語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2014年12月07日(日)

棟梁の言葉

ボクの宿ぬしは、35歳の男性です。
彼、住宅の建築士。
施主さんの意見を聞いて、毎晩毎晩、設計に頭をひねらせ…。
しかも、今回は、初めての現場監督。
何回も打ち合わせを重ねて、設計図も、ようやく完成したけれど…。

棟梁:「監督さん!これ、どうなってんの?」
棟梁:「大工泣かせの設計だな、こりゃ。」
現場では、大工の棟梁から、厳しい言葉…。
でも、引き渡しまでに、なんとか完成させなくちゃね。
…と、ある日。

別件の打ち合わせの後、気になって足を運ぶと、夜の現場には、まだ明かりが…。
棟梁:「おう、どうした?気になったか?」
ああ、棟梁、まだ作業を…。
棟梁:「まったく、厄介な家だよ…」
相変わらず、厳しい一言…、と…。

棟梁:「…でも、監督さん。いい初仕事になりそうじゃんよ。」
え?
棟梁:「いい家だよ。これ。うん!」
棟梁…。

ねえ、コツコツと打ち合わせを重ねてきた設計図。
ちゃんと、報われそうだね。

ボクらも、おなかの健康を、コツコツと積み上げていくよ。
じゃあ、また、日曜のお昼に。