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番組スタッフ
いまだその人気が衰えることのない女装コラムニストのマツコ・デラックスさん。
様々な番組に出演されていますが、どの番組もマツコさんの毒舌に期待しすぎている感があり、似たような印象を受けてしまいます。
しかし、似たような作りながらも、私がオモシロイと思っているのが日本テレビで放送中の「月曜から夜ふかし」
マツコさんが出演する他の番組はトークが中心ですが、この番組はVTRが非常に精巧に作られています。埼玉県に貧乳が多い理由を、様々な統計をもとに、思春期の睡眠不足にあると結びつけ、世間を騒がせました。
とてつもないリサーチ力と分析力を誇る同番組で先日、放送されたのが、様々な問題を抱える奈良県について。
年間宿泊客数が全国最下位という奈良県は、新幹線や空港がなく「行きづらい」、「県内の移動が大変」、「遊ぶところがない」、「美味いものがない」といった難題を抱えているのです。さらには「奈良県の鹿は意外と怖い」という地元の声もありました。
県民の声をもとに、奈良の魅力を自虐的に紹介することで、私の中で同県の印象は非常に高まったと記憶しています。

そんな奈良県の大いなる魅力になるかもしれない、こんなニュースがありました。

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奈良県は25日、自殺率が全国で最も低い理由を検証した調査結果を公表した。宗教者の日常的な活動が自殺予防の一助になっているとみている。 内閣府がまとめた資料によると、2011年の10万人あたりの自殺者数を示す自殺率は奈良県は17.4人(全国平均24.1人)と全国で最も低かった。そこで奈良県は、近畿で最も高い24.5人の和歌山県と共同で20歳以上の男女を対象に意識調査をし、2783人から回答を得た。「これまでに自殺を考えたことがある」と答えた奈良県の305人のうち、5.6%にあたる17人が自殺を思いとどまった要因として「宗教に助けられた」を挙げた。一方、同じ要因は、和歌山県では「過去1年間に自殺を考えた」と回答した133人のうち2人(1.5%)だった。

【朝日新聞】低い自殺率、宗教のおかげ? 全国最低の奈良県が調査
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ご存知のように、日本の自殺者数増加の問題は深刻です。2011年度の自殺者総数は30370人と、14年連続で3万人を超えています。
ネットで奈良県は魅力がないと話題になったのがおよそ1ヶ月前。
自殺増加を食い止めるヒントが、奈良県にあるかもしれないということで、奈良県は本格的な調査に乗り出しました。
上記朝日新聞の記事によれば、総じて信仰心の薄い無宗教国家と言われる日本で、奈良県では、宗教がまさに救済としての地位を確保している…かもしれないという分析も非常に興味深いところです。

他に考えられる理由として、産経ニュースWESTによると、個人預金残高が全国4位であることから、自殺の原因としてよく挙げられる経済的理由からは縁遠いと言えなくもない…と述べています。

先進国の中でも異例の自殺者数を誇る日本。その原因は様々です。
『TPP亡国論』の著者の中野剛志氏は自身の著書『レジーム・チェンジ 恐慌を突破する逆転の発想』の中で、増え続ける自殺について、次のように言及しています。

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デフレがもたらす問題のうち、真っ先に思い浮かぶのは、失業を増やすということです。(中略)失業の最大の問題は、経済的な困難よりも、人間性にダメージを与えるというところにあります。(中略)日本は、1998年にデフレに突入しましたが、それ以降、年間の自殺者数は97年と比べて約1万人増加し、3万人を超え続けています。
失業の増大は自殺者を増やしたり、社会を不安定化したりしますが、それは、単に人々が経済的に困窮するからだけではなく、自分たちの人間としての存在そのものが危機に陥るからなのです。

『レジーム・チェンジ 恐慌を突破する逆転の発想』
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ちなみに、奈良県の交通事故死亡者の場合、昭和40年代は1万6千人以上でしたが、県が原因を分析し、道路対策や安全運転などを進めたことにより年々減少し、昨年は5千人を下回っているそうです。
県の成功例があるとなると、自殺防止のカギが見つかるかもしれないと期待せずにはいられませんが、
奈良県自殺対策連絡協議会の座長を務める帝塚山大の神澤創教授(臨床心理学)は「単独要因で判断するのは危険。自殺は複数の要因が関与した結果の追い込まれた死であることを忘れてはならない」と、自殺の原因を安易に判断することに警鐘も鳴らしています。

いじめ、経済的困窮、病気…自殺にいたる要因は様々であることは明らかですが、どんな場合においても、傷つけられた人間の尊厳を修復する枠組みがもっとあればいいと思うのは、無い物ねだりではないはずです。


スタッフ:坂本
(2012/12/27 UPDATE)
番組スタッフ
いよいよ年の瀬。
何かと忙しい上に、物入りになって、お金が必要になる時期ですが、
そんななか、何とも“浮世離れ”した、
ある大手商社社長の発言が、今、話題となっています。

●「イクメン、弁当男子」は出世できないか 「より良く働く」ための全課題/PRESIDENT 2012年1月2日号

記事の内容を要約しますと、
積極的に子育てに関わる男性を指す「イクメン」や、
自ら弁当をつくって出勤する「弁当男子」といった“元気のない「草食系」”は、
家庭などに時間をかけるより、
その分、仕事関係者と情報交換したり、外食をして親睦を深める方が
出世につながるのではないか…というもの。

自身の若い頃と比較しながら、
現代の若者に対し批判的な立場をとった内容です。

もちろん、仕事にかける時間が長くなれば、
出世につながりやすい…という論理はわかるのですが、
この記事に対して、ネット上では大きな波紋が広がっています。

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・ネタでなく、日本の古いおじさんの本音がわかる文。
・金にあかせて飲み食いした世代の人たちが、
一生懸命に生き延びようとしてる若い人たちによくこういうこと言えるな。
・個人的な価値観が世の「常識」と勘違いしたまま歳をとっちゃった人の例。
・「多様性」は否なんだろうか。
・単純に給料が下がっているのと、将来不安で消費が減っているだけだろ

++++++++++++++++++++

記事に寄せられた意見を見る限りでは、
「不況」や、「雇用問題」などの時代背景が全く考慮されていない、
前時代的な考え方に、多くの人が失笑しているようでした。

巨大企業の社長と、一般ネットユーザーの間にある境界線。
本当に現代の若者には、ハングリー精神がなくなってしまったのでしょうか?

