DAILY NEWS ★あなたの気になる特集内容は?ソーシャルボタンでシェアしよう!

番組スタッフ
レストランなどの格付けガイドブックを発行するミシュラン社は今週、2014年フランス版「ミシュラン」概要を発表しました。
その中で、日本人がシェフの5店が新たに一つ星を獲得。フランスにある日本人シェフの星付きレストランは合計20軒となりました。

グルメブームに拍車をかけるきっかけとなった、ミシュラン。日本においても、ミシュランの星が輝くお店で食事をすることはステータスとされます。しかし一方で、ミシュランの“物差し”もさることながら、「口コミ」という”物差し”を信じる人たちもいます。
日本人は美食家ぞろい、一億総食通などと揶揄されることもあります。日本食そのもののクオリティが諸外国と比較しても高水準にあるということもあるかもしれませんが、SNSが普及し、誰もが美味しいものを投稿するようになったことも関係しているかもしれません。
また、その傾向に一役買っているのが「口コミサイト」の存在でしょう。
美味しいものを食べることが至上のステータスである日本人にとって、飲食店でマズいものを食べることは「汚点」とも言えます。
よって、初めての飲食店を訪れる場合でも、あらかじめ口コミサイトなどで失敗しないように準備をしておくという人も多いかもしれません。
マズいものを食べさせた、不快な思いにさせた飲食店は、親の仇かのように非難されることもしばしばです。

口コミサイトに関して、先週こんなニュースがありました。
グルメ情報サイト「食べログ」に「秘密の隠れ家」という営業方針に反して掲載され、削除の要請に応じなかったのは不当として、大阪市の飲食店経営会社がサイト運営会社を相手取り、サイトからの削除と330万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴したというのです。
原告側は「食べログで確認して来店した人には店のサービスは意味がない。隠れ家の演出が台無しだ」と主張しているのだとか。
<「秘密の隠れ家」食べログ掲載で台無し 大阪のバー経営会社、削除求め提訴>


テレビや雑誌といったメディアのみならず、インターネットにまでグルメ情報が跋扈する昨今。
誰にも教えたくない自分だけのお気に入りのお店が、どこかでそのお店のグルメ情報を見た一見さんたちによって、侵食されてしまうことは当たり前です。そのきっかけとなるのが、「食通」たちによるお店と料理の評価。
「食べログ」では、誰がこんな素人の長文グルメレポートを読むのだろうと頭をかしげる、熱のこもった批評が掲載されています。
なぜ、美味しいものを食べることを人は自慢してしまうのでしょうか。

作家の伊集院静氏は自身の著書『大人の流儀』の中で、「あの人は食通だ、などとまともな大人の男は他人のことを言うものではない」と述べていますが、自称・他称問わず、私の周りの食通はろくでもない人間ばかりです。
以前、某ライフスタイルマガジンの発行人とある番組で一緒に仕事をしたとき、発行人おすすめの鮨屋を教えてもらおうということになりました。その第一声は今でもはっきりと記憶しています。

「2番目のおすすめなら教えましょう」

一番目はどんなにギャラを上乗せされても教えない、なぜならメディアを通じて知った食通たちによって、大事にしているお店を荒らされるのが我慢できない、というのです。

発行人はさらにこんなことを言いました。

「そのお店と私の間には、長年通うことで生まれた信頼関係がある。信頼できる人にしか、そのお店は教えない」

これは、私の個人的な考えです。
よくテレビや雑誌で有名人が行きつけのお店を紹介していますが、本当に行きつけのお店を紹介している場合はレアケースです。
ある情報番組である個性派俳優に行きつけの飲食店を教えてもらったところ、カメラの回っていないところで、その俳優は「この店、ドラマの打ち上げで一回だけ来ただけだけどね」と笑っていました。
また、芸能人が「知り合いのお店を宣伝する」という意味で、行きつけのお店として紹介するということもあったりします。
芸能人行きつけのお店だということで、無邪気に喜んで足を運ぶのも、冷静になれば虚しくなってくるのではないでしょうか。

口コミサイトに長々と飲食店の批評を書く食通は、自身の食歴、味覚の鋭さをアピールしたいという気持ちに加えて、「美味しいお店は世に知らしめなければならない」という変な責任感を負っていたりもするから厄介です。
簡単に、苦労することなく美味しいお店の情報を得られるようになりましたが、その影で、どこかの他人が時間をかけて築き上げた何かを搾取しているようにも思えます。


スタッフ:坂本
(2014/2/27 UPDATE)
番組スタッフ
ここ数日間、東京五輪組織委員会の会長を務める森喜朗元総理の、フィギュアスケートの浅田真央選手に対する発言が、ちょっとした話題となっていました。
これは、ショートプログラムで失敗した浅田選手について「見事にひっくり返っちゃいましたね。あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね」と発言したことで批判が殺到したという騒動ですが、
昨日午後、浅田選手が日本外国特派員協会で会見を行い、記者から森元総理の発言について聞かれると、「もう終わったことなので、なんとも思っていないですけど。聞いた時は、あぁそうなんだ、と思いました」「森さんも少しは後悔しているのではないかと思っています」と笑顔で返し、記者から笑いと拍手が起こりました。

森元総理の発言に関しては、マスコミが発言の一部を取り上げるせいで真意が伝わっておらず、前後の文脈を含めて聞けば森さんの言いたかったことがわかる、といった意見がありますが、発言の書き起こしを読んでみても、やはり配慮に欠ける発言なのではないかと私は思いました。

とは言え、失言キャラとして定着してしまっているため、ちょっとした発言がおもしろおかしく取り上げられてしまうということはあるのかもしれません。
有名なところでは、首相在任中、アメリカのクリントン大統領に対し森氏が「Who are you?」と聞き、大統領が「ヒラリーの夫です」と答えたら、森氏が「Me too」と返したという話。
後に新聞記者が自分の作ったジョークが事実として報道されてしまったと認めていますが、まったくの作り話で叩かれてしまうというのは、さすがに気の毒です。
このように、あることないこといちいち発言を取り上げられてしまうのは、森元総理が著名人だから、と考えてしまいがちですが、ブログやSNSなどを使って誰もが自分の声を発信する今の時代、失言は著名人特有のリスクではありません。
無名の人であっても、いつ槍玉にあがってしまうかわかりません。

となれば、今回の失言騒動から「発言する時は本音ではなく建前で話す」や「できるだけ優しい言葉を使わなければいけない」といったことを学べばいいのでしょうか。
それも何だか、当たり障りのないことしか言えなくなりそうで、違うような気がします。やはり、言いたいことは我慢せずに言いたい。でも炎上は怖い。

ブロガーでプログラマーの小飼弾氏は、著書『小飼弾の失言学』の中で、「失言を恐れるな」と繰り返し言っています。
+++++
いいんじゃないですか?
「オレは失言しない。多分しないと思う。しないんじゃないかな。ま、ちょっとは覚悟はしておけ」ぐらいで。
+++++

これぐらいのゆるい心持ちでかまわないのかもしれません。何だか気持ちが軽くなったような気がしますが、小飼氏は、「失言を恐れずに発言していこう」という覚悟を持った人に向けて、このようなお願いをしています。
++++++
そしてもし、あなたが「たかが発言」を惜しまないことを決めたのであれば、一つお願いがあります。それは、「たかが発言」をむやみに失言認定するのはやめましょう、ということ。
「炎上」において、「失言」は発火点にすぎません。それが燃え広がるにあたっては、燃料が必要なのです。その燃料を投下しているのは、あなたでありわたし。
バイブルには、こうあります。
「あなたがたのうちで罪のない者が、最初に彼女に石を投げなさい」(ヨハネによる福音書)。ここで語られる「罪」は、「失言」にこそふさわしくはありませんか。』
++++++


大なり小なり、人は何かしら失言をしているもの。そんな自分を棚に上げて、他人のちょっとした発言をとらえて叩く必要はない、ということなのでしょう。
明らかな問題発言は批判されるべきでしょうが、あまり深く考えずに、あれもこれもとむやみに失言認定してしまっては、発言者が失言を恐れて萎縮するようになり、世の中がつまらない言葉で溢れかえってしまうかもしれません。
確かに私も、出演者の発言に対していちいち突っ込みを入れながらテレビをみている時がありますが、後になってよくよく考えてみると、別に怒るようなことではなかったな、と思うことがたまにあります。

