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番組スタッフ
3月31日、星浩さんとお送りする今夜のテーマは、『新築マンション10万個販売の一方、注目を集める中古住宅の今』。

消費税増税前に新築マンションが売れる一方、リフォーム・リノベーションされた中古住宅にも注目が集まっています。
若い世代の中古住宅に対する価値観に変化がみられると言われていますが、実際に中古住宅の買取販売を手がける企業は、今の動向をどう見ているのでしょうか。
経済ジャーナリストの荻原博子さん、中古住宅業界でトップシェアを誇る株式会社カチタスの新井健資社長にお話を伺い、注目が集まる“中古住宅の今”に迫ります。


4月1日、岸博幸さんとお送りする火曜日は、『「Spotify」が日本の音楽業界にもたらすもの』。

“スウェーデン生まれの音楽配信大手、「Spotify」(スポティファイ)が日本に上陸する”。
先日、「週刊東洋経済」がこのように報じ、話題になっています。
Spotifyは欧米を中心に55カ国で音楽の聴き放題サービスを展開し、会員は2400万人。
日本では6月にもサービスを開始するとも言われていますが、日本の音楽業界にどのような影響をもたらすのでしょうか?
Spotifyが音楽業界にもたらすであろう影響を考えます。


4月2日水曜日、上杉隆さんとお送りするのは、『「ゼロ」からその先へ。パンクバンド「ハッカーズ」が伝えるメッセージ』。

ベストセラーになっている堀江貴文さんの著書『ゼロ -なにもない自分に小さなイチを足していく』をきっかけに生まれたバンド「ハッカーズ」。
メンバーは、堀江さん、脳科学者の茂木健一郎さん、クリエイターの金杉肇さん。初の作品となる「ゼロ 〜裸の俺たち〜」は堀江さん自身の作詞で、第2弾となる「卒業」は茂木さんによるもの。
“同化圧力”に抗う歌詞が特徴のようですが、なぜ今、堀江さんは音楽という表現方法を選んだのでしょうか。
堀江さんにお話を伺い、「ハッカーズ」が伝えるメッセージに迫ります。


4月3日、伊藤洋一さんとお送りする木曜日は、『大手企業が「正社員化」を進めるわけ』。

今月19日、ファーストリテイリングが明らかにした、国内のユニクロ店舗で働くパートらの半分強にあたる1万6000人を地域限定で働く「正社員」にする方針。
大手新聞各紙はこのニュースを大きく報じましたが、パートの正社員化を発表したファーストリテイリングには、どのような狙いがあるのでしょうか。
また、日本郵政、スターバックスコーヒージャパン、三菱伊勢丹ホールディングス、そごう、西武、西友など、大手企業が相次いで、契約社員の「正社員化」を発表していますが、これらの大手企業の狙いもファーストリテイリングと同様のものなのでしょうか。
大手企業が相次いで「正社員化」を進める理由と、その背景を考えます。
(2014/3/31 UPDATE)
番組スタッフ
人間誰しも、生きていれば何らかの不満はあるものです。
手を抜くことだけに力を入れるディレクター、過去の自慢しかしないプロデューサーを思い切り罵ってやりたい…
理不尽な目に合い、自分の思い通りに行かない場合、理性などかなぐり捨てて、相手を本能のままに否定してやりたいと、できた人間ではない私はそんな醜い衝動にかられることがありますが、実際に行動に移すことはありません。
失ってしまうものが少なくとも2つ以上はあるからです。
しかし時に、失うものなど何もない、と言わんばかりにとんでもない行動に出る人がいます。
「無敵の人」と呼ばれる人たちです。「無敵の人」とは主に、ネットの世界で使われる言葉で、2ちゃんねる創設者のひろゆき氏が定義付けたとされます。(無敵の人の増加。 : ひろゆき@オープンSNS 2008.06.30

「無敵の人」とは、欲望のままに野蛮な行動を起こす社会的信用の無い人、人間関係も社会的地位もなく、失うものが何もないから罪を犯すことに心理的抵抗のない人を意味します。すごく嫌な単語ひと言で表現するならば、いわゆる「負け組」と言われる人々です。

「無敵の人」がある劇場型犯罪を犯し、逮捕されました。人気少年マンガ『黒子のバスケ』を標的とした脅迫事件の犯人、渡辺博史被告です。
3月13日に東京地裁で行われた「黒子のバスケ」脅迫事件初公判で、渡辺博史被告が読み上げた冒頭意見陳述の全文を月刊『創』の篠田博之編集長が紹介しています。(「黒子のバスケ」脅迫事件の被告人意見陳述全文公開1
「月刊『創』の次号に掲載しようと考えていましたが、この事件について多くの人に考えてもらうために、全文を早く公開したほうがよいと思いました。」と篠田編集長は語っているので、本コラムでも少し紹介させていただきます。

まず動機について。渡辺被告はこう語っています。
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一連の事件を起こす以前から、自分の人生は汚くて醜くて無惨であると感じていました。それは挽回の可能性が全くないとも認識していました。そして自殺という手段をもって社会から退場したいと思っていました。(中略)
自分の人生と犯行動機を身も蓋もなく客観的に表現しますと「10代20代をろくに努力もせず怠けて過ごして生きて来たバカが、30代にして『人生オワタ』状態になっていることに気がついて発狂し、自身のコンプレックスをくすぐる成功者を発見して、妬みから自殺の道連れにしてやろうと浅はかな考えから暴れた」ということになります。これで間違いありません。実に噴飯ものの動機なのです。

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なぜ、自身の人生が終わったと感じるに至ったのか。渡辺被告は「生まれたときから罰を受けている」という感覚があったと語ります。「生まれたときから罰を受けている」と感じていたがため、30代半ばという年齢になるまで何事にも燃え尽きることさえ許されなかったという意識にあったと言うのです。そんな渡辺被告が人生で初めて燃え尽きるほど頑張れたのが一連の事件でした。
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自分は人生の行き詰まりがいよいよ明確化した年齢になって、自分に対して理不尽な罰を科した「何か」に復讐を遂げて、その後に自分の人生を終わらせたいと無意識に考えていたのです。ただ「何か」の正体が見当もつかず、仕方なく自殺だけをしようと考えていた時に、その「何か」の代わりになるものが見つかってしまったのです。それが「黒子のバスケ」の作者の藤巻氏だったのです。ですから厳密には「自分が欲しかったもの」云々の話は、藤巻氏を標的として定めるきっかけにはなりましたが、動機の全てかと言われると違うのです。
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なぜ犯行の標的が『黒子のバスケ』という作品あるいは作者、その関係者でなければならなかったのか。
そこには、「人気マンガの作者」という成功者への黒い妬みがありました。そして渡辺被告は格差が広がり行く社会において、同じような事例が頻発すると警告します。自分のような「無敵の人」が今後、格差の拡大に比例して増加するであろうと…。
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いわゆる「負け組」に属する人間が、成功者に対する妬みを動機に犯罪に走るという類型の事件は、ひょっとしたら今後の日本で頻発するかもしれません。グローバル経済体制の拡大により、一億総中流の意識が崩壊し、国民の間の格差が明確化して久しい昨今です。(中略)
自分と致しましては、この裁判で検察に「成功者の足を引っ張ろうという動機は利欲目的と同等かそれ以上に悪質」という論理を用いて、自分を断罪して頂きたいのです。そして裁判所には判決でそれを全面的に支持して頂きたいのです。「不幸の道連れという動機は利欲目的と同等かそれ以上に悪質」という判例を作って頂いて、それを法曹界で合意形成して頂きたいのです。(中略)
そして死にたいのですから、命も惜しくないし、死刑は大歓迎です。自分のように人間関係も社会的地位もなく、失うものが何もないから罪を犯すことに心理的抵抗のない人間を「無敵の人」とネットスラングでは表現します。これからの日本社会はこの「無敵の人」が増えこそすれ減りはしません。日本社会はこの「無敵の人」とどう向き合うべきかを真剣に考えるべきです。また「無敵の人」の犯罪者に対する効果的な処罰方法を刑事司法行政は真剣に考えるべきです。

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渡辺被告の意見陳述全文を読み、口から胃袋に欠けて無理矢理、太い管を通され、そこから何かどす黒いネバネバしたものを注ぎ込まれるかのような暗い感情を抱きました。
渡辺被告のような「無敵の人」による犯罪を増やさないためには、格差を是正するのが根本的解決かもしれません。しかし、私は薄々と感じています。格差のない社会など、ユートピアのお話だと。
私の周りでも同年代において格差が広がりつつあります。
皆、一様にお金がなかった20代。30代となり、あるものは結婚して妻を持ち、あるものは独立して起業する、あるものは超有名企業に転職する…。一方で、日雇い労働や非正規社員として生計を立てている友人もいます。
付き合う友人は時間を重ねるにつれ減るものだと聞いていましたが、私はそれを実感しています。気の合う仲間という理由で集まっていた学生の頃。20代に入り、社会人となり「本当に気が合うかどうか」「未婚か既婚か」といった条件が加わり、集まるメンツも減りました。30代に入り、もう一つ条件が加わりました。「同程度の経済レベルであるかどうか」です。
お金がなかった20代なら、笑笑や和民でも良かった。しかし、齢30を過ぎたのだから、ほんの少しお金を上乗せしてでも、美味しいものを口にしたいと思うのは私だけではないはずです。となると、やはり誘われる人は限られていきます。
何より、自分と同程度の経済レベルの人間と付き合うことは、そこまで気兼ねすることもなく、心地よい。

