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人生エロエロ
みうら じゅん (著)
税込価格:1,350円
出版社:文藝春秋
ISBN:978-4-16-390055-1


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女性器の3Dデータを配布したことで、女性アーティストが逮捕される…というニュース。
「エロいもの」と「芸術」の境界線など果たしてあるのか…。そもそも線引きなどできるものなのか…。
みうらじゅん氏による人気連載を書籍化した本書にその答えを見出せそうな気がします。
“人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた”と言えば、「週刊文春」で連載されている、みうらじゅん氏のエッセイを思い浮かべるという人がほとんど(?)かもしれません。
「ゆるキャラ」「いやげもの」「ゴムヘビ」など、社会の流れを無視し、独自の嗜好を追求し続けてきた、みうらじゅん氏。そんな氏を語る上で欠かせないのが、「エロ」でしょう。氏の著書、出演するテレビ番組など、これまで幾度となくあらゆる場面でぶちかまされた「エロ」に対し、くだらないなと笑うこともあれば、そうだよなと納得させられることもありました。
自身が「放った」これまでの「エロ」の数々がどこか後ろめたいと語る氏。散在している自身の「エロ」を本エッセイで全てを「回収」し、「昇華」させようとしている…私はそう感じました。

本書の中で氏はこう語ります。
『エロはエロスみたいに高尚じゃないし、エロティックのオシャレ感もない。卑猥という文学的香りもないし、スケベみたいに軽々しくもない』
「エロス」でもなく、「エロティック」でもなく「エロ」。
また「愛」と「エロ」のどこがどう違うのか。その境界線や線引きを、氏は己の性癖、体験などを歯医者や銀行に置いてある雑誌中で明らかにしていくことで、見極めようとしているようにも思えました。

評者:スタッフ・坂本
(2014/7/16 UPDATE)

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