ニッポンの未来を元気にする「農業応援プログラム」 あぐりずむ WEEKEND

収穫の様子
稲刈りの様子
農作業の様子

On air Report

今日ピックアップするのは、神奈川県横浜市。
みなとみらい、中華街、といったデートスポットの多い、一見農業とかけ離れたイメージの横浜ですが、どんな農業をしているのでしょうか?

お話を伺うのは、生産者の鈴木太一さん。

横浜は神奈川の中では農地は多い地域なんです。意外ですよね?
実際に伺ったところはすぐ近くに大きな団地がある場所でした。

鈴木さんは、ここで主に施設栽培でトマトやきゅうりをメインに作っている生産者さん。秋も11月入る前まではきゅうりが採れるんだそう。

今は直売もあるので、少量多品目でたくさんのものを作っています。

就農して18年になる鈴木さん。子どものころはお父さんがしている農作業をみて地味だなと思っていたそうですが、季節に応じた野菜を作っている姿も大人になってみると、食の大切さ、そしてそれを周辺の人に伝えていく大切さを感じ、自身も農家になったそうです。
実際に体験してみて、「天候など順当にいかないことも多いが日々勉強です」と言っていました。

市場出荷もしている一方、庭先での直売をしていると、お客さんの声から、「こういうのを作ってほしい」「去年は美味しかったけど、今年はどう?」と直接話を聞けるのが楽しいと感じているそうです。
そんな会話の中から新たに、唐辛子とかを作ったこともあるんだとか!まさに消費者と近いからこそできるリサーチですね!

トマトきゅうりの栽培は、安心安全で食べてもらえるように減農薬でしています。
そんな鈴木さんの手間をかけて作ったキュウリのオススメの食べ方は、「実際に畑に直接来て、自分で好きな形のものをもいで、土の匂いを感じてもらいながら食べるのが一番美味しいと思う!」、だそうです。外の空気と一緒に味わう美味しさは、格別なんですね〜。

鈴木さんはJA横浜青壮年部の部長も務めています。
全体の部員が今720名で、その特徴は「100%農業者じゃない」こと。
一見、どういうことだろうと思いますが、不動産屋さんやお坊さんも部員として活動しているそうで、いわばそうした消費者の声が貴重な情報になるんだそう。

コミュニケーションの場として食農体験をしたり、農家のいない地域の「のし餅」づくりをしたりしているそう。
生産者は畑にいる時間が多いのでそうした仲間からの助言で今の流行やここで直売所をやってほしい!というアイデアがもらえるのが一番の利点と鈴木さんは話します。

直売向けが多い中、原点に戻って市場出荷をして、より多くの人に食べてもらえる機会を増やすことを目指している鈴木さん。

直売所ももちろん力を入れていて、地域の方との交流も生まれるので良いのだそう。団地のすぐ近くの畑なので、いろんな人に見守られながら栽培している感覚があり、「食べたい、農業を体験してみたい」という声ももらっています。
まさに地域に市民に根ざした農業ですね。
これからはネット販売も取り入れて、安定した農家経営をしていきたいと話してくれました。

そんな鈴木さんに農業のやりがいを聞いたところ、「正直な野菜を作ってお客さんに味わってもらい、直接反響をもらえること。」だそう。
今後は、市場向けの野菜も直売もしつつ、自宅の庭先で「焼き芋」を焼いてみたい!と計画していることも語ってくれました。庭先で焼き芋が売れるなんて!すごいですよね。

今は体験用にサツマイモを作っているそうですが、これからは拡大して休んでいる農家さんの土地を借りて栽培に挑戦したい、と目標を話してくれました。
幼稚園や保育園には芋掘り体験のニーズもあるそうなので、チャンスですね!
地域に愛される農業を目指す鈴木さん、これからもいろんな人に安心安全を伝え続けて、美味しい野菜を味わってもらいたいですね!