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会社苦いかしょっぱいか 社長と社員の日本文化史
パオロ・マッツァリーノ (著)
税込価格:1,836円
出版社:春秋社
ISBN:978-4-393-33357-0


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政府が今月中に本格的に乗り出す「休み方改革」。
学校の休暇を分散させる「キッズウィーク」の導入が柱になる見込みですが、すでにこけている「プレミアムフライデー」の二の舞になる予感がぷんぷんします。
日本の社長と社員に関する約100年の歴史をひもとき、「社長」「新入社員」「愛人」「秘書」「通勤地獄」「主張」など独自の切り口でサラリーマン文化をすくいとった本書にも、「休み」の取り方が登場し、「休み」の取り方に注目した章で示されるのは、今では当たり前になった週休2日制導入時の世間の空気。
1972年時点で週休2日制を採用していたのは全企業のたった6・5%で、提案された当初はほとんど支持を得られていなかったといいます。
識者の評価も賛否両論で、評論家の大宅壮一は「2日休みにしたって1日徹夜マージャンをしたらなんにもならない」と批判。一方で作家の渡辺淳一は「日本人は週休2日というと、レジャーや旅行をしなければと考えてしまいがちだけど、イヤな上司と顔を合わせなくて済む日が1日増えれば、ストレスが増えるじゃないか」と擁護しています。
渡辺氏の意見に同意するとともに、レジャーや旅行のすすめがちらつく政府の提案のまずさが浮き彫りになる一冊です。

(評者:スタッフH)
(2017/6/21 UPDATE)

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