を捨てて逃げるなんて。。。すごく抵抗があったけど この先、
日本はどうなるかわからないからって。。。。」と胸中を吐露。(中略)
また、夫の山本は12日にTwitterで海外移住についてツイート。
比較的永住権が取りやすいフィリピンへの移住を検討中で、
山本の母親らが現在現地へ下見に行っているそうだ。
そして「もし、海外脱出となればその先で日本人村の様なものが
何処かに作れればと思っています。子どもを守りたいお母さん達が
一歩踏み出せるような」と、移住後のプランも披露している。

ニコニコニュースより 
+++++++++++++++++++

昨年、某局で打ち合わせがあった際、山本太郎さんがいらっしゃって、
こんなことを言っているのを耳にしました。
「生半可な気持ちで反原発運動に参加しない方がいいです」
反原発に声を唱えるには、相応の覚悟がいることを訴えていました。
今回の発表に対し、「国を捨てた」「反原発運動をあきらめた」などという批判もあるようですが、
子供達のために反原発を訴える→生まれてくる子供のために大阪へ移住
→大飯原発再稼働容認を知る→子供のために海外移住を決意…
という意志の強い山本さんの行動にはスジが通っていると私は感じます。

このニュースについて、神奈川県で2児を育てる知人の30代男性Nさん(銀行員)は、
親という目線でこんなことを言っていました。

++++++++++++++++++++
震災以降、私自身、何度と家族での移住を考えましたが、
この地(神奈川)でできるかぎりのことをして、子を育てると決めました。
子をもつ人間として、山本さんの行動は少し無責任にうつります。
永住権が比較的容易に取得できるという理由だけだと、
もし山本さんの言うような日本人村が完成した場合、行く気にはなれません。
フィリピンが今の日本より、子供を育てる環境に適しているのでしょうか?
ただ「原発のある日本が嫌いなった」から、フィリピンに行こうとしているようにうつるのですが…
自分の正義に酔って、他人を巻き込むタイプほどタチの悪いものはありません。

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Nさんの疑問も批判も納得できます。果たして、移住検討中というフィリピンは
今の日本より子育てする環境にふさわしいのか?

例えばわかりやすく殺人事件の件数を比較してみても、フィリピンは日本の10倍近くあります。
さらに、強姦事件が発生しており、単位人口当たりの強姦発生率も
日本の約2倍となっているそうです。

フィリピンは、全人口の約7割が貧困層と呼ばれ、十分な食料や衣服、
家などを確保することができません。
300万人以上もの子どもが児童労働を行っているそうです。
さらに、同じく貧しさが原因で児童買春、幼いセックスワーカーの増加も問題視されています。
職を辞して“フィリピン日本人村”に行ったとして、そんな現状で、
日本人だけが特別でいられるとも私は思えないのです。


彼の一連の行動にはスジが通っているのですが、
今後、日本に住み続けて子供を育てていくであろう私は、
どうもその行動にむなしさを感じてしまいます。

スタッフ:坂本
(2012/6/14 UPDATE)
番組スタッフ
今日の放送(特集「被曝牛が生きつづけるための『第3の道』」)では、福島県浪江町で「希望の牧場プロジェクト」を展開する、有限会社エム牧場・浪江農場の吉沢農場長をスタジオにお招きしてお話を伺いますが、原発の20km圏内に残された牛については、その命を無駄にしてはならないと、国会議員や研究者、さまざまな立場の方が尽力しています。
今回のWebコラムでは、先週の木曜日に衆議院議員会館で行われた、ある検討会の模様をお伝えしたいと思います。


* * * 

「南相馬市が福島第一原発20km圏内で保護してきた牛を維持・活用するための検討会」と題されたこの会は、民主党の高邑勉衆議院議員事務所が主催したもので、震災後に発足した「警戒区域内家畜保護管理特命チーム」のこれまでの研究成果の発表と、今後の研究方向についての提案が行われました。

photo01
<写真01:左から高邑議員、岡田先生、佐藤先生、安江先生>


「警戒区域設定時に圏内で飼育されていた3,500頭の牛は、人の立入が禁止され給餌が制限され、餓死や殺処分がやむなしという状況のなかで、その一部は野に放たれました。行政や民間の支援によって、現在はどうにか1,000頭近くが生息を保っているものの、現場は困窮を極めています。このままでは全滅です」

と高邑議員は訴えます。
この会のあと、政府に予算要望を行うとのことでした。

特命チームは、「また戻って酪農をやりたいから牧草地全体の除染研究をしてほしい」と敷地を提供してくれた小高地区の半杭(はんぐい)牧場で研究を開始。これまでに得られた成果が発表されました。すべてはご紹介できませんが、印象に残ったものをいくつか挙げたいと思います。

photo02
<写真02:半杭牧場で研究を開始した経緯>


+++++
●放牧地・林地における降下放射性物質(セシウム134、137)の汚染実態と、牛の放牧による環境の除染・移染効果

茨城大学農学部生物生産科学科准教授 農学博士 安江健氏

photo03
<写真03:サンプリング地点の説明>

※半杭牧場の地形条件にあわせて、牛舎から近いところと遠いところ、平坦部と傾斜の上の部分、森林内の林地、合計5箇所に四角いサンプリングエリアを設定。さらにそれぞれを、牛が入れる「放牧区」と入れない「禁牧区」に分け、地上部の植生、土壌の浅い層と深い層を採取して、牛の採食や排泄によって環境からの放射性物質がどのように減るかを調査。

