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話術 (新潮文庫)
徳川夢声 (著)
税込価格:529円
出版社:新潮社
ISBN:978-4-10-121361-3


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話は誰でもできるもの。ただ、上手に話をするのは難しいものです。
本書のテーマは「話し方」。
昭和22年に出版された「話し方の教科書」と評される名著の文庫版です。
知人との会話、3〜5人程度の会談、仕事相手との会話など、場面別に「話し方」をレクチャーするだけでなく、政治家、落語家、漫才師、講談師といった様々な職業の話術を分析しています。
印象に残ったのは「言葉の表現」。
難しいのは自分の思いを伝えることで、そのためには思いを完全に表現しなければならない。また、完全に表現するためには完全な言葉の組み合わせが必要で、これがほとんど不可能に近いといいます。
その理由が「一つの事態を表現する言葉は一つしかないから」。
完全に表現するためには、できるだけたくさんの言葉を知り、できるだけ的確にそれを使用する方法を学ぶ必要があると説きます。
私は話をするとき、事実を伝えることを重視するあまり、感情に関しては「おもしろい」「びっくりした」「気持ち悪い」など安易な言葉をついつい使ってしまう癖があります。
こういう癖を直さない限り、自分の思いを完全に伝えることは不可能なのでしょう。

(評者:スタッフH)
(2018/4/18 UPDATE)

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