「失言を恐れない」という覚悟を持つということは、他人に「失言を恐れさせない」という責任も同時に負わなければいけないのかもしれません。

誰もが表現者になれる今の時代においては、自分が何かを発信しているからこそ、他人の発言に対しても、ある程度は寛容にならなければいけないのではないでしょうか。

(スタッフ:武市)

(2014/2/26 UPDATE)
番組スタッフ
日本時間の昨日(24日)未明に閉幕した、ソチ五輪。
振り返ってみれば、今朝の日本選手団帰国に合わせた成田空港からの生中継、永遠に続くかと錯覚するほど繰り返される浅田真央選手の礼賛報道など、そもそも国民的スポーツイベントに興味がないわたしにとっては、うんざりさせられることの多い17日間でした。

ただ、すべてがうんざりという訳でもなく、唯一、楽しみにし、実際に楽しんだものもあります。
それは、“町田語録”です。

“町田語録”とは、「氷上の哲学者」の異名を持つ、フィギュアスケート男子日本代表、町田樹選手の独特すぎる発言のこと。
ソチ五輪では期待通り、ショートプログラムの演技後に「今日は日本はバレンタインデーですよね。あしたは逆バレンタインできるように頑張ります。」、フリーの演技後には「ストラビンスキーの崇高な火の鳥が掛かった瞬間、僕の精神は落ち着いて、火の鳥と融合した」という発言が飛び出し、ニヤニヤさせられました。

実は、“町田語録”はソチ五輪前から話題になり、町田選手の発言を集めたまとめ「【名言】町田樹語録がヤバイ!『僕の裸体に火の鳥の精神を絡みつけて具現化した』」の閲覧数は360436viewに上るなど、今、ネット上で人気となっています。
ご存じないという方のために、“町田語録”からとくに名言といえるものを選りすぐってみましたので、ご覧ください。

「高校2年のとき、メキシコのピラミッドの頂上でアルミみたいなものに触れたら完成した」
<「サンケイスポーツ」2013/10/22> ※4回転の会得に関する発言

「ビッグバンですよ。ボクの“火の鳥”は宇宙まで飛ぶ」
<「スポーツニッポン」2013/12/22> ※ 2位になった全日本選手権の演技後の発言

「読書はクリエイティビティが上がっていく感じがする。目で字を追い、紙をめくることが僕にとっての精神安定剤。」
<「デイリースポーツ」2014/1/28> ※自身の豊富なボキャブラリーを支える読書に関する発言

「エタノールを燃やしたときに出る透明な炎のような見えない闘志を内に秘めて臨みます」
<「スポーツナビ」2014/2/10> ※全日本選手権のSP演技後の発言

「じわりと笑えて面白い」と評価される一方で、「中二病すぎる」と否定的な見方もされる、“町田語録”。
独特すぎる発言を続ける理由を、町田選手は雑誌のインタビューで明かしています。

*****
発言が面白いと言われるのは、心からうれしいですね!
『がんばります』とか月並みな発言はなるべくしたくないというポリシーがあるので、取材ではユーモアを交えて話しています。
ときどき何を言っているのか分からなくなって、一からコメントを言い直すこともあるんですが(
笑)。
<「AERA」2013/11/18より抜粋>
*****

今に始まったことではなく、時代を遡ってみても、五輪をはじめ国民的スポーツイベントの代表選手の発言は、無難でいかにも優等生っぽいものが目立ちます。
「国の代表なのだから、無難で優等生っぽい発言をしなければ」。
このような見えない圧力を背負っているようにも見えます。

しかし、果たして、受け手側は「無難で優等生っぽい発言」を求めているのでしょうか。
ソチ五輪では、“町田語録”以外にも、「リプニツカヤ兄貴」でおなじみ、フィギュアスケート女子ロシア代表、ユリア・リプニツカヤ選手の「良い練習ができました。メディアが邪魔でしたけど。」という発言もネット上で高く評価され、人気となりました。

“町田語録”、“リプニツカヤ兄貴の発言”は、ともに「無難で優等生っぽい発言」とは程遠いもの。
これは、無難ではない異彩を放つ発言を求めていることの表れなのかもしれません。
トリノ五輪スノーボード男子ハーフパイプ日本代表の國母和宏さんの「反省してま〜す」という素直すぎる発言が物議を醸したことを考えると、紙一重ではありますが、今後、町田選手、リプニツカヤ選手のような異彩を放つ発言をする選手が続々と登場することを期待したいと思います。

(スタッフH)
(2014/2/25 UPDATE)
番組スタッフ
先週に引き続き、今週も今の若者が置かれている状況を考えます。

「感動的だ」「泣かせてやろうという下心が気持ち悪い」などと賛否両論を呼び、話題になっている、リクルートポイントのCM。

「人生はマラソンだ」というセリフとともにマラソンシーンが始まり、途中で、俳優の池松荘亮さん演じるランナーが走るのを止め、自分に問いかけます。
「本当にそうか?」
マラソンのコースから外れ、沿道に駆け込み、走り出すランナー。
それを横目で見ていた他のランナーたちも、「誰が決めたコースなんだよ」「誰が決めたゴールなんだよ」といった言葉をきっかけに、様々な方向に走り出します。

ラストに表示される、「すべての人生が、すばらしい」というメッセージ、「誰だ、人生をマラソンって言ったのは?」というセリフが印象的なこのCM。
このCMを見た若者が感じるのは、“勇気”なのでしょうか?
それとも、大人に騙されてはいけないという“不安”なのでしょうか?

話題のCMをきっかけに、タイムラインは2週にわたって、今の若者が置かれている状況、社会の問題点について、考えるヒントを投げかけます。

2月24日(月)、島田雅彦さんとお送りするこの日の特集は『優秀な学生の横取りを可能にするネットサービスにみる、就活問題の深すぎる闇』。

去年12月に解禁された大学3年生らの就職活動。多くの企業が依然として「厳選採用」の姿勢を崩さず、厳しい就職戦線が続いています。さらに、就活中の学生に「就職に役立つ」とうたって、高額商品や就活塾への入会を強引に迫るトラブルも多発。
そんななか、他社の内定を評価基準にして、学生を横取りしてしまうネットサービス「WILD CARD」が話題になっています。
利用方法は簡単。学生は、サイト上に学歴やアピールできる経験と合わせて、自分の「内定した会社名」を登録。
企業の人事担当者は、ライバル企業や一目置く企業から「内定」をゲットした学生を、「あの会社から評価されているなら、間違いないだろう」などと評価。直接、学生をスカウトできるのです。
学生、企業双方にとってメリットのあるネットサービス「WILD CARD」。
就活をめぐる問題に、どのような影響を与えるのでしょうか…。


2月25日(火)、岸博幸さんとお送りするこの日の特集は『若者たちにつきまとう「レールから外れる」という不安』。
働くこと、ライフスタイルの多様化は進んではいるものの、それでもまだ、大学を卒業し、そこそこの企業に就職するという数十年来変わらないお決まりのコースが善しとされます。
先日、話題となったのが「僕は自分がこの国でエリートコースに乗れると素朴に信じて疑っていなかった」というタイトルのブログ記事。
エリートになるつもりだった著者が、エリートコースを捨てることになって「今どんな気持ち」かを記事に綴ったという内容。慶應義塾大学を休学中の著者は起業したことで、「僕の人生は完全に想定外の方向」に進んでしまったと語ります。
終身雇用神話が崩壊し、経済状況の見通しも決して明るいとは言えない中、公務員の人気も高まっています。
現代の若者たち(特に高学歴)が多く抱いているとされる、「レールから外れる」という不安。「失敗をしてはいけない」という空気が社会全体に蔓延する中、
さらに起業、就職など働き方も多様化する中、どのように乗り越えるべきなのでしょうか。

2月26日(水)、上杉隆さんとお送りするこの日は『25歳以下で結成する新政党「0党」が目指すもの』が特集のテーマ。
選挙がある度に話題となる、若者の投票率の低さ。なぜ投票に行かないのか?それは、自分たちが行ったところで、変わらないと思っているから。
高齢者の票で選挙に勝った政治家が若い人向けの政策を打ち出すことはないと言われる昨今。
そんな状況をなんとかしなければいけないと、25歳以下の若者たちで新しい政党、「0党(ゼロトウ)」を立ち上げることを決めた10代の若者がいます。
「スーパーIT高校生」として独自の道を切り拓いてきたデジタルクリエーターの灘高生・Tehu君と、慶応義塾大学法学部1年生で政治活動家の青木大和氏です。
次世代を担うと期待される若者が立ち上げる、25歳以下で結成する「0党」。
彼らは若者のために、社会の何を変えようとしているのか。「0党」が秘める、その可能性とは?

