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番組スタッフ
先日、何となく付けていたテレビ番組のドッキリに目が止まりました。その内容は、元シブがき隊の布川敏和さんが娘の布川桃花さんから、突然、今お付き合いしている外国人男性と結婚したいと打ち明けられるというもの。
事前にVTRで、父の布川さんは娘の彼氏を紹介されることがあったら、ぶん殴るというようなことを言っていましたが、実際、偽の外国人彼氏を紹介されると、突然のことで動揺しながらも穏やかに振る舞い、偽の彼氏を笑顔で「良いヤツ」だと断じます。

その偽彼氏が結婚の許しを乞うと、「まだ早い」と拒否。しかし、偽彼氏はアメリカに間もなく帰ることが決まっており、娘の桃花さんも一緒に着いていくと言います。それについても布川さんは拒否。桃花さんは中座し、そのまま家を出てホテルで滞在することに。
偽番組で1ヶ月ぶりに再会した際、父の布川さんは悩んだ末、アメリカ行きを認めることを決意したと楽屋で打ち明けます。
そこには娘を思う、父の愛と苦悩がありました。

スタジオでその様子を見ていたあるタレントがこう言い放ちます。

「誰が得をするのか?」

まさに、その通りです。あまりにも布川さんの姿が健気で、ドッキリと分かっていたからこそ、見るに耐えかねるものでした。

2ヶ月ほど前でしょうか。TBSの某番組では、具志堅用高さんが東国原英夫さんに「挙党するから、次期選挙に出馬してくれないか」と打診されるというドッキリがありました。具志堅用高さんは本当に自分で良いのかと悩みに悩みます。夫人にまで相談したというほど悩んでいた具志堅さんの様子は、「苦悩」と表現するにふさわしい。ネタばらしの後、ちょっとキレるという内容。この私の説明では伝わらないかもしれませんが、「誰も得をしない」「残酷すぎる」と思ったものです。

今年の3月には、偽の収録時間を教えられたため、遅刻してきたバイきんぐ・小峠さんが、格闘家らから怒られるというドッキリが惨すぎるということで話題になりました。このドッキリに対し、さまぁ〜ずの三村マサカズさんはTwitterで「なんかドッキリとかハラハラするの苦手かも。怒ったひとはちゃんとあやまらないと。怒られたトラウマは残るから。」「人を殴ってウソウソマジになんなよ。冗談通じないなー。と言う感じと似てる。平和じゃないなぁ。痛かったもん。」と持論を展開。
大いに三村さんに賛成です。

【バイきんぐ小峠への100対1ドッキリに「笑えなかった」の声……さまぁ〜ず三村も苦言】


ドッキリ番組は毎週何かしら放送されていますが、どうも最近、「誰も得をしない残酷なドッキリ」が増えたのではないか、と私は思っています。ドッキリ番組が増えすぎたためか、手口が功名となり、インフレを起こしているようにも思えるのです。

仕事柄、テレビ番組を全く見ないということはありません。
特番を見ていると、やはりドッキリ番組が多く、先日、某テレビ局の企画募集があったのですが、その募集要項には「視聴者をハラハラドキドキさせるノンフィクション、ドキュメンタリー」という文言がありました。
これには世界のあちこちで起こる奇跡のような出来事や大惨事を紹介する「再現VTRモノ」や、まさに「ドッキリ番組」が当てはまるというのです。
実際に、テレビ番組の企画募集を見ると、募集要項に直接は「ドッキリ」という言葉はないまでも、担当者にその真意を聞くと、新たなドッキリ企画を欲しているとのこと。視聴率が稼げるテレビ局の数少ない「キラーコンテンツ」なのです。

「かわいそう」と視聴者に思わせてしまうと、そのドッキリはきっと「終わり」です。
緻密な計画を練り、長期にわたって行われる、残酷なドッキリをしかける場合、「仕掛けられる人に全く感情移入させてはならない」演出が必要だと考えます。布川さんの場合、娘を思う父の姿があまりにも健気で「かわいそう」と思ってしまいましたし、バイきんぐの小峠さんの場合も、ウソの集合時間を教えられた挙げ句、100人から怒られる姿に「哀れみ」や「同情」を誘いました。
こうなると「誰も得しない」結果となってしまうのではないでしょうか。

フジテレビの「めちゃめちゃイケてる」では、濱口優さんが数年に1回、とてつもないドッキリに引っ掛かっていました。
大抵、女遊びの過ぎる濱口さんへの「制裁」という形で、「スターウォーズ出演の役作りのため、スキンヘッドにする」「受験勉強の末、存在しない大学に合格する」といった残酷なドッキリが仕掛けられてきましたが、ただ純粋に笑えたものです。
やはりそこには、「濱口さんの無邪気さ」と「あくまでも制裁であるという大義」があったため、「残酷」で終わらなかったように思われます。
つまり、正義の鉄槌を悪に下すためのだまし討ちです。こういった手法のドッキリは、調子に乗っているタレントや女癖の悪い芸人に仕掛けられます。この手法がよく使われる番組と言えば、テレビ朝日の「ロンドンハーツ」でしょう。
時代劇の勧善懲悪のシナリオにどことなく似ているのか、見ていて何となくスカッとしますし、精神の浄化のようなものを感じたりもします。
(これは、ネットでバカをやってしまった人に、「私刑」が下されるのを傍観して楽しんでしまうという、多くの人間が有している危険な感情と同じものなのかもしれません)

テレビ番組で何かおかしなことがあるとすぐ、ネットで問題視され、非難が高まり、その声はテレビ局にまですぐ届きます。
Twitterの炎上などを見ればわかるように、社会全体が「曖昧」を許さず、「白」か「黒」かを明確にしたがる傾向にあります。
過度な倫理が求められ、「寛容さ」がないと指摘される現代を生きる日本人。
残酷なドッキリを笑い飛ばせない私も「寛容さ」が欠けた人間のひとりなのかもしれません。

繰り返される「誰も得をしない」残酷なドッキリ。
企画した人、見る人ふくめて、これを面白いと思う人もいるのでしょう。
「何がおもしろいか」という問いに、正解などないのですから。
ただこのままだと、演出がインフレを起こしてよからぬ事態を引き起こすのではないかと少しだけ心配です。

スタッフ:坂本
(2014/8/28 UPDATE)
番組スタッフ
古物商「まんだらけ」の店内で、鉄人28号のブリキ型人形を万引きしたと思われる人物に対し、「商品を返さないと防犯カメラに写った顔写真を公開する」と警告し、その対応の是非をめぐって議論を呼んだことは記憶に新しいところです。
犯人が逮捕されたことで、この「まんだらけ騒動」はひとまず決着がついたわけですが、今度は、滋賀県のとあるゲームセンターの警告文が、その内容が過激ということで物議を醸しています。

それは、滋賀県野洲市のスーパー内にあるゲームセンターが、市内の中学校の男子生徒らが、ゲーム機を蹴りつけたとして、中学生らの後ろ姿の写真(アルバイトがスマートフォンで撮影)とともに施設内に貼りだしたもの。

文面は「店内の機械を蹴りつけ、警報を鳴らした少年たちへ」と題し、
「機械が一時的に停止し、機会損失、及び一部部品の交換による費用が掛かりました。すでにこの写真とカメラの映像を元に警察に届け出をしてある」などと記されており、さらに、「髪を汚い色に染めて虚勢を張って、一人じゃ何もできないから群れを作って、アホ面で公衆の面前に出てきてギャーギャーうるさい鳴き声をあげて、自身がゴミのくせに食べかすやゴミを散らかして恥を晒している暇があったら、社会のマナーやルール、モラルを少しでも学びましょう。それができないのなら家から出てこないでください。迷惑です。」という過激な文面が続きます。
そして「誠心誠意謝罪をしに来なさい。ふざけた頭はしっかりと丸坊主にして来るように」と謝罪も要求しています。