・セシウム濃度がもっとも高かったF0層(地表から2cmの浅い層)同士を比較すると、牧草地の奥(牛舎から離れる)ほど、また傾斜面が上になるほど高濃度であった。牛の空間利用(よく食べるところと食べないところ)の影響が現れていると考えている。

・牛舎にもっとも近いサンプリングエリアでは、F0層よりもその下のF1層にセシウムが多かった。牛舎近くは牛の滞在時間が非常に長い場所であることから、落ちた糞尿が浸透したことによって、F0層より深いところにセシウムが行ったと考えている。

・各層のセシウムを単位面積あたりに換算してみると、総沈着量は40万〜65万ベクレルであった。これは昨年の8月に文科省が行った航空センサスでのモニタリング推定値とだいたい同じであった。

・同じサンプリングエリアの「放牧区/禁牧区」の比較はこれから。

・人間の活動に影響する空間線量についても、放牧地の手前より奥、斜面の下より上のほうが高かった。F0層のセシウム濃度が空間線量率に大きく影響していると考えられる。

・以上のことから、牛の放牧(食草・排泄)を活用した移染・除染の可能性が示唆される。

・移染の場合は糞尿として持ち帰ってどこかに撒くことになるので、糞尿として移動させるセシウム量の把握が必要。
+++++

「牛に牧草を食べさせてその環境を除染」→「排泄物を集めて移染」というお話には、ちょっと壮絶なものを感じました。単なるセシウムの移動の話と割り切って聞こえないというか・・・いや、ふだん牛食べますけど、おいしくありがたくいただいていますけど、なにかここでは情緒が反応してしまいました。


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●南相馬市で捕獲された牛に関する獣医学的アプローチ

岩手大学農学部共同獣医学科准教授 博士(獣医学) 岡田啓司氏

photo04
<写真04:岡田先生による発表>

・胎児のセシウムレベルは母牛と同等である/仔牛が成牛になれば体重は10倍以上になり(増体で希釈されるため)セシウムレベルは10分の1以下になるという前提から、新規汚染がなければ食用に供しても問題ないレベルになるかもしれないという仮説を立てている。

・仔牛は代謝が早いため、セシウムの排泄が非常に早い可能性、生体除染効果が高い可能性がある。これらを実験的に証明できれば、仔牛を清浄環境、清浄飼料で飼育することで、食用に供することは可能かもしれないという仮説を立てている。

・20km圏内の「牛の命」と同時に、「農家の生活」や「畜産の再興」も、また別の次元で考えていかなければならない。その2つをあわせてみた場合には「生き残っている牛を“家畜”として活用できないか」と考えなければならない。研究費を永続的に獲得していく困難もあり、こういう方向性も、これまでの研究成果から提案できると考える。
+++++

クリーンな飼料を与え続ければ、再び出荷できる状態になるかもしれない。
母牛が汚染されていても、仔牛の代で再び家畜動物に戻せるかもしれない。
牛農家の方にとっては、大きな希望の光だと思います。



最後に、今後の研究の方向性について提案がありました。

+++++
●今後の研究方向と保存の可能性

東北大学大学院農学研究科教授 農学博士 佐藤衆介氏

・保護牛を産業動物に復帰させられるかの研究

・放射能の長期的な低線量被ばくが生体に及ぼす影響についての研究

・公共草地や里山の放牧牛による除染研究
(セシウム移動のなかでさらに不活化させることを検討)

・原発事故を記憶に留める展示研究
+++++

「健康を著しく阻害されているものは当然、愛護という視点からも殺処分にするけれども、そのなかでさまざまな採材をする。ある程度阻害されている状況ならば、治療や除染をする。除染しても産業動物に戻れないならば、実験に利用する。あるいは土地管理・除染などの使役動物。あるいは愛玩動物。あるいは展示動物として」

という佐藤さんの言葉から、人間によって管理されていた動物の生を最後の最後まで全うさせることは、命をあずかった人間の責務だということを、あらためて感じたのでした。


* * * 


検討会は、高邑議員のこの言葉で締めくくられました。

「スイスでは、チェルノブイリ原発事故の後、牛を除染して、最後に食べているんです。これは、国のありようの問題、我が国の文化や歴史や価値観に直結する話だと思います」



(水曜タイムラインWeb担当:たけなか)
(2012/6/13 UPDATE)
番組スタッフ
東京電力が政府に申請している、家庭向け電気料金の平均10.28%の値上げ。
実施されれば、1ヶ月の電気代6973円の平均モデル家庭では、月480円の値上げになるといいます。

