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番組スタッフ
先日、久しぶりに週刊少年ジャンプを読みました。
私が読んでいた当時から連載している作品などほとんどなく、唯一のそれが「ONE PIECE」。
連載が始まってもう20年くらいになるでしょうか。

何年かぶりに読み、どうしてそういう展開になっているかはもちろんわかりませんでしたが、主要メンバーは登場せず、記憶の片隅に残っているサブキャラばかりが会議に集まるという回でした。
子供達にも「ONE PIECE」は人気だと聞きます。10年、15年前のキャラクターをわからないという子供たちもきっといるでしょう。
懐かしのサブキャラが集うその回は、”一見さん”のためにそれが誰なのか、どんな話に登場したのかがきちんと記されていました。

少年漫画においてストーリーものの作品を10年以上、続けることに私は否定的なのですが、件の回の”丁寧な情報”を挿入することによる”テンポの悪さ”はまさに長期連載の弊害であるのかもしれないな、と思いました。あくまでも個人的に。
それと同時に、もう私は少年漫画を楽しめる年齢、精神ではないのだとあらためて知らされ、寂しさも覚えたわけです。

長く続き、漫画を読まない人ですら知っている作品にまで上り詰めると、当然”アンチ”も登場し、内容やそれ以外のところで批判されることもあります。
先日、「ONE PIECE」にある批判が集中しました。
今月発売になった最新89巻に綴られた作者巻頭コメントが残留日本兵として知られる横井庄一氏をネタにしたとして大炎上したのです。

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「ONE PIECE」89巻の表紙カバーの折り返し部分には、軍服姿の男性が敬礼する肖像に、作者のコメントが添えられている。尾田氏は、食卓でよくある出来事として、大皿に盛られたから揚げが最後に一つ残りがちであると紹介。この状態のから揚げを「横井軍曹」と命名した。「横井軍曹残ってるよ!誰か戦争を終わらせて!」のように用いると説明している。
【ライブドアニュース:尾田栄一郎氏 横井庄一氏を笑いのネタにし炎上「不愉快極まりない」】
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批判を受け、集英社は少年ジャンプの公式サイトで「『ONE PIECE』89巻の作者コメント欄において、配慮を欠いた表現がありました。編集部、作者共々反省しております。今後は、より一層表現に留意して参ります」とのコメントを掲載しています。

私は今回の騒動をネットで知りました。89巻は買っていません。コミックを買ってない人も怒っているのだろうと想像しますがどうでしょう。
400円を払わずに、誰かがネットにアップした巻頭コメントの画像を見てけしからん!と憤っている人もいるのではないでしょうか。
もしかしたら、89巻も欠かさず買ってきた人がここに来て作者のコメントに怒りを爆発させた、ということもあるかもしれません。

30代の私でも横井庄一氏が昔から半ばネタ化されていたことは何となく知っています。当時も批判の声はあったことでしょうが、ただ可視化されなかっただけなのでしょう。 世の中がセンシティブになりすぎているとは思いつつ、「企業としては謝罪するのが得策」であることは間違いありません。

20年ほど前、ある漫画家がコミックの巻頭コメントで「1人10冊買え!買ったら燃やせ!古本屋には売るな!」というような内容を書いていました。
もし今、「自著を燃やせとは何事だ!けしからん!担当編集者どうかしてやがる!」とコメントをつけて画像とともにSNSに投稿すれば、いつでも怒る準備が万全にできている人々の共感を一瞬にして得られて、ワンピース89巻のような事態になるのではないか。
まあ、ある漫画家とは漫☆画太郎氏ですので、これはくだらない妄想です。

作品と作者は切り離すべきか。そんな問いが頭に思い浮かびます。
私は作品が面白ければ、作者はクズであろうが、変態であろうが、どんな人間でも構わないと思っています。
創作する人とは、人格者がどうかなどという物差しではなく、魂を削って生み出した創作物で評価されるのが良いと思います。
人々の怒りが可視化され、何かと批判が集中し、簡単に炎上する昨今。こういった時に作者と作品を切り離して楽しむ習慣を身につけていると、創作物にネガティブな印象を抱くことがないのでおすすめです。

坂本
(2018/6/14 UPDATE)

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