この警告文と写真がネット上に投稿され、拡散されたのですが、その後、市の教育委員会が、ゲームセンター運営会社の幹部に対して抗議し、説明を求めました。
ゲームセンター運営会社によると、中学生にゲーム機が蹴られて警報が鳴り、警察に通報したが、警察官が駆けつけたときには、中学生たちは立ち去った後だったとのこと。ただ、ゲーム機は故障しておらず、このため警察への被害届も出していないと説明したそうです。

つまり、警告文の「機械が一時的に停止し、機会損失、及び一部部品の交換による費用が掛かりました。すでにこの写真とカメラの映像を元に警察に届け出をしてある」という部分は虚偽だったのです。
爛押璽札鷏拗霾犬忙垓軌儿概帖ー賀、一部虚偽もネットで拡散

市教委は「迷惑行為があったとしても、もう少しやり方があるのでは。ウソを書き連ねて写真まで付けるのはやり過ぎ」と厳しく批判。ゲームセンターの運営会社は、警告文に不適切な部分があったことを認め、市教委に謝罪したとのことです。

警報機が鳴るくらいゲーム機を蹴られ(今回が初めてではないかもしれません)怒りにまかせて書いた警告文がある程度挑発的になるのは致し方ないことかと思いますが、虚偽を織り交ぜてしまっては、せっかくの警告文も台無しです。
私はどちらかというと、まんだらけの時もそうでしたが、ある程度厳しい文言で警告することは必要だと思っています。
けれど実際には、法に抵触する恐れがあったり、「やりすぎだ」と批判が殺到し、店の評判を落とすことに繋がる可能性があったりと、非常にリスクをともなうのが現実です。

今回のゲームセンターのような被害の場合、挑発的な警告文で謝罪を要求するのではなく、そういった迷惑行為を今後やらせないようにするための対応を取ることもできたのかもしれません。
人に伝えることのプロである、コピーライターの小西利行さんは、著書『伝わっているか?』の中で、ある電車の路線で、痴漢を激減させたポスターの文言を紹介しています。

またまた痴漢逮捕。
これからもご協力お願いします。


++++++
これは「痴漢の心理」を徹底的に想像して作られたポスターだ。「痴漢は犯罪です」とか「痴漢アカン!」みたいなありきたりの言葉じゃなく、痴漢が心理的に「怖がる」ことを書いてある。たとえば「逮捕」という言葉は、彼らにとってもっとも恐怖だ。さらに、「またまた」で「結構捕まってるんだ!」と思わせ、「これからもご協力よろしくお願いします」で「周りも協力してるのか!」という気持ちを生む。
<『伝わっているか?』(宣伝会議)>
++++++

誰かに何かをやめてもらいたい時には「恐怖」や「相手が嫌うコト」を伝えればいいと小西さんは言います。
相手の立場に立って、その人の気持ちや行動までを細かく想像してみることで、どう言えばそうするか? どう言えばそうしないか? がわかるとのこと。
そんな「うまい文言」を考えるのは難しいことかもしれませんが、過激な文面でなくても、「これをしたらマズいことになる」と思わせることができる方法は、余計なトラブルを招かないための抑止力として、用いてみる価値はあるのではないかと思います。

(スタッフ:武市)
(2014/8/27 UPDATE)
番組スタッフ
今週は「知らない方が幸せだったかもしれない話〜僕たちはこんな時代に生きていた」と題してスペシャル企画をお届けします。

フランスの経済学者、トマ・ピケティの著書、「21世紀の資本論」が世界的ベストセラーとなっています。
日本では今年12月に発売されるというこの本は、「資本主義」は必然的に格差拡大、富の集中を生んでしまい、資産に対する課税強化が必要だと説いています。

軒並み先進国が格差や貧困に悩んでいる中、日本に住む私たちの生活はというと…。

アベノミクスの渦中に生きる私たちの日常は、本当に豊かになっていくのか? 話題の書「21世紀の資本論」をヒントに考えます。
(2014/8/25 UPDATE)
番組スタッフ
インターネットの進歩とともに変わりゆく、現代人の働き方を語る上で欠かせないキーワードのひとつ「クラウドソーシング」。
これはインターネットを利用して不特定多数の人に業務を発注したり、受注者の募集を行うことを意味します。

日本最大級のクラウドソーシングサービスを提供しているのが「ランサーズ」です。
ホームページ制作、アプリケーション開発やシステム開発・運用、ロゴ作成やイラスト作成、ライティング、タスク・作業など、141カテゴリの仕事が、日々、ランサーズ上で行なわれているといいます。
例えばホームページを作って欲しいという依頼を掲載したら、自分ならこんなふうにデザインできるといった提案がいくつか集まり、その中で最も仕事を発注したい人に実際にお願いして、ホームページを作ってもらうという仕組みです。

このランサーズにおいて、絶対に許してはならないとんでもない悲劇が起こりました。

沖縄のウェブ制作会社がランサーズを使って、ある不動産会社ホームページデザインを提案。
何度かのやりとりをしたものの、話はまとまらず、提案したデザインはキャンセルという結果に。しかし、その後、ウェブ制作会社が提案したデザインが、不動産会社に無断で使用されていることがわかりました。
無断で使用した不動産会社側に対する非難の声はもちろんのこと、ランサーズ側の防衛策整備に批判や要望の声もあがっているようです。

詳細は下記サイトを参照して下さい。
【ランサーズにおけるキャンセル時の提案の不正利用に関しまして】
【沖縄ホームページ制作工房「株式会社wEVA」社長日誌/ランサーズで提案し、キャンセルになったデザインが無断で使われている】

リーマンショック以降、アメリカを中心に興ったオフィスを持たないという働き方。日本でも「ノマド」という言葉が定着し、会社という場所で働くことにとらわれず、カフェでMacBook Airを広げて、連絡事項はSNSで済ませ、時にはSkypeで会議をするという次世代の働き方が礼賛されました。
オフィスを持たずに働くという潮流の中、活躍しているのが自営業、フリーランスの人々です。
安定を捨てた人々にとって、ビジネスという戦場を生き抜く強力な武器となっているものがいくつかあります。
私も自営業者ですが、働く上で重要視しているのが「技術」と「人脈」。
そして「アイディア」です。

放送作家という職業上、よく制作会社のプロデューサーやディレクターから「何か良い企画ない?」と世間話かのように投げかけられます。
放送作家ならば誰しも、常日頃インプットした情報を、何らかの企画としてアウトプットしたいと考えているものです。
独立した20代後半、私は無邪気にこの投げかけに応えていました。報酬は夕食をおごってもらったり、小遣い程度のお金をもらったり…。
しかし、ある日、気づきます。これって不毛なのではないか、と。

企画が通ったにもかかわらず、いざスタートしてみると報酬は想像していたよりもわずか。提案した企画が不採用と知らされたのに、全く同じ企画が少しタイトルだけをいじって放送されたこともあります。さらには、別の企画が通った時には、「立案者は私だ」と無関係の制作会社の社長が手柄を横取りしようと言わんばかりに、しゃしゃり出て来られるということもありました。

【_燭企画ない?企画あったらいつでも持ってきてよ】
【◆●という番組企画募集のコンペがある。良かったら出さない?】
私の個人的な経験に基づく感覚的選択ではありますが、前者は「えげつない」タイプです。「いつでも持ってきてよ」という限定しないフレーズに、どうも胡散臭さを感じます。
仕事をするなら、企画の使いどころを限定してくれている後者でしょう。

