ボクの宿主は、25歳の女性です。
彼女はパンが好きです。
中でも、サワーブレッドが大好きです。
ボクら乳酸菌が、おいしくなる魔法をかけた、ほんのり酸っぱいサワーブレッド。
彼女は、その酸味がお気に入りで、サンドイッチをよく作ります。
作っているときには、必ず携帯が鳴ります。
♪〜(着うた♪Butterfly / 木村カエラ)
「今から行くよ」って、彼からの電話…
ボクらは、おなかの中でこの曲を聴くのが好きです。
だって、彼女が全身、ハッピーになるのですから。
彼女のハッピーが、ボクらの力になるのです。
あるとき、彼女は泣きながら、携帯を見つめていました。
そして、彼の番号を消しました。
あの着うたが聴こえてくることはなくなり、あんなに大好きだったサンドイッチも作らなくなってしまった彼女。
彼女に元気がないときは、ボクらも一緒…。
なんだか力が出ないよぉ…。
あれ?
今日、彼女は久しぶりにサンドイッチを作っています。
♪〜(着うた♪100万回のI Love You / Rake)
あ、これは…、もしかして…、今、おなかの中でも、感じます!
ものすごく幸せなエネルギー!
新しい恋の予感に違いありません。
悲しい時も、楽しい時も、いつだって、ボクら乳酸菌は、おなかのなかから彼女を支え続けます。
♪〜(着うた♪100万回のI Love You / Rake)
あ!また電話! デートのお迎えだ!
サワーブレッドで作ったサンドイッチ、喜んでもらえるといいね。
じゃあ、また、日曜のお昼に。