語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2015年08月23日(日)

夫婦の道教え

ボクの宿ぬしは61歳。
山登りが趣味の男性です。

今日は、奥さんと一緒に、山登り。
定年後、共通の趣味を持てればと思って、初めて誘ってみたけれど…。

宿主:「あれ?おかしいなぁ〜。 道、間違えたのかなぁ…。」
お昼近くになっても、目的地に着かず…。
奥さん:「あなた…、大丈夫…?」
楽しいはずの山登りが、一転、不安に…。
と…。

宿主:「あれ?あそこにハンミョウがいる!」
奥さん:「えっ?!なにそれ?昆虫?」
宿主:「そう、別名“道教え”。人が近づくと1〜2メートル、サッと飛んで、着地すると振り返る。それを繰り返す姿が、人を道案内しているみたいだから、“道教え”って言われているんだ!」
奥さん:「へぇ〜、そんな昆虫がいるんだ。あなた、詳しいのね。」
もう40年近い付き合いになるけれど、お互い知らないこと、まだあったんだね〜。
奥さん:「あっ! また飛んだ!ねぇ、せっかくだから、ハンミョウに道案内、お願いしない?」
あは!奥さんが昆虫に興味を持つなんて、それもまた、新鮮な発見だね。

ボクら乳酸菌のことも、まだまだ知らないこと、いっぱいあるんじゃない?
一生のお付き合いなんだから、これからも、仲良くしていこうね。

じゃあ、また日曜のお昼に。