アイディアに対価を払わない。
働いている人なら誰しも、どんな業種でも必ず生じる不条理なのかもしれません。
働いている人なら誰しも、アイディアを有しているはずです。コンペに挑む新たな企画のアイディア、今の仕事をさらに効率的にするもの、これまでの経験を通じて別の事業をおこすというもの…。
もちろんアイディアだけでは対価を生み出しませんが、時間と場所が用意され、そこにそれ相応のアイディアが加わればお金を生みます。
もちろん、アイディアを温めているだけでは腐ってしまいますし、独りよがりのアイディアでは誰も対価を払おうとは思いません。

時としてこれらのアイディアを提案させるだけ提案させて、それに対価を払うことなく、アイディアだけをむしり取ってやろうという、えげつない人々は存在します。ランサーズの事例がその証拠です。
それが社会の必然なのだとしたら…、今後ますます、クラウドソーシングなどにより見ず知らずの人同士の需供を一致させる動きが広がっていくのなら…、アイディアにはきちんと名前を書く、鍵をかけるつもりで管理しておく。これはとても大切なことです。

良いアイディアとは、愛すべき我が子のようなものです。いずれは生み主にお金をもたらしてくれる存在です。
そんな我が子がいつのまによその子になっており、よそでお金を生み出している…というのはよくあることかもしれませんが、悲劇です。
我が子がどこかに行ってしまわないように、しっかりと監視・管理しておくというのは、企画立案に携わる自営業者、フリーランサーのみならず、働く人なら誰もが有していなくてはならない、当たり前のリテラシーのように思われます。

スタッフ:坂本
(2014/8/21 UPDATE)
番組スタッフ
現在、甲子園球場で開催されている全国高校野球選手権。
「熱中症の問題」やら「投手の投げすぎ」の問題など、毎年何かしら物議を醸す夏の甲子園大会ですが、今年は、猊員のために2万個のおにぎりを握ったマネージャー瓩話題となっています。

件の生徒は、開幕戦で春のセンバツ優勝の龍谷大平安高校(京都)を破る金星を挙げたことでも話題となった春日部共栄高校(埼玉)の女子マネージャー(3年)。

同校の選手たちは肉体強化のため、おにぎりを練習中に5個以上食べるそうで、そのおにぎりをマネージャーは、2年間で約2万個握り、そのために最難関校受験の選抜クラスから普通クラスに転籍したというのです。
狃嫺部共栄 おにぎり作り“女神”マネ
狃嫺部共栄が春王者撃破 埼玉春夏100勝

ことの発端となった日刊スポーツの記事によると、記録員としてベンチに入ったマネージャーは「もうおにぎりは見るのもイヤ!」と笑い、指揮官は「すべておにぎりのおかげですよ、本当に」としみじみ感謝したとのことですが、この記事をきっかけに、ネットユーザーの間では議論が巻き起こります。
「これぞ青春!とても美しい話だ」「ここまで尽くせるなんて素敵」と感動する声が上がる一方で、「美談として報道するな」といった批判の声も色々とあるのですが、主に議論されている点は次の2点。

*マネージャーに専念するために選抜クラスから普通クラスに転籍したことへの疑問。
*女性軽視だという批判。

まずひとつ目に関してですが、彼女の周りにいる大人に対して「なぜ止めなかったのか」という批判の声が向けられています。
そして「おにぎりのために将来を棒に振った」といった意見もあります。
勉学を犠牲にして、たくさんおにぎりを握ることが、彼女のキャリア形成に何の役にも立たないということなのかもしれませんが、何もおにぎりをにぎることだけがマネージャーの仕事ではなく、他にもやることはたくさんあります。そうした色々なマネージャー業を通して貴重な経験や学びがあるはずで、本人がそれを求めて自分の意志で選択したのであれば、特に問題はないのではないでしょうか。

そして私が一番不思議に思ったのがふたつ目の「女性軽視だ」という意見。
「男は野球、女はマネージャーという性別役割分業が問題」「女子マネージャーという制度そのものをやめるべき」などです。
「男に尽くす女」といった前時代的なものを感じたのかもしれませんが、別に「女子マネージャー」という女子だけの特別な制度があるわけではなく、マネージャーには男子もいます。今回の甲子園大会においても、チームを縁の下で支える男子マネージャーの存在が取り上げられています。
部活全般で言うと、「女子競技者だけの部活に女子のマネージャー」という場合もあるわけで、女子のマネージャーが世話をする対象は男だけではありません。
ジェンダー論などから否定的な声を上げるというのは、今回の件に関しては違うのではないかと思います。

さらにこの「おにぎりを2万個作ったマネージャー」の件を、投げすぎて肩を故障する「投手の連投問題」と絡めて、「自己犠牲を美化しすぎる夏の甲子園大会の是非」にまで話が及んだりもしていますが、それはもうさすがに別問題でしょう。

こうした批判をする人たちは「ただ黙々とひとりでおにぎりを握り続ける女子マネージャー」の図を思い描いたのかもしれませんが、件のマネージャーのほかに6人、下級生のマネージャーがいて、ひとりで握っていたわけではないようです。

「社会進出する女性として圧倒的に有利な立場になった」など、彼女自身への批判的な声もあるそうですが、普通の高校生がただ頑張ってマネージャー業をやっているだけでこれほどの騒ぎになってしまったというのは、気の毒としか言いようがありません。

春日部共栄高校は、17日、2回戦の敦賀気比高校(福井)に敗れ、甲子園を去りましたが、マネージャーは、こんな言葉を残したそうです。

「これから勉強を頑張って、推薦でなく一般入試だけを考えています。たたいてきた人を見返してやらなきゃ」

(スタッフ:武市)
(2014/8/20 UPDATE)
番組スタッフ
シリアで日本人とみられる男性がイスラム過激派組織「ISIS」に拘束された問題。今日ようやくこの男性が千葉県に住む湯川遥菜さんであることが判明しました。

<シリア“拘束”の男性は湯川遥菜さんと判明>

ただし、安否に関する情報は相変わらず錯綜。
「神の裁きを受けた」というISISの関係者と思われる人物のツイートを鵜呑みにし、「すでに処刑された」との情報が拡散する一方で、ISISと敵対する反体制武装組織「自由シリア軍」の幹部が「生存をほぼ確信している」と語ったとも報じられており、混沌としています。

無事を祈るばかりですが、そんななか、ネットでは湯川さんに関する軽率なツイートをした男性が激しい批判にさらされています。
問題となっているのは、おととい(17日)のツイート。

「This japanese guy is CEO of a private military company. (この日本人は民間軍事会社のCEOです)」

これをISISのメンバーとみられる男性にリプライするかたちでツイート、湯川さんが武器を持っている写真が載っているブログのURLも貼り付けたところ、瞬く間に拡散。
「どーゆーつもりでこんなことを」「お前のせいだぞ!逃げるな、クズ野郎」などと批判が殺到する事態となりました。

窮地に立たされている日本人をさらに追い込むことには、何のメリットもないはずですし、そう信じたいもの。
批判をしたくなる気持ちも分からなくもないですが、今日騒動を受け、この男性がブログにアップしたエントリーによると、「リプライしたのがISISのメンバーとみられる男性とは知らなかった」ようなのです。
*****
イスラム教徒への批判を見て、自分の土地に銃を持ってきた人を拘束するのは仕方がないと思い、一般人の議論にコメントをする軽い気持ちでツイッターに書きました。
軽率などという言葉では済まされない、完全に誤った行動でした。ただ、「人殺しに加担」する意図は全くありませんでした。
(中略)その後、友人のブログでの会話へと続き、ISIS関係者に自分がツイートをしていたということを指摘されて知りました。
「知らなかった」のは自分の落ち度です。知りもしない相手に湯川さんの情報を書いたことも間違っていました。
*****