そのヒントとなるかもしれない、ある記事が、
今年10月に話題となっていました。

●「日本人は時間守らない」その真相/R25 10月25日


もともとの発端は、ある男性がNPO法人POSSEより刊行されている
雇用問題の総合誌『POSSE』の中から、インタビューの内容を抜粋し…
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インドネシア人看護士『日本人は時間を守りません。
遅刻に対しては大変厳しいのに、
仕事の終了の時間は守ったことがありません』
(『POSSE』vol.16、安里和晃インタビュー
『EPAは介護・看護現場を変えたか』より)」(原文ママ)
+++++++++++++++++++++++++
…とツイートしたことにあるのですが、
たった5日でリツイート数が7000回を超えるほど、
大きな反響を呼んでいました。

確かに、欧米をはじめ、多くの国の人達から
「勤務時間が終わったら、さっさと帰るのが常識」という話はよく聞きます。
しかし日本では、「サービス残業」や「社畜」という言葉が出まわるほど、
“会社人間”の人が多いのが現実です。

そう考えると、日本人は、少なくとも、
世界でも稀にみる「よく働く国民性である」、
ひいては「自ら弁当を持参してまで働いている、ハングリー精神ある国民性」とも
言えるのではないでしょうか。

そんな日本人の現状を考えると、
「大手商社社長のコラム」と「ネットユーザー」の間には、
高い格差社会の壁が浮き彫りになっているように思えてなりません。

日本の労働環境が改善されることは急務です。


そして個人的な意見としては、「イクメン」や「弁当男子」は、
女性からはモテる…と思った出来事でした。

担当:梅木
(2012/12/26 UPDATE)
番組スタッフ
今月14日、アメリカ・コネティカット州にある小学校で起きた、銃乱射事件。
子供20人を含む26人が死亡したこの事件をうけ、アメリカでは、日本人のわたしから見ると首を傾げたくなるようなニュースが報じられています。

たとえば、「事件後に全米各地で銃の売り上げが急増していること」。
『東京新聞』(2012年12月19日 夕刊)によると、事件現場近くのガンショップ店主は「事件後の週末に銃が飛ぶように売れた。この商売を4年間しているが、最も忙しかった」と話し、犯人が使ったのと同型の自動小銃が売り上げの25%を占めたといいます。
また、銃販売は各州で急増していて、クリスマスや狩猟シーズンの需要に事件が拍車をかけ、行列ができる店もでているようです。

また、アメリカの銃愛好家らでつくるロビー団体、全米ライフル協会のラピエール副会長は今回の事件をうけて、「銃を持った悪人を止められるのは、銃を持った善人だけだ」と話し、1月には全米の学校に武装警官を配置するよう求めたといいます。

この2つのニュースに共通するのは、「銃には銃を」という主張です。
銃を使った殺人は全米で年間およそ1万件起きているといいますが、それにもかかわらず、「銃には銃を」という主張が国民の間でいまだに根強く、銃規制が遅々として進まないのはなぜなのでしょうか。

『毎日新聞』(2012年12月23日)は、銃乱射事件が起こるたびに一様に指摘される、「全米ライフル協会の政界への強い影響力」をあげています。
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米国での銃規制が難しいのは、武器の保有が憲法によって侵すべからざる権利とされているからだ。加えて、政界や選挙に強い影響力を持つ団体、全米ライフル協会(NRA)などが銃規制に反対し、オバマ大統領が再選された11月の大統領選でもほとんど争点にはならなかった。
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そして、新聞各紙が様々な原因を指摘するなか、わたしが納得できたのは、2009年に出版された『銃に恋して 武装するアメリカ市民』(半沢隆実/集英社新書)に記されている、“アメリカ人が銃を捨てられない2つの理由”です。

1つは、「国家の生い立ちに由来する理念」。
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17世紀初頭、ヨーロッパの宗教的な迫害を逃れ、新大陸へ自由を求めたアメリカ人の祖先たちは、過酷な環境の中、ハンティングで動物を狩り、貴重な食物を得て生き延びた。やがてイギリスの植民地搾取が、入植者らの忍耐の限界を超え、独立戦争が発生。圧倒的に劣勢にありながら、ゲリラ戦を展開することで勝利した。それを可能にしたのが、歩兵レベルでの当時の最新兵器、ケンタッキー・ライフル銃であった。
こうした独立の歴史から彼らが学んだのが、「自由と民主主義は、時として武力によって勝ち取るべき」、ということであった。
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この「自由と民主主義は、時として武力によって勝ち取るべき」という理念は、アメリカ人の意識に深く沈澱しているのだといいます。

そして、もう一つの理由が、「所持者が不明の銃の多さ」です。
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既に2億丁を超える途方もない数の銃火器が存在しており、意図的な横流しや過失を含め、所在や所持者が不明となる銃だけで、年間に50万丁に上る。
そうした社会で、市民の武装解除を強行すれば、どうなるか。本当に安全な社会ができ上がる可能性も長期的にはあるだろうが、結局「犯罪者だけが密かに無数の銃を持ち続け、丸腰の市民に狙いをつける」という悪夢のシナリオが実現してしまわないだろうか。それはあまりにもリスクの高い実験となる。
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要するに、アメリカで銃規制が進まない原因は、“銃をめぐる利権構造”、“「自由と民主主義は、時として武力によって勝ち取るべき」という刷り込み”、“銃のない社会への危機感”にあるようです。

わたしは、これを知ったとき、日本が抱える“ある問題”を想い起こしました。それは、原発をめぐる問題です。
“銃をめぐる利権構造”を“原発をめぐるムラの構造”に、“「自由と民主主義は、時として武力によって勝ち取るべき」という刷り込み”を“原発をやめれば経済成長が止まるという刷り込み”に、“銃のない社会への危機感”を“原発がない社会への経済的な危機感”に置き換えれば、お分かりになるのではないでしょうか。

今回の事件をきっかけに、アメリカでは、オバマ大統領が銃規制の強化を目指す姿勢を示すなど、規制強化への機運が高まっているようですが、1999年のコロンバイン高校銃乱射事件、2007年のバージニア工科大学銃乱射事件の際にも、銃規制の強化については議論されたものの、状況は変わらなかったという前例があります。
一方、日本では、あす第2次安倍内閣が発足。今後の原発政策に注目が集まっています。

日本とアメリカの新たなリーダーはそれぞれが抱える大きな問題の足かせを外し、英断を下すことができるのでしょうか。
前例通りにならないことを願いつつ、注視していきたいと思います。

(web担当:H)
(2012/12/25 UPDATE)
番組スタッフ
一度、番組でも特集したことのある、社会・スポーツ・政治・経済などのジャンル別にパロディ記事を掲載しているサイト「虚構新聞」
虚構という名の通り、そこに書かれている事実はすべてウソです。

【落選議員、続々ハロワへ 早朝から行列】
【首相、参議院の緊急集会を招集 衆議院の廃止を提案】
【市教委・大津署・担任「黙殺の練習」 滋賀・いじめ事件】

記事の内容は「虚構」だとわかっていても、タイトルだけ見ても、記事を読んでみても、一瞬、思考停止してしまうくらい精巧なつくりとなっています。と同時に、痛烈な皮肉が込められていることもわかります。
例えば11月26日に掲載されたのは【醤油価格が急騰 石原氏維新入りで】
石原氏が徴兵制度と似たシステムの導入を検討していることから、醤油を購入する人が急増しているという記事です。

