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番組スタッフ
iPhoneシリーズの廉価版と銘打たれるiPhone5cが生産中止になるというニュースがありました。
5c登場前、これまでのiPhoneに比べてカラーバリエーションが増えるのではというウワサが飛び交いました。
iPodシリーズのようなメタリックな感じのあるバリエーションを私は想像したのですが、実際に登場したのは従来のiPodの赤や青などに見られるメタリック感を排除したフラットな色使いのもの。
私の友人の1人は発売と同時にピンクを手にしていました。いい色だったと思います。

国産スマホにもピンクはありますが、どうも「おかしなシルバー感」があります。絵の具から出した薄いピンクに、シルバーをうっすらと混ぜ込んだようなあの色です。
的確に形容できる単語があるのでしょうが、私はデザイン等に詳しくなく、思いつかないので「おかしなシルバー感」とします。(家電に使われる色の名称を見ると、「コズミック・ピンク」などとありますので、「コズミック感」でも良いのかもしれません…)
あまりに、純粋な、どストレートなピンクだと自身の他の持ち物や使用する環境とうまく合わないなどの弊害があるという懸念があるのでしょう。iPhone5cのような鮮やかなピンクの場合、確かに持つ人を選びます。

スマホだけではありません。国産家電製品のピンクに見られる「おかしなシルバー感」は異常です。
先日、空気清浄機を買おうと思い、近くの家電量販店に行きました。
もちろん、ピンクのカラーバリエーションも展示されておりましたが、やはり「おかしなシルバー感」のあるものに仕上がっており、隣にあったダイソンの加湿器と比べると、何とダサいのだろうかという印象を受けました。私の個人的感想ではありますが…。

こういったカラーバリエーションを「ダサピンク現象」と呼ぶ人もいます。「女性はピンクが好きに違いない」と生産者が思って作った製品が、当の女性達からしてみると、手に取りたいとは思えないダサいピンクになっているという現象です。
こちらに、日本製品のピンクがなぜダサいのかという議論がまとめられています。「ピンク=女性向け」?

海外製品にもピンクはあります。
しかし、日本製品のピンクと比べるとどうも違う。
昨年、布団掃除機レイコップを購入しました。
「パワーブラシ」付きのものがどうしても欲しく、その型番のカレーバリエーションは「白」「黄」「ピンク」の三色で展開。古い型のため、白はすでに在庫切れ。黄色かピンクの2択だったのですが、私はピンクを選択しました。
理由は至極簡単です。妻がピンクを好きだからです。
このピンクを選んだもう一つの理由が「おかしなシルバー感」がなかったから。
(レイコップにもおかしなシルバー感のあるピンクが登場しましたが…)

受け止め方は人によりけりなのかもしれませんが、メタリック、シルバーをうっすら混ぜるとカッコいいというのは嘘だと思っています。まやかしです。国産車等でもピンクのバリエーションはありますが、やはりメタリック、シルバー感があります。そうでないのは、ピンクのクラウンくらいでしょうか。

家電や日用品、自動車など日本のあらゆる製品において、ピンクのカラーバリエーションはどうして必ずと言って良いほどシルバー、メタリックがかっているのでしょうか。シルバー感のないピンクを探す方が難しい。
もしかしたら、シルバー感を出さないままのピンクではキツ過ぎるから、という生産・供給者側の意向があるからかもしれません。彼らの考えにより、日本のあらゆる環境にうまく調和するようなデザインになっているのかもしれません。
しかし、比較的、攻めのデザインで、カラフルなカラーバリエーションがあるダイソンが愛されているように、そこまで「鮮やかなピンク」が日本の居住空間にマッチしないとは私は思えないのです。

そもそも、ラインナップとしてそこまでピンクが必要かも私は疑っています。
というのも、従来の日本の家電、スマホ等製品を見ていると、何だか無理矢理「女性のために1枠設けておきました」という供給者側の意図を感じずにはいられないからです。

ピンクを出さずに成功している製品もあります。
5c以外のiPhoneです。おそらくiPhoneほど老若男女、全ての人が持っても違和感のないスマホはないのではないかとAppleファンとして、ひいき目で見ています。
5s以降、ゴールドという一般ウケしなさそうな奇抜なカラーも登場しましたが、女性にはかなりの人気を博しているようです。私の周りにいるiPhone所有者の女性は、9割はゴールドを選んでいます。

女性にウケるか、ウケないかの問題は「色」ではなく、もっと大きなところにあるのではないか。そう思います。
女性にウケるための解決策は決して「ピンク」ではない。

「女性のための選択肢」として、無理矢理ピンクを用意するくらいなら、老若男女誰が持っても違和感のないデザイン、カラーバリエーションを考えることこそ、日本の製造業がなすべきことなのではないでしょうか。
ピンクが好きな女性、男性もいます。
ピンクはピンクで結構なのですが、ピンクの製品をリリースする場合はうっすらとしたピンクをやめて、さらに「おかしなシルバー感」を取り除いたらいいのではないかなぁと思う次第です。

スタッフ:坂本
(2014/11/27 UPDATE)
番組スタッフ
「2014年の発明品ベスト25」を、アメリカのニュース雑誌「TIME」が発表しました。
“アップルウォッチ”や“Surface Pro 3”(ノートPCの代わりになるタブレット)などと一緒に選出されたのが、「自撮り棒(セルフィースティック)」です。

スマートフォンを先端に取り付けて自分を撮影することができる棒が、最先端テクノロジー製品と並んで選ばれたことに驚きましたが、この自撮り棒はいま、海外で流行っているのだといいます。
ハイアングルやローアングルなど、一味違った角度の写真を撮ったり、背景をきちんと入れて撮影することが、他人の手を借りることなくできるのが自撮り棒の特徴です。

日本の街中で外国人の観光客が、自撮り棒で撮影している光景を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
自撮り棒は日本でもさまざまな製品が販売されていて、流行の兆しを見せています。

先日、ある仕事の打ち合わせの席で、大学の先生と雑談を交わしたのですが、その際に先生がこのようなことを言っていました。
「どこかに行こうとした時、今はスマホとかで道案内のアプリを使えば、簡単に目的地に辿り着けるから、誰かに道を尋ねるということがなくなってきた。確かに便利なツールだけど、知らない人とのちょっとしたコミュニケーションの機会が減っているのは残念というか、もったいないと思う」
旅行先でも、昔は道に迷った時や地元で話題の飲食店を探したい時は現地の人に尋ね、そこでコミュニケーションを取ることが楽しみのひとつでもあったが、今はその文化が消滅しつつあると、先生は憂えていました。

件の自撮り棒も、知らない人に「撮ってください」と頼む行為をしなくてもいいという点で、知らない人とのコミュニケーションの機会を奪っているということになるのだろうか? と、先生の言葉を思い出した私は、少しばかり考えてしまいました。

ニッセイ基礎研究所・主任研究員の土堤内昭雄さんは、自撮り棒に取付けたカメラから俯瞰的に見る景色や地面から見上げる自分の姿は通常の写真とは一味違い、それは「鳥の眼」「虫の眼」のようで新鮮なものであると評価した上で、次のように警鐘を鳴らしています。
++++++
一方、「自撮り棒」の利用にはデメリットもある。一人旅で自分の写真を撮りたければ、周囲の人に頼むのが手っ取り早い。グループツアーであれば、添乗員やツアー仲間に依頼する。そこで、新たなコミュニケーションが生じる。旅先の見ず知らずの人や、偶然同じツアーに参加した人たちと交わす会話が旅の楽しみでもある。「自撮り棒」はそんな楽しみを奪ってしまわないのだろうか。

今、日本は「ひとり社会」へ邁進している。食事もひとりで食べる「個食」が増えており、先日訪れた大学の学生食堂の大きなテーブルには、中央に目隠し板が設けてあった。「袖振り合うも多生の縁」で、旅先で見知らぬ人と同じテーブルで食事をしながらの会話は、旅の醍醐味でもあったはずだ。しかし、「個」やプライバシーが重視され、人と人とのつながりが薄れた現在、旅先でも「自撮り棒」が活躍する時代になっている。「自撮り棒」が有する「鳥の眼」「虫の眼」の効用はとても貴重だが、その広がりは、過剰に「ひとり社会」になりつつある現代社会をも活写しているように思えてならない。
++++++