2月27日(木)、伊藤洋一さんとお送りするこの日の特集は『不毛な若者論からの脱却』。
ワーキングプア、ニート、フリーターといったキーワードとともに、2000年代以降、社会状況を背景に、盛んに論じられるようになった若者論。共通しているのは、「若者は劣化している」という言説です。
たとえば、今の若者たちは「ゆとり世代」、「さとり世代」と揶揄され、「あいつらはダメだ」「けしからん」と卑下されています。
こうした状況について、『「あいつらは自分たちとは違う」という病』の著者・後藤和智さんは問題視、「1990年代以降、現代の若年層は、自らの主張を押し通すためのお手軽なツールとして扱われ、容易にバッシングされる存在となっている」と指摘しています。
容易にバッシングされる存在となっている、現代の若者。
こうした風潮が当たり前になっていることの“おかしさ”を考えます。
(2014/2/24 UPDATE)
番組スタッフ
学生時代、皆さんは部活に勤しんでいたでしょうか。
部活制度に疑問を投げかける、ある教師のブログが話題を呼んでいます。
タイトルは「公立中学校 部活動の顧問制度は絶対に違法だ!!」
そのブログの自己紹介にはこうあります。

「今年で公立中学校教員6年目の真由子(仮名)といいます。 部活動の顧問制度がおかしい・不条理と感じ、ブログを立ち上げました。」

ブログを見ると、教師という立場から、公立中学校の部活動における顧問制度への疑問や、いかに(昨今よく使われる)”ブラック“かを真由子さんがつづっています。
話題となっているのが、2013年11月02日の「中学校教員、辞めます。」というタイトルの記事。
簡単に要約すると、以下の通りです。

年度当初に、全員顧問制であるゆえに、部活の担当が割り振られる真由子さんの中学校。
授業準備をしなければならないのに、部活の時間が来たから平日勤務時間外でも指導に行かなければならない。
さらに、土日も部活があるから休めない。
平日で疲れて、土日で気疲れする連鎖を切りたいと思い、公立中学校の教員を来年度までやってから辞めて、小学校教員になりたい。

この記事に対するコメントは200件以上寄せられ、賛否両論。いくつか意見を抜粋しましょう。
**********************
<賛成>
「部活のストレスはほんとに大きいです。部活の中での生徒指導、保護者対応に振り回されることは不本意に思えて仕方ありません」

「私は小学校教員ですが、中学校の部活動問題について同じような危機意識をもっています。反論も出てくるかと思いますが、貴方の感性は正しいと思います」

「中学校の部活動は、システムに問題があると思いますよ。私は高校教諭ですが、土日は、ちゃんと特別勤務手当が1日¥2,400 付きます。平日は、¥300 ですが」

<反対>
「現役小学校教員です。中学校の部活の問題、大変だとは思います。しかし、その気持ちのみで、小学校にいらっしゃっても、はっきり言って迷惑です」

「初めからわかっているでしょう!部活があることくらい。中学校の部活動は成長期の彼等にとってかけがえのない体験となるケースは少なくありません。高給取りのくせに何言ってるんですか?」

「正直、その程度の労務負荷で負担を感じているという、あまりの貧弱さに愕然としました。おそらくあなたの能力とメンタルは、民間では通用しません」

**********************

反対意見の多くの人が見誤っているように思えるのですが、真由子さんが疑問に思っているのは「部活動」ではなく、部活動の「顧問制度」。その制度により、平日も残業…、さらには土日も休めないことを嘆いているのです。
真由子さんの教員としての資質、人格を否定してしまっては問題の根本が見えてきません。

まったく、誰でしょうか。教師は聖職者であると言い出したのは。
教師は必要以上の倫理が求められることは言うまでもありませんが、教師は普通の人間から選ばれます。体力がずば抜けて必要とは言いきれません。教師は自己犠牲を払うべきだという観念が、教育制度の疲弊を物語っているようにも思えます。

日本には長い時間、仕事をすればするほど素晴らしいという悪しき長時間労働の美徳がありますが、以前、こんなことがありました。
ある建築家とある制作会社の社長と他数名で、テレビ番組の打ち合わせをしていた際、余暇の過ごし方についての話題になりました。制作会社の社長が「私は休みを取らないんですよ。家でも仕事しちゃうタイプです」と仕事が趣味と言わんばかりの発言をしました。
すると、その建築家はこう答えたのです。
「僕はきちんと休息をとり、おいしいものを食べてリフレッシュをしないと良い仕事ができないと考えます。働いたら休んで、食べて寝る。これは人間にとって当たり前のことだと思っています。僕はこれができない人と一緒に仕事をしないようにしています」

今で言うところのブラック企業の経営者だったその制作会社社長の仕事好きアピールにより、その建築家が番組に出演する話はなくなってしまいました。

人間に休息は必要です。
明治から昭和にかけて活躍したジャーナリスト・徳富蘇峰はこんな言葉を残しているようです。
「眠るは起きんがためなり、休息するは労作せんがためなり」

部活動顧問制度の問題は、教育制度システムそのものを変えなければならない超難題でしょう。
「顧問にならなくてもよい」ということを選択すらできない、マンパワーの問題もあるのかもしれません。

教員免許を持つ私の友人が、かつてバーで隣の席になった人に教師になるという夢を語ってしまったとき、これから生存確率の低い冒険に繰り出すかのような尊敬と同情の念を込められたリアクションをされて、憤ったと言っていました。教師になろうとする私は普通の人間だ、とのこと。
「教える」という行為はとても難しいものですが、教師を「特別な存在」とするのも、何だか時代錯誤のような気もします。「人生の恩師」となりうる人は、教師だけではありません。
学校や教師に多くを期待しすぎないと心に刻んで、私はまだ見ぬ我が子を育てたいと思います。


スタッフ:坂本
(2014/2/20 UPDATE)
番組スタッフ
千葉県船橋市の非公認ご当地キャラクター・ふなっしー。昨年はCDデビューを果たし、今月末には絵本が発売されるそうで、その人気は衰えることを知りません。
そんなふなっしーに続けとばかりに、いまだに全国各地で新たなゆるキャラが誕生しており、ゆるキャラブームはまだまだ終わりそうな気配がありません。

私の中でゆるキャラはとっくに食傷気味なのですが、自治体や特産品のアピールのために人気ご当地キャラクターを生み出そうとする気持ちはわかります。
しかし、私はその方向性に違和感を覚えるのです。
まずはこちらの記事をお読みください。

+++++++
「しゃべらなあかん」。大阪府の松井一郎知事が12日、府庁で行われた府南東部のPR大使任命式で、府立花の文化園(河内長野市)のゆるキャラ「フルル」に迫る一幕があった。
立ちすくむフルル。付き添いの担当職員は「しゃべれないので…」。2012年の「ゆるキャラグランプリ」でワースト3だっただけに、職員は面会終了後、戸惑いながらも「知事がああ言うなら、検討しないといけない」と話した。
知事は、フルルの大使就任祝いに駆け付けた府内の自治体などのゆるキャラ10体に対しても「いっぱいいるが、ふなっしーに勝てない」と一喝した。
(産経ニュース 2014.2.12)
+++++++

松井知事がどのような口調で言ったのか、記事だけではわからないので、知事の言動についてあれこれ言うつもりはありませんが、気になったのは、松井知事の言ったとされる「しゃべらなあかん」「ふなっしーに勝てない」という言葉。
ふなっしーを思いっきりライバル視していることがわかりますが、この思いは、ゆるキャラを生み出そうとしている人のほとんどに共通する思いなのではないでしょうか。

私が松井知事の記事に興味を持ったのは、先日友人から聞いた話が頭にあったから、というのもあります。
友人はそこそこ名の知れた某企業に勤めているのですが、会社をアピールするためのキャラクターを作ろうということになり、開発チームによる熱い会議が連日行われているそうです。
その会議は、簡単に言うとこんな感じです。

