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番組スタッフ
福島第一原発事故が発生し、数多くの著名人が脱原発、反原発の意を表明しました。
その急先鋒とも言えるのが、俳優の山本太郎さんです。
昨年5月にツイッターで反原発発言が原因でドラマを降板になったとコメントし、
九州電力のやらせメールなどで揺れる玄海原発の廃炉化を訴え、
佐賀県庁に突入するなど、数々の言動で話題を呼びました。

そんな山本さんは今年の5月に、プロサーファーのやまもと朱璃さんと
交際1か月でのスピード結婚を発表。
何と山本夫妻は、今月12日付けの朱璃さんのブログ(既に削除)によると、
「福島4号機のことや、大阪に瓦礫が入ることなどから海外に
移住しようというお話になっていて 移住先の国も決まっていて、
具体的にお話が進んでいるの」と、海外への移住を計画していることを打ち明けました。

さらにニコニコニュースによると…
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海外への移住について朱璃さんは「福島で苦しんでいる人や震災の復興もあるし
私達だけが日本を捨てて逃げるなんて。。。すごく抵抗があったけど この先、
日本はどうなるかわからないからって。。。。」と胸中を吐露。(中略)
また、夫の山本は12日にTwitterで海外移住についてツイート。
比較的永住権が取りやすいフィリピンへの移住を検討中で、
山本の母親らが現在現地へ下見に行っているそうだ。
そして「もし、海外脱出となればその先で日本人村の様なものが
何処かに作れればと思っています。子どもを守りたいお母さん達が
一歩踏み出せるような」と、移住後のプランも披露している。

ニコニコニュースより 
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昨年、某局で打ち合わせがあった際、山本太郎さんがいらっしゃって、
こんなことを言っているのを耳にしました。
「生半可な気持ちで反原発運動に参加しない方がいいです」
反原発に声を唱えるには、相応の覚悟がいることを訴えていました。
今回の発表に対し、「国を捨てた」「反原発運動をあきらめた」などという批判もあるようですが、
子供達のために反原発を訴える→生まれてくる子供のために大阪へ移住
→大飯原発再稼働容認を知る→子供のために海外移住を決意…
という意志の強い山本さんの行動にはスジが通っていると私は感じます。

このニュースについて、神奈川県で2児を育てる知人の30代男性Nさん(銀行員)は、
親という目線でこんなことを言っていました。

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震災以降、私自身、何度と家族での移住を考えましたが、
この地(神奈川)でできるかぎりのことをして、子を育てると決めました。
子をもつ人間として、山本さんの行動は少し無責任にうつります。
永住権が比較的容易に取得できるという理由だけだと、
もし山本さんの言うような日本人村が完成した場合、行く気にはなれません。
フィリピンが今の日本より、子供を育てる環境に適しているのでしょうか?
ただ「原発のある日本が嫌いなった」から、フィリピンに行こうとしているようにうつるのですが…
自分の正義に酔って、他人を巻き込むタイプほどタチの悪いものはありません。

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Nさんの疑問も批判も納得できます。果たして、移住検討中というフィリピンは
今の日本より子育てする環境にふさわしいのか?

例えばわかりやすく殺人事件の件数を比較してみても、フィリピンは日本の10倍近くあります。
さらに、強姦事件が発生しており、単位人口当たりの強姦発生率も
日本の約2倍となっているそうです。

フィリピンは、全人口の約7割が貧困層と呼ばれ、十分な食料や衣服、
家などを確保することができません。
300万人以上もの子どもが児童労働を行っているそうです。
さらに、同じく貧しさが原因で児童買春、幼いセックスワーカーの増加も問題視されています。
職を辞して“フィリピン日本人村”に行ったとして、そんな現状で、
日本人だけが特別でいられるとも私は思えないのです。