知らない人に「撮ってください」と言うのは、人によってはかなり勇気のいる行為ですし、何より面倒臭い。煩わしいコミュニケーションを取らずに写真が撮れるならそれにこしたことはないと考える人は多いでしょう。
私もそのひとりです。
ただ、写真に限らず、たとえ面倒臭かろうと他人に声をかけてみることで、思わぬ楽しさが得られるということもあるかもしれません。
私の知り合いに、旅先でやたら地元の人に声をかける(目的があろうとなかろうと)人がいますが、会話をする中で色々と地元の情報を教えてもらったり、時には食べ物をもらったりすることもあると言っていました。

自撮り棒が「ひとり社会」「ぼっち社会」を助長するツールであるとはさすがに思いませんが、考えているうちに「知らない人と喋らなすぎる生活」というのも、考えてみれば少し淋しいような気もしてきました。
便利なツールはそれとして使いつつ、時にはあえて使わずに誰かに尋ねて(頼んで)みるのも良いのかもしれない。
人と関わるのが嫌いなくせに、柄にもなくそんなことを思った次第です。


番組スタッフコラム「気にしないではいられない」は、
今回で最後となります。
これまでお読みいただいた皆様、ありがとうございました。

(スタッフ:武市)
(2014/11/26 UPDATE)
番組スタッフ
先週土曜から公開されているクリストファー・ノーラン監督の最新作、『インターステラ―』
公開から3日ながらネット上のレビューは盛り上がりを見せており、「手放しで称賛」と熱いトーンで絶賛する声がある一方、約3時間(169分)という長い上映時間、頻繁に登場する物理用語とその解説がほとんど為されないまま話が進行することから、「とにかく長い」「難しくてよく分からなかった」という酷評も少なくありません。
酷評している人の意見でとくに多い、「とにかく長い」「難しくてよく分からなかった」。
『インターステラ―』はこうした言葉で切り捨ててしまってはあまりにももったいない(あくまでもわたしにとってはですが)映画なので、そうならないため、観る前に最低限知っておきたい知識をいくつかご紹介いたします。
極力、ネタバレは避けていますので、安心してお読みください。

まず、大まかなあらすじがこちら。
*****
食糧不足や環境の変化によって人類滅亡が迫る地球。愛する家族と一緒に農場で暮らす元テストパイロットでエンジニアのクーパーは人類が移住可能な惑星探査のパイロットとして抜てきされ、愛する娘を残し、宇宙へと旅立つ。
*****

そして、あらすじにある「食糧不足や環境の変化によって人類滅亡が迫る地球」の補足として知っておくと通ぶれるのが、「マルサスの罠」という言葉。
これは知らなくても置いてきぼりにはならないので、通ぶりたい方だけぜひ。
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■マルサスの罠
イギリスの経済学者、トマス・ロバート・マルサスが説いた「食糧生産が増加しても、いつか人口増加が追いついて、どうせみんな飢えることになる」という考え。
この考えは「マルサスの罠」と呼ばれている。
*****

映画が難しくなり始めるのが、主人公が移住可能な惑星探査プロジェクトに関わりだして以降。
「ブラックホール」「ワームホール」「ウラシマ効果」。わたしはこの3つだけを予習して映画に臨みましたが、映画のラスト以外は問題なく理解できました。
逆を言えば、この3つを予習していなかったら、どこかで置いてきぼりになっていたかもしれません。

*****
■ブラックホール
重力が強く光さえも抜け出せない時空の領域。このなかに入ったものはどんなに足掻いても外に逃れることができない。
そればかりか、そのなかで止まっていることすらできず、必ず中心に向かって落下していき、中心の一点で無限に圧縮されてしまう。

■ワームホール
1935年にアルベルト・アインシュタインとネイサン・ローゼンの論文によって発見された、「遠く離れた宇宙の二点の間を旅するための仮設的な近道」。
「マウス」と呼ばれる二つの入り口がある。一方は(たとえば)地球の近くにあり、他方は(たとえば)26光年離れたベガの近くにある。
仮にこのトンネルが1キロメートルであれば、トンネルを通ってたった1キロメートル進むだけで、もう一方のマウスに着き、本来26光年離れているベガの近くに出現する。

■ウラシマ効果
光速度に近い速度で運動している系の時間の進み方は、静止している観測者に比べて遅くなる現象。たとえば光速度の99パーセントで進む宇宙船内の時計は静止系の約7分の1の速さで進むため、宇宙旅行から帰ってくると地球上では約7倍の時間が流れている。
名称はこの現象を浦島太郎の説話になぞらえたもの。
*****

もうすでにこの映画を観た人なら、きっと気になっているであろう“疑問”を解消してくれる豆知識もひとつだけ、おまけにご紹介。
映画の設定が近未来なのに、登場するロボットが“人型”ではなく、“産業用ロボット”のような素っ気ないデザイン。クリストファー・ノーラン監督が「TVBros」(2014年11/22号)のインタビューで明かした理由からは、映画に対する細部へのこだわりを感じることができ、うれしくなります。
*****
僕たちはロボットじゃなく“アーティキュレイテッド(多関節)・マシン”と呼んでいたんだ。なぜなら、僕たちが今回考えたロボットのコンセプトは、与えられた仕事をこなすためにフォルムを変えられるデザイン。
僕の子供たちに見せたら、これがロボット?ってがっかりしていたけど、彼(ロボットのこと)の動きを見せたら凄く喜ばれた。このマシンたちの機能性は、ちゃんと数学的原理に基づいているんだ。
*****

映画は、事前情報を一切、頭に入れずに観る。こういったこだわりを貫いている人もいるでしょう。
しかし、この映画ばかりは最低限の知識を頭に入れてから観ることをおすすめします。
のちに名作と語り継がれるであろう映画を「とにかく長い」「難しくてよく分からなかった」と切り捨てないためにも。

(スタッフH)


<紹介した知識の出典>
「ブラックホールと時空の歪み」(キップ・S・ソーン著/白揚社)
「インターステラ― パンフレット」(松竹株式会社事業部)
「TVBros」(2014/11/22)
「映画秘宝」(2015/1)
「デジタル大辞泉」
(2014/11/25 UPDATE)
番組スタッフ
11月24日(月) 代演:三上洋(ITジャーナスト) ●インターネットの根幹の仕組みを攻撃!「ドメイン名ハイジャック」の脅威

今月5日、インターネット上の住所であるアドレス(=ドメイン名)を管理する仕組みが、サイバー攻撃を受けたことが分かりました。
これは「ドメイン名ハイジャック」と呼ばれる手法で、「〜.com(ドットコム)」のアドレスを利用する一部企業のサイトを閲覧した場合、異なるサイトにつながるように仕組まれていたというもの。
ネットの安全情報をまとめる社団法人「JPCERTコーディネーションセンター」は、ネットの根幹を揺るがしかねない問題として企業などに注意喚起を始めています。
ネットの根幹を揺るがしかねない「ドメイン名ハイジャック」。その実態と対策を考えます。


11月25日(火) ●消える定年 遠のく隠居、迫られる生涯現役

終身雇用が不透明感を増す一方で、定年がなくなり、生涯働き続けなければいけない時代がくるかもしれません。
年金受給額が下がるなか、仕事があることは喜ぶべきことなのかもしれませんが、果たして…。
仕事がなくなる可能性の先にあるものは、働き続けなければいけない可能性。働く、働かないを選択できない時代がやってくるのでしょうか?
WEDGEの大江編集長をスタジオにお迎えし、考えます。


