ニッポンの未来を元気にする「農業応援プログラム」 あぐりずむ WEEKEND

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稲刈りの様子
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今回は京都府舞鶴市。その中でも万願寺地区と呼ばれるところで栽培されている、「万願寺甘とう」を生産する添田潤さんにお話を伺いました。

この万願寺甘とう、舞鶴の万願寺地区が発祥の唐辛子で、大きさは15〜20cmほど。まさに唐辛子を大きくしたような見ためなんです。
万願寺唐辛子の中で辛味がないものだけを万願寺甘とうと呼ぶそうです。
みなさんご存知でしたか?
ヘタの部分がくびれているのが特徴で、味は全然辛くないんです!
焼いても揚げても炒めてもそれぞれの食感が楽しめるそんな野菜が万願寺甘とうなんです。

そんな万願寺甘とうを栽培する添田さん。元は関東出身で、舞鶴に来て、農業を始めて15年目くらい。
昔から農業をやりたいと思っていて農業高校を卒業後、茨城で働いていましたが、今の奥様が舞鶴出身で、結婚するなら舞鶴で一緒に農業をやろうということで、舞鶴にきたのが農業を始めたきっかけなのだそうです。

最初はぶどうを栽培していたのだそう。
万願寺甘とうは地域全体の集まりで生産していて、若手の農家が集まるたび万願寺甘とうの話で盛り上がっているのを見て、羨ましい!と思い、自分も作り始めたというのが万願寺甘とう栽培のスタート。
地元ならではの万願寺甘とう作りを、みなさんが本当に楽しそうに話していたんですね。

くびれているため、すぐに曲がって育ってしまうのが難しい万願寺甘とう。曲がってしまうと商品価値がガクンと下がるので常に注意が必要なんだそうです。
朝起きて、たわわにぶら下がっている万願寺甘とうを見ると、やりがいと語る添田さん。自分が苦労して育てたものが実るって、やっぱり嬉しいですよね。

一般には7〜8月ごろだが、9〜10月にも「秋万願寺」と呼ばれる商品がでる収穫期があるのだそう。1年のいろんなタイミングで味わえるんですね。楽しみです!

地元の集まりで生産している万願寺甘とう。生産者同士もとてもつながりが強く、みんなで高知の土佐甘とうに視察に行ったり、普段からSNSでコミュニティを作り、疑問などを話し合っているのだそうです。

消費者とのふれあいもあり、例えば地域の直売所での振る舞い会を開くだけではなく、7月の終わりの日曜に万願寺だけの「万願寺まつり」を行なっているのだそう。
流しそうめんのような「流し万願寺」、高く積み上げる「万願寺タワー選手権」「万願寺の詰め合わせ」など、屋台も万願寺を使ったかき氷などを振舞っているのだそう!
全部が万願寺づくしの地元のお祭り、とっても濃くて面白そうですよね!

添田さんが思う農業のやりがいは、「植物は裏切らない!」ということ。
正しいことをしたら、正しいように返ってくる。そしてそれを次の世代に仕事を残せることもやりがいの一つ、と語ってくださいました。

万願寺甘とう愛に溢れる万願寺地区と添田さん。
子どもに人気な食べ方は豚バラに万願寺を巻いて小麦粉をまぶして焼く食べ方。夏だったらナスなどと一緒に素揚げしてそうめんと食べるのもおすすめだそうです。

将来の夢は、万願寺甘とうが全国に広まること!と力強く言っていた添田さん。
ありがとうございました!
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