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議論のレッスン 新版 (NHK出版新書)
福澤一吉 (著)
税込価格:929円
出版社:NHK出版
ISBN:978-4-14-088552-9


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仕事をしていると、あらゆる場面で直面する議論。
本書は、この議論がそもそも何であり、議論を分かりやすくしていくにはどんな知識や工夫が必要なのかを丁寧に解説したものです。
著者によると、議論とは「論証を基礎単位として話し合うこと」。つまり、議論は「ある前提/根拠から一定の結論/主張を導出すること」であり、目の前で起きた議論をこうした構成要素の置き換えるだけでも、「曖昧で、納得のいかない、歯切れの悪いやりとり」を整理できるのだといいます。
なかでも私が興味深く読んだのは「主張」に関する記述。
「自分の意見に反対されるのを恐れると、より多くの人の首をタテに振らそうとして、あたりさわりのない、誰でも賛成するような意見を言ってしまう。しかし、それは多くの人の意見と自分の意見が同じであることの確認作業に他ならず、結局、何も言っていないのと同じこと」だと著者は説きます。
とはいえ、尖った主張をして議論が紛糾するのもできれば避けたいもの。
本書の主旨を否定することになるかもしれませんが、議論のめんどくささを改めて思い知る一冊です。

(評者:スタッフH)
(2018/5/23 UPDATE)

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