彼の一連の行動にはスジが通っているのですが、
今後、日本に住み続けて子供を育てていくであろう私は、
どうもその行動にむなしさを感じてしまいます。

スタッフ:坂本
(2012/6/14 UPDATE)
番組スタッフ
今日の放送(特集「被曝牛が生きつづけるための『第3の道』」)では、福島県浪江町で「希望の牧場プロジェクト」を展開する、有限会社エム牧場・浪江農場の吉沢農場長をスタジオにお招きしてお話を伺いますが、原発の20km圏内に残された牛については、その命を無駄にしてはならないと、国会議員や研究者、さまざまな立場の方が尽力しています。
今回のWebコラムでは、先週の木曜日に衆議院議員会館で行われた、ある検討会の模様をお伝えしたいと思います。


* * * 

「南相馬市が福島第一原発20km圏内で保護してきた牛を維持・活用するための検討会」と題されたこの会は、民主党の高邑勉衆議院議員事務所が主催したもので、震災後に発足した「警戒区域内家畜保護管理特命チーム」のこれまでの研究成果の発表と、今後の研究方向についての提案が行われました。

photo01
<写真01:左から高邑議員、岡田先生、佐藤先生、安江先生>


「警戒区域設定時に圏内で飼育されていた3,500頭の牛は、人の立入が禁止され給餌が制限され、餓死や殺処分がやむなしという状況のなかで、その一部は野に放たれました。行政や民間の支援によって、現在はどうにか1,000頭近くが生息を保っているものの、現場は困窮を極めています。このままでは全滅です」

と高邑議員は訴えます。
この会のあと、政府に予算要望を行うとのことでした。

特命チームは、「また戻って酪農をやりたいから牧草地全体の除染研究をしてほしい」と敷地を提供してくれた小高地区の半杭(はんぐい)牧場で研究を開始。これまでに得られた成果が発表されました。すべてはご紹介できませんが、印象に残ったものをいくつか挙げたいと思います。

photo02
<写真02:半杭牧場で研究を開始した経緯>


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●放牧地・林地における降下放射性物質(セシウム134、137)の汚染実態と、牛の放牧による環境の除染・移染効果

茨城大学農学部生物生産科学科准教授 農学博士 安江健氏

photo03
<写真03:サンプリング地点の説明>

※半杭牧場の地形条件にあわせて、牛舎から近いところと遠いところ、平坦部と傾斜の上の部分、森林内の林地、合計5箇所に四角いサンプリングエリアを設定。さらにそれぞれを、牛が入れる「放牧区」と入れない「禁牧区」に分け、地上部の植生、土壌の浅い層と深い層を採取して、牛の採食や排泄によって環境からの放射性物質がどのように減るかを調査。

・セシウム濃度がもっとも高かったF0層(地表から2cmの浅い層)同士を比較すると、牧草地の奥(牛舎から離れる)ほど、また傾斜面が上になるほど高濃度であった。牛の空間利用(よく食べるところと食べないところ)の影響が現れていると考えている。

・牛舎にもっとも近いサンプリングエリアでは、F0層よりもその下のF1層にセシウムが多かった。牛舎近くは牛の滞在時間が非常に長い場所であることから、落ちた糞尿が浸透したことによって、F0層より深いところにセシウムが行ったと考えている。

・各層のセシウムを単位面積あたりに換算してみると、総沈着量は40万〜65万ベクレルであった。これは昨年の8月に文科省が行った航空センサスでのモニタリング推定値とだいたい同じであった。

・同じサンプリングエリアの「放牧区/禁牧区」の比較はこれから。

・人間の活動に影響する空間線量についても、放牧地の手前より奥、斜面の下より上のほうが高かった。F0層のセシウム濃度が空間線量率に大きく影響していると考えられる。

・以上のことから、牛の放牧(食草・排泄)を活用した移染・除染の可能性が示唆される。

・移染の場合は糞尿として持ち帰ってどこかに撒くことになるので、糞尿として移動させるセシウム量の把握が必要。
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「牛に牧草を食べさせてその環境を除染」→「排泄物を集めて移染」というお話には、ちょっと壮絶なものを感じました。単なるセシウムの移動の話と割り切って聞こえないというか・・・いや、ふだん牛食べますけど、おいしくありがたくいただいていますけど、なにかここでは情緒が反応してしまいました。