一方で、経産省の審議会「電気料金審査専門委員会」が先月、明らかにした東京電力など全国10電力会社の収益構造によると、東京電力の利益の9割以上が一般家庭の電気料金によってもたらされていたことがわかりました。
これによって明らかになったのは、企業には電気を原価に近いかたちで安売りし、立場の弱い家庭からはむしりとれるだけむしりとる構図です。

さらに、東京電力は来年度から柏崎刈羽原発を再稼働する方針を打ち出すなど、電力会社への不信感は募るばかり。

こうした中、電気料金の支払いを遅らせる「一時不払い」という行動を起こし、“電気料金の値上げ”、“原発再稼働”に抗議の意思を示す人たちが、いま増えているのだといいます。

*****
「このままでは何も変わらない。東電が市民の怒りを感じるような行動をしたいと思った」
埼玉県志木市のアルバイト・大畑豊さんはそう語る。
昨年10月分以来、料金の全額や1円の支払いを遅らせている。
昨年9月、東京・霞が関で、福島から東京に避難してきた女性が「賠償もされていないのに、電気料金の請求書だけは送られてくる」と訴えている声を聞いた。
「私も何らかの形で、抗議の意思を示さないといけないと考えた」と振り返る。
「デモや署名で多くの市民が抗議の声を上げているのに、東電は無視するだけ。料金の支払いによる抗議なら、集金人が不足分を取りに来た際に直接、訴えられる。不足分が1円以下なら延滞利息もかからない。『デモはちょっと…』と思っている人でも、意思を伝えられる」と大畑さん。
*****
東京新聞(2012年6月2日朝刊)

まず、この「電気料金の一時不払い」。そもそも、どのようにやるものなのでしょうか。
ジャーナリスト・田中龍作さんのHP「田中龍作ジャーナル」によると、以下の手順がオーソドックスなもののようです。
*****
大畑さんが実践する不払い・滞納の手順は次のようなものだ。

 峺座振替」をやめ「振込用紙払い」にする。
電気の領収書に書いてある番号に電話すれば、すぐに変更できる。
(約52円の「口座振替割引」が無くなるが、ここは思い切って契約アンペアを下げて基本料金を下げる)

∋拱用紙が届いたら郵便局ATMに行き、「金額の確認」の画面で「訂正」ボタンを押し、自分で決めた金額を払う。
現在原発は止まっているが東電は電気の3分の1は原発との体制を維持しようとしているので3分の2だけ払うとか。
大畑さんは請求額より1円少ない額を振り込んだ。その際、支払い用紙の上の余白に「げんぱつはハイロに!」とメッセージを添えた。

残金の請求書がくるので、電気が切られる前に支払う。あるいは、集金に来る社員と交渉をして支払いを先送りする。
*****

わたしがこの手順を見て、まず感じたのは、デモや署名よりも個人としての手間がかかり、いざやるにはちょっとした覚悟が必要であるということ。そして、これほどの手間をかけて、電力会社には一体どれほどの影響を与えるのか、という疑問です。

調べてみると、電力会社に与える影響は決して小さくないことが分かりました。
前出の大畑さんも関わっている「電気代不払いプロジェクト」のHPによると・・・
「一時不払い」は電力会社の会計に売掛金を増やす上、催促コストをかけさせることになり、1円不払いの人が1万人いた場合、その1万円の回収に2105万円(※内訳:振替手数料105円+督促人件費2000円×1万人=2105 万円)のコストを負わせることになるのだといいます。

さらに、東京電力に対する「一時不払い」は1970年代にも行われ、一定の成果を得ているようなのです。
*****
1970年代に電力業界からの政治献金に反対の意思を示すため、当時、参議院議員だった市川房枝さんが東京電力に対して、「電気料金1円不払い運動」を展開。その結果、政治献金を中止させた。
*****

今月7日と9日、経産省は家庭向け電気料金の値上げに関する公聴会を開いていますが、両日ともに値上げに反対する声が相次いでいるといいます。
しかし、この公聴会は形だけで、真の目的はおそらく利用者の話を聞いたうえで決めたと言い張るためのアリバイ作り。
こういった現状を考えると、「電気料金の一時不払い」は、電力会社に直接、コストというダメージを与える分、反対意見に耳を傾けさせるための有効な手段のようにも思えます。

ただ、有効な手段であることは認めつつも、「やってみるか?」と言われても、「やってみよう」とは即答できない自分がいます。
そして、こういった感情を抱いているのは、おそらくわたしだけではないでしょう。

「電気代不払いプロジェクト」のHPには、『一人一人の力が世の中を変える』と書かれていますが、やはり一人では世の中を変えることはできません。
世の中を変える大きな力を生み出すためには、わたしのような腰の重い人間の腰をも上げさせる“強い動機づけ”が必要、そんな気がしています。

では、“強い動機づけ”とは一体何なのか。
過去の成功例にならうとしたら、それは「電気料金1円不払い運動」を展開した市川房枝さんのような、「一時不払い」を後押ししてくれる象徴的な存在なのかもしれません。

まぁ、今、それに該当する存在は見当たらないのですが・・・

<web担当:H>
(2012/6/12 UPDATE)
番組スタッフ
『女性が生殖能力を失っても生きているってのは悪しき弊害』。
10年ほど前までは、そんな問題発言が某都知事の口から飛び出していましたが、
もはや、その手の差別は「時代錯誤」になったなぁ…なんて思っていたところ、
とんでもないニュースを見つけてしまいました。