以前、高校生時代に仲の良かった友人から、お金を貸してくれと頼まれました。働くのは週4日の日雇い労働で、それ以外はネットサーフィンか草野球をしているとのこと。そんな彼のお願いをスルーしながらお酒を飲んでいると、彼の口から出てくるのは、「社会への恨み」や「成功者への妬み」でした。せめて、あと1日働けばどうかと私は彼に提案しましたが、休日週3日は譲れないというのが彼の意見…。

格差是正がうたわれながらも、それは理想に過ぎず、決してなくならない格差の中で次々と「無敵の人」が生まれて行く。その「無敵の人」は私の友達かもしれません。親戚かもしれません。しかし、私には彼らを救う具体的解決策が思い浮かばないのです。ただ、眉間に皺を寄せて考えることしかできないのです。
渡辺被告は「やる」か「やらないか」というシンプルな二択の前者を選択してしまった犯罪者に過ぎませんが、それでも彼の警告を踏まえて、「無敵の人」たちが凶行に及ぶ前に彼らをどやって救えば良いのでしょうか。
ひろゆき氏は2008年のブログでこんな言葉を残しています。

「無敵の人は気が向いたときに社会を混乱させることが出来ますが、無敵の人が社会を混乱させる前に無敵の人を止めることは誰にも出来ないんですよね」

スタッフ:坂本
(2014/3/27 UPDATE)
番組スタッフ
何かいけないことをやらかしてしまって話題となった人物は、色々な角度から笑いのネタにされてしまう。
今で言えば、ゴーストライターであった新垣隆氏に秘密をバラされ、これまでの神話が崩れ去った佐村河内守氏。
ネット上では、佐村河内氏の写真を使ったコラージュ写真や、レゴブロックで作った佐村河内氏など、ネタ画像が大量に出回っています。
これらを見た人は概ね「おもしろい」といった反応のようです。

そしてもうひとり話題の人と言えば、理化学研究所の小保方晴子さんです。
この小保方さんが歌手デビューをする、という嘘のコラムが朝日新聞デジタルのサイトに掲載されたのですが、こちらには佐村河内さんとは対照的に批判が殺到しました。
執筆者はコラムニストの今井舞氏で、これは有名人の悩みを勝手に作り、その相談にのって回答する「ウソうだん室」という連載コーナーの記事で、タイトルは「小保方さん、『大人AKB48』で歌手デビュー!(うそ)」。

「小保方晴子です。よろしくお願い申し上げます。ご存じの通り、今私は八方塞がりの状態です。生き地獄です。自分で撒いた種とはいえ、本当にどうしてこうなることを予測できなかったのか。」という鬱々とした小保方さんの語りで始まり、30歳以上対象の「大人AKB48」へ応募することを考えていると相談。
それに対し「お金を稼いでくれた方が国費も取り戻せますし。話題探しの秋元康先生もきっと飛びつく、実に名案です。」などと回答。
この記事が掲載されると、ネット上では、戸惑いや批判の声が相次ぎ、記事はその日のうちに削除されたそうです。
この連載では以前、佐村河内氏も取り上げていますが、こちらは特に波風は立たなかったようで、やはりネタにされても仕方がないと思われているのでしょうか。

誰をどうネタにすればセーフで、誰ならばアウトなのか、もちろん明確な答えなどありませんが、その境界線を見極めてネタにしないと、今度は自分が批判されることになります。

その見極めですが、プロの芸人であっても、できていない人をよく見かけます。
私はいくつかお笑いライブに関わっていますが、旬の人物、特に何かをしでかして話題となっている人は、ひとつのライブで必ず誰かが(多いときは3組くらい)ネタにしています。
テレビではないのである程度は許される場所ではあるのですが、それでも、ただ単に誹謗中傷しているだけのようないじり方をして、お客さんを完全に引かせてしまっている人たちがいます。
売れていない芸人さんほどその傾向は強く、腕のない人が下手に手を出して、普通の悪口や悪質なパロディになってしまっている、そんな気がします。

渦中の人物を笑いのネタにしてきちんとウケる、というのは、やる側に相当な技術と覚悟が必要なのではないでしょうか。
それは非常に難しいことではありますが、芸人で映画監督のビートたけしさんは、このへんのさじ加減が天才的だと思います。たけしさんは、スキャンダルを起こした人でも平気で笑い者にします。
以前、ある生放送の番組で、ペニーオークションがらみで問題となったタレントをいじって物議を醸したことがありました。しかしそこには、たけしさんなりの考えがあったのです。

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ペニオクの件を本人の前で言っちゃったことを「とんでもない」って言う人もいるけど、本当にそうなのか。「それは言わない約束」ってことで、勝手にタブーにしちゃうほうが、かえって本人には辛いんじゃないだろうか。
オイラがやったみたいに、一度「笑い」にして晒し者になったほうが楽なんじゃないか。それが、「みそぎ」になるんだよ。そのまま知らんぷりしてたら、そいつらは昔のスキャンダルでずっと悩まなきゃいけなくなる。
(中略)
スキャンダルを起こした人たちを、世間の批判に追い討ちをかけていじめてやろうなんて気はさらさらない。弱っている相手、弱い立場の相手をかさにかかっていじめるのは、とにかく下品だ。
≪ビートたけし(著)「ヒンシュクの達人」より≫
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あまり深く考えずに、ウケそうだからという理由だけで安易に発信してしまうのは、自分に批判の矛先が向くかもしれない危うい行為であり、たけしさんの言うように、批判に追い討ちをかける下品な行いなのかもしれません。

ブログやツイッターで、世間を騒がす出来事や人物にツッコミを入れている人もいるかと思いますが、どんなに世間から叩かれている人でも、「この人なら過激にいじっても大丈夫」と迂闊に手を出したら、自分の評判を落とすことになるかもしれません。

(スタッフ:武市)
(2014/3/26 UPDATE)
番組スタッフ
<俺、長年歌番組やってるけど、いいと思う歌詞は小沢くんだけなんだよね。あれ凄いよね、“左へカーブを曲がると、光る海が見えてくる。僕は思う、この瞬間は続くと、いつまでも”って。俺、人生をあそこまで肯定できないもん。>

これは、今から18年前、1996年1月29日に『笑っていいとも!』のテレフォンショッキングに小沢健二さんが出演したとき、タモリさんが小沢さんの曲「さよならなんて云えないよ」を評した言葉。
樋口毅宏さんが『さらば雑司ヶ谷』や『タモリ論』で取り上げ、広く知られることになりました。

タモリさんの絶賛から18年余りの時を経て、先週木曜(20日)、テレフォンショッキングに出演した小沢健二さん。
飄々とした出で立ちで18年前と同様、タモリさんの横で歌声を披露したのですが、その歌声から感じるのは、相変わらずの“不安定さ”。
とくに最初に歌った、「ぼくらが旅に出る理由」の出だし、<遠くまで旅する恋人に〜♪>の部分には「大丈夫か?」といういらぬ心配でハラハラ。
“不安定さ”が発揮されるのは歌だけでなく、トークも。
以下に書き起こしたタモリさんとの会話のやりとりには、「オチが見えない」ハラハラ感があり、小沢さん特有の“不安定さ”を感じ取ることができます。

*****
小 沢: エチオピアは過酷ですよ、やっぱり。
タモリ: どういう風に過酷なの?
小 沢: え〜とね、エチオピアはですね、外国人が来るとみんな、「ファランジ、ファランジ」と言って追っかけるっていうのがあって。
タモリ: 追っかけられるの?
小 沢: 歩くと、100人ぐらい、「ファランジ、ファランジ」って追っかけられるってのがあって。(エチオピアは)すっごくきれいで素晴らしいんですけど、子供はとにかくその、追っかける習慣にプレッシャーがあって。
タモリ: 追っかけて何をするの?
小 沢: いや、何も。ものねだるなんてことも全然なくて。
タモリ: いじめるということもない?
小 沢: いじめるということもない。う〜ん、どういうつもりなんでしょうね(笑)。
タモリ: じゃあ、外に出るときはそれを覚悟して行かなきゃいけないんだ?
小 沢: 「ファランジ」ってまた言われるなぁって思いながら行くんですけど、でも長くいると、だんだん向こうも慣れてきて、あぁ、あいつねってみたいになりますね。
*****

「ファランジ」のくだりは、ここまで。最後まで聞いても、「ファランジ」がどんな意味なのか、「ファランジ」と言いながら外国人を追いかける習慣が何なのか、解明されることはありません。