11月26日(水) ●“食”を通じて政治を考える!?『食べる政治』の可能性

先月17日にオープンした、政治や社会問題をコンセプトにした食材セットを購入できる通販サイトト『食べる政治』。食材セットを購入すると、その食べものに関連する社会問題を解説するレポートが付いてくるというもので、食べものと一緒に難しくつまらないと感じる政治や社会問題を考える機会を作る、というアイデアなのだといいます。
「日常生活の中に、政治を考える機会を作りたい!」との思いで立ち上げた「食べる政治」。この新しい挑戦が、政治を身近にするきっかけの一つになり得るのでしょうか?
「食べる政治」の代表・増沢諒さんをスタジオにお迎えし、「食べる政治」が目指すものとは何か? その想いを伺います。


11月27日(木) ●ユーチューバー人気の影にある「一抹の不安」

YouTubeに独自の動画を配信して収入を得ている「ユーチューバー」の台頭が目覚ましい。今月上旬、子どもを中心に絶大な人気を誇るユーチューバーのヒカキンさんやマックスむらいさんが東京・新宿で開催されたイベントに出演し、大勢のファンを集めました。
一方で、「ユーチューバー」の第二検索ワードが「うざい」であるように、「彼らがなぜ人気なのかわからない」「何だかイラっとする」という声も聞こえてきます。
それにもかかわらず、なぜユーチューバーは人気なのでしょうか。小中学生に指示されているといいますがそれはなぜなのでしょうか。
ユーチューバー人気の背景に迫ります。
(2014/11/24 UPDATE)
番組スタッフ
今、「西島ショック」という言葉が、ネット(もしかしたら、日本中)を飛び交っています。

俳優の西島秀俊さん(43)が昨日(19日)、一般女性と結婚することを発表。
お相手の女性は16歳年下の27歳元会社員。3年ほどの交際を経て、めでたく結婚に至ったそうです。
この西島さんの結婚が報じられたのが19日の昼頃。
「ショックすぎてランチに行けない」「このまま早退する」「私の夢が一つなくなった」など、西島さんの結婚を嘆くの声がネットに多数よせられたことから、「西島ショック」という言葉が使われています。Twitterでは、「西島ショック」のあまり、「早退する」とツイートする人が続出したと言います。

私の友人もSNSで「西島ショック」に打ちひしがれていました。
私の周りの女性がショックを受けている理由は、主に以下の2つ。

.▲薀機次▲▲薀侫ー女性を虜にしてきた西島秀俊さんが結婚するというそのものの事実
△修鵑弊湘腓気鵑侶觝Я蠎蠅「16歳も年下である」ということ

好きな人の結婚なんだから、気持ちよく祝福してあげなさいよというのは野暮でしょう。
私の友人である30歳女性は、Facebookでこんなコメントを残しています。

『西島秀俊が結婚を発表したことで20-40代女性の労働意欲が低下し日本のGDP成長率は衆議院議員総選挙と無関係に低下する』 わかるわ〜

誇張されているとは言え、誰かの結婚によって社会の生産性が下がるとまで言われたことはここ最近、あったでしょうか。
昨年、堺雅人さんと菅野美穂さんの結婚も世間をザワつかせました。しかし、「西島ショック」のような「境ショック」はなかったように思われます。
菅野美穂という女優を認識している私たちは、「お似合い」以外に2人の結婚を評価する言葉が思いつかず、多くの祝福の声が寄せられたのかもしれません。
ネットでは40代で未婚の佐々木蔵之介さんが最後の砦だと、騒がれているようです。

40代の未婚のイケメン俳優に、女性たちは何を求めているのでしょうか。
彼女達にとって、40代の未婚のイケメン俳優は、簡単に言ってしまえば心のよりどころ。これはおそらく、独身女性、既婚女性は問いません。
「誰のものにもなっていない」未婚男性でなければ、心のよりどころと成り得ないのでしょう。

「西島秀俊」とは一体、何なのか。少し考えてみます。
彼の結婚により、本当に労働意欲が低下しているのか。冗談じゃないのか。ネット特有の自虐アピールをすればするほどウケることを目的とした例のヤツだろう。私はそう思っていました。
しかし、私の周りに本当に労働意欲が低下してしまったと嘆く女性がいます。私のFacebookに流れてきた「西島ショック」をめぐるやりとりを紹介しましょう。

「今労働意欲低下中。40代男性が20代女性を選ぶなら、30代女性はどこにいけばいいの。」(既婚女性)

「私ら完全に男女市場でもロスジェネ扱い」(未婚女性)

「我々は今いないことになってるから次は熟女になるまで待つしかない。とりあえずお昼は泣きながらラ王食べよ。」(既婚女性)

「私も結婚してないけど、西島秀俊も結婚してないから、がんばれたみたいなところがある」(未婚女性)


西島さんと結婚できることに、一縷の望みを抱いていたわけではないはずです。
私の周りのショックに打ち拉がれる女性の場合、「30代女性はどこにいけばいいの」「我々は今いないことになっている」という発言から、多くの女性にとって「西島秀俊」とは、彼女達の居場所を認識させてくれる存在であることがわかります。

ここからは、私の想像です。
未婚時期が長いと、男女問わず悲しいことに「何か問題があるのではないか」と疑われる。
しかし、完璧な容姿と甘い声、演技の圧倒的才能をもつ「西島秀俊」にはこれが当てはまらない。
世知辛い社会の評価から逸脱した「誰のものでもない西島秀俊」は、「西島秀俊がいるからがんばれる」というように、時として逃避手段として「私だけのもの」となりうる。
時間の経過とともに様々な壁にぶつかり、社会からの疎外感を感じる一部の女性達が存在を認識する場所として、「誰のものでもない西島秀俊」という存在があった。
しかし、そんな存在は20代の女性のものとなる。西島秀俊が選んだ女性が40代なら、「西島ショック」は起こらなかった…。
西島秀俊という存在の大きさに、同性ながらも驚きます。

以前、作家の山田詠美さんが雑誌「GINGER」の中のエッセイで、結婚という言葉が「可能動詞として使われている」と指摘していました。
本来、結婚とは「する」か「しない」かの選択肢であるべきなのに、いつの間にか「できる」か「できない」かで語られるようになってしまったというのです。
私は妙に納得してしまいました。
確かに、結婚が「できる」と勝ち組、「できない」と負け組とみなされます。
自身では「しない」と選択しているつもりなのに、周囲からは「できない」と判断される。そして、まるで「できない」ことが大病、時には大罪かのように扱われ、「できない」人を救済すべく、様々な処置が施される…。
40歳を超えても未婚の人に対して、周囲からの勝手な不能性の評価が下されてしまうのもそんな無言の圧力があるからかもしれません。

私たちは日々、実に様々な選択を繰り返しながら生きています。生き方、働き方ともに選択肢は劇的に増えました。そんな中での、選択とは崇高な行為だと思います。
自身で下した選択にもかかわらず、他者が勝手に「勝ち負け」で仕分する。余計なお世話も良いところです。
確かに他人より何かが「できる」と優越感を覚えます。反対に「できない」と劣等感に苛まれてしまいます。
結婚しないことを選んだ人を責め、少子化をいち早く改善すべきだと叫ぶ。
そんな風潮の中で、精神を消耗していく人がいることを私たちは認識する必要があります。

とにかく、西島秀俊さん、ご結婚おめでとうございます。

スタッフ:坂本
(2014/11/20 UPDATE)
番組スタッフ
ほんの10分ほど前に目撃したことなのですが、スーパーで買い物をしていると、おばあさんが、自前のタッパーに惣菜を詰めていました(プラスチック容器と紙袋が用意されているので普通はどちらかを使用する)。
そのような行為を初めて見たので、こういうことをやっても良いのだろうかと少し驚いてしまったのですが、透明のタッパーだったのでレジ係の店員は確認しやすいでしょうし、容器を使用しないのでエコです。おばあさんは良かれと思ってやっているのでしょう。