虚構新聞をめぐっては、今年の5月、こんなことがありました。
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2012年5月14日付本紙記事「橋下市長、市内の小中学生にツイッターを義務化」が、ツイッターなどを通じて広く情報が拡散されることとなった。本紙の場合、個別記事へのアクセスは1週間あたり1万〜2万件だが、当該記事は初日で10万件、3日間累計で16万件にものぼる大規模なアクセスが発生し、一時サイトの閲覧が不可能になるまでに至っている。
【検証:橋下市長ツイッター義務化報道問題】
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騒動のきっかけとなった記事がこちら→【橋下市長、市内の小中学生にツイッターを義務化】
橋下ならやりかねないということで、虚構だと気づかなかった人たちによって、この記事は拡散につぐ拡散で、虚構新聞ツイッター炎上→謝罪→一連の騒動の検証記事掲載という事態になりました。
この問題に関しては「虚構新聞」というわかりやすいタイトルなのに、「虚構」だと見抜けなかった人が悪いという意見が多々見られました。

橋下ツイッター義務化記事騒動の後、虚構新聞は【「書店にレモン仕掛けた」 京都、6800人が避難】という記事を掲載。
ご覧になっていただければわかりますが、ネタを許容できないユーザーへの社主の怒り、苛立ちが感じ取れる記事です。

さてさて、私たちにネットリテラシーとは何かを投げかけた虚構新聞に、“虚構ではない記事”が掲載されました。それがこちら。

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文化庁が主催する文化庁メディア芸術祭実行委員会は13日、ウェブサイト「虚構新聞」(本社・滋賀県大津市)など34作品をエンターテインメント部門審査委員会推薦作品として選出した。計741作品にも上る応募作品の中から選ばれたという、まさかの事態にネット上では「また虚構か」との声が多く聞かれている。
【本紙「虚構新聞」が文化庁メディア芸術祭で受賞】
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アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」などが大賞を受賞している文化庁メディア芸術祭。高い芸術性と創造性をもつ優れたメディア芸術作品を顕彰するフェスティバルです。
サイトを反転すると、<これはウソのニュースです>が出るのですが、それもありません。文化庁〜のサイトにも虚構新聞の名前があることから、どうやら虚構ではないようです。

一連の橋下ツイッター義務化「虚構」を見抜けず、虚構を拡散させてしまったのは仕方のないことかもしれませんが、私はこの件で、虚構新聞につめよったネットユーザーに狂気を感じました。
誰かを炎上させようとする監視の目が光るネットの世界のみならず、社会自体に寛容さが欠けてしまっているのでは…そんな気がします。今回の文化庁メディア芸術祭での選出も、そんな世の中に疑問を投げかけるものだったように思われます。

スタッフ:坂本
(2012/12/20 UPDATE)
番組スタッフ
いよいよ今年もあとわずか。
テレビ・ラジオ共に年末年始へ向けた編成へと徐々に切り替わり、
視聴する側としては、目移りするばかり…かと思いきや、
全く正反対の記事を見つけました。

●フジテレビの凋落が止まらない ネットでは「俺たちの大勝利」/12月13日J-CASTニュース

報じられた記事によると、現在、フジテレビの視聴率や業績が
ガタ落ちしているとの報道が相次ぎ、
「再生の道はあるのか?」と心配する声が続出しているそうです。

フジテレビと言えば、昨年夏に行われた
韓国ドラマを放送しすぎることに対する抗議デモが印象深いですが、
そのデモを支持してきたネット民達は、
ネット上の掲示板やブログにて「大勝利」宣言をしている様子。

私自身もマスコミ業界に身を置いているため、
さまざまな局で「視聴率がとれない…」とか
「あの番組(某寄席番組)が並びで1位なんて、
バラエティーは終わった…」などというグチは頻繁に耳にするのですが、
具体的には、どのくらい視聴率って下がっているのか?と疑問を持ちました。

そこで調べてみると、こんな記事を見つけました。

●10年前との視聴率比較でテレ朝以外低調 日テレとフジ2%減/週刊ポスト2012年11月30日号

記事では、各局の2012年上期(4〜9月)の全日視聴率が、
10年前の視聴率と比較されています。
 
●日本テレビ 9.7%(2003年)→7.7%
●テレビ朝日 7.2%(2003年)→7.5%
●TBS    7.7%(2003年)→6.5%
●フジテレビ 9.2%(2003年)→7.2%
●テレビ東京 3.7%(2004年)→2.9%
●NHK   7.7%(2004年)→6.9%
 
確かに、ほとんどの局が視聴率を下げています。
では、視聴率が下がったということは、
本当に、テレビが面白くなくなったということなのでしょうか?

そこで私が思ったのは、テレビを面白くなくしてしまったのは、
私たち自身かもしれない…ということでした。


これまでテレビは“公共性が高い電波”とされてきました。
それにより、かつて放送されていた刺激の強い人気番組に苦情が入り、
規制がかかって、次々と消えていった側面があります。
(これはテレビだけでなくラジオにも言えることだと思いますが…)

もちろん、刺激があれば面白いとは全く思いません。
とはいえ、テレビ局も所詮は客商売なので、
お客さんである視聴者にウケなければ、たとえ面白い番組でも、
打ち切りになってしまいます。

つまり、これまでよく言われてきた、
“テレビ(メディア)が民衆を愚かにした”のではなく、
“民衆がテレビ(メディア)を愚かにし”て、尖った部分を研磨し、
結果として面白くなくなってしまった部分も、
少なからずあるのではないかと思うのです。


現在、テレビ局を含む多くのメディアが、SNSとの連動を測ったり、
ネット配信を始めたりなど、新たな試みに踏み切っています。
その結果がどうなるかは未知数ですが、それぞれのメディアが個性を活かし、
より面白いものを見せてくれることを、単なる視聴者としても、
制作者側としても、思わずにはいられません。

担当:梅木



(2012/12/19 UPDATE)
番組スタッフ
衆議院選挙のおかげで、すっかり霞んでしまった東京都知事選挙。
そして、それ以上に霞み、ほとんど話題にも上っていないのが、「最高裁判所裁判官の国民審査」です。
「最高裁判所裁判官の国民審査」、何それ?と思った方も、『選挙に行ったときに一緒に渡され、辞めさせるべきだと思う裁判官に「×」をつける用紙』と言えば、ピンとくるのではないでしょうか。

この「最高裁判所裁判官の国民審査」は、最高裁判所裁判官国民審査法に基づいて、1949年(昭和24年)から衆議院選挙の際に実施され、今回が22回目。
辞めさせるべきだと思う裁判官がいれば、投票用紙に「×」を書き、×票が有効票の過半数に達すると、その裁判官は罷免されるというものです。

