書考空間



思想地図beta 4−2 福島第一原発観光地化計画
東 浩紀 (編)
税込価格:1,995円
出版社:ゲンロン
ISBN:978-4-907188-02-3


本を購入

「福島第一原発観光地化計画」という計画をご存知でしょうか。
これは、原発事故を風化させないため、どのように跡地を復興してゆくべきかという、思想家の東浩紀さんが立ち上げた、社会学者、ジャーナリスト、建築家なども参加するプロジェクトです。
本書は、福島第一原発の跡地と周辺地域を後世に残すために「観光地化」しようという提言書で、写真・図版も多数収録されており、「福島第一原発観光地化計画」のこれまで、現在、そしてこれからを詳しく知ることができる内容となっています。
ここでいう「観光地化」とは、事故の跡地を観光客へ開放し、だれもが見ることができる、見たいと思う場所にするという意味で用いているのだと東さんはいいます。
具体的には、事故後25年後にあたる2036年をめどに、東京電力が原発事故対応の拠点としているサッカーのトレーニング施設「Jヴィレッジ」を、研究学習や原発事故博物館などの施設が一体化した複合施設「ふくしまゲートヴィレッジ」として再開発するというものです。

原発事故の跡地を観光地化すると聞くと不謹慎だと思う人もいるかもしれません。実際に批判する声もあるといいます。
しかし本書を読めば、とにかく明るく楽しく盛り上げていこう、などという短絡的な計画ではないということがよくわかります。
福島第一原発の観光地化がどのような未来をもたらすのかはわかりませんが、復興の新たなカタチとして、今後注目すべきものであることは確かです。

(評者:スタッフ・武市)

(2014/1/27 UPDATE)

MESSAGE ★ 番組へのメッセージはこちらから ★ 皆さまからのご意見お待ちしております


ページの先頭へ