先ほど電話で確認したところ、「精算後に詰め替えるのはかまわないが、タッパーに詰めてレジに持って行くのはアウト」とのことでした。
やはりルール的にはアウトでした。ということはマナー(ルール)違反ということになるのでしょうが、もちろん怒りなどは湧きませんし、批判する気にもなれません。
しかしこれも、人によっては「許せない!」となるのかもしれません。

私はこれまで、お年寄りと呼ばれる世代の人のマナーの悪さで腹が立ったという経験はほとんどありません。しかしそれ以外の世代の人は、男女問わず腹が立ったことが何度もあります。
要するに、特にどの世代のマナーが悪いといった印象がないのです。
そんな私からすると、ほんとに不思議なのですが、世間(ネット上)では、どの世代のマナーが悪い(モラルが低い)のかについて、度々論争が勃発します。

先日も、2014年11月14日付けの朝日新聞に寄せられた読者の声がきっかけで、激しいやり合いがありました。

投稿者は牛丼店アルバイトの40代の女性で、若い人は食事の後に「ごちそうさまでした」と言って料金を払ってくれるが、中高年の男性は、特に言葉もなく、レジで投げるようにお金を置くのだと書いていたそうです。
「お金を払って食べてやっている」という感覚なのかもしれないが、そんな親に育てられた子供があいさつしない大人に育つのだと思う、として、「嘆くべきは常識のない若者ではなく、お手本にならない大人たちではないでしょうか」と疑問を投げかけたのだとか。

この投稿は、11月7日付けで掲載された投書への反論だったそうで、11月7日付けの投稿というのが、大手企業の社員寮で清掃員として働く60代の女性が、「150人程いる20代の独身男性のうち約半数がろくにあいさつもしない」と嘆いていたという内容。
このふたつの記事を巡ってネット上で、若者と中高年、どちらがマナーや礼儀がなっていないのかといった議論が起きたのです。

まず、中高年の方がマナーが悪いとする意見はこんな感じ。
「私も接客業で働いたことあるけど、中高年のおじさんって本当にタチ悪い。何であの年代って横柄なんだろ」
「年寄りは平気で信号無視で渡ってくるよ。周りの小さい子供達はしっかり青信号まで待ってるのに」
「カスタマーサポートでもクレーマーは大抵40代以降のやつだったなw若い子はおどおどして慣れてない感じだけど敬語だったり謙虚な子がほとんど」

一方、若者の方が悪いとする意見は…
「ハロウィンでバカ騒ぎして、街をゴミだらけにする連中は若者」
「夜中コンビニの前で騒いでるのは間違いなく若いやつ。ほんとうるさい」
「騒いでる子供を注意しない若い母親、マジでむかつきます」

正直「またか」という感じです。
そんなにもあるひとつの世代から迷惑をかけられる(そういった場面をみかける)ことがあるのでしょうか。「一番マナーが悪いのはこの世代だ」と決め付けられるほどに…。
ある人などは「中高年で家族連れの父親に特にマナーの悪い人が多い」と、かなりピンポイントで責めていました…。

どの世代・性別が突出して悪いというわけではなく、それぞれの質(特徴)が違うだけのような気がします。
これだけ多くの人が各世代について色々と言っているということは、それはつまり、
「どの世代にもマナーのなっていない人はいる」という当たり前すぎる答えが、もう出てしまっているということではないでしょうか。

ある悪いマナーについて議論することは大事ですが、世代や性別にこだわることで余計な感情が生まれてしまいます。
不毛な対立ありきの「マナー論争」は、もうそろそろなくなってほしいものです。

(スタッフ:武市)
(2014/11/19 UPDATE)
番組スタッフ
全く表示されていない番組を見つける方が難しい、と感じるほど氾濫しまくっている「テレビ番組のテロップ」。
画面の左上や右上、下などに表示される文字のことですが、このテロップをめぐり先週金曜、ネットで批判が殺到する騒動が起こりました。

<映画「シャーロックホームズ」で左上に表示されるテロップに苦情殺到 #ntv #シャーロックホームズ>

日本テレビ系列で毎週金曜の夜に放送されている「金曜ロードSHOW!」。この枠で先週金曜に放送された映画、『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』のテロップがひどいと批判の声があがっています。
ひどいと批判されるほどのテロップ。どんなものかというと、こんな感じ。

「連続爆破事件の犯人 ホームズの推理は…」
「狙われたワトソン夫妻 列車内での攻防戦」
「最強コンビ復活 事件の鍵を握る女のもとへ」
「仕掛けられた爆弾 爆発まで残りわずか」
「爆弾は暗殺計画のカモフラージュだった」
「ホームズとワトソン 兵器工場に潜入」
「世界各地の重大事件 黒幕は●●(実際のテロップでは黒幕の名前を表記)」
「●●(黒幕の名前)の狙いは世界征服だった!」

これだけでも十分に余計なお世話感は伝わってきますが、これだけでなく、新たな人物が登場したときにもその人物の説明をいちいちテロップで表示(しかも顔写真付き)。
たとえば、ワトソンの妻であるメアリーが登場したときには、写真とともに「ワトソンの最愛の妻」とテロップが表示されるといった具合。
こうした親切すぎるテロップに対しネットでは批判が相次ぎ、「せっかくの映画が左上のテロップのせいで台無し」「視聴者をバカにしないでください」といった怒りの声が多数書き込まれています。

たしかに、映画にテロップを表示するというのは「視聴者にわかりやすくしたい」という作り手側の余計な配慮であり、「視聴者をなめている」と受け取られても仕方がありません。怒りの声にもある程度、納得がいきます。
ただ、わたしはどちらかというと、余計なテロップを好意的に見てしまっています。その原因は騒動を受けてネットで次々に投稿されたパロディ画像にあります。

有名な映画の左上に、勝手にテロップをコラージュした画像で、『天空の城ラピュタ』の「バルスまであと15秒」、『サイコ』の「この後、殺人鬼登場!」、『名探偵コナン』の「コナン=新一」など、思わずニヤリとさせられてしまうテロップばかり。
なかでもとくに秀逸なのは、“驚愕のラスト”でおなじみの『シックスセンス』のネタバレテロップ。これは吹き出すこと必至です。

わたしは基本、映画をテレビで観ることはめったにありません。なぜかというと、テレビで放送する映画は大幅にカットされていたり、いいところでCMが入ったりで、ことあるごとに興が削がれるからです。
しかし今回の騒動によって、その考えが多少なりとも揺らいだのは認めざるを得ません。
観る動機は、「映画自体を楽しむのではなく、表示されるテロップを楽しむため」。
歪んだ楽しみ方ではありますが、今回の騒動は“映画をテレビで観るときの楽しみ方”を知らしめた、そんな気がしています。
今週、「金曜ロードSHOW!」が放送するのは『千と千尋の神隠し』。どんなテロップが登場するのか、今から楽しみで仕方がありません。

(スタッフH)
(2014/11/18 UPDATE)

番組スタッフ
11月17日(月)星浩●外国人技能実習制度の闇

政府は人手不足の解消を目指し、来年度から「外国人技能実習制度」を拡充する方針です。
「外国人技能実習制度」は新興国への技術移転を目的とし、現行68職種で実習生を受け入れています。深刻な人手不足や今後の人口減少をにらみ、外国人活用を求める声は強い一方で、外国人実習生が強いられている劣悪な労働環境を指摘する声も。
外国人実習生が強いられている劣悪な労働環境の実態とは?
なぜ、このようなことがまかり通っているのか?その理由を明らかにします。


11月18日(火)●アルゴリズム頼りの生活がもたらす弊害

様々な条件やデータを与えると答えを抽出してくれる、「アルゴリズム」。このアルゴリズムは今、私たちの生活の至るところに影響を及ぼしています。
人間が逐一判断して高度な意思決定をしなければならなかった領域にアルゴリズムが浸透しはじめたことで、専門の人間の処理が不要になり、自動的で高速な処理が広範囲で実現。データを高速に処理する必要性も高まっており、それゆえ多種多様なアルゴリズムが消費者の身近に存在するようになりました。
存在意義が高まりつづける「アルゴリズム」。その一方で最近、指摘されるようになった弊害とは?


