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番組スタッフ
子供を事故で亡くすと、その死を最も悲しんでいるのはおそらく、子供の親。
その悲しみは想像を絶するものであり、大抵は親に同情してしまうものですが、先週木曜(25日)に報じられたこの事故では事情が少し違います。

<ドラム式洗濯機の中から出られず…7歳男児死亡>

東京・青梅市で7歳の男の子がドラム式洗濯機に閉じ込められ、亡くなった事故。
今月8日の午前1時ごろ、息子がいないことに気付いた母親が捜したところ、洗濯機の中でうずくまったような状態で閉じ込められている息子を発見。
意識不明で病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。
洗濯機は蓋が閉まると、中からは開けられない仕組みになっていて、母親がチャイルドロック(子どもが中に入らないように、電源を切った状態でも蓋を開けられないようにする機能)に気付いたのは事故の後だったといいます。

この母親に対してネットでは批判的な意見がでているわけですが、その原因はメディアの取材を受けた際の以下の訴え。

「二度とこういう事故が起きないよう、メーカーには対策を取ってもらいたい」(朝日新聞
「子どもが中に入ると強い力をかけても出られず、この先も危険だと思います。そういうものが家にあったら気が気じゃないし、ずっと目を離さないようにしていても起こりうる事故なので、製品を開発するうえで改善してほしいです」(NHK NEWSWEB

チャイルドロックを付けるという対策をしているにもかかわらず、責任をメーカーに丸投げするようなこの訴えに多くの人が反応。
たとえば、女性限定の完全匿名掲示板「GIRL’S TALK」にはこんな意見が書き込まれています。
*****
親の監督不行き届きなのに、まず自分を責めるのではなくメーカーに対策要求するんだー。
洗濯機は中からは開かないようになってたみたいですけど、メーカーは悪くないと思う。
私だったら気づいてあげられなかった自分を責めますけどね。
<アメーバニュース 2015/6/28>
*****

こうした批判から発展し、報じられている情報から「事故ではなく事件」だと推測。母親を犯人扱いする書き込みまで出てきています。たとえば、こんな書き込み。

・母親怪しくない?
・7歳の子が深夜に洗濯機の中に行くものかね?
・救急隊員が着いたときに、洗濯機に入ったままってところが怪しい
・母親のインタビューでの話し方が冷静すぎる

犯人扱いはさすがに行き過ぎ。ただ、責任をメーカーに丸投げするような訴えに違和感を覚える気持ちは分からないでもありません。
違和感の理由は、母親が事故を防ぐための対策を何もとっていなかったから。

朝日新聞の取材に対する、「中に入りたそうなそぶりは見せなかったので、強く注意していなかった。こんな危険性があると知っていたら注意していたのに」という回答から、それは感じとれるのではないでしょうか。
自分を責めろとまでは言いませんが、事故が起こらないように何らかの対策をとってほしかった。
今まさに小さい子供がいるわたしは、そんな風にも思ってしまいます。
よくよく考えると、単なる余計なお世話なのですが。
ちなみに我が家では、子供が小さいうちはドラム式洗濯機を導入しないという決断をすでに下していますが、確実に事故を防ぎたいのであれば、こういった極端な決断に行き着くということなのでしょう。

(スタッフH)
(2015/6/30 UPDATE)
番組スタッフ
6月29日(月)佐々木俊尚●ファッションとITの融合が呼び戻す、丁寧なものづくりの文化
今年初めごろから、ファッションとテクノロジーの掛け合わせがたびたび話題になっています。
アップルは、アップルウオッチの発表会に、テクノロジー系メディアよりもファッション系メディアを優先的に招待。さらに、ファッション系百貨店での販売にも力を入れています。
昨年9月、ハースト婦人画報社は、IT企業のグーグルやVASILY(ヴァシリー)と一緒に、テクノロジーをファッション分野にどう応用するかを考えるイベント「ファッションハッカソン」を開催。
ファッションとITの融合は私たちの生活に何をもたらすのか、考える。

6月30日(火)速水健朗●資本主義社会への疲れ?座禅を求める外国人たち
海外の経営者の間で「座禅」がブームになっています。そのきっかけとも言えるのが、ご存知スティーブ・ジョブズ。ジョブズは76年のアップル設立の直後、会社をやめて日本の禅寺に入ることを、曹洞宗の僧侶に相談するほど、心の拠り所にしていたといいます。
ジョブズをきっかけに、外国人起業家の間で注目を集める座禅。
彼らはなぜ日本へやってくるのか?


7月1日(水)ちきりん●食品安全行政でも見られる日本のガラパゴス化
アメリカの食品医薬品局(FDA)は16日、トランス脂肪酸を”安全ではない食品”と判断し、3年以内に全廃するよう、食品加工メーカーなどに指示したことを発表。
トランス脂肪酸はマーガリンやドーナツ、フライドポテト、スナック菓子などによく使われており、心臓病になるリスクを高める可能性が指摘されています。今回の全廃で、アメリカ国内で年間1万〜2万人の心筋梗塞を防げるとの試算もあり、関連の医学会からは称賛の声が上がっています。
トランス脂肪酸はアメリカだけでなく、ヨーロッパやアジアの国々でも使用規制や表示義務化が進み、国内でも何らかの規制を望む声が上がっているが、政府は今のところ規制には消極的。
このニュースをうけ、「日本の食品安全行政のガラパゴス化が、顕著になっている」という指摘も。
ガラパゴス化する日本の食品安全行政、その背景には何があるのだろうか。


7月2日(木)小田嶋隆●決まり文句がはびこる社会の危うさ
集団的自衛権の行使容認や安全保障関連法案の議論で、安倍総理は「レッテル貼りはやめて」という言葉を繰り返しています。

去年7月14日、集団的自衛権をテーマに開かれた衆院予算委員会の集中審議。民主党の海江田万里氏が「抑止力を高めると軍拡競争が始まるのでは」と指摘すると、安倍総理は「「レッテルを、私がレッテルを貼ったなら謝るが、海江田さんもレッテルを貼ったなら取り消していただきたい。お互いにレッテルを貼りあうという不毛な。海江田さんがまずレッテルを貼ったから、私もレッテルを貼った。レッテル貼りの議論ではなくて、レッテル貼りではなく中身の議論をすべきだと思う」と1回の答弁で8回も「レッテル」という単語を使い、「レッテル貼り」へのこだわりを見せました。