上司「やっぱりさぁ、大事なのは動きだよ動き」
友人「愛らしい感じの?」
上司「いやいや、飛んだりハネたり、瞬発力がすごい、みたいなやつ。とにかく目立たないと駄目でしょ、他のキャラクターと共演した時に抜きん出るためには動きだよ」

もう完全にふなっしーを意識しています。

友人「走るのが異常に速い、とか?」
上司「もうひと声」
友人の同僚「器械体操的な動きができたらすごくないですか?」
上司「おお、それはいい。だったら動きやすいように、できるだけ人間っぽくした方がいいな」

もはやキャラクターとしてのかわいらしさは二の次になっています。
恐らくこのまま突っ走ると、この会社のゆるキャラプロジェクトは失敗するでしょう。
友人によると、生み出したキャラクターは、その会社で販売している商品に使用したいのだそうです。
だったら、着ぐるみの時の能力よりも、商品に描かれることを意識してビジュアルに力を入れた方が賢明なのではないでしょうか。

もちろん、ゆるキャラ界のトップに立つキャラクターを理想とするのはわかりますが、意識し過ぎてしまい、本来の目的を忘れてしまっては意味がないと思うのです。
ご当地キャラにしても、そもそもの目的は、地方自治体や名産品などをアピールすることであって、キャラの奇抜さや過激さを競うことではありません。
アピールしたいものによって、それぞれのゆるキャラに適したあり方というものがあるはずです。

ふなっしーは非公認だからこそ、あれだけ自由な言動ができるわけですから、そもそも公認キャラクターがふなっしーをライバル視する必要はないと私は思っています。
企業や自治体のキャラクターであれば、あまり無茶をやってしまうと、消費者や市民からのクレームによって自粛、というお決まりのパターンになるリスクもあるわけですから。

ちなみに、ふなっしーとともに喋くりキャラとして大人気の、兵庫県尼崎市のゆるキャラ・ちっちゃいおっさん。このキャラも非公認です。
テレビに出ている人気キャラクターに背を向け、独自の個性で勝負する、おもしろい「公認」キャラクターの出現を、期待したいと思います。

(スタッフ:武市)
(2014/2/19 UPDATE)
番組スタッフ
今月8日と、14日から15日にかけて、2週連続で首都圏に降った大雪。
雪が降ると子供の頃は無条件に心躍ったものですが、今回の大雪は、雪が“心躍る対象”から“忌み嫌う対象”に変貌したことを強く実感するものでした。
道が滑って歩きづらい、電車が止まる…嫌なポイントを挙げ始めたらキリがないのですが、なかでも、とくに嫌だったのが「雪かき」。

両親の高齢化に伴い、東京にある実家の雪かきを生まれて初めてやったのですが、これがとにかく面倒くさい。
きちんと防寒したうえ、防水ウェアを身にまとい、手袋に長靴に帽子、という準備の手間はもちろん、大きなスコップで何度も雪を運ぶのは予想以上に重労働。
できればやりたくないものであり、やらずに済むのであればそうしたいです。

苦労して自分が雪かきをしたからなのか、ふと道を見渡してみて気になったのが、隣近所が雪かきをしているかどうか。
午前中ならまだしも、夜になっても、雪かきをしていないし、する気配すらない家がいくつかありました。
それを否定するつもりもありませんし、”雪かきをしない”から”人としてダメ”とも言いませんが、その人の大まかな人間性が見えてくるような気がしました。

普段は見えない“お隣さんの人間性”を可視化した、雪かきという行為。
昨日発売の「週刊ポスト」に掲載された記事『あなたは2月9日、「雪かき」をしましたか?』にも、このようなことが書かれています。
*****
住宅街だけでなく、雪かき事情は店舗でも同じ。雪かきで入り口や駐車場が整備された店と、手つかずのお店が混在していた。
「店内は美しいインテリアのお店なのに店前は入り口のチョチョッと雪よけしてあるだけ。なにかそのお店の姿勢が見えましたよ。一方、その近くの老舗の居酒屋は、店主が普段は頑固オヤジとして知られているのですが、自分の店だけでなく、シャッターのしまった両隣のお店の前までキレイに雪かきしてあった。こういう店は安心だなと、つい一杯飲みに行きました。」
<週刊ポスト(2014年2月28日号)より
抜粋>
****

雪かきは誰かがやらなければなりませんが、やった人はやらない人を下に見たくなるもの。
人間の“しょうもなさ”なのでしょうが、この状況はあまりにも残念。
思想家の内田樹さんの「雪かき」に関する考察は、この状況を打破するヒントになるような気がします。

*****
『ダンス・ダンス・ダンス』で、「僕」は自分の仕事を「文化的雪かき」みたいなものだと説明している。
雪が降ると分かるけれど、「雪かき」は誰の義務でもないけれど、誰かがやらないと結局みんなが困る種類の仕事である。プラス加算されるチャンスはほとんどない。
でも人知れず「雪かき」をしている人のおかげで、世の中からマイナスの芽(滑って転んで頭蓋骨を割るというような)が少しだけ摘まれているわけだ。
私はそういうのは、「世界の善を少しだけ摘み増しする」仕事だろうと思う。
<『村上春樹にご用心』(アルテスパブリッシング)より
抜粋>
*****

多少、横道に逸れますが、上記の引用の補足をすると、『ダンス・ダンス・ダンス』というのは村上春樹さんの小説で、主人公である「僕」の仕事はフリーライター。
フリーライターという仕事を「雪かき」に例えた一節が、『ダンス・ダンス・ダンス(上)』の35ページに出てきます。
ちなみに、それは<雪かきと同じだった。雪が降れば僕はそれを効率よく道端に退かせた。一片の野心もなければ、一片の希望もなかった。来るものを片っ端からどんどんシステマティックに片づけていくだけのことだ。>というもの。

話を戻しましょう。
実家で雪かきをした後、母親から、無心で雪かきをする猛者の目撃談を聞きました。
母親によると、大雪が降った翌日(16日)の昼ごろ、実家の最寄り駅から次の駅までの道のり、約500メートルにある雪をひたすらかき続ける親子(父と娘)がいたそうです。
ちなみに、父は40代、娘は10歳前後とのこと。
ちょっと不気味ではありますが、ある意味で“雪かきの理想形”です。

わたしも他人のことは言えませんが、雪かきをしないお隣さんを見下す暇があったら、こういった猛者の姿勢を見習うべきなのかもしれません。
たとえば、お隣さんやお向いさんの道まで雪かきするとか…まあ、わたしは今のところ、やる気はしませんが。

(スタッフH)
(2014/2/18 UPDATE)
番組スタッフ
「感動的だ」「泣かせてやろうという下心が気持ち悪い」などと賛否両論を呼び、話題になっている、リクルートポイントのCM。

「人生はマラソンだ」というセリフとともにマラソンシーンが始まり、途中で、俳優の池松荘亮さん演じるランナーが走るのを止め、自分に問いかけます。
「本当にそうか?」
マラソンのコースから外れ、沿道に駆け込み、走り出すランナー。
それを横目で見ていた他のランナーたちも、「誰が決めたコースなんだよ」「誰が決めたゴールなんだよ」といった言葉をきっかけに、様々な方向に走り出します。

ラストに表示される、「すべての人生が、すばらしい」というメッセージ、「誰だ、人生をマラソンって言ったのは?」というセリフが印象的なこのCM。
このCMを見た若者が感じるのは、“勇気”なのでしょうか?
それとも、大人に騙されてはいけないという“不安”なのでしょうか?