今回は10人の裁判官が審査対象になりましたが、いずれも罷免を求める投票数が有効投票の過半数を超えなかったため、全員、信任されています。
「読売新聞」(2012年12月17日)によると、罷免を求める割合が最も高かったのは岡部喜代子裁判官の8・6%で、他の9人は8・2〜7・8%と、有効投票の過半数には程遠い数字です。
さらに、国民審査を実施している総務省に問い合わせたところ、「これまでに国民審査で罷免された裁判官は1人もいない」というのです。

以上のような情報を知ったうえで、当たり前のように頭に浮かんだのが、「これってやる意味あるのか?」という疑問です。
「産経新聞」(2012年12月18日)によると、升永英俊弁護士は「審査への有権者の関心が低く、形骸化している」と指摘。また、法曹関係者からは「政治家と比べて裁判官の認知度は低く、よく知らない人に『×』をつけることに戸惑いを感じる人も多い」と、システム上の問題を指摘する声もあがっているようです。

一方、「毎日新聞」(2012年12月14日)では、堀田力弁護士は、国民審査をやる意味を提示しています。
=====
国民審査で裁判官が罷免されることは過去になかったし、今後も予想できない。「意味がない」という声は分からなくもないが、制度をなくしてしまえば司法権は国民の手から離れていく。最高裁の裁判官は国民を忘れて司法判断を下し、国民も司法権の根幹が国民の手にあることを忘れてしまうだろう。これはマイナスだ。
日本では最高裁が(基本的人権など)国民の価値観に関わる事件を扱う率が低い上、裁判官もあまり意見を書かない。最高裁が「1票の格差」訴訟など国民の関心が深い事件を多く取り上げ、裁判官が積極的にものを言うなど司法の役割が広がれば、制度はより意味を持ってくるだろう。制度が成熟した時には、「×」を付ける方式から、「○」か「×」を付ける方式に改めても良い。
=====
※「毎日新聞」(2012年12月14日)より抜粋

「最高裁判所裁判官の国民審査」に対する国民の関心が低いのは言うまでもないのですが、わたしはそもそも、辞めさせるべきかどうかを判断する材料が少なすぎるように感じています。

手元にある、「最高裁判所裁判官国民審査公報」に書かれているのは・・・
●裁判官の名前
●生年月日
●略歴
●最高裁判所において関与した主要な裁判
●裁判官としての心構え
●趣味(これは一部で全員ではない)
これだけ。
しかも、一番の判断材料になるべき、「最高裁判所において関与した主要な裁判」は事実の羅列のため、裁判官の問題点を見つけるのがひじょうに難しい。

また、辞めさせるべき裁判官に「×」をつけ、何もつけない場合は自動的に信任とする、現行のシステムにも違和感を覚えます。
誰を辞めさせるべきか判断が付かない場合、多くの人は誰にも「×」をつけず、投票するでしょう。
わたしも例外ではなく、毎回、迷った末に、誰にも「×」をつけず、投票しています。わたしの母親も今回の国民審査について、「わからないから、白紙で提出してきた」、とぼやいていました。
しかし、これでは、投票したにもかかわらず、意思表示をしたことにはなっていません。

本当は辞めさせるべき裁判官がいたかもしれない、今回の「最高裁判所裁判官の国民審査」。
どうすれば、わたしを含め、多くの人が関心を持つことができるのでしょうか。
わたしが提案したいのは、現行のシステムとは逆となる、『信任する裁判官には「○」をつけ、辞めさせるべき裁判官には何もつけない』というシステムへの変更です。

システムをこのように変えたところで、わからないから全員に「○」をつけるという人が大半を占めるのかもしれません。
ただ、無関心で白紙のまま投票すると、他人の人生を狂わせてしまうかもしれない、という不安から、今よりは真剣に国民審査に取り組めるような気がします。

(web担当:H)
(2012/12/18 UPDATE)
番組スタッフ
自民党の圧勝に終わった衆議院総選挙。決戦の夜、テレビ各局は総力をあげて開票特番を放送しましたが、ネットで最も高い評価を受けたのは、池上彰さんを司会にすえたテレビ東京だったようです。

政治家インタビューでの池上さんの切れ味鋭いツッコミや、我が道をいく独自企画の連発にネットユーザーは敏感に反応。ツイッターは池上さんとテレ東の話題で盛り上がり、番組終了後には、まとめサイトで注目すべき発言の数々が紹介されました。

たとえば、日本維新の会の石原代表との中継インタビューのシーン。石原代表がいつもの傍若無人な口調で、「日本の会計制度のようなバカなことをやっているのは、北朝鮮とパプアニューギニアとフィリピンぐらいしかない」と罵ったのに対して、池上さんは「北朝鮮と同じようにほかの国のことを呼ぶから、『暴走老人』と呼ばれると思うんですけど」と切り返し、「まさに池上無双だなあ」とネットユーザーをうならせました。

また、惨敗した民主党の岡田副総理に対しては、「どん底に落ちたといってもいいと思うんですが、この民主党をどうやって立て直していくことができるんでしょうか?」とたたみかけ、岡田副総理の暗い表情をさらに曇らせていましたが、ツイッターでは「池上さん神発言」と高評価でした。

池上さんだけでなく、テレビ東京の番組企画も光っていました。躍進した公明党に焦点をあてたコーナーでは、「公明党から出馬する候補者はみんな創価学会員なのですか?」という高校生のストレートな質問を紹介。池上さんが「創価学会員の人が多いんですが、なかには創価学会員でない人が入ることもあります」と答え、ゲストのタレントたちが「そうなんですか」と感心する一幕もありました。

極めつけは、政治記者100人に聞いたという「評価できる政治家」のアンケート。1位野田首相、2位谷垣前自民総裁、3位細野民主政調会長と、選挙で示された「民意」とはまったく相容れない結果を堂々と発表し、テレビを見ていたネットユーザーを驚かせました。

池上&テレ東の独走ぶりに、ツイッターのタイムラインは「切れ味が抜群すぎた」「スゴいとしか言いようがない」と賞賛の言葉であふれ、「今回の選挙の一番の勝者は池上さん」という声まで飛び出しました。一方で、「池上さんのツッコミこそがジャーナリスト。他の報道番組のキャスターは見習うべき」と、この番組の姿勢こそが本来のジャーナリズムにかなったものだと指摘する意見もありました。

このような思い切った番組は、視聴率競争で万年最下位をひた走るテレビ東京だからこそできたともいえるかもしれません。しかし、自主規制が横行して昔よりつまらなくなったと言われる地上波テレビでも、その気になればこんなに面白い選挙特番を作ることができるのです。ほかのテレビ局も、来年の参院選の開票特番では、テレビ東京に負けない独自性を発揮してくれたらいいなとひそかに期待しています。