「レッテル貼り」など決まり文句の蔓延は、社会にどんな影響をもたらすのか、考える。
(2015/6/29 UPDATE)
番組スタッフ
子供の頃と比べてゲームはしなくなりましたが、当時、遊んだタイトルの続編がリリースされたり、リメイクされたり、スマホに移植されたりするとやはり気になるもの。

今日、任天堂から発売となったニンテンドー3DS用のゲーム『ファイアーエムブレムif』。
「ファイアーエムブレム」シリーズは、30代、40代にとってはドラゴンクエストやファイナルファンタジーに勝るとも劣らない、シリーズものRPGとして根強い人気を誇っているのではないでしょうか。

そんな『ファイアーエムブレムif』に、おそらくメジャータイトルのゲーム史上では画期的とも言えるシステムが導入されました。
「同性婚」です。
『ファイアーエムブレムif』には「白夜王国版」と「暗夜王国版」の2種類のバージョンが発売されており、そのどちらでも主人公の「同性婚」が選択肢として用意されています。

2012年以降、アメリカなどで任天堂のゲームに対して同性婚を求める声が挙がっていました。
2012年に発売された前作「ファイアーエムブレム覚醒」にも結婚システムは存在していましたが、その対象は異性の相手のみ。同性愛をテーマとしたニュースサイトから同性婚も認めるべきだとの批判があったと言います。

同性婚を採用した意図について、任天堂は次のように述べています。

**************
当社は当社のゲームプレイ体験が、当社が事業活動を行う地域社会における多様性を反映させたものであるべきだと考えますし、同時に、各ゲームタイトルの仕様は常に、ゲームのシナリオ、ゲームプレイ性といった様々な要素を検討した上で設計しております。また、当然のことですが、ゲームは最終的に楽しくお楽しみいただくためのものであると考えております。

参照:AUTOMATON
**************

ゲームを無心になって楽しんでいた幼い日の私は、画面の中に広がる世界の結婚、あるいは恋愛とは「男女」の組み合わせであることが普通であると思っていましたし、それに違和感を覚えたこともありません。
しかし、ゲームの世界の恋愛や結婚、あるいは家族という形について、疑問を抱いていた少年少女もいたのです。

例えば、スマホの絵文字。携帯電話黎明期と比べると、実に多くのデザインが登場しました。
絵文字一つで家族や夫婦、カップルを表すものがありますが、 アップルがリリースするiPhoneとiPad向けOS「iOS 8.3」では、ゲイやレズビアンのファミリーを描いたものなど、新たな絵文字が追加されました。
絵文字の候補の中には、男同士あるいは女同士の間にハートがあるものや、男二人(女二人)の親に子供がいるものなど、カップル、家族を想起させるものがあります。

多様性が求められる現代社会。「男女」という組み合わせが普通であると思っていたことが、もはや生物学的にも道徳的にも、必ずしもそうでなければならないという「普通」が徐々に覆りつつあります。


「ファイアーエムブレム」以外にも、「結婚」というシステムが用意されたゲームがあります。
一番、有名なところでは「ドラゴンクエスト5」でしょう。
主人公の結婚相手として、幼馴染の女性と名家の令嬢のどちらかを選ぶか。悩みに悩んだ人も多いはず。
ちなみに、ドラクエの生みの親・堀井雄二氏はゲームでは当時、異例だった結婚システムを採用したことについて、
「選択する苦しみを味わって欲しかった」
その意図を語っています

最近では結婚しない「嫌婚」という言葉も登場しましたが、結婚するかしないかはもちろん本人の自由であり、万人に与えられた選択肢の一つに過ぎません。
結婚という大きな選択の中でさらに細分化すると、同性婚も一つの選択肢。
「性的マイノリティー」の「マイノリティー」とは言わずもがな「少数派」を意味しますが、少ないのは人数であって、本来、有するべき権利が少ないということはあってはなりません。
少数派が望むことと、社会がそれを認めることがうまくリンクする。
少数派と言えども、多数派と変わらない選択肢を有する世界が待っているような気がします。

性的マイノリティーの問題については、この数十年で時代が変わったことも影響しているでしょうが、「大人になってから初めて理解する」ということが恥ずかしながら多すぎます。
彼ら、彼女らをめぐる時代のうねりは今、過渡期にあります。いや、今はまだ始まりに過ぎないのかもしれません。
子供たちにはゲームという「機会」を通じて、恋愛や結婚は「男女」以外の組み合わせでも成立すること、それがおかしいことではないことを「ありうる普通の選択肢」として親しんでおいて欲しいものです。
周りの人が性的マイノリティーだと知った時、戸惑わないためにも。


スタッフ・坂本
(2015/6/25 UPDATE)
番組スタッフ
「障害者」ではなく「障がい者」と表記すべきという意見があるなど、表記の仕方だけでもひじょうにデリケートな障害者をめぐる話題。
言葉の選択を間違えると批判される。そんな緊張感のある話題に、ある内科医が大ざっぱに踏み込み、批判の的となっています。
ある内科医とは、多くの著書があり、「医学の9割は不要」「抗うつ剤と麻薬、覚せい剤は基本的に同じ」などと、これまでにも歯に衣着せぬ発言で物議をかもしてきた内海聡さん。
今月13日、Facebookに「障害を持つ子供が生まれる原因は親にあり、一生かけて反省しなければならない」などとデリカシーのない書き込みをしています。

*****
最終的には元気に生まれれば何でもいいです♪。
よく帝王切開だとダメだという人もいますが、もちろん理想が自然分娩なのも分かります。ただ、帝王切開だった自分を反省し生まれた子供を全身全霊をかけて守りましょう。
障害の子どもも同じです。障害の子どもさんが生まれるというのは、いかに産む前妊娠前に両親が食と生活が乱れているかの証、それは一生かけて反省しなければなりません。
それを抱えてその子を一生守り続けていくことが、真の親に課せられた試練なのです♪。
<内海聡さんのFacebookより抜粋>
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「最終的には元気に生まれれば何でもいいです♪」「その子を一生守り続けていくことが、真の親に課せられた試練なのです♪」という♪が付いた意見だけを読むと、まともな意見のようにも思えますが、♪と♪に挟まれた意見を読むと、それは錯覚だと気づきます。

「障害の子どもさんが生まれるというのは、いかに産む前妊娠前に両親が食と生活が乱れているかの証」
「一生かけて反省しなければなりません」

まず、食と生活の乱れが障害につながる、というのは医学的な知識が乏しい人にも違和感を抱かせる意見であり、産婦人科医の宋美玄さんも全否定しています。
*****
帝王切開による出産になること、障害児を産むことは『親のせい』『不摂生』などではないことは改めて説明するまでもありません(中略)産婦人科医としてはっきり否定いたします。
<ウートピ 2015/6/17>
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また、一生反省するかどうかは産んだ本人が決めることで、他人から強制されることではありません。