11月19日(水)●医療報道の難しさ。メディアに必要なリテラシーとは?

厚生労働省は、2013年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に生むとされる子供の人数)が前年に比べ0.02ポイント高い1.43だったと発表。これは2年連続の上昇
しかし出生数は過去最少の102万9800人となっています。
こうした中、「カンガルーケア」や「完全母乳」といった新生児の管理についての情報が溢れ、初めて母親になる女性たちが、何を信じ、どういった選択をしていいのか、混乱することも。
メディアが、医療について“間違った情報”や“煽り記事”を出しているとする声も上がっています。
いま「医療報道」に必要なものとは何か?医療の側から見る問題点を、産婦人科医の宋美玄さんにうかがいます。


11月20日(木)●同性愛カミングアウトから考える、性的少数者が置かれている現実

先日、日本では「男らしさ」「女らしさ」を離れて自分や社会を見つめ直してみようと、山梨県富士吉田市の県立富士北稜高校で、有志生徒が男女で制服を交換して過ごす催しがありました。全校の約4割に当たる299人(男子117人、女子182人)が参加。
富士北稜高校は、授業の成果をもとに男女それぞれの価値観を尊重した学校づくりを目指すといいます。
制服やトイレ、体育の授業といった「男か女か」に分けられることが多い学校で、性的マイノリティの子供は、誰にも打ち明けられずに悩みを抱え、カミングアウトをめぐるいじめも深刻な問題となっています。
性的少数者の子供たちが置かれている現実と解決策について考えます。
(2014/11/17 UPDATE)
番組スタッフ
月刊誌による度重なる原稿料不払いを、ブログで訴えた作家の柳美里さん。
個人的にこの問題がどのように着地するのか非常に興味がありましたが、騒動が原稿料支払いの解決へと向かうと同時に今度は別の問題が生じました。
柳美里さんをめぐる、次のような誹謗中傷がネットに出回ったのです。

「柳美里の貧乏話は脚色」
「波瀾万丈を演出して、話題作りをしている」
「柳美里はギャンブル狂でギャンブルで大金を擦っている」
「豪華な生活をアップしていたブログがあったのに消えている」
「『命』などの印税は1億近くあったはずで、それはサラリーマンの平均生涯賃金の半分」

柳美里さんは自身のブログで、これらがデマだと否定されています。
そして、「疑問に思ったら、デマを流す前に、図書館に行って、本を探して、読んでみればいいんだよね。デマを流すひとのなにが嫌かって、調べればわかることなのに、その手間ヒマを惜しむこと。怠惰なところが、嫌だ。」と締めくくっています。


インターネットにより世界中の人々がつながってしまった以上、ユーザーはデマと付き合っていかなければなりません。
ある者は意識してニセの情報を発信する。
ある者はそれを真実と思い込み、拡散する。
ある者はニセの情報を拡散した無邪気な人間に苛立つ。
ある者はニセの情報だと指摘されようが、それを認めようとしない。

不毛、無意味とも思える、このようなやり取りは無間地獄に続くことでしょう。

自身の手元にある情報がゴミなのか、有益なものなのか。ネットには嘘も真実もゴロゴロと転がっています。

例えば、街にポイ捨てによるゴミが散乱している場合、街を綺麗にしようと思ったら、ゴミを収集し処分しなければなりません。その後、「ポイ捨てやめよう!」という注意喚起がなされ、ポイ捨てが減ることでしょう。
街中でゴミを見つけるのは簡単です。一見して、それとわかるのですから。

しかし、ネットのゴミ、嘘は見つけるのがとても困難です。広まっていく過程で、それが嘘だと発覚する場合がほとんど。そして、見つけた時には色々な人が嘘に翻弄され、時には(柳美里さんのように)誰かが傷つきます。

ポイ捨てによるゴミの拡散を減らすには、所有者が「街中にゴミを捨てない」と「考える時間を持つ」ことが必要です。日本においては、「ゴミを捨てない」と考える時間を持つことなど無意味に思えるほど、多くの人にとって、ポイ捨てしないことは当たり前のように体に染み付いています。
しかし、自身が未体験のこと、できないことの場合、単に「考える時間を持つだけ」でも意味があります。
アルゼンチン人の友人が日本の街のゴミの無さに驚いたと言っていました。日本にショートステイ中の彼は、日本に慣れ親しむべく、「噛み終えたガムは道に捨てない」と子どものように頭の中で、反復しているのだそうです。
余談ですが、日本人の彼女がいる彼は「街中でキスしない」ことも、2人で街を出歩く際は常に念じていると恥ずかしそうにしていました。

このように、「一瞬、考える時間を持つ」ことは単純ですが、意外とその効果は馬鹿にできません。
デマはネットのゴミとするならば、手元にある情報の真偽がわからなかったら、誰かに伝える前に「一瞬、考える時間を持つ」。それだけで、デマ拡散は十分に防げるように思うのです。

つい先日、ある会社での会議中、そこにいた女性達が「蚊がいる」と騒ぎ出しました。デング熱を恐れてのことのようです。
拍手が起こり、蚊を退治したのだなということがわかりましたが、女性の声でこう聞こえてきました。

「代々木公園のデング熱騒動って政府が原発デモを止めさせるために、仕組んだらしいですね」

その場の空気が一瞬、止まりましたが、本人はおそらく気づいていません。
しかし、私はその女性を「ウワサを咀嚼せずに飲み込む人なのだ」と思ってしまいました。
「政府のデング熱陰謀論」も早い段階で浮上し、早い段階で陰謀論を否定する検証も登場したように記憶しています。
永田町、霞ヶ関に足を運べば、規模の違いはあれど何らかのデモ、抗議運動を必ず目にしますし、「陰謀論」に行き着くのは少々、乱暴かなと思いました。

調べてもわからない場合は、「無言」「不拡散」がマナー。何よりも後で恥をかかなくて済みます。
「調べない」「一瞬、考える時間を持たない」という彼女の怠惰さが、あの場をおかしな空気にしたのでしょう。もちろん、私は彼女に何も言っていませんが…。


ネットにある情報を選別してくれる「キュレーション」という言葉も定着し、キュレーションメディアが跋扈するようになりました。それは私たちが、与えられるものだけを見ているということを意味します。
ネットにおいて、完全に能動的に得ている情報はとても少ないかもしれません。

情報を能動的に得るということはとても難しいこと。
しかし、肥大化していくとともに、真偽の見極めが困難なネットの海に足を踏み入れる以上、せめて「受動的であり続けることを止める」というのは最低限のマナーだと私は思います。


スタッフ:坂本
(2014/11/13 UPDATE)
番組スタッフ
就活生が着る「スーツの色」をめぐって議論が巻き起こっています。
きっかけとなったのは、10月28日に公開された東洋経済HRオンライン編集長の田宮寛之さんの記事。

田宮さんは記事の中で、就活生の着るリクルートスーツは、余計なリスクを避けるために、黒系(無地)を選べと述べています。

「面接官は服装について何も思わないはずです。ほとんど全員が黒の無地なので、特に変った感想を持つはずがありません。プラスでもマイナスでもなくニュートラルです。黒の無地のスーツで行けば、服装に関してリスクはありません。」

他にも、「どのようなネクタイを締めたら良いか」といったことも書かれていますが、先述した、黒のスーツ云々のくだりが多くの人の怒りを買ったようで、批判的なコメントが殺到しました。
燹屮螢ルートスーツは黒系を選べ」に批判殺到 「ストライプの何が悪い」「就活は葬式か」

脳科学者の茂木健一郎さんは「こんな記事、意味ある? 就活生が「制服」を着る国。くだらねえ、意味のない記事だと、敢えて言いたい。バカなんだよ、こういうことをしたり顔で言う大人って、バカなんだよ。」と怒りのツイート。
それを受けて劇作家の鴻上尚史さんも「実に同感。この国の息苦しさを後押ししてどうする」とコメントしました。