(スタッフ : K)
(2012/12/17 UPDATE)
番組スタッフ
GoogleはiOS向け『Googleマップ』を本日リリースするという情報が流れました。
iPhoneユーザーの中には、このリリースを朗報と捉える人も多いのではないでしょうか?
iOS6より排除された『Googleマップ』。
代わりに、Appleが独自で作った地図が搭載されたのですが、
iOS6リリース直後から、地図情報がスッカスカ、「パチンコガンダム」という意味不明の名前の駅、羽田空港が「大王製紙」、首相官邸近くの緑地に「都立日比谷高等学校」など問題だらけで、地図の不具合を“珍百景”だと笑うと同時に、Appleに失望したなんていう声も聞こえてきました。私の回りにも“珍百景探し”に勤しむ人がいたものです。

例えば…初めての打ち合わせ場所で、iPhoneで地図を見ながら現場に向かう…時間がギリギリだというときは、ウソがあるかもしれないAppleの地図は見ようとも思う人はどのくらいいるのでしょうか。
私もiPhone5を所持していますが、Appleオリジナルの地図アプリではなく、Googleマップのショートカットをホームに作成して使っています。
プラットフォームビジネスを確立させたAppleだけあって、そこは他の地図アプリを使用することで、ユーザーにとっては大きな問題は起こっていないように思えます。

そもそもなぜ、Appleの地図がおかしなことになったのか?
Appleやスマートフォンの事情に詳しい、ジャーナリストの西田宗千佳氏は次のように語っています。
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一点だけフォローするとアメリカの地図は少しマシなんですよ。僕が観測する範囲では、特に炎上しているのは日本とイギリスなんですよ。それはどういうことかというと、クルマで移動していないところ。都市の中でのポイント情報や鉄道とかの連携が重要な土地ではまったく彼らの地図ポリシーが生きていない。これがアメリカのような、ロードサイド中心で動いて、食べ物の店だとかモールだとかがなんとなくわかれば生きていける、という場所では我々が感じるほど炎上していなかったみたいです。
 問題なのは、日本とかイギリスだとか、アメリカで暮らしている感覚では掴み切れないニーズが大量にあって、それに合わせて地図をローカルフィットしなきゃいけない場所で何もできていない。だからこそ日本のユーザーは開いた瞬間になんじゃこりゃって思ったというところだと思うんですよね。

<「パチンコガンダム駅」はなぜ生まれたか? Apple地図騒動の本質とは>
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状況は徐々に改善されているようですが、今回の騒動に関して、iOS6の地図サービス責任者が解雇されるという一旦の結末を迎えています。
『VOW』に投降するようなネタを探す感覚で、Apple製地図の珍クオリティを楽しんでいるという人が多かったと思いますが、失念していました…。地図が正しくないと命を失う可能性すらあるのです。

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オーストラリア当局は、アウトバック(内陸部に広がる砂漠の多い地帯)を車で移動する際に、アップルの「マップ」アプリだけは使わないようにと呼びかけている。このアプリのために、灼熱の砂漠で数人が立ち往生したことを受けての措置だ。警察ではこのミスを「生命に危険が及ぶ可能性のある問題」としている。
 ヴィクトリア州にある人口30,000人の町ミルデューラの警察によると、iOSの「マップ」アプリ上では、ミルデューラの町が実際の位置から約70km離れた場所になっていた。そのため、ミルデューラに行きたかったのにマレー・サンセット国立公園の中で立ち往生して「困窮している多数の車」を警察が救出しなければならなかったという
 これは死を招く恐れがあるミスだ。そこにはまったく何もないからだ。公園内に給水できる場所はなく、気温は摂氏46度に達することもある。ミルデューラ警察の声明によると、旅行者のなかには24時間のあいだ水も食べ物もなく、携帯電話の信号があるところまで、危険な場所を長距離歩かざるを得なかった人もいるという。

<豪警察、アップル地図に警告「生命の危険を及ぼす」 - MSN産経ニュース>
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車を購入しようと思っているのですが、カーナビは搭載せずに、iPhoneやiPadですませてしまおうかなと考えています。私がお世話になっているディーラーの話によると、iPhoneとの連携を視野に開発を進めるメーカーもあるとのことでした。

少し大げさな言い方をすれば、地図とは命を預けるものです。
iOS6の地図は、笑い話のようになってしまいましたが、地図にウソが書かれてある…想像力を膨らませるととてもおそろしいことです。
「文化の総合的産物」「文字よりも古いコミュニケーション手段」ともいわれ、人類が重宝しなければならない「地図」という財産。
紙であろうが、デジタルであろうが、それは同じこと。時価総額世界一というポジションにいながら、先人の功績を汚したAppleの罪は重いのかもしれません。

2012年3月末時点での実際のiPhone国内稼働数は、630〜740万台と推計されています。人里離れた見知らぬ土地へ出かける予定があるという方。くれぐれもApple純正地図を使うときはご注意下さい。


スタッフ:坂本
(2012/12/13 UPDATE)
番組スタッフ
月曜日から水曜日に移動してきました!
リスナーの皆様、宜しくお願いいたします。

さて、本日からローマ法王・ベネディクト16世が
Twitter(@Pontifex)を始め、ネット上では話題となっています。
本日16時30分の時点では、ツイートはまだないものの、
既にフォロアー数65万人超え。
レディー・ガガ以来の大型アカウントになるのではないかと関心が集まっていますが、
そんななか、不穏な動きを見せているのが、
本人になりすました「偽アカウント」の存在です。

ローマ法王がTwitterを始めると海外メディアが報じたのは、11月の下旬。
それに伴って、公式アカウントは発表されていない段階で、
「@BenedictusPPXVI」がそうではないか?という噂が飛び交い、
本物のアカウントが発表された12日現在でも、1万人以上がフォローをしています。

このローマ法王の偽アカウントは、まだツイートもフォローもしていない為、
実害はありませんが、国内でも最近「偽アカウント」のニュースが目立ちます。

昨日は、孫正義氏が偽アカウントについて注意を呼びかけていましたし、
最近でも、人気子役を名乗る偽アカウントに、
同業のタレントが騙され話題になるなど、偽アカウントの話題は後を絶ちません。

そんななか、絶賛炎上中なのが、ある若手女優の偽アカウント。
テレビの中で見かける彼女の、爽やかで、健康的なイメージとは打って変わって、
偽アカウントのツイート内容は、紹介するのも気が引けるほど、
不謹慎かつ下ネタ・暴言ツイートのオンパレードで、
その若手女優の所属事務所は、偽アカウントに対して
訴状を出すほどの騒ぎになりました。(※あくまでも偽アカウント側の言い分ですが)

それに対し、偽アカウント側も「アカウント消します」とツイートしたものの、
その直後に「やっぱやめない!」と撤回。
さらにアカウント削除を予告したツイートに対し、
「強気に煽ってきた奴らどうしたの? twitterやめないよ?」と煽り、
彼女のファンをはじめ、Twitterユーザーの怒りをさらに買う結果となっています。