この13日の書き込み以降、当然のごとく批判が集中していましたが、内海さんは批判に反論。
今月16日には「障害者の親は一生反省してもらってけっこう このことは決してこの世界のジンルイにもアホンジンにもわからないでしょうね」、20日には「ネットでメッセージしてくるカスたちなどにかまっている暇もない」と挑発的な書き込みをしています。

反論を含め、内海さんの意見は擁護のしようがないもの。批判はやむを得ないとも思いますが、一方で感じるのは障害者をめぐるデリケートすぎる空気。
先月下旬には、学校の運動会でおなじみの競技「障害物競争」が、複数の学校で「興味走」という名称に変更になっていることが話題になりました。
為末大さんも先月20日、ツイッターに障害者に関するこんな意見を書き込んでいたりします。
*****
障害者に関する世界に行くと、面倒臭い人がいて、それが嫌になって障害者に関する仕事は避けようかなとなっている人がいかに多いことか。
障害者への理解が進まない一番の理由はヒステリックな正義の人だと思う。
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冒頭で触れた、「障害者」ではなく「障がい者」と表記すべきという意見もそうです。
気を遣い過ぎるあまり、障害者にどう触れていいのか分からなくなっているだけでなく、「触れない方が無難」という空気すら感じます。
ひじょうによろしくない状況ですが、どうすれば変えられるのでしょうか。

参考になるのは、TEDの講演で「感動ポルノ」という言葉を用い、健常者の感動を呼ぶために障害者を取り上げる風潮を批判した、コメディアン兼ジャーナリストのステラ・ヤングさんの言葉。
一昨年の12月に亡くなったヤングさんはこんな言葉を遺しています。
*****
「あなたの姿に感動した」と言う時、人はそれを賛辞として言っていると思っています。私は、どうしてそう言わざるを得ないのか知っています。
それは私たち障害者が、障害と共に生きることが素晴らしいのだというイメージを作り上げて来たからなのです。本当は、そんなことはありません。
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「障害と共に生きることが素晴らしい」。
障害者に対するこうした感情が”勝手な決めつけ”だと知ることが、「触れない方が無難」という空気を変える一歩なのかもしれません。

(スタッフH)
(2015/6/23 UPDATE)
番組スタッフ
6月22日(月) 佐々木俊尚 ●変わるWeb メディアの成功法則

アメリカのフェイスブックが5月から、フェイスブックアプリ上でニュース記事全体を読むことができる新サービス「Instant Articles」を海外で提供しています。
日本での提供は未定なのですが、このサービスでは、フィードに表示されるニュース記事をリンク先へ移動することなく、動画の再生も含めて全てフェイスブック上で読むことが可能。
このようなニュースメディアに的を絞った動きを見せているプラットフォームはFacebookだけではなく、TwitterやSnapchatも同様の動きを見せているといいます。
Facebookをはじめとする、プラットフォームが見せるニュースメディアに的を絞った動き。そこから見えてくる、Web メディアにおける成功法則の変化とは?


6月23日(火) 古谷経衡 ●「旧土人保護法」教科書表記修正が投げかけるアイヌ問題

5月17日、札幌市内で開かれた北海道アイヌ協会の本年度総会で、北海道アイヌ協会の加藤理事長は、2016年度から中学校で使われる一部の歴史教科書で「北海道旧土人保護法」に関する記述が文部科学省の検定意見によって修正されたことについて、「明治以来の北海道開拓とアイヌ民族の同化政策に十分な言及がなされておらず、歴史的経緯を正しく理解するには十分な説明ではない」と話しました。
「北海道旧土人保護法」とは1899年に日本政府がアイヌ民族保護を名目に制定した法律で、1997年に廃止。
文科省が4月に公表した教科書検定の結果では、1社の歴史教科書において、北海道旧土人保護法の説明でもともとは「アイヌの人々の土地を取り上げて」とされていた記述が、「アイヌの人々に土地をあたえて」などと修正されています。
この「旧土人保護法」の教科書表記修正が投げかけるものとは何か。
北海道出身の古谷さんから見た、道外の人が知らないアイヌ問題の真実とは?


6月24日(水) 飯田泰之 ●トヨタが発行、元本保証の新型株の狙いとは?

トヨタ自動車は今月16日、愛知県豊田市の本社で定時株主総会を開き、注目の「AA型種類株」発行の議案が可決されました。
この「種類株」は5年間売却できないものの、株価が下がっても取得時の金額での買い戻しをトヨタに請求できる権利があり、事実上、元本が保証されていると見ることができるもの。
表向き、トヨタは、『長期保有してくれる個人株主を増やし、時間がかかる自動車開発を支援してもらう狙いがある』と説明してきましたが、どのような狙いがあるのか、考えます。


6月25日(木) 小田嶋隆 ●日本でも「サムの息子法」は必要か

神戸連続児童殺傷事件を起こした元少年Aが11日に出版した手記「絶歌」(太田出版)が波紋を広げています。
東京都と神奈川県で38店舗を展開する啓文堂書店では被害者遺族の心情に配慮して、全店で「絶歌」を販売しておらず、客からの注文も受け付けていません。
一方で、出版流通大手のトーハンが16日に発表した週間ベストセラーでは総合1位となりました。
注目されているのは、数千万円にもなる可能性があるといわれている印税の行方。一部では慰謝料に充てるのはないかともいわれていますが、2億円の賠償金に充てるのではとの報道も。
こういった状況をうけ、制定を望む声が出始めている法律があります。アメリカで定められている「サムの息子法」です。
この法律は、犯罪者が手記を書くなどして当該犯罪行為を基に収入を得た場合、遺族など被害者側の申立てにより、手記出版による収益を取り上げることができるというもの。
元少年Aの手記「絶歌」の出版によって、制定を望む声があがっているこの法律が日本でも必要なのか、考えます。
(2015/6/22 UPDATE)
番組スタッフ
押し寄せる少子高齢化の波はますます日本を侵食していきます。
先日厚労省が発表した、1人の女性が生涯に何人の子どもを産むのかを推計した合計特殊出生率。1.42となり、9年ぶりに低下しました。
また出生数は100万人割れ目前で、人口減少と少子化への対策が急務であることが改めて浮き彫りになったと同時に、いかに、これまで「少子化対策」が重要視されてこなかったのかがわかります。