●「怒る奥さんは放射性物質」 原子力機構HPが記述削除/朝日新聞6月5日
日本原子力研究開発機構(JAEA)のHPの中で、
「放射性物質」「放射能」「放射線」の違いを夫婦喧嘩に例えた記述があり、
それを女性差別だとする批判が相次いだため、
急遽ページが削除される、という出来事がありました。

問題の記述は、震災より前、平成23年3月6日に作成された
「放射性廃棄物ワークショップ」の開催報告書に書かれていたもの。
報告書自体は、原子力の情報を地域社会と共有する方法がまとめられていて、
タイトルは『リスクコミュニケーションの場づくりについて』となっていました。

元のデータは、すでに原子力機構のHP上から削除され、
現在は「工事中」となっていますので、
批判が寄せられた記述を原文のままご紹介いたします。

まず「放射線・放射能を夫婦喧嘩に例える」とのタイトルがあり、
怒った女性と、我慢しているような男性のイラストを掲載。
その怒った女性に吹き出しを付け…

・奥さんの“怒鳴り声”が「放射線」
・怒鳴り声を上げてしまうような奥さんの“興奮している状態”が「放射能」
・怒って興奮している奥さんそのものが「放射性物質」


さらに違うページには、もっと目を疑うような分析がなされていました。

・主婦は「非科学的」で「細かいことは知らなくてよ」く、「感性で理解」するタイプ

こんなことを平然と記載してしまう、
あまりにも「非科学的」で「繊細さ」に欠けた「理解しがたい感性」に、
ツイッター上では、女性だけでなく、男性からも
多くの批判とツッコミの声があがっています。

++++++++++++++
「これが地雷ネタとわからず公開するセンス」
「このページを作成した人の家庭が心配です」
「削除は当然だが、彼らは「なぜ?」と理解できていないと思う。」
++++++++++++++

私がこの出来事を知って、特にヒドイと感じた点は、
「女性差別」はもちろんのこと、
「一般市民を小馬鹿にしている態度」そのものにあります。

放射能を日常の1ページに例えることで、解りやすくする意図があったようですが、
そもそも「漫画にすれば解りやすい」と考える時点で
「メルトダウンなんて言ったらパニックになる」という発想と同じですし、
ましてや、作成者の偏った感覚が全面に押し出された文書を公にしまう感覚自体、
既に“リスクコミュニケーション”が出来ていないのでは?とすら思います。

この記述に「セーフ」か「アウト」かの境界線を引くとするなら、完全にアウト。
これが一般企業なら、謝罪会見が開かれてもおかしくないレベルです。


ちなみに、報告書の「まとめ」と記された章には、こう書かれていました。

++++++++++++++
大事なことは、地域の方々を尊重し、信頼すること。
『人として、組織として信頼される』ことを目指す!
++++++++++++++(原文ママ)

ロイターやAFPなどを通じて、
既に世界に向けて報道されてしまっている今回の出来事。
一日も早く、彼らが全世界から『人として、組織として信頼』を取り戻せるよう、
お祈り申し上げます。


担当:梅木
(2012/6/11 UPDATE)
番組スタッフ
東日本大震災以降、叫ばれ続けた「日本のリーダー不在」
番組でも何度か取り上げましたが、
今求められるリーダー像、リーダーのあり方について、様々な議論がなされました。
今日はリーダーの素質に関する、あるデータを紹介したいと思います。

先日発表された、アメリカ・スタンフォード大経営学大学院の組織行動学者らの研究結果によると、
日常生活の中で罪の意識を持ちやすい人は、良いリーダーになる素質があるのだそうです。
同大学院のベッキー・ショームバーグ氏らは、集団の中で優れたリーダーシップを
発揮する人の傾向を調べるため、一連の性格テストを実施。
罪の意識や恥の意識を持ちやすいかどうか、
外向性か内向性かなどを判定したものです。
具体的には以下のような調査が行われました。

+++++++++++++++++++++++++++++++++
罪の意識を調べるには、例えば買い物でおつりが多すぎたのに返さなかった場合にどう感じるか、
といった質問を設けた。グループ活動で会話をリードしたり、課題への取り組みを
主導したりする力を相互評価した結果と、
性格テストの結果を照らし合わせたところ、罪の意識を持ちやすいグループはリーダーとして
行動する傾向が強いことが分かったという。経営学修士(MBA)課程の学生を対象に、
元同僚や取引先、上司らによる評価を調べた結果からも、同様の相関関係が明らかになった。

ショームバーグ氏によれば、罪の意識を持ちやすい人は、周囲の人々や組織への責任感が強く、
会社から課される責務を明確に意識し、全体の利益を優先する傾向がある。
時には相応以上の課題を背負い込んでしまうこともあるが、同氏らが行った別の研究では、
ストレスを抱えにくく、所属する組織への愛着も強いとの結果が出ているという。