この男性の“先輩と名乗る人物”が昨日(18日)、ブログにアップしたエントリーからも、軽率なツイートをしたことに対する後悔の念が伝わってくるのではないでしょうか。
*****
男性「なんか議論してたからこの人は民間軍事会社のCEOだよって教えたんだけど」
先輩「うんうん」
男性「RTされてなんかマズいかなって思って1時間たたないくらいで消した」
先輩「で、なんでテロリストにそんなこと教えたの?」
男性「え?」
先輩「え、ISISってテロリストなんじゃないの?よく知らんけど、ISISの人に@飛ばして丁寧に囚われてる人を民間軍事会社の人だって教えたんでしょ?」
男性「え、え、まじで」
先輩「何テンパってんの?」
男性「あ、それ僕まじでダメなことしたわ・・・」
先輩「え、どういうこと?」
男性「あぁぁ。@飛ばした相手がISISだって知らんかった・・ そりゃ叩かれるわ。最悪だわ。」
*****

男性のブログのコメント欄には、それでもなお、「どういうツラでこの世に生き続けてるの,さっさと切腹しろ」という批判的な書き込みがされています。
男性は先輩と名乗る人物に「自殺したい」と話したといいますが、取り返しのつかない事態を想定したうえでこのような書き込みをしているのでしょうか。
言ってしまえば、これも軽率な書き込み。批判をしておきながら、めぐりめぐって批判相手と同じようなことをしてしまっていることに早く気づいてほしいものです。

どちらかというとわたしは男性を擁護していますが、もちろん取り返しがつかない事態を招いたことを後悔したところで、やったことが許されるわけでもないのも分かっています。そのうえで擁護してしまうのは、取り返しがつかない事態のきっかけである軽率なツイートは誰もがやる可能性があると思うからです。
思い起こすのは去年の夏、猛威をふるったバイトテロ。大学生がバイト先のそば屋にある食器洗浄機の中に入った写真をツイッターに投稿したことで、そば屋を閉店に追い込んだケースもありました。まさに取り返しのつかない事態です。
今回の騒動は、1年経って忘れかけていた軽率なツイートの恐ろしさをあらためて思い知らされるできごとだった。そのように思います。

(スタッフH)
(2014/8/19 UPDATE)
番組スタッフ
8月18日、星浩さんとお送りする今夜のテーマは、『そういえば…日本のネット選挙運動はどうなった?』。

インターネットを使った選挙運動が解禁された、参院選の投開票から1年あまりが経過しました。
それに合わせ先月22日に開かれた与野党担当者によるシンポジウムでは、ネット選挙の利点が指摘されたものの、国政選挙が当面想定されていないこともあって、一般有権者のメール利用など全面解禁に向けた議論は棚ざらしのまま。
「日本インターネットプロバイダー協会」が、加盟する160社を対象に解禁後1年間に候補者や政党から何件の削除申請が寄せられたか調査したところ、こうした申請は1件もなかったといいます。
解禁から1年。ネット選挙運動は日本に根付かなかったと結論付けてもいいのでしょうか。
『ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容』の著者・西田亮介さんにお話を伺い、ネット選挙運動の今とこれからを考えます。


8月19日、岸博幸さんとお送りする火曜日は、『拡大するネット通販。増える荷物は誰が捌く?』。

月刊誌Wedgeの最新号では、日本、アメリカ、中国の物流事情を取り上げています。
アマゾンが手掛けるネット通販による生鮮食品サービス、“アマゾンフレッシュ”が模索する自社配送網。ネット通販市場規模10兆円と言われる日本国内をにらんだヤマト運輸、佐川急便の展望。
ネット通販の市場規模がアメリカを抜き、世界1位になったといわれる中国の現状。
今後、さらに広がることが想定されるB to C(企業と一般消費者の間での電子商取引)市場。
今後、増えていく荷物を誰が捌くのでしょうか?
月刊誌Wedgeの大江編集長をスタジオにお迎えし、物流の未来を考察します。


8月20日水曜日、上杉隆さんとお送りするのは、『大学に広がる成果主義の波』。

4年制私立大学で今春の入学者が定員割れしたのは、ほぼ2校に1校となる46%だったことが日本私立学校振興・共済事業団の調査で分かりました。
私立大学の経営が厳しくなる中、長年、「年功序列型」だった大学教員の給与が「成果主義型」に変わり始めていると言います。
日本で唯一、オンライン配信だけで授業をする八洲学園大学では、教員の給与額は受講者数に応じて決まり、少なければ下がる。そのため、受講生を集められず、大学を去った教員もいるようです。
これだけでなく、広島大学や新潟大学など、年俸制の導入を表明する大学も出始めています。
長年、「年功序列型」だったのが、「成果主義型」に変わり始めている、大学教員の給与。
成果主義型に変わることで教育現場にどのような影響を及ぼすのか、考えます。


8月21日、伊藤洋一さんとお送りする木曜日は、『日本一のホワイト企業に学ぶ、これからの日本企業のあり方』。

日本の社会問題となっているブラック企業。ブラック企業が多いとされる業種では人手不足の問題が生じているといいます。
そんななか、日本を代表する「ホワイト企業」のリーダーが惜しまれつつ、この世を去りました。
岐阜県の電気設備資材メーカー「未来工業」の創業者、山田昭男さん。
「未来工業」の就業時間は午前8時半から午後4時45分までで、残業は原則禁止。年間の休日は約140日もあって、定年は70歳。営業マンにはノルマもない。
創業者の山田昭男さんは、「社長の仕事は、社員を幸せにすること」と公言してはばからなかったようです。
様々な業種で労働力不足、賃金低下が指摘されている日本企業。その対極ともいえる「未来工業」の理念から学ぶべきこととは?
日本一のホワイト企業の理念を通し、これからの日本企業のあり方を考えます。
(2014/8/18 UPDATE)
番組スタッフ
昨年、知人が飲食店をオープンしました。気軽にパスタやカレーを楽しめるカフェダイニングだそうで、1年を迎えた先日、新メニューを投入するとSNSで告知しました。
その新メニューが、「俺のからあげ」と「俺のハンバーグ」。

知人の店は個人経営の小規模店舗ですが、最近よく、この「俺の」というフレーズが付けられたメニューを目にします。
「俺の」ブームの先導役と鳴っているのが「俺のフレンチ」や「俺のイタリアン」、「俺のそば」「俺の割烹」などを運営する「俺の株式会社」でしょう。

私がよく訪れる都内某所にも「俺のイタリアン」があり、必ずと言っていいほど行列しているのを目にします。
「俺の株式会社」による「俺の」シリーズは、ほとんどの店舗が立ち食いスタイルにもかかわらず、リーズナブルな値段設定と高い味のクオリティで人気となっているようです。

おそらく、そもそも「俺の」ブームを生み出すことになった、さきがけ的存在と思われるのが東京・恵比寿に本店を構える「俺のハンバーグ山本」です。中にコーンクリームが入っており、ソースもホワイトソースと味噌風味のデミグラスソースで、普通のハンバーグとはふた味以上違っており、一時期、よくテレビや雑誌で目にしました。
夜遅くまでやっていることもあり、深夜にガツンとした焼き肉以外の肉料理を食したいと思った時は、私もよく足を運んだものです。
(同店には「俺のハンバーグ」に加えて、「自家製ハンバーグ」もあって少しややこしいのですが…)

「からあげ」と「俺のからあげ」。両者の違いは何でしょうか?
「俺の」が付いたからあげから感じ取れるのは、作る側の圧倒的自負です。その辺のからあげと比べても、美味しいと言わせてみせる自信。そして、1番じゃないかもしれないけど、他とは違って個性的であるという「オンリーワン臭」です。

そして「俺の」と聞くと、私は「誰の?」という問いが半ば反射的に頭の中に思い浮かびます。
「俺の」と言うからには、この当たり前の問いに答えてくれるものでなくてはいけないでしょう。
「俺のハンバーグ山本」の場合は、「俺の」=「山本さん」ということが容易に想像できます。山本さんが生み出した個性的なハンバーグなのだなと。
「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」の場合…、実際、店舗に足を運んだことがある人ならわかるでしょうが、店頭には料理人の等身大パネルや写真が飾られており、『「俺の」って「誰の」?』という問いに答えてくれるようになっています。