話題のCMをきっかけに、タイムラインは今週と来週、2週にわたって、今の若者が置かれている状況、社会の問題点について、考えるヒントを投げかけます。


初日の今夜(2月17日)、星浩さんとお送りするのは『低所得者を追いつめる「やりがいの搾取」』。

残業代も出なければ、給料も安い…そんな労働環境が若者にとって、当たり前ともなってしまった昨今。
若い社員の労働意欲を高めるために、カネではなく、「夢」「やりがい」「仲間」といった言葉が多用されています。
低収入の若者たちを、社長の金言や「やりがい」や「夢」といった言葉とともに欺いているのではないか。そんな声も聞かれます。
今から6年前の2008年に出版された、東京大学大学院教育学研究科の本田由紀教授の著書、『軋む社会 教育・仕事・若者の現在』。
この本には今にも通ずる「やりがいの搾取」という言葉が登場するのですが、「やりがいの搾取」とはどのような行為で、若者をどのように追いつめるのでしょうか?
「やりがいの搾取」という言葉から、今の若者の働き方を考えます。


2日目の明日(2月18日)、岸博幸さんとお送りするのは『豊かなはずの日本で“難民”になる?! 深刻化する若者の貧困』。

若者の貧困・格差社会の真実をリアルに描き出しているとして、公開前から話題となっている映画「東京難民」。
ごく普通の若者たちが格差社会の死角にはまって転落する姿を追いながら、ネットカフェ難民たちの実態や日雇い労働の劣悪な条件など、アベノミクスの経済効果に沸く一方で、確実に存在する格差社会の現実をリアルに描いた問題作です。
この映画が映し出すのは、わずかなきっかけで階層を下降し、“難民化”する可能性が誰にでもあるという現実。
現実社会においても、若者の貧困はこれほど深刻なものになっているのでしょうか?
話題の映画を通し、若者の貧困の実態に迫ります。


3日目の水曜日(2月19日)、上杉隆さんとお送りするテーマは『若者の『居場所』とは何か?家入一真が東京で起こす改革に迫る』。

先日の都知事選立候補者のうち最も若いのが、35歳の連続起業家・家入一真さん。
彼は出馬記者会見で“若者の居場所”について、このように語っていました。
*****
なんで居場所がないとか、自殺が多いのか答えられる大人がいない。
政治家の答えは本当に正解なのかというと、そうは思えなくて。ひとりひとりがそういう質問を持つことに、動き始めることに日本の未来があるんじゃないかと思っていて。

*****
「“若者の居場所”とは一体どこなのか?」
家入さんは選挙を経て、この問いの答えが見つかったのでしょうか。そして、家入さんが目指す“東京の最終形”とは、どのようなものなのでしょうか。
家入さんをスタジオにお迎えし、東京で起こそうとしている「改革」について、お話を伺います。


4日目、伊藤洋一さんとお送りする木曜日(2月20日)は『若者が消費しない時代の救世主!?マイルドヤンキーの実態』。

「若者は消費しない」と言われて久しいですが、最近、この例外ともいえる“若者のある層”が現れているのをご存知でしょうか?
博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーの原田曜平さんによると、それは、若者の中で唯一旺盛な消費欲を示しているヤンキー層、“マイルドヤンキー”なのだといいます。
*****
マイルドヤンキーを簡単に説明するなら、「上京志向がなく、地元で強固な人間関係と生活基盤を構築し、地元から出たがらない若者たち」のことです。
都心の高感度層・高学歴層の若者が「モノ」を買わなくなっている現状に比べ、マイルドヤンキーは車、タバコ、ショッピングモールでの買い物などで消費をしているのです。

<『ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体』(幻冬舎)より抜粋>
*****
若者が消費しない時代に現れた、消費意欲旺盛な“マイルドヤンキー”。
彼らの生き方から、成熟社会で生きるヒントを考えます。



(2014/2/17 UPDATE)
番組スタッフ
ようやくの日本勢メダル獲得でソチ五輪が盛り上がる中、マスコミを賑わせているもう一つの話題が「現代のベートーベン」「全ろうの作曲家」佐村河内守氏をめぐる騒動です。
ご存知の通り、ゴーストライターの存在も明らかとなり、耳は聞こえていたのではないか…との疑いがもたれています。

騒動が起こる前、簡単に言うと、佐村河内氏は以下のような経歴で話題となりました。
*広島で被爆者の子として生まれ、独学で作曲を学んだものの、35歳のときまでに聴力を失った。
*佐村河内氏が何も聞こえない状態で作曲したという『交響曲第1番《HIROSHIMA》』は、2008年に広島で行われたG8議長サミット記念コンサートで初演された後、CDが18万枚も売れた。
*これにより、佐村河内氏は国内外で「現代のベートーベン」として名声を得た。

昨日、佐村河内氏本人の謝罪文がマスコミに寄せられ、今日もワイドショーは佐村河内氏の話題を取り上げていますが、今朝、某テレビ番組で某タレントがこんな発言をしました。
「佐村河内氏には公の前で全てを明らかにして欲しい」

謝罪文書によれば、佐村河内守氏本人からも「近々、公の場で謝罪したい」との意思が示されてこういったそうですが、“ワイドショーを賑わせる騒動”が起こると、必ず、当事者が公の場に出てくることが求められるのはなぜでしょうか。
昨年、矢口真里さんの不倫騒動の際にもありました。「矢口は記者会見をするべきだ」との声が。

こういった騒動はただのお祭りと化してしまっていると感じる次第です。
なぜ誰もが「当事者」であるかのように、実害を受けたかのように、騒動の中心にいる人物の公開処刑を望むのか。
確かに佐村河内氏がやってしまったことは聴覚障害者や音楽関係者から見れば、大罪でしょう。しかし、あまりにも無関係すぎる人物が実害を被ったと言わんばかりに、当事者面をしすぎていると思うのです。

佐村河内氏の騒動を見て、私はiPS細胞の虚偽発表や経歴詐称で話題となった森口尚史氏を思い出しました。
森口氏のウソが話題になったとき、産經新聞のオピニオンコーナーにはこんな記事が掲載されました。
「嘘発見器がピーピー…山中教授に土下座しろ!」
上記記事は「当事者憑依」も甚だしく、山中教授は虚偽発覚後、森口氏に対して、おそらく表立った見解を発表していません。

佐村河内氏や森口氏のような問題の人物、はっきり言ってしまえば、世間に嫌われてしまった人物を、公の場に引っ張り出すことは得策ではないと私は思っています。私の偏見も多いに含まれますが、こういった人々は一度、公の場に顔を出すと調子に乗ってしまう。
森口氏に関してはこんな話を聞いたことがあります。
あるテレビ番組が当時、渦中の森口氏に出演依頼し収録を行い、放送が決定していましたが、森口氏の出演をスポーツ紙が取り上げたため、読者からのクレームが殺到。その番組は収録済みなのに放送されない「お蔵入り」となったそうです。

最近、バラエティ番組によく出演している某大家族ドキュメントでおなじみの元夫婦も、これもまた私の偏見に近い認識かもしれませんが、「子育てをなめている」として、世間からは嫌われている存在にあると感じます。
一度目のドキュメント以外での出演が彼らを調子づかせてしまったためか、本当に多くのバラエティ番組で顔を見るようになりました。元夫婦のそれぞれの出演はネットのニュースなどで取り上げられることも多いのですが、そこに集まるコメントは元夫婦を起用するメディアへの怒りが多々見受けられます。
大勢の他人が嫌いと言っている人を見ると、自分自身も嫌いになりがちです。
あえて当事者面をせず、ほったらかしにしておけば、元夫婦が醸し出す腹立たしさを感じずに済むのかもしれません。

佐村河内氏のように、肩書きにプラスアルファがあることで、もてはやされる人はいまや当たり前です。
おそらく、普通の音楽家という肩書きだと、彼が作ったという楽曲が注目を集めたかも疑わしいところ。
美人すぎる●●、女性●●、イケメン●●…こういった肩書きにプラスアルファを加えることで、興味を引きつける手法は昔からあったのかもしれませんが、最近、本当に目立ちます。
提供する側は今後も「肩書きプラスアルファ」を多様し、消費者の注意を引きつけることでしょう。
昭和の大哲学者・三木清は「懐疑」についてこう語っていました。

「懐疑は知性の一つの徳であり得るだろうに」

スタッフ:坂本
(2014/2/13 UPDATE)
番組スタッフ
ソチ五輪スノーボードの男子ハーフパイプの決勝が11日(日本時間12日)に行われ、15歳の平野歩夢選手が銀メダル、18歳の平岡卓選手が銅メダルを獲得し、今大会初の日本勢のメダルとなり盛り上がっています。

そんな中、明治天皇の玄孫で作家の竹田恒泰氏が、自身のツイッターで五輪代表選手に対して注文を出し、物議を醸しています。
日本オリンピック委員会会長の竹田恆和氏の息子でもある竹田氏は8日、以下のようなツイートをしました。