しかし驚くべきことに、一部のユーザーからは、
「偽アカウント」に対して、「おもしろい」「やめないで」といった、
かなり好意的なツイートが寄せられているのです。

以前から、ネット上で「バカッター」と揶揄されてきたTwitterユーザー。
私自身は、そういった揶揄について、本当に一部の話だろうと思ってきました。

そもそもTwitterは、登録する際に誰かからの招待制などの手間がなく、
書き込みを見る上でも、非公開アカウントを除けば相互承認などが必要ないので、
爆発的に広がり、すでに一般化したと言っても過言ではありません。

今回の出来事を見る限りでは、
不謹慎なツイートを喜ぶ風潮までもが一般化しつつある気がしてしまいました。
モラルも何もあったもんじゃないわけですが、
そういったハプニングも含めて、Twitterを楽しむべきなのかもしれません。


担当・梅木
(2012/12/12 UPDATE)
番組スタッフ
先週水曜(5日)、JR京浜東北線の上中里駅で発生した人身事故。
高校1年の女子生徒が快速電車に接触し、死亡した、この事故をめぐる、“ある人物の不謹慎な行動”がネット上で物議を醸しています。

“ある人物の不謹慎な行動”とは、事故の現場に偶然、居合わせた人物が、ホームで倒れている女子生徒を撮影し、その画像を自身のブログに掲載したこと。

画像をブログに掲載した人物を特定した「探偵ファイル」によると、この人物は、今回の騒動は把握しているものの、「何か問題があるんでしょうか」 と開き直った態度を示し、遺体の画像を公開するのは道徳的にいかがなものかという意見が続出したことを説明しても、「今の段階じゃほとんどないんじゃないですか、そんなの」と話したのだといい、悪びれた様子は全く感じられません。

現在、この人物のブログは削除されたものの、ツイッターで拡散されたため、多くの人が目にした可能性が高く、ネット上では遺体の画像を掲載した人物だけでなく、画像をツイッターで拡散した“拡散の参加者”に対しても、非難の声があがっています。
=====
・上中里の京浜東北線の事故の遺体の画像がツイッターで出回ってるらしい、と高校1年生の生徒に教えてもらいました。僕も見せてもらいました。高校1年生の子供の遺体の写真を、高校1年生が見るなんて許せないですよ、僕は。写真をとってwebに載せた人、拡散に参加した人、思慮が足りなさすぎる。

・この事故直後の亡くなった女子高生の遺体の写真がTwitterで出回っていた。昔あったフォーカス、フライデーのノリなんだろうけど、平気でカメラを向けられるのが自分には信じられない。

・上中里の人身事故の遺体の写真をあげた方は皆に命の大切さを学んで欲しいなんて言ってるみたいだけど、それは亡くなった本人の意思であったら正当性がある。けど、赤の他人がシャッターをきって亡くなった方を出汁に命の大切さを語ろうなんてお門違いだよ。少なからずRTされたいなんて気持ちもあった。
=====

非難の声が大多数を占めるなか、毛色が違うためなのか、下記のツイートは137人にリツイートされるなど、多くの人の共感を呼んでいるようです。
=====
JR上中里駅の人身事故の画像が回ってるらしいけど、お前らいつも人身事故で人が死んでても「死ぬなら一人で死ねよ迷惑だから」とか言ってるくせに死体の写真を目の前に突きつけられた途端に「可哀想」「ご冥福をお祈りします」連呼かよ。ちょっと都合よすぎじゃね?とか思った。
=====

わたしにとっては、遺体の画像をブログに掲載する行為は言うまでもなく、不謹慎極まりなく、悲しい行為です。ただし、その画像を多くの人が拡散したことに関しては、何か心の奥底をくすぐられるような感覚を覚えました。

このような感覚を覚えるのには、わたしが「上中里駅の人身事故⇒遺体画像の拡散」という一連の騒動を知るきっかけが大きく関わっています。
それは、先週土曜日(8日)のこと。JR京浜東北線ではない、とある電車に乗っていると、突然、電車は急停車し、「緊急停車ボタンが押されたので、確認作業をしています」というアナウンスが流れました。
すると突然、同じ車両に乗り合わせていた高校生の男女8人グループのひとりが、「上中里駅の人身事故⇒遺体画像の拡散」という一連の騒動について大きな声で語り出し、自慢げにスマートフォンに保存された遺体の画像を見せびらかせていたのです。
そして、見せられた側の高校生7人も、一様に興味を示し、スマートフォンを覗き込んでいました。

この高校生の行動は、遺体の画像を拡散する行為と、ほぼイコールです。
これを不謹慎と感じる人は少なくないでしょう。
わたしも不謹慎であり、悲しいできごとであり、こういうことに使われるネットは、果たして人を幸せにしているのかとも思います。

しかし、その一方で、拡散はしていないものの、一瞬、自分も画像を見てみようかという考えが頭をよぎったのも事実です。
なぜなのかと言われても確かなことは言えませんが、“怖いもの見たさ”を前提にしつつ、“自分の「生」を再確認したい”という欲求が心の奥底に存在していたからのように思います。
『人は、人の「死」を通して、自分の「生」を再確認する』という言葉を聞いたことがありますが、今、思えば、年の瀬、自分の「生」を再確認したかったのかもしれません。

(web担当:H)
(2012/12/11 UPDATE)
番組スタッフ
先週の金曜日(12月7日)、東北地方で強い地震がありました。三陸沖を震源とするマグニチュード7.3の地震。宮城県には津波警報が発せられました。

東京を始めとする他の地域でも長い横揺れが感じられ、あの「311」を思い出した人も多かったようです。インターネットのツイッターは地震や津波にかんするツイートであふれ、沿岸部の住民に避難を呼びかけたり、テレビの速報を逐一伝えたりする人々が多数いました。

そんななか、20代半ばの青年、原田謙介君は怒っていました。原田君はインターネットを利用した選挙運動の解禁をめざす運動「One Voice Campaign」の発起人です。被災地に何度か足を運んだことがある彼は、東北の状況を心配しながらツイッターのタイムラインをながめていて、あることに気づきました。

こんな緊急事態に有権者にいち早く情報を伝えるべき政治家、特に国政を担う衆院議員のツイートがほとんど流れていなかったのです。ちょうどいまは衆議院総選挙の真っ最中。ならば、東北で立候補している政治家たちは、地元の有権者に向けて地震にかんするツイートをしてもいいはずなのに、そうする候補者はほとんどいませんでした。

「こういう時ぐらいは該当地域の立候補者は地震津波情報をつぶやけや。何のために立候補してんだか」

悔しい思いを込めて原田君がツイートしたところ、大きな反響がありました。その中には「つぶやいたら公職選挙法違反になるかもしれないから、気軽につぶやけないのかも。法律が邪魔をする」と候補者に同情する声もありました。