歌もトークも“不安定”。にもかかわらず、不思議なのは、その“不安定さ”が不快ではないことです。不快と感じるどころか、むしろ、“不安定さ”を求めているのだと、今回、「いいとも!」を見て気づかされました。
本来、不快なはずの“不安定さ”を求めるというのはおかしな感情ですが、作曲家で音楽プロデューサーの近田春夫さんは、その感情をこのように分析しています。

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よく小沢健二は歌がヘタだと評される。そんなことはない。私の知る限りにおいて、彼は音程・リズムともに、はずしてはならぬところは決してはずしてはいない。
ヘタそうに聞こえることはたしかですが。
しゃべりにしろ歌にしろこのヒトの持ち味はハラハラからのみごとな着地に他ならない。ヘタだというヒトはハラハラの部分で付き合うのをやめちゃったヒトなんだと私は思う。
<「考えるヒット(文春文庫)」(文藝春秋) P29〜30より抜粋>

本人がどう思っているのか、本当のところはわからないけれど、でも、誰もが「うまいなあ」と感じるような意味で上手に歌うことは、あまりプライオリティの上位にないのかもしれないね。
話もそうだよね。最後には絶対に着地するから、それまでのことはイライラするというより、スリルとして楽しめる。あれはきっと、持って生まれたあわてない性格なんじゃないかな。
<「考えるヒット(文春文庫)」(文藝春秋) P325〜326より抜粋>
*****

人間とは贅沢なもので、音楽でもスポーツでもある程度の“安定感”を求める一方で、“安定感”がありすぎるものにはあまり惹かれない傾向があるように思います。
例えが古いですが、安定感のある王貞治さんに惹かれる人よりも、一か八かという“不安定さ”を持つ長嶋茂雄さんに惹かれる人が多いように。
フィギュアスケートの浅田真央選手に惹かれる人が多いのも、彼女が持つ“不安定さ”によるところが大きいのではないでしょうか。

“左へカーブを曲がると 光る海が見えてくる 僕は思う! この瞬間は続くと! いつまでも”
タモリさんが“生命の最大の肯定”と絶賛したこの歌詞も、安定感のある歌手が歌っていたら、ここまで心に響いていたでしょうか。
「ドアをノックするのは誰だ?」には、“君の心の扉を叩くのは僕さって考えてる”という歌詞が出てきますが、まさにその通り。
天性の“不安定”な歌声だからこそ、哲学的な歌詞もすっと心に入ってきた…そんな気がします。

(スタッフH)
(2014/3/25 UPDATE)
番組スタッフ
3月24日(月)、島田雅彦さんとお送りするこの日の特集は『出版業界におけるゴーストライターの実情』。

ゴーストライター作曲問題で渦中の佐村河内守さんが記者会見を開いた日、実業家の堀江貴文さんにも“ゴーストライター”疑惑が浮上しました。
問題となっているのは、堀江氏の著書として徳間書店から2010年と11年にそれぞれ発売された小説「拝金」と「成金」。
2冊の表紙のイラストを描いた漫画家の佐藤秀峰さんが7日、自身のブログで「(“拝金”は)堀江さんが文章を書いているかのようなイメージがあるが、実際には堀江さんは文章を書いていない」と暴露。
「成金」については「代筆の事実を知りながらカバーイラストを執筆した」と明かしました。
突如、浮上したホリエモンのゴーストライター疑惑。
これをきっかけに、ゴーストライターの是非をめぐる議論がネット上で巻き起こっています。
出版業界におけるゴーストライターの実情、そしてゴーストライターが果たしている役割とは?
ゴーストライターを引き受けているというライターの神田憲行さんにお話をうかがいます。

3月25日(火)、岸博幸さんとお送りするこの日の特集は『国際競争力を下げるガラパゴス。「就活」が日本をダメにする。』がテーマ。

就職ナビサイトに並ぶ大量エントリーを煽る表現。社会に出る前に自信を喪失する学生。
落とす作業に追われ、選考そのものに時間をかけることが出来ない企業。
WEDGEが取材した学生も企業も大学も疲弊する就活の実態を取り上げます。

3月26日(水)、上杉隆さんとお送りするこの日の特集は『21時以降の携帯電話・スマートフォン禁止! 愛知県刈谷市の新たな試み』。

愛知県刈谷市では、全21校の小中学校の生徒に対して、21時以降のスマートフォンや携帯電話の利用を禁止する試みを新年度の4月からスタートさせる予定にあることがわかりました。
無料通信アプリLINEなどを使ったトラブルやいじめ、生活習慣の乱れを回避するための措置とのこと。
日本の子どもたちの未来を考えていく上で、大きな課題であるケータイ・スマホ問題。
刈谷市の大胆な試みは、子どもたちや教育現場にどのような影響をもたらすのか考えます。

3月27日(木)、伊藤洋一さんとお送りするこの日の特集は『大学生に蔓延する“コピペ”の実態』。

新型万能細胞「STAP細胞」の論文に不自然な点が指摘されている問題。
理化学研究所が小保方晴子ユニットリーダーらの「STAP細胞」の論文を撤回する方針を示した理由の一つは、コピー・アンド・ペースト(コピペ)があったことです。
小保方さんに関しては、STAP細胞の論文以前の問題として、博士論文の画像にコピペや画像の流用が大量に発見されるなどして、在籍していた早稲田大学の論文のチェック体制なども含めて批難の的にもなっています。
実際のところ、大学ではどの程度、コピペが蔓延しているのでしょうか?
徳島大学総合科学部准教授で「コピペと言われないレポートの書き方教室」の著者、山口裕之さんは“大学生のコピペの実態”について、「インターネットのページを切り貼りして作成したものを提出する学生が激増している」と述べています。
大学生に蔓延する“コピペ”。なぜ、ここまで広がってしまったのか?そして、大学生の思考にどのような影響を及ぼしているのか?
コピペの実態に迫り、その少なからぬ影響を考えます。
(2014/3/24 UPDATE)
番組スタッフ
今週、日本新聞協会広告委員会が「2013年全国メディア接触・評価調査」の結果を発表しました。
それによると、新聞を読んでいる人は83.6%。調査は住民基本台帳から無作為抽出した全国15〜79歳の男女に訪問留め置きで2013年11月20日〜12月15日に実施。有効回答数は3801でした。

この数字を見たとき、私は正直、驚きました。色々、疑いました。そんなに皆、新聞を読んでいないのではないか、「毎日」とつけないことによる質問の妙なのではないかと…。
実際、私の周りでも新聞離れは進んでいます。ネットのニュースを拾い集めて読むだけで十分だと考える人は数多くいるはずです。

では、「毎日」新聞を読んでいる人はどのくらいいるのか。
昨年10月に出された別の機関による調査結果では、新聞を「毎日」読んでいるという人は41%でした。

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10代から60代の全国男女に対して、新聞(紙媒体)を読んでいるか尋ねたところ、41%が「ほぼ毎日読んでいる」と回答。年齢が若いほど読む割合が低く、年代が上がるにつれ読む割合が高くなっている。特に20代女性は半数が「読んでいない」と回答している。
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私はこの数字の方がしっくりきます。しかし、最初に紹介したような調査結果は疑えばきりがないものかもしれませんので、ここは新聞を読んでいる人が80%以上もいると考えて話を進めたいと思います。

日本は新聞大国と言われます。日本ほど新聞が読まれる国も珍しいという声も聞いたことがありますが、一体、日本ではどのくらいの新聞が読まれているのでしょうか。

日本ABC協会「新聞発行社レポート 半期」(2013年7月〜12月平均)の調査結果の中で、一般紙の販売部数を見てみると、読売新聞986万部、朝日新聞754万部、毎日新聞335万部、日経新聞277万部、産經新聞161万部となっています。単純に足し算しても、3500万部の新聞が毎日、日本で読まれているのです。

また、「各国別日刊紙の発行部数、発行紙数、成人人口1000人当たり部数」という調査を見てみると 日本は431.8でアジア1位。メディア大国・アメリカの183.6の倍以上あり、いかに新聞というメディアが日本で力を有しているかがわかります。(ちなみに同調査の1位はルクセンブルクの694.2)


これほど多く読まれているにもかかわらず、残念ながら「新聞がおもしろい」といった声はあまり聞かれません。教育の場において、なぜか新聞を読むことが強要されました。就活においても、新聞を読むことは必須とされますが、それはあくまでも生産者側、サービス提供者側の目線を養うためという大義がかかげられています。今でこそ、新聞を読むことに苦痛は感じませんが、学校の授業や就活で強制的に読んだ新聞がもう少しおもしろければな…と思うのも事実です。
仕事関係の人から、新聞は全紙読まなければおもしろくないと言っていたのを思い出します。確かに、1日の一般紙を比べ読みすると、その日の重大ニュースがわかるだけでなく、各新聞社の論調の違いまで理解できます。新聞に、新聞を読むという行為におもしろさを見出そうとするなら、それくらいはしないといけないのかもしれません。


それでもなぜ、新聞はおもしろくないと言われながらも、こんなにも読まれているのでしょうか。
『5年後、メディアは稼げるか』という本の中で、著者の佐々木紀彦氏はこう語ります。