「メダルを取る可能性のある日本選手へ。(1)メダルは噛むな。品がない上に、メダルを屈辱することになる。(2)国歌君が代は聴くのではなく歌え。国歌も歌えないのは国際人として恥ずかしい。また、日本には国歌斉唱時に胸に手を当てる文化はない。直立不動で歌うこと。」

さらに竹田氏は、負けたのに笑いながらコメントする選手について、
「思い出になったとか、楽しかったなどはあり得ない」
「日本は国費を使って選手を送り出してます。選手個人の思い出づくりのために選手を出しているわけではありません」とツイート。

これに対し、「これは同意する。君が代は直立不動で歌ったほうが 美しい 外国は外国 我が国は我が国 カッコいいとか そういう問題じゃない 作法の問題だと思う」「税金によって作られている社会で生きてるんだから人生を楽しむなんて言っちゃいけないよな」などの賛同する意見が寄せられる一方で、
「正論ですが、選手の楽しんで来ますの意味あいを、もっと理解してあげて欲しい。」「たしかに国費は貰ってるけどプロじゃないんだし、細かい事はイイじゃん。」といった反対意見も多くあがりました。

「メダルは噛むな」という意見ですが、これは個人的に私もあまり好きではないので気持ちはわかります。しかし、あれはマスコミに要求されてやっているようなので、選手を責めるのもかわいそうな気もします。
山中伸弥教授がノーベル賞を受賞した時にも、記念メダルを手にした山中教授に対してマスコミ関係者が「かじってもらっていいですか」と言って大顰蹙をかったことがありましたが、面白い画を撮りたいがためにおかしな要求をするマスコミの方に、苦言を呈すべきなのかもしれません。

「国歌君が代は聴くのではなく歌え」というのは、表彰台に上がって色々な思いを噛み締めていたら、しみじみと国歌を聴いてしまうのも無理はないと思うのですが…。

それにしても、この騒動で気になったのはやはり、「思い出になった」「楽しかった」と笑顔でコメントする選手に関しての議論です。
竹田氏だけではなく、オリンピック出場選手のこうした発言を批判する声はよく耳にします。
なぜ「楽しかった」と言ってはいけないのでしょうか。
はなっからオリンピックに遠足気分(思い出作り目的)で行く選手はまずいないでしょう。
精一杯やりきって、すべて終わって振り返ってみると「楽しかった」ということだと思います。
「負けてしまって悔しくてたまらないけれどあえて笑顔」という態度は、スポーツ選手として、立派な態度とも言えるわけです。
負けた時に笑顔を見せずにムスッとしていたら、それはそれで「態度が悪い」とバッシングを受ける可能性もあります。

背景にあるのは、竹田氏もいうように、「国費を使って参加しているのだから楽しむな」という感情。
税金を使って良い結果が出なかったのに、いい思い出になったとは何事か、という怒りなわけですが、
では、例えば10代の若い選手に「国費で参加させてもらってるんだから、国家の威信をかけて戦え。負けたら笑うな」と言えばいいのでしょうか。
ものすごいプレッシャーになりそうです…。

見る側は大いに楽しんでいるにもかかわらず、オリンピックだから、国費を使っているからといって、ただでさえプレッシャーのかかっている選手に、これ以上あれこれ細かいことを要求するのは、さすがに酷なのではないでしょうか。

(スタッフ:武市)

(2014/2/12 UPDATE)
番組スタッフ
日本時間の8日に開幕したソチ五輪。昨日で大会4日目を終え、今のところ日本のメダルはゼロ。
盛り上がりに欠けるという声も聞かれますが、競技とは関係ないところではデマが拡散し、妙な盛り上がりを見せています。

デマの元となったのは、開会式の大事な演出で、五輪マークが“四輪”になったトラブル。
トラブルの後にカメラが映し出した、プーチン大統領の怒りを押し殺したような表情に身震いし、五輪マークの表示を任された担当者の身を案じたのは、わたしだけではないはず。

そんななか、ネットで拡散したのが、「ソチ五輪の開会式で五輪表示を担当した男性が死亡していました!」というブログ記事。

*****
ソチ・オリンピックの開会式で五輪マークの表示を担当した男性(ボリス・アヴデエフさん)が翌朝、ホテルで死亡していたことが確認されました。
開会式の翌朝早い時間に男性が宿泊していたホテルの部屋で死体となって発見されました。
彼の死体には複数の刺し傷がありました。
男性は、開会式でオリンピック五輪マークの表示を担当していましたが、恥ずかしくも五輪の1つが表示されませんでした。
男性の死体は刺し傷でずたずたになっていましたが、当局の捜査によると、彼は複数のナイフの上にすべって転んで死亡したと判断され、犯罪性はないとして事故死として扱われることになりま
した。
*****

この記事に対し、「ロシアならやりかねない」という先入観からか、リツイートする人が続出。
記事の元ネタとされるサイト『The Daily Currant』が英語表記だったこともあり、爆発的に拡散しました。

散々、拡散しきった後に情報が広まり始めたのが、この『The Daily Currant』が、“風刺ネタを取り上げたパロディー記事”を掲載するサイトであるということ。
日本で言えば、『虚構新聞』のようなものです。

「風刺サイトのデマを信じた人が拡散したらしい」と拡散した人をあざ笑う反応もありますが、どうやら、この記事に釣られたのは日本人だけではないようで、『The Daily Currant』に掲載されている元記事は今日の15時時点で約1万4000回ツイートされ、「いいね!」は54万7000つくなど、世界中に拡散。
アメリカの大手通信社・AP通信も、この記事に釣られてしまったようです。

かく言うわたしも釣られた側の人間。
これまで、デマか否かの判断を慎重にやってきたわたしが、今回、釣られてしまったのはやはり、元ネタが英語表記だったことに尽きます。
「元ネタが英語表記」=「信憑性のある英語圏のニュースサイトが報じたニュース」と勝手に頭で変換し、安心してしまっていたのです。
心の隙をうまく突かれた状態とでもいいましょうか、何ともお恥ずかしい限りです。

心配しすぎなのかもしれませんが、これをきっかけに今後、「元ネタが英語表記」というデマの拡散手法が出てくる可能性も否定できません。
英語表記だとしても基本に立ち返り、元ネタを注意深く見て、自分の目で真偽を確かめる。
デマの拡散を防ぐためには、これを徹底すること以外にないのでしょう。

(スタッフH)
(2014/2/11 UPDATE)
番組スタッフ
2月10日(月)、島田雅彦さんとお送りする今夜の特集は『完全出来高制で編集者を雇う、「ハイブリッド出版社」の可能性』。

大手出版社が苦境に立つアメリカで、給与制ではなく完全出来高制で編集者を雇う「ハイブリッド出版社」がいくつか立ち上がり始めているといいます。
ハイブリッド出版社とは、フリーの在宅編集者たちが共同作業で個人作家の作品をプロ作品に仕上げるというもので、報酬は売上金のレベニューシェア(※支払い枠が固定されている委託契約ではなく、パートナーとして提携し、リスクを共有しながら、相互の協力で生み出した利益をあらかじめ決めておいた配分率で分け合うこと)のみ。
アメリカで立ちあがりはじめているという「ハイブリッド出版社」。
日本でも立ちあがる可能性はあるのでしょうか?
編集者として「宇宙兄弟」、「バガボンド」、「ドラゴン桜」、「働きマン」など名立たるヒット作を担当し、作家エージェント会社「コルク」を立ち上げた佐渡島庸平さんに伺い、出版社、編集者の未来像を考えます。


2月11日(火)、岸博幸さんとお送りするこの日の特集は『地方選挙が国政に与える影響力』がテーマ。

今月9日に投開票が行われ、舛添要一氏が勝利を飾った東京都知事選挙。
あくまでも地方選挙ですが、重みを増しつつあるという、地方選挙が国政に与える影響力とは?
地方選挙がより強く国政に影響を与えることになると日本という国はどう変わるのでしょうか?


