ニッポンの未来を元気にする「農業応援プログラム」 あぐりずむ WEEKEND

収穫の様子
稲刈りの様子
農作業の様子

On air Report

今日ピックアップするのは、長崎県諫早市。
ここで行われている、軽度の障がい者の雇用の取り組みについて、今日は詳しく聞いていきます。

まずお話を伺ったのはJAながさき県央の江嶋さん。

実際に障がい者雇用の場所の一つとなっている、いちご栽培のビニールハウスでお話を聞きました。

JAながさき県央では、長崎県立希望が丘高等特別支援学校の生徒の就労支援を行っています。デュアルシステム型実習という、先生と生徒が同じ場所で働きながら実習を受けているのだそう。
JAは農業、給油所やスーパーマーケットのAコープなど、様々な事業を扱っている総合事業なので、生徒が学びたい場所を選んで実習できるのが強み。
生徒の学びたい気持ちを最大限汲み取ることができるんですね〜。
主な活動としては、農業実習、Aコープの店頭販売や店内清掃、など様々な実習の経験を積むことができます。

受け入れ先となる事業者についても、実習で生徒と直に触れ合うことで、どんな性格の子なのか、何が得意なのか、などがわかるというメリットがあるのだとか。確かに初対面の人よりも、人となりが分かっている方が、ありがたいですよね。
JAながさき県央では、年に15回、およそ15名から30名を受け入れているそう。障がい者雇用の法定割合を達成するための取り組みとして、始まりましたが、回を重ねるごとに信頼関係も出来上がっているのですね。

生徒への直接の指導は、学校の先生が行います。先生はあらかじめその分野について、勉強を重ねてから指導をしていて、時折先生も生徒も一緒に学ぶ瞬間もあるのだそう。先生と生徒が手を取り合って学んでる姿。なんだか素敵ですよね〜!


それではここで、学校の先生の声も聞いてみました。
長崎県立希望が丘高等特別支援学校の日高先生です。

日高先生は、農業高校の教職免許を持っていて、学校でも毎週12時間の農作業をされています。
こういう方が、生徒のそばにいてあげられていたら心強いですね〜。
そんな日高先生も実際の現場では学ぶことも多いとのことで、最近教わった発見は、「いちごは花びらをしっかり除いていないと、そこから腐っていく」ということ。実際に現場で農家さんの話に集中しているから、ならではの情報ですね。学校で教わらないことを生徒と一緒に、学んでいる、貴重な体験になっているみたいです。
生徒たちの就職先はスーパーや食品加工業、飲食店が3〜4割らしく、こうした職業に就く前に、農作物に触れておくのは、とても大事ですね!丁寧な扱い方などをしっかりと勉強できる場所になっていたらいいですね!

さらに、ここからは実際に生徒さんにお話を聞いてみます!
希望が丘高等特別支援学校3年岩永さんです。
今、実習ではいちご畑にシートを張り、マルチと実がくっついて傷をつかないようの守る、大事な仕事も任されているそうです。
農家さんからもしっかり仕事をしていると感じてもらっているからこそ、大切な仕事も任されているんですね!
丁寧に仕事をすること、そして集中して仕事をすることを実習を通して学んでいると岩永さん自身も感じているそう。
岩永さん、これからも頑張ってくださいね〜!

さあ、再び江嶋さんにお話を聞いて行きますが、
この取り組みを通して、農家さんの高齢化に伴う後継者不足や、規模拡大のための人材候補としても、障がい者雇用が鍵になるかもしれないと語ってくださいました。総合事業であるJAながさき県央でもすでに5名が就職をしていて、各部署で働いているのだそう。今後、農業に限らずガソリンスタンドなど、いろんな場面での活躍が期待されている皆さん。ぜひ、この取り組みが全国にも広まって行ったらいいですね!