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東京どこに住む? 住所格差と人生格差 (朝日新書)
速水健朗 (著)
税込価格:778円
出版社:朝日新聞出版
ISBN:978-4-02-273666-6


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東京への人口集中はどういったルールの変化、社会の変化がもたらすものなのか。人々の意識はそれとどう関わっているのかを考察した本書。
私は「わざわざ」都市に住んでいます。しかも東京23区の西部に10年近く。
仕事で行く必要がある場所から30分圏内ということで今の住まいを選んだのですが、数年前から何やら熱を帯びている東京東部の人気についても考察。
例えば本書で紹介されているのは八丁堀、蔵前、北千住などの東部の街。浅草にほど近い蔵前は問屋街が並ぶ街で飲食店が成功するとは言いづらい場所でしたが、カフェやレストランを手がけるバルビー二の出店を機に夜まで遊べる街としても発展していったと言います。
数年前、蔵前で食事会があったのですが、いつもなら港区、目黒区なのになぜ「蔵前」なんだと思ったものです。正直、乗り気ではありませんでしたが、私が知る街の「騒々しさ」がなく、それでいて地味というわけでもなく、夜遅くまで落ち着いて楽しめたと記憶しています。
かつて東京はビジネス街と繁華街が切り離された街でしたが、住む場所と働く場所、買い物する場所と飲食する場所が混ざり合った食住隣接型都市の時代がやってきているのだと言います。

「東京一極集中」という言葉が聞かれるようになって久しいですが、東京23区の中でも一部の都市への一極集中であるというのは薄々気づいているでしょう。
著者は背景に「規制緩和」と「経済復興」があると指摘しています。

東京の一極集中を目の当たりにしながらも、東京に住まうか、地方に移住するか・・・。本書は私に、西部信仰をいつでも捨てる準備ととりあえずは東京で良いかと決心をさせてくれました。

スタッフ・坂本
(2016/6/21 UPDATE)

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