<2012年6月1日 CNN>
+++++++++++++++++++++++++++++++++

アメリカで行われた今回の調査は、万国共通で当てはまるデータだとは思いませんが、
「罪の意識を持ちやすい人にリーダーの素質がある」という研究結果、
私はどうもすんなりと理解できてしまうのです。
日本に「リーダーがいない」と言われる原因のひとつとして、
「罪の意識の有無」が挙げられるのならば、不思議と納得してしまいます。

「復興よりも消費税増税の道を猛進する政府」「原発再稼働を容認する閣僚」
「ツイッターで延々と他人を攻撃し続ける地方首長」らを見ていると
今の日本には『罪の意識』を感じているリーダーが本当にいるのか疑問です。


アメリカの文化人類学者、ルース・ベネディクトは西欧文化は自律的な『罪の文化』であるとし、
日本文化は他律的な『恥の文化』であると定義しました。
つまり、日本人は外的な批判を意識し、欧米人は内的な良心を意識するというのです。

ルース・ベネディクトが言うところの『恥の文化』である日本には、
「人は一代、名は末代」ということわざもあります。
「恥」をかいてしまえば、末代までその不名誉が残ってしまう…、
そんな精神が染み付いた日本人に、『罪の意識』を求めることは不可能で、
日本のリーダーが感じているのはやはり『恥の意識』なのかもしれません。
恥をかきたくないから、自分の罪を見ないフリをする…
恥をかかされたから、その相手を執拗に非難し続ける…
そんな印象すら受けるのです。


ちなみに、罪と恥は心理学的にはまったく別の概念のようで、
今回の研究結果を発表したショームバーグ氏は
「恥の意識は問題を回避したり他人を責めたりする姿勢、
罪の意識は問題に立ち向かったり自ら責任を取ったりする姿勢につながる」
と説明しています。

私たちの目の前にいるリーダーが、罪の意識をもっているかどうかを判断することはできません。
しかし、今回の研究結果から考えれば、理想のリーダー像とは言えない彼らの現状が、
彼らに罪の意識がないことを証明しているのではないでしょうか。

スタッフ:坂本
(2012/6/7 UPDATE)
番組スタッフ
関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を巡って、先週から慌ただしい動きが続いています。昨日、民主党の議員有志が慎重な判断を求める署名を政府に提出。今日の時点では、最終判断は来週以降に持ち越されるもようです。

(東京新聞 6/6)
民主「慎重」117人分提出 再稼働問題 小沢元代表らの名も
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012060602000113.html


(読売新聞 6/6)
大飯原発の再稼働判断、来週以降の見通し
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120606-OYO1T00227.htm?from=main3




そんななか、昨日6月5日、東京都の都議会(第二回定例会)が開会しました。実はわたくし恥ずかしながら、これまで都議会に興味を持ったことはなかったのですが、今回は「東京電力管内の原子力発電所の稼働に関する東京都民投票条例」が議案として提出されているのです。去年から、受任者説明会、渋谷の署名会場と取材に行った経緯があり、また都民の一人としても、この直接請求が通るのかどうか、とても関心があります。

条例制定を求める都内200箇所以上での署名活動の結果、必要数を10万筆以上も上回る346,820筆を集め、そのうちの323,076筆が有効署名として認められました。今都議会では、これを受けて条例案が審議されます。

石原都知事は開会に先立ち、次の4点を理由に、都民投票条例に反対意見を表明しています。

・原子力発電所の稼働の是非は国が責任を持って判断すべき
・立地地域やその住民の多岐にわたる問題を考慮すべき
・条例案の投票資格者などに疑義があること(例:「年齢満16年以上の者」及び「永住外国人」に投票資格を認めていること)
・条例案に地方自治法に抵触する規定があること


+++++
条例案(PDF)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2012/05/DATA/20m5t600.pdf

条例案に対する知事の意見(PDF)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2012/05/DATA/20m5t601.pdf

知事の意見書に対する会の反論(PDF)
http://kokumintohyo.com/branch/wp-content/uploads/2012/05/tokyohanhanron.pdf
+++++

それに対し、都議会最大会派の民主党は条例案の一部修正も視野に入れた賛成の方針を表明。すでに賛成の意向を表明している共産党、生活者ネットとあわせて、都議会の過半数(63人)まであと少し、という状況だそうです。


都議会初日である昨日は石原都知事の所信表明が聞ける日と知り、書面で出されている以外のコメントが聞けるのではないかと、新宿の都庁に行ってきました。

2階の受付ロビーには、傍聴券を求める人だかりが。ピンク色の服装の人が目立つのは、「みんなで決めよう!『原発』都民投票」のブログで「(署名活動の旗の色と同じ)ピンクのものを身につけて傍聴を」と呼びかけていたからでしょう。平日の昼間ですが、若い人の姿もみうけられます。

photo01
2階のロビーで傍聴券を受け取る人々


私も初の傍聴券をゲットしました。

photo02
傍聴券と資料いろいろ


この日は議会の初日ということで、開会の前に東京都交響楽団メンバーによる弦楽四重奏が行われました。ちょっと得した気分です。

photo03
議場で行われた弦楽四重奏



議会がはじまり、石原都知事の所信表明の時間になりました。

尖閣諸島の購入、横田基地の軍民共用化、震災以降のエネルギー問題と東京電力への働きかけ、オリンピック・パラリンピック招致などに言及し、条例案については次のような発言がありました。