「俺のハンバーグ山本」や「俺の株式会社」の成功に習い、便乗しようとする人、あるいは便乗してしまった人がいます。
例えば、某コンビニは「俺の」シリーズとして、お好み焼きやスイーツなどを続々とリリースしています。

こういった傾向が飲食業会から見て、良いのか、悪いのかはわかりません。実際にお店の利益となるのならば、良いのでしょう。
しかし、消費者の立場から考えると、素直に受け入れて良いものかと少し懐疑的にならざるを得ません。

私がそう考える理由は、佐藤優氏が言うところの「反知性主義」、斎藤環氏が言う「ヤンキー化」、小田嶋隆氏が言う「ポエム化」といった社会の傾向に対する指摘にあります。
「反知性主義」「ヤンキー化」「ポエム化」…言葉は違えど、これらが共通して意味するところは「深く考えることなく、気合いや情熱で問題を解決しよう!」という点です。

広告代理店に務める私の友人が以前、最近の広告コピーは「商品をストーリーで売ろうとする」というようなことを言っていました。
商品そのものの具体的な善し悪しはさておき、その商品が生み出しそうなストーリーを優先させて消費者に訴える方が、売れるし、格好いいと思われているのだそうです。

今後もこういった商品名やコピーは増えていくことでしょう。
日本人はメニュー名から感じるストーリーが大好きです。
「おふくろの味」「きまぐれ」「朝採れ」「シェフが選んだ」「3日間寝かした」…
その食べ物の具体的な味よりも、ストーリーを想像させようとするフレーズが添えられたメニューはいたるところに存在します。
私も「田舎の」「お母さんの」と付いているメニュー名を聞くと、なぜかきっと美味しいのだろうなと思って選んでしまいます。

「俺のハンバーグ山本」や「俺の株式会社」は、『「俺の」って「誰の?」』という問いに答えるべく、入念なマーケティングや商品開発を行っていることでしょう。実際に作っている人の個性が最大限に投影されているのだと思います。

しかし、何だか流行っているからと言って、「俺の」と安易に使う。
小さな個人経営の店まで、「俺の」というフレーズを使い始めたことに何か嫌な予感がしてなりません。こういったフレーズが礼賛され、ストーリーばかりに目が行ってしまった結果、生じてしまった「食品偽装」という問題があるのですから。
提供者、消費者ともにストーリーから脱却しない限り、また同じような問題がきっと再びどこかで起こるのではないかと考えてしまうのです。杞憂だと良いのですが…。

作る側もそれを食べる側も饒舌になりすぎたように思われます。
口やかましくなった消費者を納得させるには、やはり「ストーリー」しかないのでしょうか。

スタッフ:坂本
(2014/8/14 UPDATE)
番組スタッフ
「尊敬する人物は?」と聞かれると、特に思い当たる人物がいない私は毎度困ってしまうのですが、大抵の人は、両親なり恩師なり、すぐに答えられるのではないでしょうか。
人によっては、アニメのキャラクターの名前をあげる人もいるかもしれませんが、一般人であれば、誰と答えようが問題視されることはまずないでしょう。しかし、これが政治家となるとそうはいかないのかもしれない、と思わされたブログエントリーがありました。

「まがいもの」は「龍馬率」で見分けろ〜政界編(前衆議院議員・井戸まさえ氏のブログ)

井戸さんは、政治の世界で「まがい物」を見分けるための指標のひとつとして「尊敬する人」をあげています。
++++++
政治業界で「まがい物」を掴まされないためのメルクマールのひとつに「尊敬する人」がある。
「坂本龍馬」が来てたらまず疑ってみることだ(笑)
「(司馬遼太郎が描いた)坂本龍馬」と、前に( )書きがついていないかを慎重に見極めるべし。
つまり、ファンタジーの世界の龍馬を崇拝し、自分は生まれ変わりかも?などととんでもない勘違いをしている輩がこの業界、恐ろしいほど多いのだ。
ウルトラマンとか仮面ライダーに憧れるレベル(笑)
高倉健の映画を見た後、映画館を出た瞬間にすっかり高倉健になっている単細胞系ですな。
次々事件を起こしている議員のプロフィール見たら「龍馬率」高いと思いますわ。(中略)
つまりは「セコイ」のである。「セコイ」上に「言葉酔い」をするのである。龍馬の言葉を使うと、自分も大物になった気がして、自己陶酔しちゃうわけだ。
あんたが龍馬だったら、自分で言葉をクリエイトしてみぃ!と言いたいわ。
というところが( )かっこがついているかないかを見分けるポイントですな(笑)(後略)
++++++

つまり、尊敬の対象が「歴史上の人物」としての、ありのままの坂本龍馬なのか、国民的大作家である司馬遼太郎が創作した(竜馬がゆく)坂本龍馬なのかによって、「まがいもの」かそうでないかを見分けろと言っているのです。
ヒーロー化された龍馬の姿を追い駆けるのは、仮面ライダーに憧れる少年と同じくらい現実味がないと……。

確かに、歴史上の人物が実際の姿からかけ離れて崇められることはあるようで、
++++++
「歴史好き」、特に「幕末好き」と言われる人たちの間でよく出てくるのが、「俺は坂本龍馬が好きだ」とか「俺は土方歳三が好きだ」とか、「新選組だと誰が好き?」といった話題です。でも、このときに指しているのは基本的には司馬の作ったキャラクターのことだったりするわけです。
本来なら「司馬遼太郎の創った土方が好き」とエクスキューズをつけて言わなくてはいけないんですが、みんなもう、それを忘れて「土方は男の中の男だ」と。
<『エドノミクス 歴史と時代劇で今を知る』飯田泰之(著),春日太一(著)>
++++++

私はプロフィール欄に書いてあるくらいであれば、井戸さんと違い、特に何も思いませんが、確かに政治家が口に出して「〇〇のように」と歴史上の人物に自分を重ね合わせているのを見ると、いまいち「信用ならない感」を感じてしまいます。

以前ボクシングの選手が「織田信長のように天下統一(世界チャンピオン)を目指します」とインタビューで答えているのを見たことがありますが、スポーツの世界であればユニークな発言として受け取られるでしょうが、政治家がそれを口にすると(さすがに「天下統一」とは言わないでしょうが)、「大きなことを目指すも、余計なことをやらかして失敗する人」に見えてしまい、「コツコツと地に足をつけてやってください……」と思ってしまいます。

井戸さんのエントリーには批判的なコメントも多数寄せられており、「龍馬を尊敬している人を馬鹿にしている」といった意見もありましたが、井戸さんはあくまでも政治業界で「尊敬している人=坂本龍馬」という人のことを言っているだけです。

時代劇研究家の春日太一さんは、政治家や財界人が、実際の歴史と創作の区別がつかなくなってしまうことの危うさをこう述べています。
++++++
よく「本当の戦国時代を知らないで、ゲームのキャラだけで喜んでるんじゃない」などと言う上の世代もいますが、自分たちも実は同じようなものだったりするわけです。
あるいは若者の犯罪が起きたとき、「ゲームのやりすぎで、人殺しも簡単にできるようになった」といった意見を言う人もいますが、それを言ったら上の世代もひどいです。実際の歴史と司馬の創作の区別がつかなくなって、政治や経済を見誤ってしまうという。政治家や財界人の「俺はあのときの龍馬のように生きる」とか、「土方に徹する」とかいうインタビューを目にすると、そんな気持ちになります。
<『エドノミクス 歴史と時代劇で今を知る』飯田泰之(著),春日太一(著)>
++++++