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●南相馬市で捕獲された牛に関する獣医学的アプローチ

岩手大学農学部共同獣医学科准教授 博士(獣医学) 岡田啓司氏

photo04
<写真04:岡田先生による発表>

・胎児のセシウムレベルは母牛と同等である/仔牛が成牛になれば体重は10倍以上になり(増体で希釈されるため)セシウムレベルは10分の1以下になるという前提から、新規汚染がなければ食用に供しても問題ないレベルになるかもしれないという仮説を立てている。

・仔牛は代謝が早いため、セシウムの排泄が非常に早い可能性、生体除染効果が高い可能性がある。これらを実験的に証明できれば、仔牛を清浄環境、清浄飼料で飼育することで、食用に供することは可能かもしれないという仮説を立てている。

・20km圏内の「牛の命」と同時に、「農家の生活」や「畜産の再興」も、また別の次元で考えていかなければならない。その2つをあわせてみた場合には「生き残っている牛を“家畜”として活用できないか」と考えなければならない。研究費を永続的に獲得していく困難もあり、こういう方向性も、これまでの研究成果から提案できると考える。
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クリーンな飼料を与え続ければ、再び出荷できる状態になるかもしれない。
母牛が汚染されていても、仔牛の代で再び家畜動物に戻せるかもしれない。
牛農家の方にとっては、大きな希望の光だと思います。



最後に、今後の研究の方向性について提案がありました。

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●今後の研究方向と保存の可能性

東北大学大学院農学研究科教授 農学博士 佐藤衆介氏

・保護牛を産業動物に復帰させられるかの研究

・放射能の長期的な低線量被ばくが生体に及ぼす影響についての研究

・公共草地や里山の放牧牛による除染研究
(セシウム移動のなかでさらに不活化させることを検討)

・原発事故を記憶に留める展示研究
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「健康を著しく阻害されているものは当然、愛護という視点からも殺処分にするけれども、そのなかでさまざまな採材をする。ある程度阻害されている状況ならば、治療や除染をする。除染しても産業動物に戻れないならば、実験に利用する。あるいは土地管理・除染などの使役動物。あるいは愛玩動物。あるいは展示動物として」

という佐藤さんの言葉から、人間によって管理されていた動物の生を最後の最後まで全うさせることは、命をあずかった人間の責務だということを、あらためて感じたのでした。


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検討会は、高邑議員のこの言葉で締めくくられました。

「スイスでは、チェルノブイリ原発事故の後、牛を除染して、最後に食べているんです。これは、国のありようの問題、我が国の文化や歴史や価値観に直結する話だと思います」



(水曜タイムラインWeb担当:たけなか)
(2012/6/13 UPDATE)
番組スタッフ
東京電力が政府に申請している、家庭向け電気料金の平均10.28%の値上げ。
実施されれば、1ヶ月の電気代6973円の平均モデル家庭では、月480円の値上げになるといいます。

一方で、経産省の審議会「電気料金審査専門委員会」が先月、明らかにした東京電力など全国10電力会社の収益構造によると、東京電力の利益の9割以上が一般家庭の電気料金によってもたらされていたことがわかりました。
これによって明らかになったのは、企業には電気を原価に近いかたちで安売りし、立場の弱い家庭からはむしりとれるだけむしりとる構図です。

さらに、東京電力は来年度から柏崎刈羽原発を再稼働する方針を打ち出すなど、電力会社への不信感は募るばかり。

こうした中、電気料金の支払いを遅らせる「一時不払い」という行動を起こし、“電気料金の値上げ”、“原発再稼働”に抗議の意思を示す人たちが、いま増えているのだといいます。

