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辞書に載る言葉はどこから探してくるのか? ワードハンティングの現場から (ディスカヴァー携書)
飯間 浩明 (著)
税込価格:1,050円
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
ISBN:978-4-7993-1433-3


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俗語や言葉の新解釈を積極的に採用することで知られる、三省堂国語辞典が6年ぶりに改訂され、約4000語が追加されました。
追加された語は、「朝ドラ」「ガチ」「旬菜」「−倒(だお)れ」「だだ漏れ」「鉄ちゃん」「どんつき」「フラグ」「ほうれい線」「魔都」「もっかい」「よさこい」など、他の辞書には載っていないものばかり。
本書は、その三省堂国語辞典の編集委員である著者が、辞書に載る言葉の探し方、主に「街のなかのことば」から辞典に載せることばを採集するプロセスをつづったものです。

たとえば、秋葉原で採集するのは、2008年に追加された「萌え」という言葉。
当時の意味は「かわいい少女などに、心が強く ときめくこと」、つまり、心の様子を表す言葉として説明しているのですが、それから2年後の2010年、秋葉原を訪れた著者は、<楽しい“萌え”が盛りだくさん♪(メイドカフェ)><全ての“萌え”がここにある(ゲームソフト店)>と表記された看板を目にし、「萌え」が心の様子だけでなく、モノとして扱われるようになったことに気が付く、といった具合。

デジタルカメラを持って街を歩き、看板やポスター、値札などから生きたことばを採集する、それはとても手間のかかる作業です。
しかし、それをやる意義を<マスコミやインターネットなどで使われている「室内語」だけでは、全体像を捉えたことにはならない。より大きな視野で日本語を観察したい><街の中のことばというと、人目を引く広告コピーなどがまず思い浮かぶが、ごく平凡なことばにも、それなりの魅力がある。>と説く著者。
普段は目に留めず、見過ごしてきた「街のなかのことば」が、気になって仕方がなくなる一冊です。

(評者:スタッフH)
(2014/1/24 UPDATE)

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