こうした一連の批判に対し、フリーライターの赤木智弘さんが、田宮さんを擁護するエントリーを投稿すると、これにもまた批判殺到で、議論が過熱しました。

田宮さんは、ストライプのスーツやブレザーもやめておいたほうが無難だと言っていますが、業界によっては無地の黒スーツが適切ではないこともあると、例外的なケースも示しています。
田宮さんは「何を着たいか」ではなくて、「何を着たら内定を取れるか」を考えてくださいと言っています。つまり、こういうとあれですが「無難なアドバイス」をしているわけです。
ただそれだけなのに、画一的で窮屈な就活システムや雰囲気を作り上げている一因であるかのように批判されてしまっては、さすがに気の毒ではないかと思います。

どういった業界のどんな会社を受けるのかにもよります。人と違う外見のアピールをまったく評価しない企業もあれば、ちょっとしたところにも「自分らしさ」を出してくれた方が良い、と考える採用担当者もいるでしょう。
そうしたことも考えて、一般論として言っているのではないでしょうか。

もしかすると田宮さんも、「黒系のスーツばかりではつまらない。皆が自由な服装でもまったく問題がないという就活にならなければいけない」と思っているかもしれません。思ってはいるがアドバイスとしては「無難に行きなさい」と言わざるを得ない、ということもあり得ます。

先述の赤木さんは、今回の件に関し、怒りを向けるべき矛先についてこのように述べています。
++++++
黒いリクルートスーツを着せるにしても、個性的な衣装を着せるにしても、それを望む大人がいて、それに就活生が合わせているだけでは、本質的な意味で「個性的」とはいえない。(中略)
そしてなにより、就活生は個性のために就職活動をしているのではない。彼らが同じような黒系のスーツに身を包み、就活に挑むのは、就活が「自らの生死を賭けた戦い」だからである。
比喩のつもりは全くない。
実際に、大卒というタイミングでの就活に失敗すれば、その後大きなハンデを背負って生きていくことになる。(中略)
ならば、本当に僕達が怒らなければならないのは、そうした「就活に失敗すれば、人生において大きなハンデを背負う社会である」という、この社会そのものだ。
++++++

就活の目的は内定を獲得することです。
就活生に相談された時にどう答えるかということを考えた時、無責任に「服装なんて気にする必要なし!」とは言えないでしょう。

あくまでも「一般的な就活生へ向けての無難なアドバイス」であると考えると、そうした田宮さんの言っている基本的な情報を知った上で、その就活生自身が、受ける企業・業界によってどのような服装を選ぶのか、じっくり決めればよいのだと思います。

(スタッフ:武市)
(2014/11/12 UPDATE)
番組スタッフ
けがを抱えた主人公が、選手生命の危機を顧みずに試合に挑む。
これは、スポ根マンガの定石とも言える展開です。
スポ根マンガの衰退とともに時代遅れと言われて久しい「スポ根的思考」(=根性論)。しかし今回の騒動とその反応を見ていると、まんざらでもないように思えて、嫌な予感がよぎります。

突然のアクシデントによる負傷。それでも出場し、銀メダル。
スポ根マンガを地でいくような展開に妙なすごみがあった、羽生結弦選手の強行出場。

羽生選手の演技後、圧倒的に目立ったのは「感動で涙が止まらなかった」という称賛の声でした。
大会当日の夜、強行出場を伝えるニュースは絶賛の嵐。「精神力は素晴らしいとしか言いようがありません」などと興奮気味に話すコメンテーターもいました。
さらに、羽生選手の演技を伝えたテレビ中継は平均視聴率20・2%、瞬間最高視聴率31・8%(羽生選手の2位が確定した21時55分)という高視聴率。
強行出場がいかに多くの人の心を捉えたのか。この高視聴率がある程度、証明しているのではないでしょうか。

一方で、強行出場に否定的な意見は批判にさらされました。
元オリンピック陸上選手の為末大さんは「気持ちの強い選手はどんな状況でもいくらでも頑張ろうとするわけだから、選手を命の危険から守るのが競技会側とメディアだと思う」とツイート。
これに対し、Twitter上には「命をかけるのか、安全をとるのかはその選手の価値観ではないですか?」「なぜ確保する必要があるのでしょう。じゃあスポーツなんてできなくなりますよ」などと批判的な意見が多数書き込まれました。
しかしその後、形勢は逆転。徐々に為末さんに賛同する意見や脳振盪の危険性を訴える声が目立ち始め、強行出場を称賛、美談として持ち上げる派の意見はなりをひそめつつあります。

<羽生選手の激突後の滑り、危険だったのでは>

こうした現状をみると言いづらいのですが、わたしも強行出場を称賛したい気持ち、分からないでもありません。
なぜかというと、「けがを抱えた主人公が選手生命の危機を顧みずに試合に挑む」という、スポ根マンガの定石とも言える展開に今でもわくわくしてしまうことがあるからです。
アクシデントで負傷した羽生選手が演技をすると決めたとき、少しわくわくしてしまった自分もいました。
去年の日本シリーズ第7戦の9回裏。前日に160球を投げた楽天のエース、田中将大投手がまさかの登板をしたときも同様。根性で何かを成し遂げようとしている人を見ると、不思議と心が躍るのです。

今回の騒動で高まっているようにも思える、「スポ根的思考」を肯定する機運。こうした機運を利用し、悪い方向に導こうとしているスポーツ指導者がいることも注意深く見て行かなければなりません。

「闘志が凄い。あれが勝負できる男の姿。見習わないといけない」。
あるプロ野球チームの監督は羽生選手の強行出場を称賛し、こう話したようですが、今回の騒動が「スポ根的思考」をゴリ押しする人たちを勢いづけてしまう。そんな危機感もあります。
今はただ、美談に祭り上げる風潮に便乗し、それをブラックな方向に利用しようとするスポーツ指導者や経営者が出てこないことを願うばかりです。

(スタッフH)
(2014/11/11 UPDATE)
番組スタッフ
11月10日(月) 代演:島田雅彦(作家) ●東京の美術館に欠けている「外向きの日本らしさ」

東京にはルーブル、オルミタージュなど海外の有名美術館のコレクションが次々にやってきて、世界屈指の美術館が揃っていると言われています。
そんななか、「東京の美術館の、大きな大きな問題点」を指摘したアート・ブロガーの「チェコ好き」さんのエントリーが多数シェアされて、話題となっています。
東京の美術館から見えてくる日本の問題点とは何なのでしょうか?チェコ好きさんをスタジオにお迎えし、お話を伺います。


11月11日(火) ●「専業禁止!」を掲げる企業が目指す、会社と従業員の「新しい関係」

「終身雇用」の時代には、会社が社員とその家族の人生を丸抱えする代わりに、社員は全精力を会社に捧げるという関係が成立していました。「副業禁止」という社内規定は、その象徴のひとつと言えるでしょう。
今では社員の会社に対する帰属意識も薄れたものの、「勤務先以外で副業なんかするものではない」という価値観は大きく変わってはいません。
こうした価値観を大きく変えてくれる会社があるのをご存知でしょうか。3年前から「専業禁止」を掲げて、社員の副業を推進している「エンファクトリー」。
会社として副業を全面解禁どころか推奨までする経営の真意はどこにあるのでしょうか?
終身雇用制が崩れ、「忠誠」をベースにした従来の働き方では報われづらくなりつつある今の時代に必要な、会社と従業員の「新しい関係」を考えます。