原田君は「そんな考えするやついたら本末転倒でしょ。。」と応じましたが、一方で、公選法が障害になっていることも知っていました。日本では、公選法にインターネットを使った選挙運動の条文が存在せず、多くの政治家は「選挙期間中のツイッター利用は認められていない」と考えているからです。

しかしアメリカでは、フェイスブックやツイッターを選挙運動で積極的に活用することが当たり前となっていますし、隣国の韓国や台湾でも候補者はインターネットの選挙運動に熱心に取り組んでいます。実は日本でも、10年以上前から「ネット選挙の解禁」が唱えられ、国会に法案が提出されたこともあるのですが、いまだ公選法の改正は実現していません。

インターネットがこれだけ普及した社会なのに、有権者が政治にもっとも関心をもつべき時期に、政治家のネットを使った情報発信がもっとも制限されてしまう矛盾。その結果、いまもなお、街宣車で名前を連呼するだけの時代錯誤的な選挙運動がまかり通っているといえます。

そんな時代遅れの状況を一刻も早く変えたい。そう考えた原田君はこの夏、インターネット選挙運動の解禁を広く呼びかける「One Voice Campaign」という運動を起こしました。

賛同する政治家やジャーナリストによるシンポジウムを永田町の議員会館で催したり、「change.org」というアメリカ発の電子署名サイトに特設ページを開いたりして、一人でも多くの人に、ネット選挙運動の解禁に向けた「One Voice」をあげてもらうよう呼びかけています。

今回の選挙は、政党や候補者が乱立し、争点も入り乱れているために、「誰に投票したらいいのか分からない」と戸惑っている有権者も多いようです。そんな人は、自分の選挙区の候補者のホームページやツイッターにアクセスしてみて、インターネット選挙運動にどんな姿勢をとっているのか調べてから、投票してみるのもいいかもしれません。

(スタッフ : K)
(2012/12/10 UPDATE)
番組スタッフ
忘年会シーズンとなりました。居酒屋では予想以上に、袖無しジージャンとデニム半パンに身を包んだ人々を目にします。さすが流行語大賞ですね。
流行語よりも私が年末になると気になるのが、明治安田生命保険の『生まれ年別の名前調査』です。
今年、最も多くつけられた名前は男児が2年連続で【蓮】、女児は【結衣】が初の1位に。
男児の2位以下は【颯太】【大翔】【大和】【翔太】【湊】【悠人】【大輝】【蒼空】【龍生】 
女児は【陽菜】【結菜】【結愛】【ひなた】【心春】【心愛】【凜】【美桜】【芽依】【優奈】【美結】【心咲】
…と続きます。
絶対に間違えずに、正しく読むことができるのは、もはや【ひなた】だけです。
世間のまなざしは依然として、何て読むのかわからない名前・DQNネームに厳しいように思われますが、それでも不思議な名前を付ける親が減少する傾向にあるとは思えません。私よりも一回り以上年下の知人が、いわゆるでき婚をしたのですが、娘につけた名前は『ふわり』でした。
今年の新語・流行語大賞にもノミネートされ、何かと注目されるキラキラネーム、DQNネーム。
某政党の党首もこれに関して、「ペットではないのだから、そういう親も指導しなければならない」と言及しています。

この発言をめぐって、DQNネームへの同情を超えた名付け親への軽蔑を感じる人々は驚喜しました。
バカな名付け親が政治的に駆逐される日が近いと…。
DQNネームについて苦言を呈した某党党首に賛成意見が多い中、反対意見を述べるメディアもあります。

北海道新聞の卓上四季は、某党党首に対して次のように述べています。
+++++++++++++++++++++++
生まれた子に当て字を使ってアニメの主人公などの名前を付ける親が増えているという。判読が難しい、こうしたニュータイプの名前を「キラキラネーム」というそうだ。今年の「新語・流行語大賞」の候補語にも挙がっている▼「今どきの若い親は」と眉をひそめる人もいるだろう。「個性的でかわいい」と共感する人もいよう。多様な受け止め方があっていいと思うが、この人は「キラキラ」を許せないらしい▼自民党総裁の安倍晋三さんが先日、東京都内の講演でこう述べた。「キラキラネームをつけられた多く(の子供)はいじめられている。ペットではないのだから、そういう親も指導しなければいけない」(16日読売新聞)▼まるで「いじめられるような名前は付けるな」と言わんばかり。違うだろう。「いじめる側」が悪いに決まっている。“異質”を理由にいじめるような者をいさめるのが教育だ。これが政権を奪回し、得意と自負する“教育改革”に再び乗りだそうかという人の見識とは、あきれる▼「於菟(おと)」(オットー)「茉莉(まり)」(マリー)「不律(ふりつ)」(フリッツ)「杏奴(あんぬ)」(アンヌ)「類(るい)」(ルイ)。あの森鴎外が3男2女に付けた名だ。明治時代にしては「キラキラ度」はかなりのものといえそう▼世が世なら安倍さんの指導対象?天上の文豪も「ぜひ、ご指導をいただきたかった」と残念がっているかも。
<北海道新聞・卓上四季>
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以前、このコラムでも紹介しましたが、東証一部上場の不動産会社で人事担当を務める私の知人はDQNネームについて、次のように語っていました。
『弊社は、DQNネームで不採用にはしませんし、私が知る限り、前例はありません。むしろ逆に、第一印象のツカミになるという理由で有利でしょうか。3、4年前に私が面接して採用した、盟輝(メイテル)という男性社員がいます(笑)』

DQNネームの名付け親に多い若い人ばかりが批判されていますが、良い年をした大人のネーミングセンスも私は最近、疑っています。代表的なのが、政党の名前。日本語で言うのも気後れする党名が目立ちます。英語にしたら、なお一層恥ずかしさが増すような気がするのは私だけではないでしょう。

宇多田ヒカルさんもTwitterで言っていたように、政党の名前にもキラキラネーム、DQNネームが使われる時代です。
歴史がそうであったように、多数派から眉をしかめられるキラキラネームは今後、増えていくことでしょう。
ちょっと恥ずかしい名前をもった子ども達に同情するのではなく、彼らが排除されないような社会をいかにして構築するかを考えることが必至です。
もっとも、私は他人様が読めない名前を子どもにつけるつもりはありませんが…。

スタッフ:坂本
(2012/12/6 UPDATE)
番組スタッフ
きのう(12月3日)、日本未来の党が開設したと思しき、「ネットでプレ総選挙」と題されたアンケートサイト。これがわずか1日で閉鎖したことから、ネット上で話題となっています。

このアンケートサイトには、「原発推進に、賛成ですか?」「消費税増税に賛成ですか?」という2つの設問が書かれ、それぞれの設問に対し、ユーザーが「YES」か「NO」をクリックし投票するシステムになっていました。
さらに、投票結果はリアルタイムで表示されており、その結果が何とも興味深いのです。

