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私は赤ちゃん (岩波新書 青版)
松田 道雄 (著)
税込価格:777円
出版社:岩波書店
ISBN:4-00-412136-1


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年始早々、勃発した「新幹線で泣く赤ちゃんへの舌打ち問題」。
ホリエモンこと堀江貴文氏が、新幹線で泣いてしまった赤ちゃんに対して、「舌打ちくらいいいのでは」とツイートし、議論を呼びました。
一連のツイートに対し、赤ちゃんが泣くのは当たり前…、親として公共の場では最低限のケアをすべきといった賛否の声が見られましたが、この問題に対しての私は、この社会がいかに赤ちゃんにとって優しくないことらだけかをまず理解すべきだと考えます。
そんな思考に私を導いてくれたのが、岩波新書のベストセラー『私は赤ちゃん』。
本書は、赤ちゃんが注意すべき病気や症状、家庭や公共の場での出来事を、「私」という一人称を用いた赤ちゃん目線で綴られています。
例えば…「電車」という項目では、車内で男が放った咳への恐怖を感じた「私」は次に、編み物をしている奥さんに出くわします。編み針とは「私」にとって、位置関係からして、目に刺さりかねない凶器に他ならず、大声で泣くことで「自衛」。その他にも、「私」は公共の場でのホコリっぽさや騒々しさ、赤ちゃんに対する設備の不十分さに対して、泣くことで対抗するのです。
その他にも、授乳のしかた、衣服の調節、夜泣き、離乳、加えて下痢や発熱、ひきつけなどにも言及。
こういったことから鑑みると、赤ちゃんのために大人たちが何をすべきか自ずと見えてくるのではないでしょうか。昨今の公共の場における赤ちゃん問題の解決の糸口ともなる名著です。

評者:スタッフ・坂本
(2014/1/15 UPDATE)

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