2月12日(水)、上杉隆さんとお送りするこの日の特集は『イラク人質事件から10年。“人質”から若者を支援する“社会起業家”になったワケ』。

“15〜34歳の非労働力人口のうち、通学、家事を行っていない者”いわゆる「ニート」の数は、日本国内で約60万人いるとされており、少子化社会においても、平成14年度以降約60万人という数で横ばいとなっています。
こうしたニート問題の解決を目指し、通信制高校の生徒に特化した支援活動を行っている団体があります。NPO法人「D×P(ディーピー)」です。
そしてその共同代表を務めるのが今井紀明さん。今井さんは、10年前に起こった「イラク人質事件」の当事者のひとり。
「イラク人質事件」という重い体験を経て、そこから何をつかみ、どのように活動に活かしているのか。
社会起業家として注目を集めはじめた、今井紀明氏にうかがいます。


2月13日(木)、伊藤洋一さんとお送りするこの日は『買った本が読めなくなる!電子書籍の脆弱性』。

電子書籍の世界で、せっかく買い集めた蔵書が消えるという、紙の本ではありえない事態が起こり始めました。
話題になっているのは、電子書籍事業から撤退するローソンの異例の対応。
2月下旬のサービス終了に伴い、これまでの購入者全員に対し、購入額の相当分を、ローソンなどで現金と同じように使えるポイントで還元すると発表したためです。
このサービスは、ネットを通じてサーバーに置かれた書籍を読むという仕組み。どこでも「購入」した書籍を読めるのが利点だったが、サービスが終了すると書籍は消えてしまいます。
ローソンの異例の対応によって広く知れ渡ることになった、電子書籍の脆弱性。
普及のためにはシステム改良は不可避だが、現実的に考えて改良は可能なのでしょうか?
(2014/2/10 UPDATE)
番組スタッフ
2月4日で、開設から10周年を迎えたFacebook。現在、世界に12億人のユーザーを抱えています。

10周年にあたり、創設者にしてCEOのザッカーバーグは次のようなコメントを寄せています。

***************
これまでの道のりはとても素晴らしいものでした。これに携わることができたことに大変感謝しています。人々がFacebookを活用してコミュニティを作り、あらゆる方法でお互いを助け合っているのを目にすることは本当に素晴らしいことです。次の10年で、私達はすべての人々をつなげ、できる限りコミュニティに貢献し続ける機会と責任があると考えています。
***************

Twitterのアクティブユーザー数は2億4千万人ということですので、ザッカーバーグがハーバード大学の寮の一室で立ち上げたFacebookは、世界最大のSNSまで成長を遂げました。
10周年という節目にあたり、かねてからささやかれていたのは、Facebookのアクティブユーザー離れです。
Facebookが10周年を迎えた前日、Facebookユーザーに関するある調査結果がアメリカで発表されました。
それは、Facebookを利用しているアメリカ人の6割が、サービスに対して「嫌だ」と思っているというもの。アメリカ人ユーザーの半数以上が、他人が必要以上に自分の個人情報を共有しているとの概念についてうんざりしており、このサービスを約36%が「とても嫌だ」、約25%が「嫌だ」と回答したというのです。

嫌だけど、それでもサービスを利用するのはなぜなのか。同調査では、その理由をこう分析しています。

****************
フェイスブックのユーザーは、友達たちが公開する写真や動画を閲覧できることを高く評価しており、そのことがフェイスブックを利用する主な理由だと答えた人は47%に上った。また、1度に大勢と共有できることを主な利用理由に挙げた人は46%だった。
****************

嫌だけれども、友達の近況はチェックしたいから使っている…ということろでしょうか。
これはアメリカの調査ではありますが、これは何となく日本にも当てはまると私は思っています。私自身、Facebookをチェックする主な目的は、日々のニュースのチェックと化してしまっています。友人らの投稿も以前ほど多くはなく、彼らとの「交流」はもっぱら、メッセンジャーのやりとりのみ。
Facebookに飽きた、近況を報告するのがめんどくさくなった…ということもあるでしょうが、私と同年代の連中(30代前半)の場合、我が子の成長記録を記すための(見てもらうための)場所というのが、Facebookの大きな役割です。

10代のFacebook離れが指摘されていますが、私たち30代ですら、Facebookに飽きているのですから、20代も同じかもしれません。
元々、40代、50代にアクティブユーザーが多いFacebookですが、確かに、私のFacebook上のみの知り合いの50代女性は、いまだに(この表現は適切ではないかもしれませんが)、Facebookを積極的に利用しています。
彼女は毎朝、「おはようございます。今日も一日がんばりましょう」と投稿。それに対して、不思議なことに「●●さん、おはようございます!」といったコメントが寄せられます。どんな人が「おはようございます」という近況報告にきちんとコメントを返しているのだろうと思い、コメントした人の名前をクリックしてみれば、皆さん50代か60代。
非常に「綺麗なFacebookの使い方」をしているな、というのが私が抱いた印象です。
私の勝手な思い込みかもしれませんが、企業や団体、有名人の公式アカウントの投稿に対して、積極的にコメントしているのは、決して若いとは言えない人たちが多いような気もします。

若年層と中年層でSNSの使い方はどう違っているのか、米ハイポイント大学のショーン・ダベンポート博士は次のような調査結果を発表しました。

****************
虚栄心を満たすツールとして、若年層はツイッターを好み、中年層はFacebookをより好むことも判明している。その理由として、すでに社会的地位や人間関係を確立している中年層は、他人よりも仲間からの注目や賞賛を求めるため、Facebookの投稿を充実させる傾向にあることが挙げられている。
一方でミレニアル世代(1980年〜2000年生まれ)は、Facebookで近況を定期的に投稿していても、自己陶酔的な意味合いは少ないとのこと。この世代は電話の代わりに、友人との連絡方法としてFacebookを使用しながら育ったため、Facebookを自分の虚栄心を満たすツールとして見なしていないのだという。
****************

SNSは虚栄心だけでなく、人間の承認欲求と大きく結びつきつきやすいものです。
美味しいものを食べている自分、社長と友達の自分を「すごい!」と認めて欲しいと思ったら、たくさんの友人たちが「いいね!」と承認してくれることでしょう。
「誰かとつながっているため」ではなく、「誰かに認められるため」というのが、SNSが持つ大きな役割なのかもしれません。

成熟期にあると言われるFacebookが今後、どのような動きを見せるのか。嫌々使っているにもかかわらず、私もそれが気になってしまう人間の1人です。

スタッフ・坂本
(2014/2/6 UPDATE)
番組スタッフ
2月9日に投開票を控える東京都知事選挙も終盤戦に入り、ますます盛り上がっています。
そんな中で、今話題となっているのが、「選挙ステッカー」です。

これは、Twitterに「#選挙ステッカー」のハッシュタグをつけて、「選挙に行こう」と呼びかけるイラストと一緒に投稿するというもの。
「テルマエ・ロマエ」のヤマザキマリさんや吉田戦車さんなどの人気作家からアマチュアまで、多くの人がイラストを投稿しています。
これらのイラストは著作権フリーで、誰でもダウンロードして自由に使用できるとのこと。
選挙ステッカーは、自転車に貼ったり、ポストに貼ったりして、「よし、投票に行こう」という気持ちを喚起させようとするもので、JR中央線沿線の一部の書店や飲食店では、プリントされたステッカーを配布しているといいます。
Twitter上には多種多様なイラストが寄せられており、中には「選挙に行こう」と呼びかけていることが、一瞬見ただけではわからないようなものまであります。

選挙ステッカー、大いに期待したいところですが、果たしてどれほどの効果があるのか……非常に気になります。
選挙を気にもしていない人が、選挙ステッカーを目にしたことによって投票に行くというのは、そこそこの奇跡です。
それに、投票を決意したはいいが、いったい誰に入れたらいいのかわからない、といったことにもなりかねません。
投票に行かない人(選挙に興味がない人)というのは、候補者がどんな人物でどんな公約を掲げているのかを詳しく知らないのではないでしょうか。
とすると、「選挙に行こう」より、「選挙に興味を持とう」とか「候補者を知ろう」などの呼びかけから始めるべきなのかもしれません。

都知事選だろうが、国政選挙だろうが、毎回話題となるのが「若者の投票率」。
ハフィントンポストに掲載されたデータによると、東京は他の地域に比べて「若者」の数が多い都市なのだそうです。
つまり「高齢化社会」のせいで投票する若者が少ないというわけではないのです。
数は多いのに投票に行く若者が少ないから、若者の意見が届かず、政治にも反映されないため、若者の関心がますます離れていってしまうのかもしれません。