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この巨大部数を支えているのは、強力な販売店のネットワークです。世界広しといえども、全国津々浦々に新聞を宅配できるのは日本ぐらいです。減少トレンドにあるとはいえ、2012年時点で全国には1・8万店強もの販売店が存在します。先日、新聞記者と話していたとき「われわれは、インフラ企業、電気・ガス会社のようなものなんです」といっていましたが、うまいたとえです。
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海外と比較しても、自宅ポストに新聞定期購読の広告が入っているのはもしかしたら日本だけかもしれません。紙の新聞がおもしろいかおもしろくないかは、やはり置いておいて、気になるのが電子版の今後です。

日本新聞協会広告委員会の「2013年全国メディア接触・評価調査」では、電子版の新聞を読んでいる人は7.7%で、紙と電子版を併読している人は6.3%でした。新聞社が発行する電子版の認知度は49.2%で、半数が「知っている」と答えました。

私は電子版の新聞を一紙だけ読んでいますが、“インフラの整備不足”を感じます。

電子版の新聞が普及しない理由には、紙の新聞が圧倒的な物量でインフラを抑えてしまったことに原因があるのかもしれません。佐々木紀彦氏は同著の中でこう分析します。

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宅配のシステムが優れすぎていただけに、日本の新聞は、今も大部数を保つことができる一方、デジタル化への動きが鈍くなってきているわけです。まさしく「イノベーションのジレンマ」です。お客を見なくても、自然とモノが売れるーそうした業界は、必然的に内向きになります。新聞の場合、よい記事、人気のある記事を書いたからといって、それが評価されて出世できるわけではありません。
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ネットメディアには、新聞やテレビを悪だと決めたがる風潮があります。今、話題の小保方さんの件でも、当初、新聞やテレビはSTAP細胞の詳細を説明せずに、リケジョや割烹着ばかりに注目しているといった非難がありました。
しかし、調べてみるときちんとSTAP細胞についてはイラスト入りできちんと解説されていました。STAP細胞が難しすぎるから理解したくない、といった人のためにリケジョ、割烹着といった情報があり、それらに注目が集まったのも、そういった情報をのぞんだ人がそれだけ多かったということを証明しているのかもしれません。

ネットメディアの勢いやイノベーションのジレンマの中に立たされている新聞。しかし、当該者達はそれほど事態を深刻と捉えてはいないのかもしれません。
私たちは新聞やニュースに何を求めるのか…。よくよく考えてみると、中々答えが出ない問いではあります。

スタッフ・坂本
(2014/3/20 UPDATE)
番組スタッフ
今月14日に、自民党の議員で構成する「婚活・街コン推進議員連盟」主催の「第1回 婚活・街コン推進サミット」が国会内で開催されました。
100社以上の婚活・街コン事業者や自治体などが参加し、未婚率の半減や合計特殊出生率を2.0以上にすることなどのサミット宣言を採択。
従来の政策コンセプトの「ゆりかごから墓場まで」を「出会いから墓場まで」に再定義することを提唱し、より実効性の高い少子化対策を企画・推進していくことを目指すそうです。

出会いから墓場まで国が面倒を見なければいけないほど、現代人は出会いの場がないということでしょうか。
あるいは、草食系や絶食系(恋愛することを放棄した人)と呼ばれる昨今の男子をその気にさせるためには国レベルの支援が必要ということか。

それにしても、街コンや婚活パーティーといった催しは、イベント会社や各地の商店・飲食店などが主催するわけですが、そこに行政の強力は必要なのでしょうか。
日経MJが昨年行った、街コンに関する調査によると、街コンの婚活成功率は3%なのだという。
あまり高い成功率だとは思えませんが、それでも、政治家が介入することで、そうした現状が大きく変化するのかと疑問に思います。

政府の子育て支援新制度を実現するための財源でも、4000億円が不足しているという現状があります。
こうした、子育て環境の改善など、もっと他に予算をつけるべきところはあるのではないでしょうか。

「行政が恋愛を応援する」ということでいえば、千葉県流山市の、若者の恋心を応援する「恋届(こいとどけ)」という試みが話題となっています。
これは流山市が、映画『百瀬、こっちを向いて。』(5月10日公開)のロケ地として協力を行ったことを記念して始めたもので、「恋届」は、自分の名前と「恋人、または恋人にしたい人」の名前、「告白予定日」、「二人で訪れたい場所」、「相手に伝えたいこと・聞きたいこと」などを記入し、市に届けて受付印をもらうというもの。
流山市マーケティング課の筒井秀夫室長は「積極的な恋愛を呼びかけることが少子化対策のひとつになればと期待している」と、話しているそうです。
これは映画のプロモーションといった意味合いもありそうですし、どこまで本気の支援なのかわかりませんが、少子化対策や恋愛成就に繋がることはあまり期待できなさそうです…。

以前、2児の父である私の知人は、「もう1人子供がほしいが、生まれた後のことを考えると不安でしかたがない」というようなことを言っていました。
その時は確か、保育所の問題と高い教育費のことを嘆いていましたが、その知人が、国が婚活を支援すると知ったら、「そんなことより、すでに結婚している人が子供を生みやすくするためにお金を使ってくれ」と言いそうな気がします。

いずれにしろ、少子化対策が重要なことに違いはありません。
政府がこれからどのような婚活支援をするのか、今後の展開に注目したいところです。

(スタッフ:武市)
(2014/3/19 UPDATE)
番組スタッフ
「STAP細胞」の論文をめぐる問題によって注目が集まっている、“コピペ”。
コピペとは「コピー・アンド・ペースト」の略称で「パソコンなどを使って文章を切り貼りすること」を指しますが、これが今、大学で深刻な問題となっているようです。

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「大学院の入試で提出された論文の中に、出典、引用を明記せずに丸写ししている文章もあった」と上智大外国語学部根本敬教授は打ち明ける。
「一番、深刻なのは、コピペを悪いことと認識していないこと。指摘すると『いけないとは聞いていない』と泣き出す学生もいた」
上智大も含め、コピペ探知サービスを導入している大学や研究機関は増えている。
世界トップレベルのコピペ探知サービス「iThenticate」などを日本で販売する代理店の担当者は「大学全体と学部単位の契約を含めて40件に増えた。昨年、名古屋大に導入して以来、国立大学からの問い合わせが急増している」と言う。
<「東京新聞」2014/3/17朝刊より抜粋>
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問題になっている“コピペ”、厳密に言えば、「レポートや論文における、出典を明記しない引用、引用を超えたwebページの丸写し」。
こうした行為自体、悪質ですが、さらにたちが悪いのが「コピペが悪いこと」だと当事者が認識していないことにあります。

14日に行われた理化学研究所の会見で出た、「小保方さんへのヒアリングでの説明は“これ(画像の切り貼りやコピペ)がやってはいけないことであるという認識がなかった、申し訳ありません”という結果でした」という説明、“早稲田の理系はコピペで成り立っている”と告発した、はてな匿名ダイアリーの「早稲田大学の理工系におけるコピペ文化について」からも、それは伝わるのではないでしょうか。

「コピペが悪いこと」だと当事者が認識していないというのであれば、気になるのがその理由。
徳島大学総合科学部の山口裕之准教授は、次のように指摘。
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最近の情報化社会、インターネットの発達を背景に、多くの小、中学校や高校で「調べ学習」が行われているようです。学生からの話を総合すると、そうした「調べ学習」は、「単に調べてきたことをそのまま発表して終わり」という形で行われることが多いようなのです。
そこで彼らは、与えられた課題についてどこからか「正解」を探してきてそのまま報告すれば褒められる、と学習してしまっている。つまり、調査した文献や資料を「引用」することと、「丸写しすること」の違いが教育されていないのです。
<『コピペと言われないレポートの書き方教室』(新曜社)より抜粋>
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話題の本『努力する人間になってはいけない』の著者・芦田宏直さんはブログで、「コピペの原因は教員の怠慢にある」と分析しています。
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学生がレポートをまともに書かないのは、教員自身がそのレポートをまともに読まないからです。
そして先生が困っているのは、いい加減に読んでいる限りはコピペかどうかを判断できないから「困る」と言っているだけです。
だから原因は学生の方にあるのでもネット社会の方にあるのでもなく、先生自身がまともに学生を評価しようとしていないことにある。
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実は、わたしも大学時代に一度だけ、コピペをやらかしたことがあります。
一般教養として履修した、「スペイン文化」という科目において。
授業に出席しレポートを提出するだけで単位が取れる、という噂を聞きつけ選択したものの、興味が湧かず、闘牛を論じたwebページを丸写ししたレポートを提出しました。
結果、履修した学生全体に対して、「webページを丸写ししたレポートが見受けられました。次も同じことをやったら、単位はあげられません」という注意はあったものの、個別での叱責はなし。
それゆえ、「コピペが悪いこと」という認識はあったものの、社会に出るまでは差し迫った危機感を抱くことはありませんでした。
その代わりに、社会に出てからこっぴどく叱られ、気づくことができたわけですが。