幕末好きを自称しながら、実際の人物像に目を向けず、司馬遼太郎の描いた幕末だけが真実であると信じてしまうことで、「ここではこうした方がいい」「こんなやり方もある」と間違った判断をしてしまう可能性があるということなのでしょう。
実際にそこまでドジな政治家がいるのかどうかわかりませんが、装飾された龍馬像を崇拝している人より、史実通りの龍馬を尊敬している人の方が、政治家としては多少なりとも安心して見ていられるような気がします。
「私が尊敬するのは、司馬遼太郎が創作した龍馬ではなく、実際の龍馬です」とわざわざエクスキューズをつけて言う政治家が現れないだろうか…と思う次第です。

(スタッフ:武市)
(2014/8/13 UPDATE)
番組スタッフ
<あなたが撮影したニュース映像を、ぜひテレビ朝日に送ってください。事件・事故、災害現場の様子や、ハプニングなど、あなたのスクープ映像をお待ちしています。>
このような触れ込みで昨日(11日)から始まった、テレビ朝日の映像投稿サイト「みんながカメラマン」
映像を投稿する前に、投稿者は利用規約に同意する必要があるのですが、その利用規約が「厚かましい」とネットで激しく批判されています。

<「厚かましい」 テレビ朝日がスクープ映像の動画投稿サイトを開始『みんながカメラマン』の利用規約が話題に>

利用規約は1から11まであり、とくにひどいと批判されているのが7。
*****
テレビ朝日は、投稿データの利用に関して投稿者に何らかの損害が生じた場合でも、一切の責任を負いません。また投稿者は、投稿データの利用に関して第三者からテレビ朝日に何らかの異議・請求等があった場合、テレビ朝日からの要求に従い、投稿者の責任と費用において解決します。また、投稿データの利用が第三者の権利を侵害したとして、テレビ朝日が損害を被った場合は、これを賠償します。
*****

この7を含め、利用規約全体を要約すると、こういうことです。
「投稿された映像は無償でしかも自由に利用するけれども、映像に関する責任は負わないし、テレ朝に損害が生じた場合には賠償してもらう」。
お分かりのように投稿者にとっては何のメリットもなく、なぜかリスクだけを背負うことになる最悪の利用規約です。

実は、NHK、日テレ、TBS、フジテレビにはすでに視聴者からの投稿を募るサイトがあり、利用規約も存在するのですが、ざっと目を通した感じではテレ朝の利用規約に匹敵するぐらい上から目線の文言は見つかりませんでした。

<「NHKスクープBOX」利用規約>
<「日テレ投稿ボックス利用規約」>
<「TBSスクープ投稿」利用規約>
<「FNNビデオPost」利用規約>

そういう意味では、今回、テレ朝の利用規約に批判が殺到したのは当然の結果とも言えます。

頻繁ではないにしろ、年に数回は起こる「利用規約の炎上」。
今年5月にはユニクロが開始した、オリジナルTシャツを作成できるサービス「UTme!」の利用規約に問題点があるとして批判が殺到しました。

<ユニクロのTシャツ作成アプリ「UTme!」規約改正へ 「著作権はユーザーのもの」に>

批判の原因は、「投稿したデザインの著作権をすべて同社に無償で譲渡し、著作人格権も行使しない」という文言。
サービス開始直後からユーザーからの反発を受け、その後、「著作権はユーザーのもの」に変更されたのは記憶に新しいところです。
このようにたまに炎上する利用規約。共通点のようなものは存在するのでしょうか?

企業で10年法務を担当してきたという、株式会社アイ・エム・ジェイの片岡玄一さんによると、利用規約炎上の火種は「オラオラ型」と「うっかり型」の2種類。
*****
「オラオラ型」は、たとえば「無料でサービスを提供してるんだから、これくらいのは当然ユーザーは受け入れてくれるだろう」と考えて、事業者側に過度に有利な条件を設定したり、ユーザの権利や情報を吸い上げたりしてユーザーの反発を受けてしまうケースです。
「うっかり型」は、たとえば円滑なサービス運営のためにユーザーが著作権を持つ著作物を部分的に利用する必要があるような場合に、うっかり著作権の無制限許諾や譲渡を規定してしまってユーザーの反発を受けてしまうといったケースが該当します。
<片岡玄一さんのブログ「企業法務について」より抜粋>
*****

これを今年、炎上した2社の利用規約に照らし合わせると、「オラオラ型」がテレ朝で、「うっかり型」がユニクロ。この分類にぴたりと当てはまります。
利用規約には利用者にとって不利なことが書かれていることが多いと言われていますが、利用者としては自衛の手段として、この「オラオラ型」と「うっかり型」をとくに意識しながら、利用規約に目を通した方がいいのかもしれません。

とはいえ、利用規約はいつまで経っても、文字がびっしり詰め込まれているため読みづらく、文言も理解しづらいものばかり。そのため、ろくに読まずに「合意」をクリックしてしまうこともしばしば。これでは、しっかり目を通す以前の問題です。
後ろめたいことがないのであれば、文字と文字の間隔に余裕をもたせ、理解しやすい文言で書く。
一利用者としては、利用者にとって利益となるこうしたことが一日も早く徹底されることを望むばかりです。

(スタッフH)
(2014/8/12 UPDATE)
番組スタッフ
8月11日(月)●番組休止
本日の放送はお休みです。


8月12日(火)●日本にあふれる、「自画自賛」症候群への警鐘
7月30日の東京新聞によると、「自画自賛」症候群というものが、今の日本にあふれているのだと言います。
日本が「素晴らしい」といった内容の本が売れ、サッカー・ワールドカップブラジル大会で、日本人サポーターが観客席のごみ集めをしたことが美談として報じられることなどから、日本社会の美徳とされる「奥ゆかしさ」や「謙虚さ」が消えているのではないかと指摘。
東京新聞の記事がきっかけで話題になっている「自画自賛」症候群。
なぜ今、日本にあふれているのか、ネットに寄せられている反論を踏まえつつ検証します。


8月13日(水)●真実が見えて来ない、児童虐待報道
全国の児童相談所が2013年度に対応した児童虐待の件数は7万3765件で、前年度より7064件(10・6%)増えました。統計を取り始めた1990年度から、23年連続で過去最多を更新。
この調査結果を受け、どのメディアも「児童虐待件数は過去最多」と悲観的に報道しているのですが、マスコミが危機感をあおりすぎている、真実を報道してないと指摘する声も。
過去最多ばかりが強調される児童虐待報道。そのあり方を考えます。


8月14日(木)●日本がイスラムの理想郷となる可能性
「東京はイスラム教というマイノリティが心地よく過ごせるよう努力をしている」と、インドのイスラム教徒向け情報サイト『ummid.com』が伝えました。
いくつかの大学の学食や、ホテル、レストランでハラル(イスラム教に乗っ取り、食べられるようにしたもの)の食事を提供しているほか、100を超えるイスラム系協会があり、空港や企業などにある礼拝室のガイドツアーもあるといいます。
また、明確な数こそ把握できていないものの、日本にいるイスラム教徒は10万人をゆうに超えるとのこと。
なぜ日本では、ハラルに注目する企業が増えているのか?
良好な対日感情を持つと言われるイスラムの人々とどのように付き合えばいいのか?
(2014/8/11 UPDATE)
番組スタッフ
とてつもなく美味しいものを発見すると、誰かに伝えたくなるものです。
反対に、とてつもなく美味しくないものに出逢うと、これもまた誰かに伝えたくなるものです。

先日、【レストランへの悪評ブログの対価は、約21万円の賠償金:仏ブロガー】というニュースを目にしました。
あるレストランを批評したフランス人ブロガーのブログが、レストランの名前を検索した際に、上位に来てしまい、店の営業に悪影響を及ぼしたとして訴えられたというのです。