そんな中、埼玉県・所沢市のある子育て政策が批判されています。
それは保育園児を持つ保護者が出産して育児休業を取得した場合、0〜2歳の園児は原則退園させる新制度を所沢市が導入したというもの。

【埼玉新聞 「育休退園の撤回を」 所沢で集会、母親ら300人参加】

「育休取ると退園?新ルールに悲鳴」とのタイトルでこの件を報じているテレビ番組もありました。
ニュースのタイトルだけを見て賛否を述べる。あるいはそれに反応している賛否のコメントだけを見て、同調するという人も少なくはない昨今です。
こういった事例を正しく理解するには、「オリジナル」を見るに限ります。

所沢市が公表する「第2子以降の出産に伴う育児休業中における在園児の保育利用(継続)について【Q&A】 《H27.6.5 増補版》」を見てみましょう。

そもそもの疑問。なぜ育児休業を取得すると上の子が退園となるのか。所沢市の見解はこうです。

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A1 育児休業中は、ご家庭での保育が可能ですので、原則として保育の必要性には該当し ないこととなります。また、育児休業期間中はお父さん、お母さんと子どもたちとで一 緒に過ごし子どもたちのペースに合わせて生活をする中で、兄弟姉妹親子関係を築く良 い機会としていただくため、市といたしましても育児休業中の保育園以外の保育サービ ス(一時預かり事業や地域子ども・子育て支援事業)についても充実をはかってまいり ます。また、ご家庭で過ごす間、保育園での園庭遊びや行事の参加など、在園時のお友 達と過ごす機会を設けるなど施設に協力を求めていきます。
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仮に退園したとして、気になるのが育児休暇からの復帰後です。それについて市は…

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Q2 一度退園したら、その枠に他の子が入園してしまい、育児休業から復帰したときの入 園申請の際にわが子(育児休業取得のために一度退園した園児)が戻るところが無くな ってしまうのではないか? 絶対に戻れる保障があるのか?
A2 育児休業取得のために一度退園された園児につきましては、利用調整の際に指数の中 で加算をつける等の措置を講じるとともに、受入枠の確保について施設や事業者の協力 を得ながら、育児休業終了時に当該園児が元の園に入園できるように対応していきます。

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政府が先導して子育て支援の充実が叫ばれる昨今。時代の流れに逆行するのではないかという批判もあります。
それについて、所沢市は次のような見解を述べています。

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育児休業中も保育園への継続利用が可能であるということ=「子育てしやすいまち」 ということではなく、子ども・子育てを取り巻く様々な環境の中で、保育園はその一部ですので、A1の内容のように親子が触れあう大切さを確認する期間と考えていただければと思います。育児休業の取得により保育が可能な環境にあるときは、ご家庭で子育てをしていただくことをお願いし、保育園等を必要とする方(就労等の事由で保育がで きない方)にご利用いただくべきと考えております。
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何やら「育休を取ると退園」という文言にばかり注目が集まり、そこから非難が生まれているような気もしますが、産経新聞は次のようなことも報じています。

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(保育園児を持つ保護者が出産して育児休業を取得した場合、0〜2歳の園児は原則退園させる新制度に伴い)保護者が育休から復職する際、子供の復園を確実にするため、入園選考の指数を加算するほか、育児休業復帰後特別預かり制度を創設し、通常保育と別枠で預かる民間保育園を助成することになった。
【産経新聞 育休取得 0〜2歳児は保育園退園 埼玉・所沢市、復職時の復園担保】
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認定保育園に入園できるかの判断基準となるのが、利用調整指数です。いわゆる「点数」。
この点数をいかにして稼ぎ、保育園に入所させるかを重要視する保護者もいるようですが、今回のケースで退園となった場合、100点が加算されます。意外と大きい数字です。

しかし、それでも…。
仮に私が所沢市民で、今回のケースに当てはまる家庭環境だとして、想像してみます。
所沢市のQ&Aを読んでみて思い浮かぶのは「不安」です。親と子が触れ合う大切さを確認する期間とは言えど、閉鎖的な環境となることでストレスがより溜まってしまうのでは…、上の子の環境が変わってしまうのもあまりよろしくないのでは…。
市が出すQ&Aをどれだけ見ようが「安心」はないのです。

私も自身に子が生まれた際、子供は家庭だけで育つのではない、と助産師から聞かされました。育児教室のような集いにもできれば積極的に参加せよとの助言をたまわりました。
ストレスを溜めないためのケア、育児交流の場のようなものはどの程度、敷かれているのか気になります。
所沢市が言うように保育園の充実だけが市が掲げる「子育てしやすいまち」ではありません。
保育園以外にはどのような「子育てしやすい」システムが整っているのか、そこから先はおそらく個人で検索をお願いしますということでしょうか。

所沢市の新たな取り決めとそれに関する疑問を解消するとされる市のQ&Aを読んでみて、所沢市で進んで子育てがしたいという考えにはいたらないでしょう。
待機児童を減らしたいという思いを越えて、何だか「もう保育園はパンク寸前だ!できるだけ入園者を減らしたい」という市の意図がガシガシ伝わってくるからです。

行政の下に生きる人間という者は、都合の良い時だけ行政のサービスを目一杯利用してやろうと役所に行きます。反対に都合が悪くなると、積極的に文句を垂れます。
私も子を持つ親になった際、自分の住まう自治体にはどれだけ子育て支援が充実しているのかを調べるのに躍起になりました。税金、社会保険料を納めているのだ。受けられるサービスは全て受けてやろうという浅ましさが突然芽生え、驚きもしました。しかし、我が子のためならと思うと恥の感情も沸き起こりません。

他所の自治体のお話にまるで当事者かのように目くじらを立てる人がいるのも、こういった感情が関係しているのかもしれませんし、また、お役所ともなればこういった感情がたやすく攻撃的方向に向かうことも理解してくれて良いのではとも思います。


スタッフ・坂本
(2015/6/18 UPDATE)
番組スタッフ
「ヤフーチャット万歳!」という叫びが印象的な千葉県柏市で起きた連続通り魔事件の被告に、先週金曜(12日)、無期懲役の判決が言い渡されました。
判決が言い渡された後、被告は自ら拍手し、傍聴席に向かって中指を立て、「これでまた殺人ができる。悔しかったら死刑にしてみろ」などと叫んだ、このように報じられています。
何だか無性に腹が立つ言動ですが、腹が立つ理由のひとつが、「無期懲役は意外と早く出所できる」というイメージのせい。