STAP細胞の論文にある疑惑をブログで指摘したことで知られる「11jigen」さんが、早稲田大学の研究者数名の博士論文にあるコピペを新たに指摘し、ネットを騒がせていますが、おそらくこれは氷山の一角。
「コピペが悪い」ということを厳しく教えてくれる大人が増えない限り、今後もコピペが引き起こす不祥事は後を絶たないように思います。

(スタッフH)
(2014/3/18 UPDATE)
番組スタッフ
3月17日、星浩さんとお送りする今夜のテーマは『元内閣法制局長官が説く、「集団的自衛権の行使容認問題」』。

先月の国会で安倍総理が、「最高の責任者は私だ。政府答弁に私が責任を持って、その上で私たちは選挙で国民の審判を受ける」と話したことからも分かるように、憲法解釈の変更によって集団的自衛権を行使できるようにしようとしている安倍政権。
憲法解釈の変更が実現した場合、国民の安全が脅かされることにはならないのでしょうか?
「憲法9条の解釈変更による集団的自衛権容認は暴挙」と警鐘を鳴らす、 元内閣法制局長官の阪田雅裕さんにお話を伺い、憲法解釈の変更、集団的自衛権行使容認の意味を考えます。


3月18日、岸博幸さんとお送りする火曜日は『ウクライナ問題に横たわる、“金融危機”をめぐる複雑な背景』。

緊迫するウクライナ情勢。今月1日にロシアがウクライナ南部のクリミア自治共和国を実効支配、日本時間の今日未明にはクリミア自治共和国でロシア編入を問う住民投票が実施され、賛成多数で承認されるのが確実な情勢となっています。
とはいえ、ひじょうに複雑で明確な背景と各国の思惑がなかなか見えてこない、ウクライナをめぐる問題。
アメリカ在住のジャーナリスト・冷泉彰彦さんはロシア側の思惑を次のように分析しています。
“簡単に言えば「ウクライナを潰さないために、西側から少しでも多くの資金を引っ張りたい」それがプーチンの唯一にして最大の動機だと考えれば、すべて辻褄が合うのです。”
冷泉さんに生電話を繋ぎ、ウクライナ問題に横たわる複雑な背景を紐解いていきます。


3月19日は、上杉隆さんはお休み。ITジャーナリストの三上洋さんとお送りするテーマは『多様化するサイバー攻撃の脅威』。

仮想通貨「ビットコイン」の大手取引サイト運営会社で経営破綻したマウントゴックス社が先月上旬、大量のデータを送りつける「DDoS攻撃」を毎秒約15万回、受けていたことが分かりました。
また、国内外から日本の政府機関や企業などに向けられたサイバー攻撃関連の通信が去年1年間に少なくとも約128億件あったことが明らかに。さらに、先端技術を持つ企業から重要情報を盗み取るサイバー攻撃が多様化しているとの報道もあります。
年々増え続けるうえ、多様化し防ぎにくくなっているサイバー攻撃。三上さんにお話を伺い、その脅威と対処法を考えます。


3月20日、伊藤洋一さんとお送りする木曜日は『映画「天に栄える村」が描き出す、3・11以降の米作りの実情』。

安倍総理が被災地産の作物について、「国会審議が連日続いているが、その合間に毎日官邸で福島産のお米を食べてパワーをもらっている」と話し、“風評被害”払拭への取り組みをアピールする一方、被災地では安全性が確認されたのに農水産物が売れず、“風評被害”がいまだ課題となっています。
そんな中、“風評被害”に苦しむ農家の姿を描き出すドキュメンタリー映画が公開されているのをご存知でしょうか?
「天に栄える村」。上映したい主催者を募り、上映素材を貸し出すという特殊な形式で上映されているこの映画は、福島第一原発から西へ約70キロの天栄村の農家が安心して食べてもらえる米をつくろうと苦闘する姿を生々しく描き出しています。
安全性が確認されても、農水産物が売れないという現実。そんな中で放射能ゼロの安全かつおいしい米を作るということは、どれほどの苦労を要する作業なのでしょうか?
映画「天に栄える村」を通し、風評被害に苦しみながら農業の復興につとめる人々の実情に迫ります。
(2014/3/17 UPDATE)
番組スタッフ
スマホでニュースをチェックしている人なら、ご存知かもしれないニュースアプリ「Gunosy(グノシー)」。

「Gunosy」は、フェイスブックやツイッターのアカウントを登録するだけで、ユーザーの興味や関心のある分野の情報を、毎日、自動で配信してくれるというサービス。現役東大大学院生3人が立ち上げたことでも話題となりました。

「Gunosy」が注目されることとなった一番のポイントは、ユーザーの関心がある情報を自動解析して毎日、配信してくれるところにあります。
自分が興味のあるサイトを登録したRSSリーダーでニュースを読んでいた人も多いでしょうが、サイトを無数に登録して情報の海に埋もれてしまうことにストレスを感じていた人もいるかもしれません。
Googleリーダー終了予告(昨年7月終了)などがあった中、「Gunosy」が指し示した新たな情報収集のあり方に大きな期待を抱いたのは私だけではないはずです。
スマホにおいて、話題のニュースをまとめた「SmartNews」といった数多くのニュースアプリが乱立する中、パーソナライズされた記事を朝夕に配信してくれる「Gunosy」は異彩を放っていました。

そんな「Gunosy」のiOS版が先月末に大幅アップデートを行いました。
大きな変更内容はと言うと…まず、ユーザーの関心ある情報をキュレーションした「朝刊・夕刊」以外に新たに、「トピック」「エンタメ」「スポーツ」「コラム」「社会」「経済」「政治」といった10種類以上のカテゴリが追加されました。
もちろん、自分の好きなサイトを追加でカテゴリ登録することも可能です。

そうです。ニュースアプリの決定版と言われる「SmartNews」と同じような仕組みになったのです。
「Gunosy」はデザインもこれまでとは一変したものになりました。UI(ユーザーインターフェース)もSmartNewsとかなり似ています。そして、アプリの名前がアルファベットの「Gunosy」からカタカナの「グノシー」へと変わりました。

これらのアップデートが賛否両論を呼んでいるのです。
パーソナライズされたニュースに加え、「SmartNews」のような話題のニュースもカテゴリ別に読むことができることに、利便性が高まったという声もある一方で、前の方が良かった、独自性が薄れた、「SmartNews」のパクリアプリに成り下がった…といった声もあります。
私の意見は後者です。何だか、普通のニュースアプリになってしまったな、という印象を受けました。

私がなぜ「Gunosy」を使っていたのか。それは自分が興味のある(と思われている)情報を確認するためです。
話題のニュースは「SmartNews」で確認します。
「Gunosy」によるパーソナライズされた情報全てを読んでいた訳ではありませんが、「え、こんなニュースに興味があると思われてんのか」という予想だにしない、自分の趣味嗜好の延長線上にある情報に出くわすこともありました。そういった情報に触れた時、自分の潜在意識が求めるものを突きつけられ、一瞬たじろぎますが、決して不快ではありません。

そもそも、「Gunosy」のコンセプトとは…何だったのか。媒体資料にはこうあります。

Gunosyは情報が増え続ける社会において、 適切な人に適切な情報を届けることを目指しています。 情報を適切に届けることで、ストレスなく自分の欲しい情報、 コンテンツを楽しむことができる社会を実現します。

私たちは常日頃、「検索」という作業を行っています。「検索」をすることなく、その人に見合った情報を届けてくれる…そんなサービスが充実しつつある中、「Gunosy」が登場し、話題を呼びました。
「検索の向こう側」に連れて行ってくれたかのうような衝撃を、私はいまだに記憶しています。
話題のニュースなど別のアプリで見るから、自分だけにオススメのニュースをこっそりと見たい…そんな欲望を抱きつつ、「Gunosy」を利用していました。

なぜ「Gunosy」は変わってしまったのか。
株式会社Gunosy代表取締役の福島良典氏は3月7日付けのインタビューで次のように語っています。

ニュースを読む際、グノシー以外のニュースアプリを併用されている方が多かったので、『いくつものアプリを行き来せずに、グノシー1つで済んでしまう』、そんな状況を作り出せればと考えました。

上記媒体資料によると、Gunosyユーザーのほとんどが男性だそうです。
私の周りだけではないと思いますが、男性というのは、色々お気に入りのアプリをスマホにダウンロードして、あれやこれやと人とは違った感じにカスタマイズしたいもの。男性が中心のGunosyユーザーには、おそらくスマホ慣れした人が多く、アプリを併用することにストレスを感じるのは少ないのでしょうか。

私はiPhoneのトップ画面にはお気に入り、よく使うアプリを配置していますが、グノシーは完全に2軍落ちとなりました。
アップデートしたことを後悔しましたが、パーソナライズしたニュースだけを届けてくれる「Gunosy lite」という別アプリも登場しています。「lite」はアプリにおいて、「軽い」「簡易版」といった意味がありますが、パーソナライズされたニュースを届けることこそがGunosyの根幹であり、決して「軽いもの」扱いされるものではないと私は思います。

スタッフ・坂本
(2014/3/13 UPDATE)
番組スタッフ
脳科学者の茂木健一郎さんがTwitterで、偏差値・予備校を批判して話題となっています。
偏差値に基づく受験産業の弊害に対する怒りをぶちまけているのですが、その怒りっぷりがすごい。

茂木健一郎@kenichiromogi
っていうか、偏差値とか勝手に計算しやがっている、予備校って、社会に害悪しかもたらさない存在だから、マジでつぶそうぜ。ふざけやがって。お前らが勝手に計算している「偏差値」とかやらで、どれだけ多くの18歳が傷ついていると思っているんだ、このクソ野郎どもが。

茂木健一郎@kenichiromogi
つぶれろ、駿台、つぶれろ、代ゼミ、つぶれろ、河合塾、つぶれろ、東進ハイスクール、つぶれろ、ありとあらゆる、偏差値を計算する、くされ外道予備校ども、みんなつぶれろ! 日本の10歳、11歳、12歳、13歳、14歳、15歳、16歳、17歳を、偏差値奴隷から解放せよ!