*****
「このままでは何も変わらない。東電が市民の怒りを感じるような行動をしたいと思った」
埼玉県志木市のアルバイト・大畑豊さんはそう語る。
昨年10月分以来、料金の全額や1円の支払いを遅らせている。
昨年9月、東京・霞が関で、福島から東京に避難してきた女性が「賠償もされていないのに、電気料金の請求書だけは送られてくる」と訴えている声を聞いた。
「私も何らかの形で、抗議の意思を示さないといけないと考えた」と振り返る。
「デモや署名で多くの市民が抗議の声を上げているのに、東電は無視するだけ。料金の支払いによる抗議なら、集金人が不足分を取りに来た際に直接、訴えられる。不足分が1円以下なら延滞利息もかからない。『デモはちょっと…』と思っている人でも、意思を伝えられる」と大畑さん。
*****
東京新聞(2012年6月2日朝刊)

まず、この「電気料金の一時不払い」。そもそも、どのようにやるものなのでしょうか。
ジャーナリスト・田中龍作さんのHP「田中龍作ジャーナル」によると、以下の手順がオーソドックスなもののようです。
*****
大畑さんが実践する不払い・滞納の手順は次のようなものだ。

 峺座振替」をやめ「振込用紙払い」にする。
電気の領収書に書いてある番号に電話すれば、すぐに変更できる。
(約52円の「口座振替割引」が無くなるが、ここは思い切って契約アンペアを下げて基本料金を下げる)

∋拱用紙が届いたら郵便局ATMに行き、「金額の確認」の画面で「訂正」ボタンを押し、自分で決めた金額を払う。
現在原発は止まっているが東電は電気の3分の1は原発との体制を維持しようとしているので3分の2だけ払うとか。
大畑さんは請求額より1円少ない額を振り込んだ。その際、支払い用紙の上の余白に「げんぱつはハイロに!」とメッセージを添えた。

残金の請求書がくるので、電気が切られる前に支払う。あるいは、集金に来る社員と交渉をして支払いを先送りする。
*****

わたしがこの手順を見て、まず感じたのは、デモや署名よりも個人としての手間がかかり、いざやるにはちょっとした覚悟が必要であるということ。そして、これほどの手間をかけて、電力会社には一体どれほどの影響を与えるのか、という疑問です。

調べてみると、電力会社に与える影響は決して小さくないことが分かりました。
前出の大畑さんも関わっている「電気代不払いプロジェクト」のHPによると・・・
「一時不払い」は電力会社の会計に売掛金を増やす上、催促コストをかけさせることになり、1円不払いの人が1万人いた場合、その1万円の回収に2105万円(※内訳:振替手数料105円+督促人件費2000円×1万人=2105 万円)のコストを負わせることになるのだといいます。

さらに、東京電力に対する「一時不払い」は1970年代にも行われ、一定の成果を得ているようなのです。
*****
1970年代に電力業界からの政治献金に反対の意思を示すため、当時、参議院議員だった市川房枝さんが東京電力に対して、「電気料金1円不払い運動」を展開。その結果、政治献金を中止させた。
*****

今月7日と9日、経産省は家庭向け電気料金の値上げに関する公聴会を開いていますが、両日ともに値上げに反対する声が相次いでいるといいます。
しかし、この公聴会は形だけで、真の目的はおそらく利用者の話を聞いたうえで決めたと言い張るためのアリバイ作り。
こういった現状を考えると、「電気料金の一時不払い」は、電力会社に直接、コストというダメージを与える分、反対意見に耳を傾けさせるための有効な手段のようにも思えます。

ただ、有効な手段であることは認めつつも、「やってみるか?」と言われても、「やってみよう」とは即答できない自分がいます。
そして、こういった感情を抱いているのは、おそらくわたしだけではないでしょう。

