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世にも奇妙なニッポンのお笑い (NHK出版新書)新刊
チャド・マレーン (著)
税込価格:842円
出版社: NHK出版
ISBN:978-4-14-088539-0

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ダウンタウンの浜田雅功さんが大晦日の「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!」
でエディ・マーフィーに扮したことが物議を醸しました。賛否ある黒人紛争問題。国際社会から見ると、差別的ニュアンスを含む日本のお笑いは“時代遅れ”という見解もあるようです。
オーストラリア出身のお笑い芸人、チャド・マレーンさんが日本のお笑いがいかに奇妙奇天烈かを、自身の体験談を交えながら考察した本書。チャドさんは「日本のお笑いは世界一、面白い」と言います。
日本のお笑いに欠かせない数々の要素。例えば、本書で日本的だとして取り上げられるのが「あるあるネタ」。著者があるあるネタを海外の人に説明しようとしても、まずはその概念から説明しなければならないほど日本的で、海外には通じないのだと言います。
あるあるネタは見ている人にある程度の共通した意識があって初めて成り立つもの。
しかし、欧米の国々では人種や階層が多様で、共通意識を持つこと自体がそもそも難しいと著者。
同じように日本のお笑いにおける特殊なシステムである「ツッコミ」。ツッコミとは常識人で、観客の代弁者。ツッコミがそうした役割を担えるのは、見ているみんなの常識が一致しているからだと言います。
また以前、ある有名人が政治・社会風刺をしない日本のお笑いが「オワコン」だと断じて物議を醸しましたが、日本と欧米の「お笑い」の成り立ちの違いから、社会派ネタの需要まで解き明かしていきます。
多様化が叫ばれ、趣味嗜好も細分化しゆくこれからの時代。おそらくこれからも「お笑い」を巡って、一悶着あるでしょう。日本のお笑いが世界一のポテンシャルを持っているのならば、世界の目を意識しつつ、日本らしさを殺さないような道を目指して欲しいと願います。

坂本
(2018/1/16 UPDATE)

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