この日茂木さんは、関東学院大学主催の講演会に出演しており、詳しいことはわかりませんが、そこでの学生とのやりとりが原因で怒りに火がついたようです。
反響が大きかったため、翌日なって茂木さんは、いくつかの補足ツイートをしていますが、まったくその認識を変えてはいません。

偏差値重視の教育や受験は以前から問題視する声はありましたが、今の日本の受験制度は、本当にそれほど悪いものなのでしょうか。
茂木さんに罵られた予備校のひとつ、東進ハイスクールで講師を務める、皆さんおなじみの林修先生は、自身の著書「受験必要論」の中で、高校生が受験勉強をする意義をこのように述べています。

+++++++
何か打ち込むことが見つかっている人にとっては、受験は不要です。しかし、そういう人は少ない。とすれば、そこに受験の意味を見出すことは可能でしょう。10代のうちに自分の人生に真剣に向き合うことを可能にする1つの制度である、と。
受験勉強で得た、入試で点数を取れる能力は、今後の人生で1回も使うことはないかもしれません。けれども、16歳から18歳にかけての時期に、1つの目標に向けて、欲望を抑制しつつ、結果を出すことができたとすれば、それは一生の自信になりえます。
『オレはやればできる』と自分をごまかす生き方は、みじめです。
一方で、どんなことであれ、実際にやって結果を出したことから得られる自信は確かなものです。
まだまだ狭い世界に生きている高校生にとって、受験がその役を果たしてもいい、そう考えています。
+++++++

受験勉強を頑張れば頑張るほど、得られる「自信」は大きいということでしょうか。
私はふと、高校生の頃、がむしゃらに受験勉強を頑張っていた友人が言った言葉を思い出しました。
私が冗談半分で「それだけ色んなものを犠牲にして勉強に打ち込んで、落ちたらすべてがパーだね」と言うと、友人はこう返しました。
「今やっている詰め込むだけの勉強が、将来役に立つか立たないかなんて考えても意味がない。とにかく今は勉強して、落ちようが落ちまいが、その後の人生でそれが何かしらの役に立てばラッキーってこと。まあ、何かしらっていうのが何なのかはわからないけど」

私は今まで、受験のためにやった猛勉強を悔いている人に会ったことがありません。
意外と、知力にしろ体力にしろ、何かしら役に立っていると実感しているのかもしれません。
しかし“何かしらの役には立つはずだ”と漠然と期待しながらやる勉強では、受験のための勉強で終わってしまうかもしれません。
林先生の言う「自信」でも何でもいいのですが、大学に入るという目標の他に、明確な「何を得るために受験勉強をやるのか」という意義を理解しておくことも必要なのではないでしょうか。
予備校が、そういったことも含めて教えてくれるところであれば、受験生にとって、かなり重要な場所である、と言えるのかもしれません。

(スタッフ:武市)
(2014/3/12 UPDATE)
番組スタッフ
埼玉スタジアムで先週土曜(8日)に行われたサッカーJ1の浦和レッズ対サガン鳥栖の試合で、サポーター席の出入り口に「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕が掲げられた問題

「日本人以外お断り」と受け取れる差別的な表現であることから横断幕を掲げた当事者はもちろん、横断幕の存在を知りながら放置し続けたクラブ側(浦和レッズ)に対する批判がツイッターなどで拡散。
8日夜には浦和レッズの槙野智章選手がツイッターに「今日の試合負けた以上にもっと残念な事があった…。(中略)こういう事をしているようでは、選手とサポーターが一つになれないし、結果も出ない…」と書き込むなど、波紋は広がり続けています。

横断幕を掲げた人物を特定して事情を聞いている浦和レッズによると、この人物は「差別的な意図はなかった」などと釈明しているといいますが、「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕とともに日の丸や旭日旗を掲げていたことを考慮すると、この釈明は眉唾もの。
横断幕を掲げた人物の生半可ではないレイシズム(※人種間には本質的な優劣の差異があるとする見解に基づく態度や政策)を感じるのは、わたしだけではないはずです。

元サッカー日本代表監督のイビツァ・オシムさんの通訳を務めた千田善さんは、今季、浦和レッズに加入した李忠成選手(元は韓国籍で2007年に日本国籍を取得)への嫌がらせではないかと推測。ブログにこう綴っています。
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8日の浦和-鳥栖戦で、ゴール裏観客席出入り口に「JAPANESE ONLY」という横断幕が掲げられました。新加入の李忠成へのブーイングと関連する、嫌がらせではないかと考えられています。
こうした横断幕を出すのは、卑劣な卑怯者のやること。
1)在日韓国人を含む外国人への差別は少数者へのいじめ、弱いものいじめ。
2)「JAPANESE ONLY」というあいまいな言葉で、後で追求されても言い逃れができるようにしている。卑怯者、臆病者のやること。
3)言い逃れができるように逃げ道を用意しているということは、やってはいけないことだと(少なくともぼんやりとは)分かっていてやっている。いわば確信犯。
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一方で、サッカージャーナリストの石井紘人さんは「日本人サポーターの人種差別発言に対する意識が希薄なのでは」、スポーツマーケティングコンサルタントの鈴木友也さんは「(日本人は)平和慣れしているだけに、差別や暴力の連鎖に対して鈍感な部分もあるような気がします」と、ともに根底には“日本人の人種差別に対する意識の希薄さ、鈍感さがある”と指摘しています。

“人種差別に対する意識の希薄さ、鈍感さ”、これは改善する必要があるでしょう。
ただ、今の日本はここからさらに悪化、人種差別に対する意識が希薄で鈍感にもかかわらず、潜在的な人種差別的感情が増幅している状況にあるように思います。
「内なるレイシズム」の胎動、とでも言いましょうか。

先月には「嫌中憎韓」が出版界のトレンドになりつつあるとの報道が話題になりました。
今年に入ってから、新書・ノンフィクション部門の週刊ベストセラーリスト(トーハン)のトップ10には『呆韓論』『侮日論』『噓だらけの日韓近現代史』の3冊がランクイン。中でも『呆韓論』は去年12月に発売されてから2カ月弱で20万部売れ、7週連続でトップ10入り。
去年の同じ時期には、「嫌中憎韓」本が1冊もトップ10に入っていなかったことを考えると、これは大きな異変です。

また、関東大震災直後に起きた朝鮮人虐殺を追ったノンフィクション『「九月、東京の路上で』の著者、加藤直樹さんは日本を覆う「嫌中憎韓」の空気を感じ取り、警鐘を鳴らしています。
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PCでネットを眺めていて、一日に一度も韓国や韓国人の悪口を聞かないですむことはまずない。出勤途中、キオスクの広告や電車内の中吊りに、韓国叩きの雑誌広告を見ない日もめったにない。大型書店の国際関係コーナーに行けば、『悪韓論』といった品性に欠けたタイトルの嫌韓本ばかりが並ぶ。冷戦時代にもアメリカやソ連を批判する本はあったが、こんなに下品で憎しみに満ちてはいなかった。そこには、韓国政府への批判を越えて、朝鮮民族への憎しみとレイシズムが色濃くにじんでいる。
この10年、こうした状況が続くなかで、多くの人がそれを異常と感じることをやめてしまった。だが、憎しみと差別の矢を向けられている人たちにとっては、それではすまない。
<「九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響」(ころから)より抜粋>
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わたしは最近、これまでは嫌悪の対象でしかなかった「嫌中憎韓」本に興味を示し、手に取るようにまでなっていました。「相手が嫌っているのだから、こちらが嫌っても構わない」などというおかしな論理で、心の変化を正当化していたような気もします。
浦和レッズ横断幕問題は、このような状態になっていた自分の愚かさを気づかせてくれるものでした。
とはいえ、周囲からも「内なるレイシズム」の胎動をひしひしと感じる昨今。
これを消し去るためにわたしができることは、「嫌中憎韓は異常である」という至極当たり前のことを叫び続けることぐらいなのでしょう。

(スタッフH)
(2014/3/11 UPDATE)
番組スタッフ
今週の火曜日で東日本大震災発生からちょうど3年。
今週の番組では震災復興、原発事故の影響の現状について考えます。


