ボクの宿ぬしは、40歳の男性です。
この春、本社へ転勤する、部下の稲村クン。
宿主:「来週からは、本社だな。」
稲村くん:「はい、常川さん。いってきます。」
新入社員で配属されて、6年。
最初は、いろんなことに自信がなかったよね。
仕事を終えると、その日は、部署内で送別会。
二次会のカラオケの後、
ふたりでちょこっと、屋台へいくと…。
稲村くん:「ホント、常川さんには、お世話になりました。」
…と、稲村くんが、改まって挨拶。
すると…。
稲村くん:「それに、僕、今でも憶えてますよ。常川さんのひとこと。」
え?…ひとこと?
稲村くん:「『せっかく自分で考えた企画なんだから、大きい声でプレゼンしないと、企画がかわいそうだろ』って…」
ああ、そんなことも、言ったかも。
ラーメンをすすりながら、ささやかな思い出話。
でも、別れ際は、いつも通り…。
稲村くん:「常川さん、おつかれさまです。」
宿主:「おつかれ。本社でも、がんばれよ。」
そうして、振り返って歩き始めると…。
稲村くん:「常川さーん!」
ええ!?稲村クン?!
稲村くん:「常川さーん!ありがとうございました!!」
次の場所へ巣立つ、稲村クン。
その大きな声なら、大丈夫そうだね。
宿主:「がんばれよ、稲村。」
ボクらも、いつだって、おなかの健康を見守っているよ。
じゃあ、また、日曜のお昼に。