+++++
直接請求によって本定例会に提出されている「東京電力管内の原子力発電所の稼働に関する東京都民投票条例案」について申し上げます。
エネルギーは国家を支える重要な基盤のひとつであります。
経済・産業はエネルギーを消費して新たな富を生みだし、それが医療・福祉・教育・防災・治安にまわり、高度に発達した社会を支えているのです。
いま政府がなすべきは現実的な期間を想定して、その間、我々がどの程度の経済成長を目指し、そのためにいかなるエネルギーをどれだけ確保していくのかの、大きなシミュレーションを行うことです。
そしてその結果を国民にも示して、「センチメント」ではなく為政的な討議のもとで政治が責任ある決断を下さなければなりません。
原子力発電所の稼働の是非は、国家の安否を左右する問題であります。
安全性はもちろん、経済性、産業政策、温暖化対策、安全保障などを複合的に考慮した上で、専門的な知見を十分に踏まえて冷静に判断していく事柄であると思います。
直接民主制が間接民主制を補完する重要な手段であることは論を俟ちませんが、ただ観念的に原発の是非のみを問い、その結果、錦の御旗のごとく力を持つものは、国を滅ぼす危険なことにもなりかねません。ゆえにも、本条例案には反対であります。(ここで「あたりまえだ」という小声の野次が飛ぶ)
都議会の皆様には賢明な判断をいただくようお願いいたします。
+++++



テレビで見る国会中継と違って、大声の賛同や野次などはありませんでした。所信表明は黙って聞くのがマナー・・・なのかな?
ともあれ、この日の議会はこれで終了でした。

photo04
傍聴席の人々


都民投票条例案に対する都知事の所信表明からは、一部を修正すれば可決というような可能性は感じられず、この運動は感情に流されていて危険だから断固反対、原発稼働の是非は国が決めること、という姿勢が見て取れます。


実際に傍聴した人たちは、どう感じたのでしょうか?
渋谷の投票活動で知り合った「みんなで決めよう『原発』国民投票」の賛同人、高田恵理さんら3人に、閉会後、お話を伺いました。

+++++
「センチメント」や「ヒステリー」で346,820筆は集まりません。

私たちが望んでいるのは、国からの納得できる政策、国策をきちんと示してもらうこと。大飯原発の再稼働にしても、道筋を国民にきちんと示さないまま行われようとしている。原発推進と考えている人も、そこには納得できないのではないでしょうか。
私たちは、自分たちの役割として私たちの声を届けなければならないと思って活動していますが、今日、その声はやはり届いていないんだなと感じました。

大阪市で市民投票条例案が否決されたとき、橋下さんは「私たちは脱原発という進路を決めたのだから、住民は黙ってなさい」という言い方をされました。その橋下さんは今、大飯原発再稼働についてどういう態度をとっていますか?
トップに「お任せ」して私たちが黙っていたらああいうことになる、ということが証明されているのだから、東京の住民は「私たちに意見を言わせて」と言い始めるでしょう。

直接請求は地方自治法で認められた権利です。それを「国を滅ぼす」というのは、地方自治法を認めていないということ。話し合いの結果で出たことが国を滅ぼすというのは、まったく国民を信じていないことにつながります。

静岡でも県民投票を求める署名活動が始まっていますし、新潟でも始まります。茨城では県民投票が難しいということで「国民投票」を進めています。
福島の人には「福島ではやれる気力が残ってないから東京の人が考えてよ」と頼まれました。東京の活動で200以上の署名会場があったこと、署名数以上の民意があることを、議員さんたちは知らないのです。

私たちの最終目標は、やはり「国民投票」ができる政治文化の基礎地をつくって、こどもたちに引き継ぐことです。正しいことは何であるか、こどもたち、若者たちに私たちは見せて行かなくてはならないし、いまこそ心ある政治家の方たちと市民がタッグを組んでやるべきだと思っています。
+++++



これから条例案の採決に向けて、都議会の議員に対して、どういう働きかけを考えておられますか?話し合いのテーブルについてくれない議員さんもいるとのことですが・・・

+++++
私たちにいま必要なのは、党議拘束にとらわれない考えをもって民意を都政に反映してくれる人です。議員さんに会ってみてわかったことは、口だけならいくらでも言えるんだなということ。一対一で話しているときは都民投票に賛同していても、最後の最後で「党議拘束があるからごめんなさい」と言って逃げる。そのことはじっと忘れずに見ています。選挙も近いことですし・・・。口では何とでも言えるけど、実際の活動はどうだったのか、どういう考えを持っているのかを見ていきます。

インターネットとかホームページを見る世代が増えてから、ようするに「政治に興味がない」とされてきた人たちが加わってから、活動の雰囲気がガラッと変わってきました。新聞とテレビを見ない層だから、だまされない。その人たちが政治に加わったら、議員さんたちは本当は怖いと思います。綺麗事が通用しない層だから。
ネットでつながって働きかけていく世代を引っ張れるかどうかが、私たちの活動の要だと思っています。
+++++