3月10日(月)島田雅彦●「わかりやすい復興」からの脱却
スパリゾートハワイアンズなどを運営する常磐興産(本社・いわき市)は先月13日、
平成26年3月期第3・四半期(25年4月〜12月)決算を公表。ハワイアンズの日帰り・宿泊利用者とも東日本大震災前の水準を上回り、増収増益となりました。
ハワイアンズの日帰り利用者は116万1000人、宿泊利用者は35万1000。震災直前の23年3月期第3・四半期(22年4月〜12月)は日帰り113万人、宿泊27万人でした。
一方で、いわき市=ハワイアンセンターというイメージが先行し、ハワイ推しの復興に違和感を覚える声があります。いわき市出身で現在もいわき市で発信を続けるブロガーの小松理虔氏にお話をうかがいます。


3月11日(火)●避難者が求める、帰村しない復興支援
東日本大震災から3年。
福島第一原発事故によって故郷での暮らしを奪われた飯館村の住民は、
これまで村の除染と帰村宣言待ちで、避難暮らしを強いられてきました。

行政側は、除染は順調に進み帰村も遠くないと見立てますが、
村民は一向に変化しない状況に苛立ち、別の希望を見出そうとしています。
現状の「帰村宣言」ありきの復興支援では、避難所の仮設暮らしが続き、
支援や同情にも慣れ、自立に繋がりません
こうした不毛な日々をダラダラと続けたその先に何があるのか?
「帰村」を諦め、別の生活を支援してくれる術はないのか?
飯館村に突き付けられた3年目の現実を探ります。


3月12日(水)●「3年後の不都合な真実」〜「原発14km地点から叫ぶ怒りと希望。『希望の牧場・ふくしま』の3年」
福島第一原発から14km地点、浪江町にある「希望の牧場・ふくしま」。
2011年、代表の吉沢正巳さんは牛に餌をやりながら、原発が爆発する音を聞きました。
国は牛の殺処分を求めたが、吉沢さんはこれを拒否。牛の命を守り続けてきました。
あれから3年。
吉沢さんは原発14キロ地点から、脱原発を訴え続けています。
国への怒り、東京への怒り。これからの人生を賭して叫ぶ「怒り」。
牛を守ることは政治利用なのか。人間のエゴなのか。
そこに希望はないのか。
原発14km地点の「怒り」と「希望」を、吉沢さんのインタビューを通し、伝えます。


3月13日(木)●3年が経ったことで見えてくる放射能汚染
福島第一原発事故後、毎週番組に出演していただいた京都大学原子炉実験所・小出裕章助教。
小出助教は、かつてチェルノブイリ事故後、数年経って様々なデータが出た後に、
人々が放射能にどう立ち向かうか、放射能汚染にさらされた食糧や健康被害について、
科学的に数字を上げながら検証していました。
そして福島原発事故も本当のことが分かるのは、事故直後ではなく3年後、5年後、10年後なのかもしれません
チェルノブイリでは、事故の3年後、野菜、牛乳、母乳、玄米など、
食糧汚染や健康被害はどうなっていたのか?
その前例のデータを私たちはどう受け止め、どう生きていくか?
放射能汚染の中で生きるとはどういうことなのか、考えます。
(2014/3/10 UPDATE)
番組スタッフ
今週行われたピン芸人日本一を競う大会「R-1グランプリ」。
やまもとまさみさんの優勝で幕を閉じました。
少し前までは、その年に売れる(自分の番組で使う)芸人を見極めるための大会として、なぜか業界関係者は注目する大会だったのですが、今年の放送を見た、私の周りのタレント事務所のマネージャー、放送作家からは、「クスリともできなかった」「そもそも大会自体のクオリティが下がっている」「売れても未来が保証されていないから、夢がない」「TVにおけるお笑いの終焉を見た」といった寂しい声が聞かれました。

不毛なお笑い論や大会の是非はさておき、R-1を受けて注目されているのが、お笑い芸人・ガリガリガリクソンさんです。俳優・佐藤浩市さんが彼のファンだということでも一時期、話題となりました。
注目されるきっかけとなったのが、ガリガリガリクソンさんの以下のツイートです。

ガリガリガリクソン @gg_galixon 3月5日
苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人苦労人 、うるさい!!!!

このツイートを受け、あるインターネットメディアが『ガリクソン、R-1終了後に突然の激怒……「苦労人苦労人苦労人苦労人、うるさい!!!!」』と報じました。その内容をまとめると以下の通りです。

*R-1後、ガリガリガリクソンさんの苦労人連呼ツイートを、一部のファンが優勝したやまもとさんが「苦労人」だと報道されることに対するものだと受け取った。
*ガリガリガリクソンさん自身がR-13回戦で敗退したことに対して、ツイッターで「ウケが1番ちゃうんか! お客さんの満足度が1番ちゃうんか! 審査員のためにやってるんちゃうわ!」と発言したことから、お笑いと直接関係のない美談に注目が集まることへのアンチテーゼと受け取る人も少なくない、と締めくくられる

ただし、記事には「発言の真意は定かではない」とあります。

ほぼ無名と言っても過言ではないやまもとまさみさんの優勝を受けて、彼がどのような人物なのか、その経歴に迫った報道が確かに見られました。特に多かったのがやまもとさんが「苦労人だ」という記事です。

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家庭を支えるため、「電化製品の実演販売」「大工」「美白美容液を売る仕事」という3つのバイトを掛け持ち、「3つのうちどれかはほとんど毎日入れていた」という苦労人。妻と2歳の長男に加え、5月には次男が生まれる。(日刊ゲンダイ)

3年前に結婚。長男(2)が誕生し、5月には愛夫人(32)が次男を出産予定。家庭を支えるため、3つのアルバイトをかけもちする苦労人でもある。
(デイリースポーツ)

現在は、電気製品の実演販売、大工、美白美容液の販売と3つのバイトを掛け持ちしている苦労人。休みなしにバイトを入れているといい、「月に40〜50万円」と高収入で報道陣を驚かせた。
(オリコン)

R―1覇者やまもとまさみ バイト3つ掛け持つ苦労人
(東スポweb)
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苦労人であることにスポットが当てられた報道を受けて、ガリガリガリクソンさんが怒りを爆発したのではないか…という「憶測」ですが、ガリガリガリクソンさんが怒り爆発という記事に対し、当の本人はこうツイートしています。

ガリガリガリクソン @gg_galixon
苦労人の同級生の結婚の話。それを無理矢理こじつけて憶測で記事書くなカス。記事に努力の跡が見えません。やり直し。

そこに至るまでの過程の素晴らしさや美しさ、その人が醸す希少なストーリーにスポットが当てられることは多々あります。
結果が全ての世界において、判断基準となる結果にすでに何らかの「ストーリー」が反映されていることもあれば、結果や成果の本質などよくわからないから無視しようと言わんばかりに、結果ではなく「ストーリー」ばかりに惹き付けられる、あるいは惹き付けようとする光景を私たちは数多く見てきたはずです。
「割烹着を着て、オシャレにも興味のあるリケジョの偉大なる研究」「現代のベートーベンと呼ばれる、耳の聞こえない音楽家」…。
本質を装飾する「美談」や「一風変わったストーリー」が送り手、受け手ともに大好きです。
そして、その装飾に多くの人が翻弄されてきました。
今回、ガリガリガリクソンさんのツイートをアンチテーゼだと捉える人がいるのも、苦労人かどうかといった“装飾”はどうでもよく、純粋に面白いものが見たいという本音が投影されているようにも思われます。
私個人もなぜか、“アンチテーゼであって欲しい”というおかしな願いを持っていました。

仕事柄、お笑い芸人のライブに足を運ぶ機会がありますが、TVでやっていることより遥かに面白い公演はたくさんあります。TVに規制がありすぎることも原因かもしれませんが、出演する芸人の背景にある余計なストーリーなど関係なく、その芸人が面白いか否かは全て、演目で決まるからではないでしょうか。


スタッフ:坂本
(2014/3/6 UPDATE)
番組スタッフ
皆さんの1日の読書時間は、どのくらいでしょうか。
娯楽が増え、何かと誘惑の多い現代においても、本好きの人というのは、日々読書を楽しむものですが、そんな読書家には信じ難いような調査結果が公表されました。

2月26日に公表された「第49回学生生活実態調査」で、大学生の4割以上が1日の読書時間を「0分」と答えたとのこと。
調査は全国の大学生8930人に対して行われ、その結果によると、1日の読書時間は平均26.9分(文系32.0分・理系24.2分・医歯薬系18.7分)で、同じ方法で調査している04年以降最も短く、全く本を読まない学生は40.5%と、初めて4割を超えたそうです(10年以降は電子書籍の読書時間を含む)。
毎月の「書籍費」にしても、04年比で自宅生が490円、下宿生は830円、それぞれ減少しているとのことです。

学生の本離れが浮き彫りとなった結果とも言えますが、もちろんこの結果だけで、今の若者の将来は暗い、そして日本の未来も危うい、などということはできません。
しかし、私なんかは単純に、「読まないよりは読んだ方がいい」とは思います。