「電気代不払いプロジェクト」のHPには、『一人一人の力が世の中を変える』と書かれていますが、やはり一人では世の中を変えることはできません。
世の中を変える大きな力を生み出すためには、わたしのような腰の重い人間の腰をも上げさせる“強い動機づけ”が必要、そんな気がしています。

では、“強い動機づけ”とは一体何なのか。
過去の成功例にならうとしたら、それは「電気料金1円不払い運動」を展開した市川房枝さんのような、「一時不払い」を後押ししてくれる象徴的な存在なのかもしれません。

まぁ、今、それに該当する存在は見当たらないのですが・・・

<web担当:H>
(2012/6/12 UPDATE)
番組スタッフ
『女性が生殖能力を失っても生きているってのは悪しき弊害』。
10年ほど前までは、そんな問題発言が某都知事の口から飛び出していましたが、
もはや、その手の差別は「時代錯誤」になったなぁ…なんて思っていたところ、
とんでもないニュースを見つけてしまいました。

●「怒る奥さんは放射性物質」 原子力機構HPが記述削除/朝日新聞6月5日
日本原子力研究開発機構(JAEA)のHPの中で、
「放射性物質」「放射能」「放射線」の違いを夫婦喧嘩に例えた記述があり、
それを女性差別だとする批判が相次いだため、
急遽ページが削除される、という出来事がありました。

問題の記述は、震災より前、平成23年3月6日に作成された
「放射性廃棄物ワークショップ」の開催報告書に書かれていたもの。
報告書自体は、原子力の情報を地域社会と共有する方法がまとめられていて、
タイトルは『リスクコミュニケーションの場づくりについて』となっていました。

元のデータは、すでに原子力機構のHP上から削除され、
現在は「工事中」となっていますので、
批判が寄せられた記述を原文のままご紹介いたします。

まず「放射線・放射能を夫婦喧嘩に例える」とのタイトルがあり、
怒った女性と、我慢しているような男性のイラストを掲載。
その怒った女性に吹き出しを付け…

・奥さんの“怒鳴り声”が「放射線」
・怒鳴り声を上げてしまうような奥さんの“興奮している状態”が「放射能」
・怒って興奮している奥さんそのものが「放射性物質」


さらに違うページには、もっと目を疑うような分析がなされていました。

・主婦は「非科学的」で「細かいことは知らなくてよ」く、「感性で理解」するタイプ

こんなことを平然と記載してしまう、
あまりにも「非科学的」で「繊細さ」に欠けた「理解しがたい感性」に、
ツイッター上では、女性だけでなく、男性からも
多くの批判とツッコミの声があがっています。

++++++++++++++
「これが地雷ネタとわからず公開するセンス」
「このページを作成した人の家庭が心配です」
「削除は当然だが、彼らは「なぜ?」と理解できていないと思う。」
++++++++++++++

私がこの出来事を知って、特にヒドイと感じた点は、
「女性差別」はもちろんのこと、
「一般市民を小馬鹿にしている態度」そのものにあります。

放射能を日常の1ページに例えることで、解りやすくする意図があったようですが、
そもそも「漫画にすれば解りやすい」と考える時点で
「メルトダウンなんて言ったらパニックになる」という発想と同じですし、
ましてや、作成者の偏った感覚が全面に押し出された文書を公にしまう感覚自体、
既に“リスクコミュニケーション”が出来ていないのでは?とすら思います。

この記述に「セーフ」か「アウト」かの境界線を引くとするなら、完全にアウト。
これが一般企業なら、謝罪会見が開かれてもおかしくないレベルです。


ちなみに、報告書の「まとめ」と記された章には、こう書かれていました。

++++++++++++++
大事なことは、地域の方々を尊重し、信頼すること。
『人として、組織として信頼される』ことを目指す!
++++++++++++++(原文ママ)

ロイターやAFPなどを通じて、
既に世界に向けて報道されてしまっている今回の出来事。
一日も早く、彼らが全世界から『人として、組織として信頼』を取り戻せるよう、
お祈り申し上げます。