美味しい、美味しくないの判断基準はその人の好み次第だったりしますが、私はこのブロガーの気持ちが何となく理解できます。
友人、知人、あるいはブログ読者に美味しくないということを知って欲しい気持ちよりも、金を取っておきながら、そんなサービスを提供した店側に、自身の店の質の低さを気づいてもらいたいという願いの方が強かったりするのかもしれません

ほとんどの人間が所有する「美味しいものを食べたい」という欲求は、ネットで情報が共有できる時代とうまくマッチしています。
スマホのニュースアプリやキュレーションサイトには、必ず「グルメ」というカテゴリーがあるくらいですから。
私がよく、美味しいものが知りたくてチェックするブログは「己【おれ】」。
グルメ専門ブログではないですが、男が1人の時に無償に食べたくなる、主に東京のB級グルメが紹介されています。

1人で東京のあまり利用しない駅に降り立った際、「己【おれ】」で自分がいる場所のお店が紹介されていないかチェックします。
紹介されているとわかると、レビューを読み、食欲が刺激され、自然と地図アプリを開いてしまうのです。

紹介されているお店も、「知る人ぞ知る」というよりもかなり知られている名店がほとんど。
掲載されている写真も、お世辞にも美しいとは言えません。
それでもなぜ、食べたい気にさせるのか。
それは「食通」特有の驕りが微塵も感じられない点にあると、私は思っています。

「自称食通」の皆さんは、何かを食してそれを評する際、「これは●●(有名店)という店の■■に似ている」とか言って、味の感想を演出しますが、「己【おれ】」には「余計な演出」がありません。
素朴で無骨で、時折、ふざけたりする文章で、短くもないのですが、読んでいて不快さは全くない。
親近感と呼ぶべきでしょうか。地元の友達が報告してくれている感じがして、会ったこともないのに生じる親近感が、紹介する店や料理に、妙な説得力を添えているのです。

グルメ雑誌で見たお店にいざ行ってみて、食べたいと思ったものを注文すると、実際のものは写真とは全く違っていてがっかりする…。
そんなことがあったりしますが、「己【おれ】」の「余計な演出」を省き、「期待値を全く上げずに、食べたくさせる」これは素晴らしい技術だと思います。
ラーメン、どんぶり、揚げ物ばかりですが…男性は一度、覗いてみることをお薦めします。


グルメ批評になると、何かのグルメ漫画が原因か、美食家が悪いのか、それをならって文章に酔いしれる輩がたくさん存在します。
気色の悪い自己陶酔型グルメ批評は、非公開設定にして、やるんならこっそりやんなさいと思うのですが、ネットに潜んでいた自称食通達を白日の下に晒したのが、レビューシステムの存在でしょう。

グルメレビューサイトと言えば「食べログ」ですが、「食べログ」にはもはやポエムと呼ぶべき、レビューが存在しているようです。
Naverまとめには【これが「食べログ文学」--“レビュー”という名の極上ポエムと私小説を堪能せよ】というまとめがあり、例えば一つ抜粋すると、次のような書き出しで始まるグルメレビューがありました。

***************
あふれる声にならない声
あふれる涙
あふれる汗
あふれる滴

それを乗り越えたところに
まだみえない
あふれる歓びがあると信じて(以下略)

***************

これはある人気ラーメン店のレビューですが、この後も同じような言い回しが続き、具体的な味の描写が全くないまま終わります。食べてみたいという気持ちは1ミリも湧いてきません。

グルメレビューサイトが以前ほど、効果を発揮していない今、ネットに無数あるグルメ情報の中で何を選択し、実際に口にするか。
私が重要だと思っているのは次の2点です。

1:書き手と読み手の信頼関係
2:アカの他人を食べてみたい気にさせる能力


美味しいか、美味しくないかを感じるのは人それぞれ。
味の評価におそらく正解などなく、それが的確かどうかは実は関係ないのです。
他者からの評価を求める自称食通の皆さんには、「アカの他人」を食べてみたい気にさせる能力が備わっているかどうか、改めて考えて欲しいところです。
もちろん、これはグルメ批評に限ったことではありません。自分の文章に陶酔しきった映画評、書評をしている人にも当てはまることだと思います。

以前、ある男性アイドルがテレビ番組で、アイドルを続ける秘訣として「ステージ上は世界で一番、自分に酔いしれる」と言っていました。
プロフェッショナルだからこそできる、割り切った「陶酔」。陶酔するという行為は素人には危険なものなのです。

スタッフ:坂本
(2014/8/7 UPDATE)
番組スタッフ
先月行われた、大相撲名古屋場所。千秋楽の27日、横綱・白鵬が、同じく横綱の日馬富士を降し、大鵬(32回)千代の富士(31回)に次ぐ、史上3人目、30回目の幕内優勝を果たしました。
偉大な先輩2人の横綱の優勝記録を抜くことは確実と言われており、まさに平成の大横綱と呼ばれている通りの活躍ぶりです。

そんな白鵬ですが、勝負が決まっているにもかかわらず、相手に対してダメ押しのひと突きをしたり、行司が差し出す懸賞金の受け取り方が乱暴であったりなど、横綱らしからぬ土俵態度について、しばしば指摘されています。

名古屋場所で優勝を決めた27日の夜、NHKのサンデースポーツに出演した白鵬に対し、その土俵態度について真っ向から物申した人がいます。
ミュージシャンのデーモン閣下です。
この日、白鵬とデーモン閣下は対談しました。初めのうちは普通にインタビューしていたデーモン閣下ですが、閣下自ら選んできたという四日目の豊真将(ほうましょう)戦のVTRを一緒に観ながら、「相撲はいい相撲なんですが」と前置きしつつ、閣下はやんわりと切り込みました。

閣下:勝負決まってるんだけど、ブーンってダメ押しした挙句、睨みつけて、ずっと睨みつけて、まだ睨みつけて「何だお前」って感じでいって、下がっていく豊真将をずうっと睨んでたんですがね。
白鵬:ダメ押しじゃないんですよ。まだ出てないんですよね(相手が土俵から出ていない)。
閣下:出てない? あれはダメ押しではないと。わかりました。あれはダメ押しではないとしまして、でもなんか機嫌が悪かったと?
白鵬:まさか豊真将関がね。まともにくる力士じゃないですか。変化(立合いでぶつかる瞬間、左右にヒラリとかわす戦法)っていうのは頭に無かったんでね、それはないだろうっていうね。もし稽古場でそれやられてたら、かわいがりだもんね。

「変化するのは何事か」ということで白鵬は頭に来ていたようですが、デーモン閣下は、横綱に勝つために今後もみんないろいろ仕掛けてくるであろうことを述べ、「双葉山はそんなことじゃ腹立てなかったんじゃないかな」と、白鵬の尊敬する昭和の大横綱の名前を出して苦言を呈します。

このデーモン閣下の問題提起は物議を醸し、ネット上では、「素人が偉そうなことを言うんじゃない」とか「相手を誰だと思ってんの? 横綱に対して失礼だろ」といった否定的な意見が多く上がりました。
けれどデーモン閣下のような行動はなかなか取れるものではありません。もちろんそこには、相撲を愛してやまない閣下のこと、ただ横綱をやり込めようとしただけのはずがありません。

相撲ブログ「幕下相撲の知られざる世界」の管理人のnihiljapkさんは、デーモン閣下の発言について、ブログでこのように綴っています。

++++++
横綱に対して意見することがどれだけ危険なことか、デーモン閣下はよく分かってい
たはずだ。たとえ正論であったとしても、それを言うことが白鵬ファンや白鵬の心証
を害することになることも十分想像できるからだ。
白鵬は、相撲界に貢献した恩人だ。
そして、そのことに対して多くのファンが感謝している。
それが正論か否かが問題なのではない。
そういう恩人に対して物申すこと自体が分をわきまえた行為ではないと受け止められ
てしまう可能性が有るのだ。
だからこそ、今回の問題提議にはリスクしか存在しなかった。
デーモン閣下はあの場で30回目の優勝についてニコニコ笑いながら褒め称えるだけでも良かった。それを責める人間は居ない。
しかしデーモン閣下は、言葉を選びながら視聴者も白鵬も傷つかず、しかも心に届く問題提議をしてくれた。何故それが出来たか。
それは、デーモン閣下は白鵬を本気で心配していたからだ。
++++++