判決の翌日、先週土曜(13日)に放送された朝日放送のテレビ番組『教えて!NEWSライブ正義のミカタ』(※関西地区のみの放送)でも、ある有名な女性弁護士が「刑務所で問題なく過ごせば15年くらいで仮釈放になる」と話しています。
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そうですね、刑務所で問題なく過ごせば15年くらいで仮釈放になって、その後、問題がなければ、そのまま社会で生活してしまうんですけども、ここまで将来、殺人ができると言ってるんですから、慎重に刑務所の方も見て、まあ仮釈放は認められないと思いますけどね。
<『教えて!NEWSライブ正義のミカタ』より書き起こし>
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ところが、以下のまとめによると、「無期懲役は意外と早く出所できる」というイメージは間違いで、女性弁護士の「刑務所で問題なく過ごせば15年くらいで仮釈放になる」という見解もデマのようです。

<無期懲役が、またまた話題のようで。>

こちらは、女性弁護士の見解に対する反論をまとめたもので、反論しているのは検事、弁護士など刑法に詳しい方ばかり。
そのなかのひとり、元特捜部主任検事の前田恒彦さんによると、「無期懲役囚の平均在所期間は約33年」で、「再犯のおそれが極めて高い者については事実上の終身刑となるような運用が行われている」ようです。
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今回の判決はまだ確定していませんが、検察庁ではこの被告人のように反省の情が乏しく、再犯のおそれが極めて高い者については、判決が確定して刑の執行を開始した後、仮釈放の審理を慎重に行うように刑務所などに書面で求めるとともに、検察官が仮釈放可否の意見を求められた際には反対し、事実上の終身刑となるような運用を行っています。
実際、検察官が仮釈放に反対したケースでは約9割が不許可になっていますし、許可になった場合でも平均在所期間は約33年であり、反対しないケースに比べてやや長くなっています。
<前田恒彦 −元特捜部主任検事のつぶやき−>
*****

ここから、もう少し調べてみると、法務省の資料「無期刑の執行状況及び無期刑受刑者に係る仮釈放の運用状況について」(※1ページ参照)によると、2004年から2013年までの過去10年間において、無期懲役囚が仮釈放を許されるまでの期間は以下のとおり。

2004年⇒ 25年10か月
2005年⇒ 27年2か月
2006年⇒ 25年1か月
2007年⇒ 31年10か月
2008年⇒ 28年10か月
2009年⇒ 30年2か月
2010年⇒ 35年3か月
2011年⇒ 35年2か月
2012年⇒ 31年8か月
2013年⇒ 31年2か月

これを見ると、2009年以降は30年を下回っていないことが分かります。
また、上記と同じ資料(※4〜10ページ参照)によると、過去10年間で、20年未満の在所期間で仮釈放が許可されたのは1人(70歳代の受刑者で在所期間は19年11か月)だけ。しかも、2004年と10年以上前のことで、それ以降は20年未満で仮釈放が許可された無期懲役囚はいません。
これに加え、この10年間に刑務所内で死亡した無期懲役囚は146人で、仮釈放となった無期懲役囚の119人を上回っていて、この数字から「無期懲役」が事実上「終身刑」に近い運用になりつつあることが見えてきます。

ちなみに、無期懲役囚の在所期間が長くなったきっかけは2004年の刑法改正。これにより有期刑の最高が20年から30年に引き上げられ、その影響で無期懲役囚が有期刑(30年)の受刑者より先に仮釈放されることが難しくなったようです。

「これでまた殺人ができる」。
柏市の連続通り魔事件の被告はこう言い放ったようですが、現在の無期懲役の運用ではそれは不可能。被告はその後、控訴していますが、おそらくは後の祭りです。
こうした状況を前に、不謹慎ではありますが、胸がスッとした自分がいました。

(スタッフH)
(2015/6/16 UPDATE)
番組スタッフ
6月15日(月)佐々木俊尚●小林秀雄に学ぶ、「戦争の悲しみ」と向き合うということ
戦後70年を迎える今年。過去の偉人、賢人の言葉をもとに先の大戦を見直そうという動きがあります。
文芸評論家の浜崎洋介氏は、昭和の日本の論壇に多大な影響を与えた批評家・小林秀雄が戦争との向き合い方を教えてくれると語ります。
浜崎洋介氏をお迎えし、圧倒的影響力を誇った批評家の言葉から、戦争という失敗の向き合い方を学びます。


6月16日(火)速水健朗●「キモくて金のないおっさん」から考える弱者救済の手立て
ネットで『決して救われない社会的弱者「キモくて金のないおっさん」』についての議論が話題となっています。
「キモくて金のないおっさん」とは、Twitterユーザー同士のやりとりのなかで生まれた言葉で、「本当にどうしようもない独り身の中年・高齢男性が社会で浮いたとき、どこにも辿り着けないという救いのない現象」を指摘するもの。
ネットで話題の「キモくて金のないおっさん」をきっかけに、まだ行き届いていない“弱者救済”の手立てを考えます。


6月17日(水)ちきりん●高齢者が地方移住しても解決されない根本的問題
有識者団体「日本創成会議」は4日、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県(東京圏)の2025年の介護需要が現在(15年)に比べ45%増え、172万人に上るとの試算を公表した。全国平均(32%増)を大きく上回り、他地域に比べ突出。
一方で、東京圏は医療・介護の受け入れ能力が全国平均よりも低く、「患者のたらい回し」や「介護施設の奪い合い」が起きる可能性が高いと警鐘を鳴らし、地方移住を促す施策の推進などを提言しています。
高齢者の地方移住を促す、日本創成会議の提言。この提言の問題点と、地方移住したところで解決されない根本的な問題とは?