署名活動の現場で私が感じた熱意と勢いは、傍聴席の前の壁で止まって、その下の議場には届いていないようでした。

原発をテーマに住民投票を求めるのは、本当に単なる「センチメント」なのだろうか?
センチメントでない合理的な意見と判断されるためには、何をどうしたらいいのだろうか?
考えれば考えるほどわからなくなって、重たい気持ちで傍聴席を後にしたのでした。



(水曜タイムラインWeb担当:たけなか)
(2012/6/6 UPDATE)
番組スタッフ
「機内での苦情は一切受け付けません」

これは、航空会社のスカイマークが5月18日から機内全席の前ポケットに備え付けたという「サービスコンセプト」に書かれた一節です。

乗客から「荷物の収納をなぜ手伝わないのか」など様々な問い合わせがあったため、作成したのだといいますが、この「サービスコンセプト」が今、ネットを中心に物議を醸しています。


まずは、その内容をみていきましょう。「サービスコンセプト」は全部で8項目。
わたしが個人的に気になった部分を“太字”にしてありますので、それを気にかけつつ以下の内容をご確認ください。

*****
スカイマークでは従来の航空会社とは異なるスタイルで機内のサービスをしております。「より安全に、より安く」旅客輸送をするための新しい航空会社の形態です。つきましては皆様に以下の点をご理解頂きますようお願い申し上げます。

1. お客様の荷物はお客様の責任において収納をお願いいたします。客室乗務員は収納の援助をいたしません。

2. お客様に対しては従来の航空会社の客室乗務員のような丁寧な言葉使いを当社客室乗務員に義務付けておりません。客室乗務員の裁量に任せております。安全管理のために時には厳しい口調で注意することもあります。

3. 客室乗務員のメイクやヘアスタイルやネイルアート等に関しては「自由」にしております。

4. 客室乗務員の服装については会社支給のポロシャツまたはウインドブレーカーの着用だけを義務付けており、それ以外は「自由」にしております。

5. 客室乗務員の私語等について苦情を頂くことがありますが、客室乗務員は保安要員として搭乗勤務に就いており接客は補助的なものと位置付けております。お客様に直接関わりのない苦情についてはお受けいたしかねます。

6. 幼児の泣き声等に関する苦情は一切受け付けません。航空機とは密封された空間でさまざまなお客様が乗っている乗り物であることをご理解の上で搭乗いただきますようお願します。

7. 地上係員の説明と異なる内容のことをお願いすることがありますが、そのような場合には客室乗務員の指示に従っていただきます。

8. 機内での苦情は一切受け付けません。ご理解いただけないお客様には定時運航順守のため退出いただきます。ご不満のあるお客様は「スカイマークお客様相談センター」あるいは「消費生活センター」等に連絡されますようお願いいたします。
*****

これに対するネット上の反応はといいますと、賛否両論。
≪賛≫
・スカイマークには乗ったことがないけど、おそらく「書いてあるからやらない」ということはないんじゃないか?あくまで「いざという時の予防線」なんだと思う。よくできてると思う。
・スカイマークのお客様向け文章、どうしてああもあからさまな表現を使うのかといえば、あれをちょっとでも遠まわしにしてしまうと、いわゆる的なクレーマーの人には何の効果も期待できないからなのだと思う。個人的には、ああいう試みは成功してほしい

≪否≫
・お客様は神様ですが行き過ぎなのはわかるが、苦情は他へ回せってのはやり過ぎだろ
・すげえ… 何様のつもりだろう。

わたしはどちらかと言えば、やや「賛」寄りではありますが、その「賛」の感情を打ち消すようなひどい一節を見つけてしまいました。
それは、8項目の中にある「ご不満のあるお客様は『スカイマークお客様相談センター』あるいは『消費生活センター』等に連絡されますようお願いいたします」という一節です。

自社のお客様相談センターが対応するのは、ごくごく真っ当な対応。
しかし、苦情対応を消費生活センターに丸投げするのは、行き過ぎのように思います。
この一節に反応してか、東京都消費生活総合センターは昨日、スカイマークに抗議、週内にも文書の回収と訂正の広報を求めるようです。

ちょっとした騒動の火種になりつつありますが、これに対し、スカイマーク側は油を注ぐような対応をしています。
*****
スカイマークの広報担当は「センターは公的機関なので当社の苦情を聞いていただいてもいいと認識している。抗議があれば対応を検討したい」と話している。
*****
毎日新聞 2012年6月5日2時30分配信

このスカイマーク側のまずい対応に目をつぶるとしたら、わたしは今回の「サービスコンセプト」自体は悪いとは思いません。むしろ賛成の立場です。
なぜかといいますと、それは・・・

