語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2015年10月11日(日)

借り物競走の効能

ボクの宿ぬしは、高校2年の男子です。
今年は、体育祭の実行委員のリーダーに推薦されて、仕方なくなっただけだけど、なにごとにも手を抜けない性分なんだよね。
みんなが楽しめるように、裏で準備に奔走。
やっとこの日を迎えることに!
仮装リレーに創作ダンス、教職員対抗尻相撲など、予想以上の盛り上がり!
続いての競技は、1年生による借り物競走!
「位置について、よーい!」
パン!
一斉に駆け出す、生徒たち。
すると…。ひとりの女子がリーダーのもとに。

後輩:「先輩!お願いします!」
宿主:「えぇ!オレ?!」
わけもわからず借り出され、手を引っ張られて走るリーダー!
そして…、見事、1位でゴールイン!!

後輩:「やりましたね! 先輩!」
宿主:「おぉ!!でも、なんで俺なんだよ?」
後輩:「借り物競走の指令書に書いてあったんですよ〜。“尊敬する先輩”って。私、体育祭をこんなに楽しくしてくれる先輩、スゴいなって思ったんで…」
やったね!リーダー!!
実行委員なんて、損な役回りだと思ったこともあったけど、なんだか得した気分だね。

宿主:「来年もリーダー、やっちゃおうかな〜」
あは!来年は受験だけどね!

ボクら乳酸菌もおなかの実行委員。
毎日を健やかに楽しく生きるために、おなかの中で奔走しているよ。

じゃあ、また、日曜のお昼に!