6月18日(木)小田嶋隆●世に溢れる「反知性主義」という言葉の正体
出版界でここ最近よく用いられる「反知性主義」という言葉。
「反知性主義ブーム」とでもいうべき、それをテーマに扱う本が書店に並ぶことについて、中には真の反知性主義がなんたるかを見誤ったものもあるという指摘も。
本来の意味とは乖離し始めた反知性主義という言葉。その背景を探ります。
(2015/6/15 UPDATE)
番組スタッフ
6月9日の午後。JR京浜東北線鶴見−新子安間を走行中の電車内で、刃物を持った70代の男が暴れるという事件がありました。電車は緊急停止し、複数の路線が運転を一時見合わせ、3万5千人に影響があったと報じられています。

男が暴れるにいたった現場とも言うべき場所が「優先席」です。優先席に座っていた男は、隣席の乗客が使用していたタブレット端末をめぐってトラブルに発展したと言います。
お年寄りが元気すぎるのか、スマホやタブレットが普及しすぎたのか。
今回の事件の引き金は何なのかはわかりませんが、このニュースについて思う所は人それぞれでしょう。

携帯電話が普及し始めた頃から、電車では「優先席付近では携帯電話の電源をお切りください」というアナウンスが流れます。優先席で携帯電話を使ってはいけないというルールの根拠となっているのが、ご存知の通り、「携帯電話の電波がペースメーカーを誤作動させるかもしれない」というもの。
かれこれ10数年。10数年で爆発的な進化を遂げた携帯電話を思うと、私は「優先席で携帯電話やタブレット端末等の通信機器を使ってはならない、電源オフにする」というルールに疑問を感じざるを得ません。

昨年7月から関西では、この優先席での携帯電話オフキャンペーンを廃止しました。
ビジネスジャーナルの記事によると、廃止のきっかけは2012年7月に、電波出力が強くペースメーカーの誤作動を誘発する危険があるといわれていた2G(第2世代)と呼ばれる携帯電話のサービス終了。これに続く3G(第3世代)携帯は、25種類のペースメーカーを対象に測定を行ないましたが、携帯電源から3cm以上離れれば、影響がないことが判明したからだそうです。

実は、これまで携帯電話が原因でペースメーカーが誤作動を起こした例は1件も見られないといいます。にもかかわらず、関西地域では優先席付近での携帯電話の使用をめぐってのトラブルがあとを絶たなかったのだとか。

東京・関東はというと、「優先席付近では携帯電話の電源をお切りください」と流れる路線がほとんどです。
関西と関東では電車の混雑具合が大きく異なっています。関東の異常なほどの混み具合を鑑みると、携帯電源とペースメーカーが3cm以上離れれば影響がないとはいえ、電鉄各社は安全性が100%確認できなければ、携帯電話の電源オンを解禁しないようなのです。

確かに、気にしすぎて損をすることはないのかもしれません。100%安心でないならば、99%の「大丈夫な人」よりも、いるかもしれない1%の「大丈夫じゃない人」を気遣う。関東、特に東京という都会はとても冷たい場所というイメージがありますが、何とも優しい社会です。

現在の携帯電話がペースメーカーに悪影響を与える可能性があるかどうかという疑問を、関東の鉄道会社はクリアにする企業努力のようなものをどこまで行っているのでしょうか。

私事になりますが、今年に入り、妻が入院しました。場所は都内の総合病院。
病院というと、歯科医か近所の小さな診療所、クリニックしか行かない私ですが、2ヶ月間の妻の入院に伴うお見舞いで驚かされたことがあります。
それは病院内で普通に携帯電話が使えるということ。

もちろん、制限されている場所もあります。通話はロビー、集中治療室など高度な機器が集まる場所では電源オフ、診療中の携帯電話での撮影禁止といったルールがありましたが、入院患者がほとんどの時間を費やす病室では携帯電話オフにする必要がありません。メール、ネット、動画閲覧など、通信し放題なのです。
入院患者が供される食事をスマホで撮影し、それをSNSに投稿するという ”よく見る光景”がそこにはありました。

私の感覚では、満員電車よりも病院の方が圧倒的にペースメーカー装着者がいる確率が圧倒的に高いように思われます。
そんな病院で可能なことが、都内の電車ではできない。関西の電車はそうなっているにもかかわらず。

本来、ルールとは護られるべき弱き者を護るために存在する側面があります。
携帯電話が進化した現代において、電車の電源オフキャンペーンはどのような弱き者を護ろうとしているのでしょうか。
医療の世界は携帯電話をオフにする場所、しない場所について一定の指針を示しています。

【電波環境協議会:「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針」等の公表について】


弱き者に優しくない者を、その弱き者に成り代わって正義の鉄槌を下そうとする人がいる。正義を代弁しようとする人がいる。その存在が見えないにもかかわらず、、、。
そして皮肉にも、見えているはずの弱者が護られない、、、ということも起こり得ます。
妻の出産を経験した男の主観になってしまいますが、電車は妊婦に優しくない場合が多い。
できることなら、電車に乗せたくない。ストレスを感じて欲しくない。そう思ったりもします。

弱き者の気持ちを代弁することはとても気持ちが良いことですが、時間の経過でおざなりにするのではなく、その都度、きちんと本当にいるかどうかを確認することも大切だと感じます。

スタッフ・坂本
(2015/6/11 UPDATE)
番組スタッフ
10年ほど前から普及が始まり、子供の飛び出しや迷子を防げるとして、近年利用者が増えているという「子供用のリード」。
簡単に言えば、子供と親をリード(=ひも)でつないでおくもので、かたちは、こちらのようなリュックの上にリードがつながっているものや、こちらのようなぬいぐるみが付いているものまで様々。
この子供用のリードをめぐっては、これまでも度々議論が繰り広げられてきましたが、先週木曜(4日)の朝日新聞の記事をきっかけに議論が再燃しています。

これまで同様に賛否は分かれており、Yahoo!の意識調査では9日の午前10時時点で、「違和感がある」が3万1690票、「問題ない」が2万4825票で、「違和感がある」がやや多数派となっています。
反対派、賛成派、双方の意見を見てみると、反対派で多いのは「犬の散歩みたいでかわいそう」、賛成派で多いのは「動きが予測できない子供を守るため」というもの。
その他でいえば、以下のような意見があがっています。

<反対派の意見>
「動物を調教しているみたいで違和感がある」
「自分に子供ができたらリードを付けるつもりはない」
「リードでつなぐぐらいなら、手をつなげ」

<賛成派の意見>
「活発な子が飛び出し事故に遭わず、無事で過ごせるなら子供用リードは必要」
「親は子供の安全が最優先」
「実態を知らない人に限って、理想論を押し付けてくる」

反対派、賛成派の意見にひととおり目を通してみて、わたしがとくに気になったのが「自分が親になったら絶対に付けない」という反対派の意見。
わたしも子供ができる前は反対派で全く同じことを考えていたのですが、実際に子供ができてみると、「絶対に付けない」と言い切る自信は揺らいできています。