11月12日(水) ●日本では冷遇される「バグ・ハンター」の必要性

アメリカの調査機関の調査で、今後10年間で状況はさらに悪化する可能性が高いことが分かるなど、深刻化するサイバー攻撃。
そんななか、IT企業・サイボウズが始めた、「プログラムの欠陥(バグ)を見つけてくれたら報奨金払う」という試みが注目されています。
こうした報奨金制度、国内では珍しいのですが、海外では何年も前から広がっていて、グーグルやマイクロソフトなども実施。1万ドル以上で買い取られる情報もあり、高額賞金を狙う「バグ・ハンター」と呼ばれる人たちもいるといいます。
サイバー攻撃が深刻化する中、注目される「バグ・ハンター」の存在。海外ではすでに広がっているのに、日本では広がらない理由とは?
また、海外並みに広げていくためにはどうすればいいのでしょうか?
日本人バグ・ハンター、東内裕二さんにお話を伺い、サイバー攻撃を防ぐため、今後ますます重要になってくる「バグ・ハンター」の必要性を考えます。


11月13日(木) ●国民置き去りのリニア新幹線建設

JR東海が品川―名古屋間で2027年開業をめざすリニア中央新幹線。先月17日、太田国土交通大臣が建設計画を認可しました。
JR東海は年明けにも工事を始める方針。国の基本計画決定から40年余を経て建設段階に入る、総工費約9兆円の巨大事業。
その一方で、「夢の超特急」と謳われてきた、このリニア中央新幹線計画を「国民を置き去りにしている」として異を唱える声もあります。
リニア中央新幹線計画の何が国民を置き去りにしているのでしょうか?
あまり知られていない負の側面を検証し、リニア新幹線建設の是非を考えます。
(2014/11/10 UPDATE)
番組スタッフ
最近、雑誌やテレビの情報番組を見ていると、「大人」という言葉がとても不釣り合いな言葉とセットにして用いられる光景に遭遇します。

例えば、「大人女子」という言葉がそうです。
先日、朝の情報番組を見ていて、「ガチャガチャ(ガチャポン)が大人女子に人気」という特集がありました。どうも私は、この「大人女子」という言葉を聞くと、肌がむずがゆくなってしまいます。
そして、「大人女子」という言葉に対する色々な疑問が浮かび上がって来るのです。
「大人の女性」と「大人女子」の違いは何なのか。
何でもかんでも「女子」と付けてしまう傾向のひとつなのか。
ここで言う「大人」とは何なのか。
ガチャガチャが子ども向けのものだから、「大人」と付けて何かを強調したいのか。
「大人男子」と言っても良いのか。「大人男子」と聞くと、何だかとても気持ち悪く聞こえないか。
…というような具合に…。

読みたいエッセイ、コラムがあって女性誌を見たりもしますが、コーディネートが紹介されたページには「大人かわいい」という文句が登場します。
この「大人かわいい」という言葉も、「大人」と「かわいい」の組み合わせで考えるととても不自然に思えてしまうのです。
大の大人を捕まえて「かわいい」とは何だ、年相応の大人らしい美しさで何が悪いんだと思ったりもします。

こういった「大人の幼児性」を表す言葉は他にもたくさんあります。
○○ガール、○○女子、女子会…、こういった言葉は常に、女性を中心とした流行の中のどこで誕生するものでしょうから、「女性」に用いられる言葉が多いのかもしれません。「男子」という言葉にも違和感を覚えますが、「女子」の場合とは違って、30代、40代には使われないように思われます。
ある程度年齢を経ても、若くありたい、幼くみられたい、かわいくありたいという渇望は認めますが、年相応あるいは成熟だって素晴らしい。あまりにも「大人の幼児性」を示す、大人とは不釣り合いな言葉が多すぎて、そういった人々の素晴らしさが見えなくなっているのは少し残念です。

メディアが勝手に言葉を設け、勝手にカテゴライズしているという側面もあるでしょう。
「私、○○女子だから」「僕、○○男子ですから」というように、こういう言葉を自分から使っている人は目にしません。
決まって他者が呼ぶもの。
自分で言い出している人がいたら「何だかな…」という感じがしますが、外野から叫ばれるこういった言葉に惑わされて、大人としての自分の立ち位置を見失わないようにしなければなりません。

そして今、大人としての自分の立ち位置を把握することがとても難しいように思われます。
日本では法の下、大人は20歳から。単純に80歳まで生きると過程すると、60年間が大人の期間です。
そんな長い人生の中で、「大人とは何か」と問われたら、中々答えるのは難しい。
「責任を背負うこと」「税金を払うこと」「自分で生計を立てること」…などなど思い浮かびますが、何となくしっくり来ません。私が20歳を迎えたときに思い描いていた大人像と、それから十数年だった今の私が考える大人像、さらに十年後の私が考える大人像、すべて違っているように思われます。
60年という大人の期間、一つのあるべき姿を求め続けることなど難しく、変遷しない方がおかしいと自分に言い聞かせます。
大人とは何かと考える機会など、めっきりなくなりましたが、あらためて考えてみると本当に難しい問題です。

長寿が当たり前の現代において、大人になってからの“未成熟期”“半人前”の時期が長くなっています。
仕事にしてもそうです。30代など働き盛りと言われながらも、まだまだひよっこ扱いされます。若い世代の挑戦よりも、経験が多い世代の手堅い案の方が受け入れられるという場面は珍しくないのかもしれません。
芸人の世界など「上の世代が詰まっている」と言われ、どれだけテレビで目にする40歳前後の芸人であっても、若手と呼ぶのは普通だったりします。

私自身が実感するのはまだまだ先のことでしょうが、人間の人生というものは本当に長くなりました。昔のように十数歳で大人と認められていた時代と比べて、社会的にも、肉体的にもそうです。
そんな時代よりも、老年期、壮年期は圧倒的に長い。
だからこそ、1人の人間の中に「成熟した大人」と「未成熟な大人」が共存することで“息抜き”になるのかもしれません。
時には自らの手で、時には他者から「大人」を使い分けることで、うまく年を取っていくのかもしれません。


スタッフ:坂本
(2014/11/6 UPDATE)
番組スタッフ
アニメのキャラクターの顔などを、ごはんやおかずを使って作る「キャラ弁」。
00年代の後半くらいから火がつきはじめ、現在では自作キャラ弁のレシピを紹介する人気ブロガーも多く誕生するなどブームとなっています。

私が小学生だった頃(20年以上前)は、キャラ弁などというシャレた弁当を持って来る生徒は、周りにはいませんでした。多少頑張っていたとしても、おにぎりやご飯に海苔やうめぼしで、何のキャラクターでもない顔を作っている程度です。
あとはウインナーをタコにしたり、リンゴをウサギにしたり…。

私の時代はそんな感じでしたが、現在の芸術的センスを遺憾なく発揮して作られたキャラ弁は、ここまで進化しているのかと驚かされます。
キャラ弁・キャラごはんの写真共有サイト「きゃらぴ」 

ブログなどに載せる用に特に気合を入れて作ったのか? それともこのクオリティーの弁当を毎日のように作っているのか…?
そのへんはよくわかりませんが、いずれにしてもキャラ弁に凝っている人の情熱はすごいようです。

子供は大喜び、作っている本人も大満足! のはずのキャラ弁ですが、そんなキャラ弁を禁止する幼稚園や保育園が増えている、と報じる記事がありました。

「キャラ弁禁止」の幼稚園が増えている? その理由とは

記事によると、キャラ弁が「いじめ」のきっかけとなる可能性があるということです。
記事の中では、元幼稚園教諭の次のような言葉が紹介されています。
+++++++
「キャラ弁は一人が自慢しはじめると、他の子も自分も自分も!って見せ合いになって、キャラ弁ではない子が仲間はずれにされてしまうこともありますね。
あと、少し崩れてしまったキャラ弁を持つ子を、そのキャラクターのセリフで悪評価する子もいるし、望んでいないアダ名を付けられてしまうことも。崩れたキャラ弁を見られたくないせいか、お弁当を忘れたなんてウソをつく子もいたり、どのキャラがカッコイイかと言い争いにも発展しやすい気がします」
+++++++