今はサイト自体が閉鎖されて、結果が見ることができないのですが、togetterにつくられたこちらのまとめ(http://togetter.com/li/417160)によりますと・・・
「原発推進に、賛成ですか?」という質問には76.6%(82833人)が「YES」と答え、「消費税増税に賛成ですか?」の問いには68.4%(73568人)が「YES」と答えるなど、未来の党が掲げる「脱原発」「消費税増税反対」とは、真逆の意見に票が集まっていたようなのです。

このアンケートサイトが開設するや否や、ネット上では「1人が何度でも投票できる」「集計が何度もリセットされる」「設問の言い回しが変わる」など、システムの不備を指摘する声が相次ぎ、最終的にはアンケートサイト自体が閉鎖されてしまいました。

今は投票結果を見ることはできず、下記のメッセージのみが表示されている状態です。
=====
「ネットでプレ総選挙」のサイトに、ご投票ありがとうございました。質問方法や集計方法について、さまざまなご指摘をいただき、当サイトは、いったん閉鎖させていただきました。貴重なご意見、ありがとうございました。脱原発や、消費税増税に関する未来の党の主張に関しては、下記WEBサイトをごらんください。
=====

わずか1日で閉鎖という顛末に対し、ネット上では・・・
=====
・未来の党のプレ選挙サイトの件、真面目に自爆したにせよ騙りサイトだったにせよ何らかの報告は欲しいね。自分達に都合の悪い事は見て見ぬふりするような政党にはこの国を任せられない。

・なんともお粗末だった未来のプレ選挙、意に反して原発推進賛成が多く慌てたようだ、形勢不利と見るとそれまでの投票を無視してリセットをするそれでも結果は変わらない、終いには誰かのいたずらで党は知らないまで言い出す始末平気で改竄するこんな党は信頼できない。

・日本未来の党 のプレ選挙と銘打ったウェブアンケ、残念を通りこし腹立たしい。テキトーな企画と対応の悪さで党の信頼は勝手だが、積み重ねられてきた世論調査の結果が、“印象・イメージ”で拭われてしまう懸念…インパクト大だったわけで…せめて後始末くらいちゃんと…
=====
といった意見があがっており、怒りを通り越して呆れているような空気を感じました。

また、ブロガーのやまもといちろうさんは、自身のブログで次のような感想を記しています。
=====
もちろん、特定の政策に対して実際の国民の声は違うのかもしれませんし、立場によって人はそれぞれ違う意見を持っているのは当たり前だと思うのですけれども、そういう次元とはまったく違うところにネットの人たちというのは生息していて、「あっ、これは馬鹿にしないといけないな」という独特の空気によって支配される空間がネットにはあるのだ、ということを改めて感じさせてくれる、素晴らしい作品に仕上がりました』と書いている。
=====

わたしは今回のアンケートに参加してはいませんが、もし参加していたとしたら、次のような心のプロセスを踏んで、2つの設問に対し、「YES」と答えていたように思います。

<1>原発と消費税増税の是非を問うアンケートを未来の党がやっている。
  ということは、アンケート結果を選挙に利用される可能性が高い。
<2>利用されてたまるか。利用を阻止するため、「YES」と答え、投票する。

このプロセスから言えることは、アンケートの結果を選挙に利用しようとしているという意図が透けて見えるどころか見えすぎていたこと。それが、今回のような顛末をもたらしたような気がします。
とはいえ、今回の騒動は、わたしにとっては、未来の党が云々と言うよりかは、“ネット上における新たな意思表示のかたち”として、とても興味をそそられるものではありました。

そして、今日は、奇しくも衆議院選挙の公示日。
ニコニコ動画が11月28日に行ったインターネットでの政党支持率調査では、未来の党が、維新の会や自民党を上回り、いきなりトップに躍り出たといいますが、今回のアンケートをめぐる騒動が票にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
今後の政党支持率の推移を、注意深く見守っていきたいと思います。

(web担当:H)
(2012/12/4 UPDATE)
番組スタッフ
12月に入り、年の瀬のバタバタ感が上昇する今日この頃。
自由国民社が主催する「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補語が発表され、
その中から、ある言葉が、「大賞」の受賞対象から外されたということで
話題となっています。

●<流行語大賞>「ナマポ」受賞対象外れる 差別や悪意助長と/毎日新聞 12月3日

「ナマポ」とは、元々、生活保護を略した「生保」を読み替えた言葉で、
以前から使われていたネットスラングでしたが、
ある芸能人の母親が生活保護を受けていた問題がきっかけとなり、
広く一般的に知られるようになりました。

記事によると、流行語大賞の審査委員会では、「ナマポ」という言葉が
差別を助長する効果を持つことを認識した上で、候補に含めるか検討。
しかし「俗っぽい言葉を取り上げることで生活保護問題を考えるキッカケに
なれば…」といった判断から、あえて候補に加えることになったようです。

ところがその後、批判が相次ぎ、
発表済みの候補50語から削除する措置は取らないものの、
「ナマポ」という言葉を、大賞の受賞対象から外したのだそうです。

この出来事について、ネット上では、賛否両論の声があがっています。

+++++++++++++++++++++

<除外に賛成派>
「候補にあがること自体が異常。」
「問題なのは不正受給であり、正当な受給は当然の権利」
「仕方がない。過去にはオウム関連のワードを省いた事があったし、
表彰の対象にはさすがに出来ないだろう。」

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<除外に不満・疑問派>
「言葉狩りするなら流行語大賞なんかやめりゃあ良いのに。」
「流行だったのは事実だろうにwww」
「差別助長はわからんでもないが、
悪意に関しては不正受給側にしか無いんじゃないの?」
「ナマポを外すなら、ネトウヨとキラキラネームも外すべきじゃない?」

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意外にも、「ナマポ」という言葉を大賞候補語から外した判断について
不満や疑問を持っている人が多いことに、私は驚きました。
(そもそも「ナマポ」が入ったこと自体、驚きでしたが…)

現在でも、生活保護の受給を「恥」と思い、
結果として、受給を拒んで、苦しんでいる人がたくさんいます。
そんななか、流行した言葉だからといって
わざわざ候補に入れなくても良いのでは?とさえ思うのです。

生活保護受給者の中には、おそらく来年も、再来年も
受給を必要とする人がいるでしょうし、
それを“流行”とまとめること自体、何だかおかしな感じがします。

「ナマポ」という言葉を、審査委員会が大賞の候補語から外したことは、
「正しい判断」なのでしょうか? それとも「言葉狩り」なのでしょうか? 
その境界線は、当然の判断だったのではないかと思います


とはいえ、今回「ナマポ」が『差別を助長する』という理由で
大賞受賞候補から外されたことによって、
「そうか、あれは差別用語だったのか…」と再認識する人がいるでしょう。
それもまた、日本の悲しい現実です。

担当:梅木
(2012/12/3 UPDATE)

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