どうしてかといいますと、子供というのは想定外の連続だから。
とにかく予期せぬ動きをしますし、その予期せぬ動きに対応することは不可能に近い。
あるツイッターユーザーは親と子供の関係をこのように表現していますが、まさにこんな感じ。
そのため、手をつないでいたとしても、その手を離して車道に飛び出す可能性はゼロとは言い切れません。
しかも、幼児(小学生未満)の歩行中の交通事故は2013年は2332件で、公共財団法人交通事故総合分析センターによると、「一緒にいた大人が目を離したすきに飛び出した事故が多い」とみられています。
わたしの子供はまだ生後9カ月で歩き出す前ですが、歩き出して、もし命の危険を感じたら付けてしまうかもしれません。

わたしが万が一のときは付けようと考えているのは「子供の命を守るため」。できれば、付けたくないとは思っています。
「できれば付けたくない」、これが本音ですが、こう思わせるのには子供用のリードにいくつか拭い去れない違和感があるからです。

まずは、「親と子供をつなぐ場所の問題」。
子供は背中などをリードで固定され、親がそのリードを持つという関係性。これを見ると、どうしても犬の散歩を連想してしまいます。
親も子供も同じ場所(手首や胴など)に装着するかたちにするだけで、かなり違和感は和らぐのではないでしょうか。
(※すでにこういう商品があったとしたら、すみません)

次に、「名前の問題」。
子供用のリードは「ハーネス」や「迷子ひも」などと呼ばれているようですが、これのイメージがあまりよろしくない。また、そもそも「リード」自体の意味が“犬などに着ける引き綱”で、これまたどうしても犬の散歩を連想してしまいます。
そこで、子供の命を守るために必要なものであることが一目で分かる名前に変えてみる。たとえば、すでにネットで称賛されている「命綱」のような緊迫感のある名前が望ましいように思います。

最後に、「見慣れないものへの拒否反応の問題」。
普及から10年ほど経つとはいえ、まだ街中で子供用のリードを付けた親子を見る機会は少ない、というか、ほぼありません。
見慣れないものには拒否反応を示したくなるもので仕方がないのですが、今よりも付けている人が増えれば、全体的に付けることへのハードルが下がるのでは、とも思います。

今のままでは、付けたくても付けづらい子供用のリード。今回の議論をきっかけに大幅な改良が進むことを今はただ願うばかりです。

(スタッフH)
(2015/6/9 UPDATE)
番組スタッフ
今、日本は歴史的な転換点を迎えています。
昨年7月に集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈変更を閣議決定。そして今、平和・安全に関する、日本のあり方、法整備について、国会で、連日、議論されています。

日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しているといいますが、思えばいつから私たちは「戦争」という言葉を身近に感じるようになったのでしょう。
総理がわたし達より先に、アメリカに対して語った今年の「夏」に向けて、そろそろ感情ではなく、自分のアタマで一回考えておいたほうがよさそうです。

今週のタイムラインは、私たちが自分の頭で安保法制について考えてみるための、様々な視点やヒントを識者に伺い、背景に潜む歴史、日本と世界の現状・問題点を考える一週間。


6月8日(月) 佐々木俊尚 ●私の15年ANPO〜この夏、安保について考える幾つかのヒント

国際政治学者の三浦瑠麗さんをスタジオにお迎えし、2015年の安保について考えるヒントを伺います。


6月9日(火) 古谷経衡 ●言葉で生き、言葉で滅びる政治家たちが示すべき「戦争観」

慶応大学の松井孝治教授にお話を伺い、安倍総理、ひいては日本の政治家が示すべき戦争観を読み解きます。


6月10日(水) 飯田泰之 ●内容未定

内容が決まり次第、お知らせします。


6月11日(木) 小田嶋隆 ●内容未定

内容が決まり次第、お知らせします。
(2015/6/8 UPDATE)
番組スタッフ
朝のニュースを見る感覚でネットの世界をさまよっていると、「え?こんなことが議論になっているの?」と驚かされるような話題に出くわすことも珍しくありません。

今朝、はてなブックマークを見ていて思わずブックマークしてしまったのが「嫁という言葉が大嫌いだ」という内容のブログです。ブログ著者は主夫をやっているそうで、「嫁」という言葉が「女」偏に「家」と書く文字構成が男は仕事、女は家事という印象を強く醸しているから嫌いだと主張されます。
男性が女性を見下しているような印象を受けるというのも、著者が「嫁」という言葉を嫌う、使わない理由のひとつ。

私も自身の配偶者を「嫁」とは呼びませんが、「妻」やら「奥さん」やらを使います。
家内という呼び方も憧れますが、夫歴が浅いものには使いこなすことができない言葉のように思います。 若造が身の丈に合わない高級時計を買い、それが全く似合わないのと同じように。
ちなみに、某サイトによると「家の内」なので家内という呼び方もアウトだそうです。

妻、嫁、家内、相方、伴侶…、男性から見た女性の配偶者を指す言葉はたくさんあります。
女性から見た男性配偶者もまた然り。
いずれにせよ、呼び方ひとつで配偶者同士の団結力や無償の奉仕の精神は変わらんよ、と私は思うのです。
配偶者、パートナーひとつの呼称にこだわり、それを高らかと問題提起する。
私が抱いた感想は「意識が高い」というものでした。

意識が高い=意識高い系という言葉は揶揄の意味をもって使われます。
NHKでは「その男、意識高い系」というドラマまで放映されました。
ドラマのホームページで紹介されている意識高い系のそもそもの特徴とは…

・やたらと自分のプロフィールを「盛る」
・ソーシャルメディアで意識の高い発言をする
・人脈を必要以上に自慢する
・カタカナ大好き

主に思想を表す意識高い系という言葉が、最近では趣味嗜好の分野にまでその用途が広がっています。

「三大意識高い系酒」
「意識高い系の大学生が好きそうな酒のつまみ」
「意識高い系が好きそうなスポーツ」

要するに、ちょっとオシャレでどこかに「こだわり」のようなものを感じると、意識高い系になってしまうようです。ここまで解釈の幅が広がると、私の自身の精神を解剖すればどこか意識高い系の断片が見つかるかもしれません。

最近では「意識低い系」という言葉もよく目にするようになりました。

何かと発言が物議をかもす、ブロガーのイケダハヤト氏は意識低い系を「頑張るのは恥ずかしい」という価値観を持つ人と語ります。自分に対する自身のなさ、自分の世界に閉じこもっていることから意識高い系をバカにし、意識低い系の価値観に落ち着くのだそうです。
(意識低い系も転じて、食べ物などの趣味嗜好の分野で使われるようになりました)