サッカーにしろ野球にしろ、そのスポーツが好きなタレントが解説をやったり、スター選手と対談をしたりインタビューしたりするのは、今や当たり前のことです。
そのこと自体はまったく問題ありませんが、そうしたタレントさんたちは、一般のファンの人たちの気持ちを代弁するという役割を少なからず背負っていると思います。
これはちょっとまずいんじゃないか、と思うことがあった時、デーモン閣下のように、言いにくいところまであえて言って、いさめる勇気を持つことも、時には必要なのではないでしょうか。

(スタッフ:武市)
(2014/8/6 UPDATE)
番組スタッフ
STAP細胞論文の責任著者の一人で小保方晴子さんの指導役だった、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹・副センター長。
論文に対する疑惑が浮上して以来、ネットや週刊誌では叩かれ続けていましたが、今朝、とてもショッキングなニュースが報じられました。

<理研・笹井副センター長が自殺…STAP共著者>

原因は明らかになっていませんが、ホリエモンこと堀江貴文さんがツイッターで「世間から袋叩きにあってる状態から逃げたいだけ」と指摘するように、袋叩きが影響していることは想像に難くありません。
*****
単に世間から袋叩きにあってる状態から逃げたいだけだと思いますよ。
私は自殺しないけど普通の人ならしてもおかしくない状態におかれたことあるのでよくわかる。
あの袋叩き状態は経験してみないとわからない。
自分は悪くない、あるいは意図して悪い事をしようと思ったわけではない、潔白なら後ろ指さされるような事してないなら自殺なんかしないって思ってる人は甘いよね。
<堀江貴文ツイッターアカウント(@takapon_jp)より抜粋>
*****

袋叩きの末の自殺はあってはならないことでそれだけで不快なものですが、これが現実となったときのネットの動きを見ていると、ますます気分が悪くなってきます。

袋叩きに加担していたにもかかわらず、自殺した途端、「自殺に追い込んだのはマスコミ」とマスコミ批判を展開。
さらに、小保方さんを追い込もうとする輩も登場。
<理研の笹井芳樹副センター長が首つり自殺 → 「小保方が死ねばよかった」「次は小保方」と追い込む人たち>というまとめには、「小保方さんが笹井さんを殺した」などと、悪意丸出しの言葉が並んでいます。

何が彼らをここまで駆り立てるのでしょうか。
漫画家のカレー沢薫さんは著書『負ける技術』のなかで、<勝者の周りには人が集まる。今の世の中では9割が追いはぎだと思っていい>と指摘していますが、自分が迷惑を被ったわけでもないのに間違った正義を振りかざすのは、そろそろやめにしてほしいものです。

*****
ちなみに私の父の口癖は「もう駄目だ」である。かなり気が滅入るフレーズであるが、あたかも気合を入れる掛け声のようにかなりのボリュームで一人でよくつぶやいていた。
実家にいたころそれを聞くたびに、こっちがブルーになるからやめてくれと思ったものだが、今思えば父流の「負ける技術」だったのかもしれない。
完全に敗北を認め諦めきることにより、気持ちを切り替え深い絶望を緩和していたのでは、と思えるのだ。
<「負ける技術」(講談社)より抜粋>
*****

これは、カレー沢薫さんが袋叩き対策として推奨している、「負ける技術」。完全に敗北を認めることが、ときに自分を助けることを教えてくれています。
悪意丸出しのネットでは、これが意外と効果的なのかもしれません。
まあ、実際やれと言われたら、なかなかできないんですけどね。

(スタッフH)
(2014/8/5 UPDATE)
番組スタッフ
8月4日、星浩さんとお送りする今夜のテーマは、『中国市場がハリウッドにもたらした異変』。

今週金曜(8日)に公開される、人気SFアクション映画『トランスフォーマー』シリーズの最新作、『トランスフォーマー/ロストエイジ』。すでに公開されている世界各地で大ヒットを記録、公開4週で約900億円を稼ぎ出しています。
とくにヒットしているのが、約300億円の歴代最大ヒットを記録し、アメリカ国内での収益約250億円を上回っている中国。
大ヒットの一因とされるのが、中国の観客を引き付けるために最大限の配慮がなされていること。いたるところに中国製品が映し出され、中国政府に配慮したセリフも登場するようです。
『トランスフォーマー/ロストエイジ』で顕著になった、ハリウッドの中国依存。
その中国依存がハリウッドにある異変をもたらしているといいますが、その異変とは?
映画評論家の町山智浩さんにお話を伺います。



8月5日、岸博幸さんとお送りする火曜日は、『運送業が抱える2015年問題。日本の物流を狂わすその影響』。

2012年に関越道で発生し、乗客7人が亡くなった、高速ツアーバスの事故。
この問題を重く見た国土交通省は去年の秋、バスだけでなくタクシーやトラックなど自動車運送事業者全般に対する監査方針・行政処分の基準を改正。今年1月からその適用を始めたところ、北海道と九州の中小零細トラック業者を中心に大混乱が湧き起こっているといいます。
新規制により常態化しはじめた離職、廃業。そして、若者もトラック野郎になりたがらないという負のスパイラル。業界では来年にも14万人のドライバーが不足するという「2015年問題」がささやかれ始めています。
世界屈指の利便性を誇る日本の物流。新鮮なものを新鮮なままで口にする。ネット通販で欲しいものを即、手に入れる。そんな日本人の「当たり前」が消えてしまうかもしれない、配送業が抱える「2015年問題」について検証します。


8月6日水曜日、上杉隆さんとお送りするのは、『現役高校生が語る 「選挙権年齢」を18歳に引き下げる意味』。

今年の6月に成立した、憲法改正手続きを確定させる「改正国民投票法」。改憲の是非を決める国民投票の投票年齢は「20歳以上」とし、施行4年後に「18歳以上」へ自動的に引き下げるものです。
また、それに合わせて、「通常の選挙権を、2年後をメドに18歳に引き下げること」を目指すと与野党は合意しました。
近年、議論されてきた、「選挙権を与える年齢の18歳への引き下げ」。果たして、引き下げる必要はあるのでしょうか?
選挙権年齢の18歳への引き下げに向けて活動する「ACT18」で共同発起人を務める17歳の高校生・中嶋めぐ実さんは、引き下げの必要性を「私たちは生まれながらにして借金という義務を負っている。なのになぜ選挙権という権利はないのか。自分たちの未来は自分たちで作りたい」と語ります。
現役高校生の言葉を通し、「選挙権年齢」を18歳に引き下げる意味を考えます。


8月7日、伊藤洋一さんとお送りする木曜日は、『薄れゆくSEO対策の存在意義』。

インターネット上で特定サイトの検索順位を上げる「SEO(検索エンジン最適化)」。今、これに関するトラブルが急増しています。
国民生活センターに昨年度、寄せられた「SEO」の言葉を含む相談は、過去最多の356件。この5年で20倍に。都内のSEO対策会社には、2012年ごろから「高い契約料を払ったのに順位が上がらない」といった相談が急増。
こうした事態を受け、「SEOは卑怯な手段」「SEO自体が死語になっていく」との声もあがっています。
トラブルが急増し、存在意義が薄れゆく「SEO対策」。こうした事態をきっかけに、サイトの価値を上げることの意味を考えます。
(2014/8/4 UPDATE)

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