語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2013年05月05日(日)

5月の風

ボクの宿ぬしは、32歳の女性です。
彼女、二児のママ。
お兄ちゃんは、翔くん。妹は、礼ちゃん。
最近、礼ちゃんは、パパがベランダに飾った鯉のぼりに、興味津々。
でも、今日は…。

礼ちゃん:「ねえ、鯉さん、元気ないね…。」
あーあ、残念そう…。
礼ちゃん:「ねえ、鯉さんのおなか、からっぽだよ〜。元気ないよ〜!」
うん!たしかに!ボクら乳酸菌もいないしね!
宿主:「礼ちゃん、鯉さんは、風を食べると、モリモリ元気が出るのよ。」

…すると、今度は、翔くんが…。
ああ!去年のお祭りでもらったウチワで、鯉のぼりを、一生懸命扇いで…。
翔くん:「礼ちゃん、見てて!」
なんとしても、元気な鯉のぼりを見せたいみたい!
翔くん:「礼ちゃん、ほら!」
でも、ウチワの風じゃあ…。

そのとき…。
…あ!ああ〜!見て!
礼ちゃん:「泳いだ!泳いだ!鯉さん、元気になったよ!」
鯉さんたち、気持ちよさそう。
…5月の風、翔くんみたいに、やさしいね。

ボクら乳酸菌も、みんなに負けないやさしさで、おなかのなかを見守っていくよ。
じゃあ、また、日曜のお昼に。