「思想」で見ると、私は意識高い系が苦手です。仮に、プロフィールを書く欄に、血液型を書くような感覚で、意識が高いか低いかのどちらかを書かなければならないとしたら、私は意識低い系を選ぶでしょう。
意識低い系の急先鋒でもないのですが、イケダ氏が指摘する「頑張ること自体が恥ずかしい」には賛同しかねます。頑張ることをおかしな演出を加えて、人様にアピールすることが恥ずかしいと思うのです。

私の知人である愛すべき意識高い系の面々はいくらバカにされようが、絶対に屈しない精神の強靱さも有しています。意識高い系の周りには意識高い系が集まっているようなので、揶揄する声も耳目に触れないのかもしれません。

意識高い系が嘲笑や揶揄の対象となる背景には、「陶酔」があるからだと思います。
「陶酔」とは素人にはなかなか扱いづらいものです。自身の力量を見誤らせ、時に他者を傷つけ、気づかぬうちに他者から蔑まれる。
攻撃する人だらけの昨今。ならばいっそのこと、意識低い系だと「自虐の姿勢」で構えたほうが、生きやすいのではないか。 そう思います。

スタッフ・坂本
(2015/6/4 UPDATE)
番組スタッフ
「本でドミノ倒しをする」。このように告知した、あるイベントがネット上で物議を醸しています。

岐阜県岐阜市で7月18日に開館する新図書館を備えた複合施設「ぎふメディアコスモス」。こちらのオープンに先立って12日に行われる予定のオープニングイベントが、その問題のイベント。
その名も「岐阜から世界記録に挑戦!本deドミノ」で、市民から集めた1万冊の古本を並べて、ドミノ倒しのギネス記録(今年1月に英国で認定された5318冊)に挑戦するというものです。

図書館の蔵書ではなく、“不要になった本を使用”していること、“使用した本は換金して、図書館や福祉施設などに寄付するなど有効利用”をする予定であることがすでにアナウンスされていることから、わたしは“とくに問題のないイベント”と捉えていましたが、わたしのように“とくに問題がない”と捉えるのは少数派。
今のところ、イベントを問題視する声の方が多数を占めているようです。

Yahoo!ニュースの意識調査
では、1万273票中(6月2日12時時点)、賛成が3283票、反対が5961票で、反対が賛成を大きく上回っています。
では、反対派は「本でドミノ倒しをすること」の何を問題視しているのでしょうか。

たとえば、ブックカフェなどを運営するNPO法人ぶうめらんの代表、北村隆幸さん。
こちらのブログエントリーで、「本でドミノ倒し=本を粗末に扱うこと」だと指摘しています。
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私はこれを見たときに、とっても嫌な気分になりました。私も本を通したまちづくりを行っていますが、本を扱うものとして、本には敬意を払っています。
物を敬う心、その書物を書いた先人を敬う心。子供の頃には、本はまたいではいけないものと教わりました。本をまたぐことは、その書いた人の頭をまたぐようなものだと。
HPにの主旨文には、「インターネットが普及し、紙の本なんて買うことも手にすることも少なくなったこの頃。もう一度、本へ原点回帰」とありますが、本を粗末にあつかうことは原点ではありません。
*****

このイベントに対する反応を見ていると、反対派の意見で多いのは、北村さんのような“本への敬意”がらみ。「本に失礼だ」という意見もあったりします。
つまり、本を敬意の対象として捉え、敬意の対象でドミノ倒しするなどけしからん、というわけです。
いわば、敬意の押しつけです。

敬意の押しつけといえば思い出すのが、高崎山自然動物園が子ザルに「シャーロット」と名付け、批判が殺到した問題。報道直後の批判のなかには「イギリスに失礼だ」というものがあり、「本deドミノ」と同じにおいを感じます。
つまり、「イギリスに失礼だ」と批判をした人はイギリス王室への敬意を高崎山自然動物園に押しつけているのです。

「敬意を払ってはいるが、敬意のあらわし方は人それぞれ」。
『ビリギャル(学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話)』の著者、坪田信貴さんはTwitterでこのような趣旨の書き込みをしていますが、敬意の押しつけをしてしまう人たちに必要なのはこうした思考なのでしょう。
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自分の本でドミノをしても僕は気にならないなー。
本や著者にも敬意は払ってますが、枕にして寝たり、本棚にさしっぱなしとか、積読とかどーなんだってこともあるし。
正座して感謝しながら1ページ読むのが正しいとか言われたら活字嫌いが加速しそう。
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本でドミノ倒しをすることが、本への敬意のあらわれなのかどうかは分かりません。
ただ、「本のことをどうにかしてアピールしたい」という必死さだけは伝わってきます。その必死さから本への敬意を感じたのはわたしだけではないはずです。

(スタッフH)
(2015/6/2 UPDATE)
番組スタッフ
6月1日(月)佐々木俊尚●日本における定額制音楽ストリーミングサービスの将来
IT企業のサイバーエージェントとレコード会社大手エイベックスが合弁で設立したAWA(アワ)が、定額制の音楽ストリーミングサービスを始めました。まるでラジオを聴くように楽しめる月額360円のライトプランと、聴きたい曲を検索して聴ける同1080円のプレミアムプランを用意。国内レーベルなど22社が参加し、2015年末までに洋楽・邦楽の500万曲を提供します。
日本のストリーミング音楽配信サービス、その勝算とは?


6月2日(火)速水健朗●それぞれが主人公。量産型という生き方
学校法人・専門学校HALのCMがネットで話題になっています。
CMでは、アニメの主人公が乗っていそうな他とは見た目の違うロボット、いわゆる「主人公機」が、次々と他のロボット、「量産型機」を倒していき、最後に一言、「量産型になるな。」で締めくくられるというもの。
このCM騒動から、組織におけるサラリーマンのあり方、働き方について考えます。


6月3日(水)ちきりん●多数決の危険性とボルダルールの可能性
大阪市を5つの特別区に解体する大阪都構想の住民投票は否決されましたが、日本でも憲法改正の国民投票法が整備され、安倍総理が憲法改正を政治目標に掲げているため、直接民主制への関心が高まっています。
多数決こそ民主主義の正義であるかもしれませんが、その「多数決」の危険性を今こそ認識すべきだと主張する人も。
多数決の危険な側面と、その代替手段「ボルダルール」とは?


6月4日(木)小田嶋隆●あらためて知る、呪縛としてのポツダム宣言
安倍総理が党首討論で、「つまびらかに読んでいない」とした発言が波紋を広げている1945年のポツダム宣言について考えます。
(2015/6/1 UPDATE)

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