ニッポンの未来を元気にする「農業応援プログラム」 あぐりずむ WEEKEND

収穫の様子
稲刈りの様子
農作業の様子

On air Report

・今回のイベント「田んぼの生きもの調査」の目的は?
 田んぼにはたくさんの生きものがいるが、それに気づくことは普段の生活ではなかなかない。田んぼの生きものを通して、単純に田んぼのことだけではなく、農業や社会・自然環境について知ってもらうために企画した。

・参加した子どもたちはどんなことをして、谷川さんはどんなことを伝えた?
 まず、「田んぼにはいろんな生きものがいる」というところを実際に田んぼに入って体験してもらい、採集した生きものたちをみんなで共有して、農業と田んぼの関係を、「生きもの」を通して伝えた。
 普通田んぼって、お米を作るところだけども、いろんな生きものがいる。私たちが食べているものと生きもの、生態系や自然環境は繋がっているということを話した。

・谷川さんは高知県で農業を行なっている生産者でもありますが、生きもの調査のプロになったきっかけは?
 「田んぼの草を、生きものの力で抑える方法がある」と聞き、習いに行ったのが始まり。イトミミズやユスリカを増やして、コナギなど田んぼを作るとき最初に出てくる草を減らせることを知ったのだが、単純にイトミミズやユスリカを増やすのではなく、最終的には田んぼの生態系を豊かにしないとバランスが取れないということも学んだ。
 そうした手法を伝える運動が興り、自分も参加した。はじめは農家向けに行なってきたが、だんだんと暮らしや地域の生態系を都市部の消費者(食べるだけの人)に伝えることが田んぼのことを知ってもらうためにもいい取り組みとされるようになった。

・この田んぼの生きもの調査の意義、とは?
まず、田んぼについて知ってもらえる。それが私たちの暮らしとどう関わりがあるかを知ってもらい、おそらく田んぼがお米を作るというだけでなく、生きもの生態系を作っているという役割についても知ってもらえる。

・今回の調査ではどんな生きものが見つかった?
田んぼの中に裸足で入った感触もみんなにとってはいい経験だったと思うが、
今回は30種類ほど見つかった。ゲンゴロウの幼虫やガムシの幼虫が小さい魚を食べている様子を見て、楽しんでいた。子どもの方が突っついたりしていた。
一番種類が多かったのは、ミジンコ。みじんこがたくさんいて、それを食べる生き物もいることがわかる。その田んぼに多い生きものから、そこの田んぼの生態系の特徴が見えてくる。

・これから生きものとどういう風に関わっていきたい?
一番大事なのは、バランス。いいバランスの農地は生産者にも地域にも自然にも多くの利益をもたらしてくれる。そのバランスを自分の中でも模索している。