担当:梅木
(2012/6/11 UPDATE)
番組スタッフ
東日本大震災以降、叫ばれ続けた「日本のリーダー不在」
番組でも何度か取り上げましたが、
今求められるリーダー像、リーダーのあり方について、様々な議論がなされました。
今日はリーダーの素質に関する、あるデータを紹介したいと思います。

先日発表された、アメリカ・スタンフォード大経営学大学院の組織行動学者らの研究結果によると、
日常生活の中で罪の意識を持ちやすい人は、良いリーダーになる素質があるのだそうです。
同大学院のベッキー・ショームバーグ氏らは、集団の中で優れたリーダーシップを
発揮する人の傾向を調べるため、一連の性格テストを実施。
罪の意識や恥の意識を持ちやすいかどうか、
外向性か内向性かなどを判定したものです。
具体的には以下のような調査が行われました。

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罪の意識を調べるには、例えば買い物でおつりが多すぎたのに返さなかった場合にどう感じるか、
といった質問を設けた。グループ活動で会話をリードしたり、課題への取り組みを
主導したりする力を相互評価した結果と、
性格テストの結果を照らし合わせたところ、罪の意識を持ちやすいグループはリーダーとして
行動する傾向が強いことが分かったという。経営学修士(MBA)課程の学生を対象に、
元同僚や取引先、上司らによる評価を調べた結果からも、同様の相関関係が明らかになった。

ショームバーグ氏によれば、罪の意識を持ちやすい人は、周囲の人々や組織への責任感が強く、
会社から課される責務を明確に意識し、全体の利益を優先する傾向がある。
時には相応以上の課題を背負い込んでしまうこともあるが、同氏らが行った別の研究では、
ストレスを抱えにくく、所属する組織への愛着も強いとの結果が出ているという。

<2012年6月1日 CNN>
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アメリカで行われた今回の調査は、万国共通で当てはまるデータだとは思いませんが、
「罪の意識を持ちやすい人にリーダーの素質がある」という研究結果、
私はどうもすんなりと理解できてしまうのです。
日本に「リーダーがいない」と言われる原因のひとつとして、
「罪の意識の有無」が挙げられるのならば、不思議と納得してしまいます。

「復興よりも消費税増税の道を猛進する政府」「原発再稼働を容認する閣僚」
「ツイッターで延々と他人を攻撃し続ける地方首長」らを見ていると
今の日本には『罪の意識』を感じているリーダーが本当にいるのか疑問です。


アメリカの文化人類学者、ルース・ベネディクトは西欧文化は自律的な『罪の文化』であるとし、
日本文化は他律的な『恥の文化』であると定義しました。
つまり、日本人は外的な批判を意識し、欧米人は内的な良心を意識するというのです。

ルース・ベネディクトが言うところの『恥の文化』である日本には、
「人は一代、名は末代」ということわざもあります。
「恥」をかいてしまえば、末代までその不名誉が残ってしまう…、
そんな精神が染み付いた日本人に、『罪の意識』を求めることは不可能で、
日本のリーダーが感じているのはやはり『恥の意識』なのかもしれません。
恥をかきたくないから、自分の罪を見ないフリをする…
恥をかかされたから、その相手を執拗に非難し続ける…
そんな印象すら受けるのです。


ちなみに、罪と恥は心理学的にはまったく別の概念のようで、
今回の研究結果を発表したショームバーグ氏は
「恥の意識は問題を回避したり他人を責めたりする姿勢、
罪の意識は問題に立ち向かったり自ら責任を取ったりする姿勢につながる」
と説明しています。

私たちの目の前にいるリーダーが、罪の意識をもっているかどうかを判断することはできません。
しかし、今回の研究結果から考えれば、理想のリーダー像とは言えない彼らの現状が、
彼らに罪の意識がないことを証明しているのではないでしょうか。

スタッフ:坂本
(2012/6/7 UPDATE)
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