私はある仕事仲間(34歳)に都知事選の投票に行くかと聞いたところ、「この歳になると、政治のことはわからなくても、とりあえず投票したっていうことで自分を安心させたい」と言っていました。
“34にもなって投票にも行かない自分”というのがなんだか嫌だから、という理由で彼は投票するわけですが、まあ、それでも、行かないよりはいいのかもしれません。

彼のように「とりあえず投票くらいは行っておかないと」と思ってはいるが、なかなか行動に移せない、という人はけっこういると思います。
こうした人にはあともう一押しで、選挙に心が向くかもしれません。
そんな人にこそ、選挙ステッカーは有効なのではないか? そう思います。

しかし、私は残念ながら選挙ステッカーを実際に見たことがありません。どの程度出回っているものなのでしょうか。
ネット上の盛り上がりを眺めていると、素敵なオリジナルイラストをアップすることに夢中になっている人もみかけます。
選挙ステッカーは、人の目にふれてなんぼのはずです。

わいわいとお祭り騒ぎのような様相を呈している選挙ステッカー運動ですが、参加している人の多くが、いかにたくさんの人の目にふれるようにするかという工夫に心を砕くようになれば、投票率の向上に、一役買うことができるのかもしれません。

(スタッフ:武市)
(2014/2/5 UPDATE)
番組スタッフ
新たな万能細胞「STAP細胞」の作製に成功し、一躍、時の人となった理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダー。
研究成果が発表された先週水曜(29日)以降、報道はおかしな方向に過熱。
着用している割烹着や指輪、中学時代の読書感想文や自作のポエムなど、“プライベートに踏み込んだ報道”に対して各所から批判の声があがっています。

報道批判でとくに多くの人の共感を得ているのが、めいろま(@May_Roma)のツイッターアカウントで知られる谷本真由美さんの記事、「一晩中泣き明かした30歳若手女性研究者と書く我が国にはゴシップ新聞しかないらしい」
現時点(2月4日の16時)で1万回以上ツイートされ、4万以上の「いいね!」がついています。

*****
朝日新聞は割烹着姿の小保方博士をトップに置き、「30歳の若き女性研究者」と紹介しています。また、博士なのにも関わらず「小保方さん」と呼んでいます。発見そのものに関する詳しい説明はありません。
(※記事では朝日新聞以外の大手新聞批判もしていますが、この後の展開につながるため朝日新聞だけを抜粋しています。)
日本の主要新聞は、毎日新聞以外は、発見そのものには全く関係ないことばが散りばめられており、記事の内容もかなり浅く、小保方博士の年齢、性別、服装など、業績には全く関係のない事ばかりが明記されています。
日本を代表する一流紙なのにも関わらず、欧州のゴシップ紙以下の内容
です。
<「WirelessWireNews」より抜粋>
*****

「誰かが偉業を成し遂げる」⇒「プライベートに踏み込んだ報道」⇒「ネットで批判殺到」という展開はテンプレート化しつつあります。
また、いつもの展開かとうんざりしていましたが、今回は少し違っていました。
「ネットで批判殺到」の次の展開とでも言いましょうか、「報道する側が反論」をしたようなのです。

反論したのは、朝日新聞デジタル編集部の記者、吉田大輔さん。
あくまでも“個人的見解”と前置きをしたうえで、ツイッターでこう反論しています。
*****
めいろまさんの記事は数万件シェアされていますが、朝日新聞に「発見そのものに関する詳しい説明がない」というのは誤りです。
当日の朝日紙面を見てみる…
1面はSTAP細胞の作成とその科学的意義に関する担当記者の解説。
2面はSTAP細胞の作成方法の詳しい説明と今後の課題、国の支援のあり方について長文で解説。
17面は小保方さんの会見詳細と山中教授のコメント。ネイチャー誌の対応。
39面は小保方さんの人物像を紹介する記事。研究の履歴や本人のコメント。
全体ではSTAP細胞に関する解説がほとんど。朝日に関しては「若い女性ということばかりに注目している」ことはないと感じました。
ただ、圧倒的に読まれ、シェアされるのは人物像の記事。それが上記のような批判を呼ぶの
かも。
「めいろま氏と古田大輔氏(朝日新聞記者)のやりとり」より抜粋>
*****

吉田さんの反論で注目すべきは、「圧倒的に読まれ、シェアされるのは人物像の記事」という部分。
“偉業を成し遂げた人のプライベートに踏み込んだ報道”には嫌悪感を抱きつつも、記事があれば、ついつい読んでしまうというのは、わたしだけではないはず。
つまり、批判される一方で、ある程度のニーズがあるというのもまた事実。

ちなみに、ヤフーの検索バーに「小保方晴子」と入力すると、関連ワードの上位に出てくる言葉は「高校」「指輪」「両親」「画像」「読書感想文」「家族」「経歴」「かわいい」「親」「出身高校」。
いずれも、プライベートに関わる言葉で、研究成果である「STAP細胞」という言葉は見当たりません。

では、なぜ、“偉業を成し遂げた人のプライベート情報”を欲してしまうのでしょうか。
“偉業を成し遂げたことへの妬み”からなのではないか、とわたしは推測します。
偉業を成し遂げた人にも、何か欠点があると信じたい。そして、欠点を知って、安心したい。
こんな自分本位の欲求が隠れているような気がします。

ニーズがあるとはいえ、本筋から外れ、プライベートに踏み込んだ報道はほどほどに。
ましてや、足を引っ張るような報道を慎むべきなのは言うまでもありません。

(スタッフH)
(2014/2/4 UPDATE)
番組スタッフ
2月3日、星浩さんとお送りする今夜のテーマは『日韓で解釈の異なる“安重根”を通して考える、新たな歴史認識問題』
先月19日、初代韓国統監だった伊藤博文を暗殺した独立運動家・安重根の記念館が、暗殺事件の現場となった中国のハルビン駅に開設されました。
これに対し、菅官房長官は外交ルートを通じて中国と韓国に抗議。外務省幹部も「日本では安重根は犯罪者だという歴史上の評価がある。けしからん話だ」と中韓両国の対応を批判しています。
こうしたやりとりからも分かるように、日本では“犯罪者”、韓国では“英雄”と、日韓でまるで解釈の異なる人物、安重根。
どのような思想を持った人物で、なぜ韓国で英雄視されているのでしょうか?
「伊藤博文と安重根」の著者で作家の佐木隆三さんをスタジオにお迎えし、安重根をめぐる新たな歴史認識問題を考えます。

あす2月4日火曜日は、岸博幸さんはお休み。精神科医の和田秀樹さんとお送りするテーマは『ネット時代の正しいクレーム対応』
ここのところ、消費者からのクレームを受けた企業による自粛が相次いでいます。
先月20日には、全日空が「羽田空港 国際線大幅増便」のテレビCMを、視聴者から「人種差別的」との指摘があったことを理由に放送中止を決定。
24日には、ファミリーマートが28日から販売を予定していた「フォアグラ弁当」を、消費者から「飼育方法が残酷なフォアグラは食材に使わないでほしい」との意見が寄せられたとして、販売見合わせを決定。
また、同じく24日、キリンビールは、アルコール問題を扱う市民団体から「未成年の飲酒を誘発すると指摘を受けた」として、カエルの着ぐるみが登場する缶チューハイ「本搾り」の広告を中止すると発表しました。
ネットの普及により変わりつつあるクレーム。
変貌するクレームに対し、企業はどのように対応していくべきなのでしょうか?
百貨店に34年間在職し、1300件以上の苦情に対応した経験を持つ、苦情・クレーム対応アドバイザーの関根眞一さんにお話を伺い、“ネット時代の正しいクレーム対応”について考えます。

2月5日水曜日は、上杉隆さんはお休み。ジャーナリストの池上正樹さんとお送りするのは『東京都の築地市場移転問題の深刻さ』
そして、2月6日、伊藤洋一さんとお送りする木曜日は『東京都知事選挙・いま直視すべき現実〜若者の貧困』
いよいよ今週末(9日)に投開票が行われる東京都知事選挙。
投開票を間近に控えた水曜と木曜、2日にわたって、“今、東京が抱える問題”について考えます。
(2014/2/3 UPDATE)

MESSAGE ★ 番組へのメッセージはこちらから ★ 皆さまからのご意見お待ちしております


ページの先頭へ