こんなことが起こってしまうくらいみんなキャラ弁なのでしょうか。
一人や二人であれば、みんなに羨ましがられたり褒められたりして終わりなのでしょうけど…。

記事では他にも、、栄養面、食育の面からキャラ弁を指摘する専門家の声を紹介しています。
「キャラクターの完成度を高めようとしすぎて、炭水化物が多くなったり、野菜がすくなくなったりするキャラ弁は心配です」
「キャラクターの印象が強すぎるキャラ弁は、素材の味や美味しさなどといった食育面で感性が育ちにくくなる可能性もあるでしょう」

この記事はネット上で話題となり、「キャラ弁は親の自己満足でしかない。子供の苦労をまったく考えていない」「食べ物で絵を描くな」など、キャラ弁を作る親を痛烈に批判する声が相次ぎました。
日頃キャラ弁を作ってブログにアップしているある人は、件の記事を読んだ人から批判的なメールが来るようになって困っていると言っていました。

キャラ弁を作っている親は、それほど批判されなければいけないものなのでしょうか。
いま子供にキャラ弁を作っている親たちは、自分がキャラ弁世代ではないので、キャラ弁を持っていくことによってどういうことが起こるのか、どんな嬉しいことがあって、どんな嫌なことがあるのか、はっきりとわからないこともあるでしょう。
ましてやそれが原因で教室内でいじめが起こってしまうなどとは夢にも思っていないのではないでしょうか。
少し崩れてしまったキャラ弁を持つ子を、そのキャラクターのセリフで悪評価する子がいるなど、普通は考えもつかないでしょう。

本来は子供も嬉しいはずのキャラ弁。
嫌いなものでも食べてくれたりするというメリットもあります。
確かに毎日「芸術的」な弁当を食べさせられたらうんざりしてしまうかもしれませんが、作ってはいけないというルールも世知辛いというもの。完全に禁止にしてしまうのではなく、ゆるく規制するくらいがちょうどいいのではないでしょうか。

(スタッフ:武市)
(2014/11/5 UPDATE)
番組スタッフ
血液型性格診断を信じすぎる「血液型信仰」、“牛乳=健康”と信じてやまない「牛乳信仰」。
ある事柄を信じすぎる人というのはたいてい厄介なものですが、こちらも例外ではありません。
「母乳育児信仰」。
粉ミルクには一切頼らず、母乳だけで育児を行う「完全母乳育児」。さまざまなメリットがあるといわれ、日本でも推奨されているこの育児法を信じすぎている人たちのことで、『週刊ポスト』の最新号でも取り上げられています。

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母乳推進派は「母乳で育てた子供は頭が良くなる」「1度でも人工乳を与えたら母乳を飲まなくなる」といったキャンペーンを展開。
WHOや国もそれを推奨しているのだから、ほとんどの母親が「生まれたときから完全母乳で育てたい」と希望し、医師や助産師は母乳の出が良くない母親にまで「頑張って母乳で育てましょう」と勧めるという“母乳信仰”が蔓延した。
<「週刊ポスト」2014/11/14より抜粋>
*****

わたしがこの「母乳育児信仰」を厄介だと思うのはつい最近、「母乳育児信仰」に触れ、うんざりしたから。
2か月ほど前に出産し、母乳の出に不安を抱く奥さんに付き添い、近所にある保育園の保健師に相談しに行ったときのこと。
現状、粉ミルクと母乳を組み合わせながら授乳する「混合授乳」で育てていることを伝えたうえで、母乳の出方について相談したところ、保健師は急に厳しい顔になり、こう言い放ちました。
「粉ミルクは必要ない、母乳だけで十分」。
その後、聞いてもいない母乳育児のメリットを延々と聞かされ、げっそり。不安を解消するために相談しに行ったのに、不安は消えるどころか膨らんでしまったわけです。

他人に信仰を押し付けがちな「母乳育児信仰」。
うんざりしている人は少なくないようで、中日新聞には以下のような経験談が掲載され、この記事をきっかけに静かな議論が巻き起こりました。
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私の出産は妊娠高血圧発症、緊急帝王切開と危険を伴った。
産後、ある母乳相談室で助産師から「母乳は素晴らしい。ミルクで育った子はキレル子になってろくな大人にならない」と言われた。
働きながら母乳育児をしたいと伝えると「陣痛も知らないくせにすぐに働こうなんて最低だね。母乳は無理だからうちに通う資格なし」と烙印を押された。
<中日新聞2014/5/26(静岡文化芸術大学 溝口紀子准教授のコラム)より抜粋>
*****

「母乳育児」の歴史を紐解いてみると、そもそも「母乳育児」はユニセフやWHOが1980年代後半に推奨し、広まったもの。
発展途上国で、不衛生な水で溶いた粉ミルクを与えられた赤ちゃんに感染症が爆発的に拡大。その教訓からユニセフやWHOが途上国に母乳推進運動を展開するようになったのだといいます。
つまり、清潔な水が確保できない途上国向けの推進運動であり、先進国向けではありません。
さらに、「赤ちゃんが病気にかかりにくくなる」といったメリットが掲げられる一方、「母親以外は授乳できないため、母親の負担が大きい」といったデメリットがあることは無視されがち。
完全母乳育児にこだわるあまり、ストレスを溜め、体調を崩す人もいるといいます。

母乳と粉ミルク、どちらが赤ちゃんのためになるのか。二択で考えると、どうしても息が詰まってしまいます。
母乳が出るときは「母乳」、出ないときや少し楽をしたいときは「粉ミルク」。このぐらいが母子にとってちょうどいいバランスのような気がします。

(スタッフH)
(2014/11/4 UPDATE)
番組スタッフ
11月3日(月)代演:林信行●Appleが本当にやりたかったこと?Apple Payによる快進撃は始まるか
10月21日、iOS 8.1の提供が開始。アメリカでは今回のアップデートでTouch IDを利用した決済システム「Apple Pay」が利用できるようになりました。日本国内での対応は今のところ見送られているが…。
Apple信者のみならず、多くのアーリーアダプター、トレンドウォッチャー、さらには
経済通まで注目するのApple Pay。
可能性は期待されながらも、果たして日本において成功をおさめることができるのでしょうか。
Appleが想定するApple Payによる世界戦略とは?Apple Payが日本で乗り越えるべき壁とは?


11月4日(火)●「L型大学」構想が投げかけた大学のあり方
文科省が今月7日に実施した、「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議」。
委員の一人である冨山和彦さん(株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO)の会議資料を文科省がウェブで公開しており、それによると、グローバル(G) の世界とローカル(L)の世界に大学をわけ、「日本の大学を専修学校や専門学校などと、まとめて職業訓練校化させるための検討が行われていた」ことが発覚。この地方の大学を職業訓練校化する「L型大学」が波紋を広げました。
文科省の有識者会議で検討され、ネットで議論となったこの構想をきっかけに、大学のあり方をあらためて考えます。


11月5日(水)●「ネット右翼=ネトウヨとは誰か。『嫌韓・嫌中』本を支えるのは、高齢者!?」
書店や新聞雑誌広告で大々的にアピールされる「嫌韓・嫌中」本。毎日新聞の「第68回読書世論調査」で、「嫌韓・嫌中」本・記事を読んだ人の45%が60代以上で、10代後半は3%、20代は8%だったことがわかりました。
著述家の古谷経衡氏はこの調査結果をもとに、「ネット右翼の高齢化」を指摘。
「嫌韓・嫌中」本が売れる背景に浮かび上がる、ネット右翼の高齢化。高齢層はなぜ、ネット右翼となってしまったのか?彼らが抱える悲哀とは?その実態に迫る。


11月6日(木)●社畜童謡から見えてくる雇用の現実
「社畜童謡」なるものをご存じでしょうか。サラリーマンやアルバイトが過酷な職場環境や我が身の悲哀を童謡のメロディーに託し、インターネット上に投稿した替え歌です。
たとえば…
『減産 減産 不況がながいのね そうよ減収も ながいのよ(原曲:ぞうさん)』
…というもの。徐々に反響が広がっている「社畜童謡」。
IT業界が多いとの指摘もあるが、そこから見えてくる日本の雇用の現実とは?
(2014/11/3 UPDATE)

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