3月にピーチ・アビエーションが就航、夏にはジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパンも就航予定と、今年、予想される格安航空会社(LCC)の台頭。
航空各社はさらなる低料金化を迫られ、結果としてある程度のサービス低下はやむをえない、多くの利用者はそうとらえるでしょう。
ところが、格安料金で利用するにもかかわらず、サービスに苦情を言う、いわゆるクレーマーが出てこないとは限りません。いや、おそらく出てくるでしょう。

こうしたクレーマー対策として、今回のサービスコンセプトは機能する、有効だと感じたからです。

ところが、今回のまずい対応。
ある意味、「苦情を一切受け付けない」という、今回のサービスコンセプトに沿った対応とも言えますが、いかがなものでしょう。
これでは、せっかくのサービスコンセプトも台無しです。

「機内」での苦情は一切受け付けなくてもいいのですが、「機外」の苦情には誠実に対応してほしいものです。



<web担当:H>
(2012/6/5 UPDATE)
番組スタッフ
この春から、全国の中学校で必修化されたHIP-HOPダンス。
多くの教師たちが「教え方がわからない」と困惑する反面、子供達の間では、
習い事として、ダンススクールに通うことが定着しつつあります。
そんな昨今、実に奇妙な署名活動が繰り広げられていたのでご紹介します。

●クラブじゃ踊れない? 風営法違反、店の摘発相次ぐ/朝日新聞 5月18日
近年、深夜にダンスを楽しむ「クラブ」が、警察に摘発される出来事が
相次いで起きているのをご存知でしょうか。
摘発の理由は、お客さん達が「踊っている」から。
それを受けて、現在、アーティストの坂本龍一さんなどが、
規制対象から「ダンス」を削除する法改正を求め、
国会に請願する署名活動を始めています。
( 署名サイト>>> http://www.letsdance.jp/

そもそも、なぜ「踊ること」が規制対象となっているのか。
それは、多くのクラブが、踊ることを前提とした「ディスコ」の業態ではなく、
「深夜酒類提供飲食店」、平たく言えば、居酒屋やバーとして営業登録しているからです。
以下、簡単にまとめてみました。

++++++++++++++++
*「深夜酒類提供飲食店」 ⇒ 踊ることは禁止だけど、オールナイトで営業できる。
*「ディスコ」 ⇒ 踊ってもいいけど、深夜0時までしか営業できない。
++++++++++++++++

つまり、営業時間の長さを巡って、いい大人が「踊るか」「踊らないか」の境界線で
モメている、という構図になっているわけです。
しかし、問題は本当にそれだけでしょうか?

署名の呼びかけ人、坂本龍一さんは、「多くのクラブは、健全な交流の場で、音楽家、
アーティストを輩出し、新しい文化を生み出す場」と語っています。


もちろん私自身も、一晩中、爆音で音を体感できるクラブが
なくなってほしくないと思います。
しかし、「ダンス規制」だけを問題視することが、果たして、
本当にクラブカルチャーを救えるのか?とも思ってしまうのです。


今回の出来事をキッカケに、ネット上では、
クラブカルチャーに対する多数の否定的な意見があがっていました。
特に多かったのが「クラブがドラッグ取引の温床になっている」という点です。

●「屈辱的な尿検査だった!」 池袋のクラブ「ガサ入れ」に不満/
J-CASTニュース2月13日

今年2月、池袋のクラブで行われていたイベントに、警察の強制捜査が入り、
その様子が来場客らのツイートで実況されるという出来事がありました。
ここで警察がしたことは、約150人の男女に対する採尿検査。
結果は、全員が薬物反応ゼロ。結局のところ「踊るか」「踊らないか」という問題は、
単なる規制の口実だということがわかります。

だとするなら、アーティスト達とクラブ経営者達がスクラムを組んで
大々的に「薬物撲滅キャンペーン」を繰り広げ、
クラブカルチャーのイメージアップを図らない限り、規制緩和は難しいと思うのです。


ちなみに、かつてイギリスでも、今の日本と同じような出来事がありました。

1994年、テクノ音楽などを集団で聴くことを規制する”レイヴ禁止法”
『クリミナル・ジャスティス・アクト』がイギリスで成立。
しかし、それに反発するアーティスト達が様々な曲を生み出した結果、
世界の音楽シーンをUKミュージシャンが賑わせることになりました。
その功績により、政府も“クラブミュージックは外貨を稼げる”と納得し、
今ではロンドン五輪の音楽監督に、
UKクラブシーンを牽引してきたアンダーワールドが任命されるまでになっています。

クラブカルチャーは、夜な夜な不特定多数の男女が集まって、
光ほとばしる暗闇で、大音量の音楽を聴くという不健全な文化ではあります。
また、そういった不健全さがCoolだと思われてきた側面もあります。

その不健全さを貫いて、さらなる飛躍を遂げるのか、
それとも薬物撲滅を全面的に謳ったイメージアップを図るのかは
アーティスト、そしてクラブ側の手腕にかかっていますが、
せめて、必修科目でダンスを習った子達が、
将来踊る場所がなくなるなんて滑稽なことにならないよう、
風営法を取り締まる側も、改正を求める側も、
規制と自由のバランスを、今一度、見つめなおしてくれればと願ってやみません。


担当:梅木
(2012/6/4 UPDATE)

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