なぜ大学生は本を読まないのか?
今の大学生というと、小さい頃からネットを自由に使える環境で育った人も多いでしょう。何かわからないことがあるとすぐにネットで調べるという癖がついてしまっているのかもしれません。
私もよくネットを利用しますが、ネットの情報を読んでいると、“ただ読んでいる”といった感じで、「考える」という行為をほとんどしていません。本の場合だと、嫌でも読みながらあれこれ考えてしまうので、それによって、思考力なのか要約力なのか語彙力なのかわかりませんが、何かしら身になっているのではないかと感じます。

私は以前、日頃まったく本を読まない友人に、面白いから読んでみろとある本をプレゼントしたことがあります。読書習慣のない友人のことを考えて、ページ数の少ない読みやすい本を選んだのですが、ひと月経った頃に聞いてみると、まだ三分の一しか読んでないと言われました。
私が呆れていると友人はこう言いました。
「ちょっと読んだだけですごく疲れるから、なかなか進まない」
あれからだいぶ経ちましたが、何も言ってこないので友人が読破したのかどうかわかりませんが、読書スキルのない友人には本を読むのが苦痛だったのでしょう。

また、ほとんど本を読まない別の友人は、読書についてこう話していました。
「知識はネットで得ている。いろんなニュースサイトやブログを毎日みているから、文字数にしたら相当な量になる。だからこれは、読書をしているのと同じことだ」

確かにネットから得られる知識というのも大事でしょうが、ネットは興味のあることだけを調べて終わり、という傾向があると思うのです。
Microsoftの会長であるビル・ゲイツは、読書家として有名ですが、知識の幅を広げるために、ニュース週刊誌を少なくとも毎週1冊以上、隅から隅まで目を通すといいます。
自分が興味のあるページしか読まなければ、読む前の自分と読んだあとの自分に何の変化もない、ともビル・ゲイツは言っています。

また、アメリカの著述家、ニコラス・G・カーは、著書『ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること』の中で、ネット社会にどっぷりつかった自分と、それ以前の自分とを比べて、
「昔は深い海の底へスキューバダイビングしていた自分が、今では海面をサーフィンしているようになった」とたとえています。

ネットですぐに調べてしまう癖がついてしまっている人がいる一方で、大人になっても本を読まない人というのは、子供の頃や、中高生時代に、本を読むことを癖付けていないのが一因ではないでしょうか。

私も将来、もし子供を持ったとしたら、できれば本を読む子になってほしいと思っていますが、本好きの親に無理やり読まされて本が嫌いになったという話もよく耳にします。
家の中に本をたくさん置いておいて、読むか読まないかは好きにさせるのが、単純ですが、一番良いような気がします。

(スタッフ:武市)
(2014/3/5 UPDATE)
番組スタッフ
“他人の幸せ”というのは、基本、おもしろくないし、妬ましいものです。
その妬みという感情のはけ口となっているのが、ネット。
ネット上ではこれまで、様々な種類の妬みが表面化されてきましたが、今、とくに表面化し、議論となっているのが“妊婦に対する妬み”です。

たとえば、WebR25の『「マタニティマーク」は危険?』という記事。
これが今、ネット上で物議を醸しています。

この記事はマタニティマークがもたらす危険性を示したもので、9000回以上リツイートされた、「『妊婦ですキーホルダーをしてると故意に蹴られたり腹を押されたりする事もあるので、キーホルダーを見せるのはシルバーシートの前だけにしましょう!と産婦人科で注意された』と妹が言ってたな。いつから電車はそんな恐ろしい乗り物になったんだ…」というツイートをはじめ、「故意に足をかけられて転けました。30ぐらいの女性が足かけたのですが『でき婚のくせに!』って言われました」などのショッキングな体験談が取り上げられています。

ただし、マタニティマークを付けていなければいいかといえば、そうではなく、去年出産したわたしの知人は、「マタニティマークを付けていないにもかかわらず、嫌がらせを受けた」という体験談を教えてくれました。
*****
わたしは基本、マタニティマークを付けていなかったけれど、明らかにお腹が出てきたとき、電車で隣に座った若い女性に肘でお腹を押されたことがある。あれは、わざとやったと思う。
マタニティマークは、いらない気もする。
付けていると席を譲られることもあるけど何となく気まずいし、席を譲られることを当たり前かのように思い込み、マタニティマークを見せびらかして付けている人を見かけたときは、とくにそう思う。

*****

“妊婦に対する妬み”の表面化は、マタニティマークの危険性だけではありません。
今月2日にタレントの優木まおみさんが、「妊娠発表してから特に、誹謗中傷が書き込まれるようになった」として、ブログのコメント欄の書き込みを限定する設定に変更したことも、おそらくその表れ。

去年7月には、オリエンタルラジオの中田敦彦さんの妻でタレントの福田萌さんが「産休に入る」とブログで報告しただけで、Yahoo!ニュースのコメント欄に「ずっと休んで下さい」「ぜひ、このまま引退して下さい」といった悪口が多数書き込まれる騒ぎとなりましたが、「芸能人が妊娠などをブログで報告⇒ブログなどが荒れる」という流れがフォーマット化されつつある嫌な空気を感じます。

陰湿で想像を絶するほどタチの悪い、“妊婦に対する妬み”。
女性限定掲示板の「GIRL’S TALK」には、「不妊治療がうまくいってない友達が、マタニティマーク付けてルンルンの女見ると正直イラっとするって言ってました」という背筋が寒くなるような書き込みもあります。

繰り返しになりますが、“他人の幸せ”というのは、基本、おもしろくないし、妬ましいもの。
一方、妬みの対象となっている妊婦はいわば、存在自体が“幸せの象徴”。幸せを見せつけるつもりはなくても、見せつけてしまっているような状況です。
それゆえ、不特定多数の人たちの“妬みの矛先”が向いてしまっているのかもしれません。

こうした事態はSNSに溢れるリア充自慢によって、妬みの感情が増幅していることの表れなのでしょうか。
ネットで妬みの感情を吐き出すのはまだかわいいものですが、それでは満足できず、現実世界で身体的な危害を加えようとする動きが出始めていることは、恐ろしくもあります。

(スタッフH)
(2014/3/4 UPDATE)
番組スタッフ
3月3日、星浩さんとお送りする今夜のテーマは『不条理への抵抗か?マック赤坂が挑戦し続ける理由』。

今月23日投開票の出直し大阪市長選。東京都知事選などへの出馬で知られる、スマイル党総裁のマック赤坂さんが出馬の意志を表しています。
マックさんにとって大阪市長選は11回目の選挙となりますが、マックさんの度重なる挑戦は何を意味しているのでしょうか?
マックさんら泡沫候補の姿を追った映画「立候補」で2013年の毎日映画コンクール・ドキュメンタリー映画賞を受賞した藤岡利充監督は「あの人は今の政治や政治家にも不満があるんだと思う」と話します。
映画「立候補」の藤岡利充監督にお話を伺い、マック赤坂さんが挑戦し続ける理由を探ります。


3月4日、岸博幸さんとお送りする火曜日は『太陽光バブル 蓄積される「歪み」』。

今、店頭に並んでいる月刊誌「WEDGE」の最新号が取り上げている、“太陽光バブル”。
日照条件の良い九州地方では、これまで価値がつかなかった遊休地が次々メガソーラーに転換し、すでに限界容量近くまで太陽光発電が設置されているといいます。
「WEDGE」の大江編集長をスタジオにお迎えし、乱開発の様相を呈し始めた“太陽光バブル”に迫ります。


3月5日水曜日、上杉隆さんとお送りするテーマは『日本を覆い尽くす「反知性主義」という妖怪』。

思想家・内田樹さんのツイッターでの「“反知性主義”が日本社会を覆い尽くしている」というつぶやき。
内田さん以外にも、元外務省主任分析官で作家の佐藤優さん、アメリカ在住のジャーナリスト・冷泉彰彦さんなどの著名な識者が相次いで用い、最近、「反知性主義」という言葉を目にする機会が多くなりました。
“自分に都合のよい物語を他者に強要する姿勢”を指すようなのですが、なぜ今、この考え方が日本に蔓延しているのでしょうか?
関西大学東京センター長で社会学者の竹内洋さんにお話を伺い、その背景を考えます。


3月6日、伊藤洋一さんとお送りする木曜日は『称賛をうけた大雪対応から学ぶ、災害時のSNS活用法』。

2月14日から15日にかけて各地で降った大雪。
この記録的な大雪に対処するため、長野県佐久市の柳田清二市長が行ったツイッターの活用法が、ネットで称賛され、「災害時におけるツイッターの有効な使い方のお手本だと思う」と褒め称える声が相次いでいます。
称賛された活用法は、ツイッターを活用して市民から情報を集め、被害状況の把握や災害対応の指示に役立てた、というもの。
まもなく3・11から3年を迎えますが、災害時のSNSの有効な活用法は見えてきません。
災害時のSNSの有効な活用法とは、どのようなものなのでしょうか?
称賛をうけた大雪対応を参考に考えます。

(2014/3/3 UPDATE)

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