語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2015年03月01日(日)

モモの節句

ボクの宿ぬしは、58歳の女性です。
もうすぐ、ひな祭り。
…と、その前に、娘家族が、ひな人形を引き取りに。
昔、娘のために買った、ひな人形。
今度は初孫のすみれちゃんのものに…。

「すみれちゃんには、新しいのを買ってあげるわよ」と言っても、娘は…。
娘:「いいのいいの。これがいいの。」
…の一点張り。
押しに負けちゃったけど、思い出の詰まった、ひな人形。
ホントは、近くに置いておきたいんだよね。

クルマに積み込まれる、ひな人形。
…と、今度は…、あれ?
娘:「はい、お母さん、これ。」
…ん、大きな箱。
娘:「お母さんの所も、生まれたでしょ?」
…へ?

箱を開けると、そこには、ひな人形!
…といっても、お雛様も、お内裏様も、顔がネコ!
ああ!
これ、今年生まれた、飼い猫のモモの赤ちゃんのために…?
娘:「手作りだから、ちょっと荒っぽいけど…。ほら、モモの節句に…なんてね。」

子どもの健やかな成長は、ヒトも動物も同じ。
ねえ、これがあれば、寂しくなさそうだね。
ボクらも、おなかのなかから、健康を見守っているよ。

じゃあ、また、日曜のお昼に。