語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2013年03月24日(日)

たんぽぽみたいに

ボクの宿ぬしは、40歳の女性です。
彼女、小学校の先生。
4月からは、転任で別の学校へ。
3年間、お世話になった、この校舎。
5年1組のみんなとも、お別れだね…。

離任式を終えて、教室へ行くと…。
あら?みんな、妙におとなしく着席して…。
ん?あ!あれ見て!黒板!
?新井先生、机のいちばん下の引き出し、開けてみて!?
…と、大きな文字!

引き出しを開けると…。
わぁ!たんぽぽの花束!
…ええ?これ、みんなで摘んだの?!
眩しくて鮮やかな、黄色…。
ねえねえ!たんぽぽと一緒に、寄せ書きも!

そこには…。

?新井先生へ
 前に、先生が言ったこと、わすれません。
 どこへ飛んでいっても、たんぽぽみたいに、強く!
 5年1組のみんなより?

この子たち、いつの間に、こんな…。
たんぽぽの綿毛は、知らないうちに、しっかり地に根を張って…。
もうすぐ、たくさんの花を咲かせるね。

ボクら乳酸菌も、たんぽぽみたいに強く、
おなかの健康を見守るからね。
じゃあ、また、日曜のお昼に。